先日、機械学習を使えば、多様な品種の中から的確な品種を選んで育てられて、遺伝子組み換え作物に対抗できるのではないかという話をしました。
機械学習の天才プログラマーは嘆いている暇などない。農業を変えられる。
アメリカの遺伝子組み換え作物は、中国の産業スパイに狙われるという面倒もあるようです。
中国人はなぜ米国でトウモロコシの種を盗むのか
開発に莫大な費用をかけ、開発した後も防衛のために国レベルでの対策も必要とか、大変ですね。
一方多様な品種をその土地、そのときの気候に合わせて育てる場合は、種だけ持って行かれても育つとは限りません。
私が東京に住んでいた頃に市民農園をやっていた経験では、ぴたっとはまった奴は、なんにもしなくても元気に育つし虫もほとんど入りません。でもダメな奴は全部虫や病気にやられたり。なので、自然農法というのはハマればすごいんだろうなとずっと思っているのですが、最近目の当たりにしました。自然農法どころか放ったらかし農法。農法でもなくて、ほんとに単に放置。
これがこないだ頂いたレモンと栗。
レモンも立派でみずみずしいし、栗もでかくてぱつんぱつん(箸でわかりますでしょうか)。
虫にもやられてません。
どちらも頂きましたが、味はピカイチでした。これを買ってこいと言われても、ちょっとどうしたら手に入るか分かりませんし高そうです。なんとも贅沢な話です。
で、今日改めて、場所聞いて見に行ってきました。
左のが栗、手前のが多分レモン(違ったらすいません。一人で見に行ったので)。まだ実が緑に近く見分けるの大変ですが。
他にもいろいろ柑橘類がありましたが、確かに山の一角にてんでに生えてるだけです。でも立派に実がなっていて、虫食いもほとんどなさそう。頂いたのが選りすぐりというわけではなさそうです。
ほんとに放ったらかしだそうで、そもそも今日見せてくださいとお願いしたら、場所教えるから自分で勝手に見ろと言われたほどです。
放ったらかしといっても、植えた最初の頃は周りの草を刈らないと負けてしまうそうで、放ったらかすのはそれ以降。放ったらかすといっても、こうやって実がなって人が取りに行くわけで、道も付いて、マムシとかあまり心配せずに散歩できます。
今荒れてる山をこういう方法で生かせるとこはたくさんあるのではないでしょうか。ITや機械学習の力で、システム化すればさらに広げられそうです。
今手入れされてない山はいっぱいあります。踏み込むことすら躊躇するような状況です。そういうとこ、もいちど開いてこんな風に実のなる木いろいろ混成して散歩できるようにして、実がなったら、身内で食べたり後は道の駅や地元の宿に卸して。大儲けにはなりませんが、手間はあまりかかりませんから、負担にはならないし、それで人々が楽しめる里山整備になるのです。
でも、適当にやればよさそうで、適当ではダメかもしれません。単一種をたくさん植えようとすると、いろいろ苦労するかもしれません。とにかくあれこれ植えて、ダメな奴もあれば、ハマる奴もあって、ハマった奴をさらに追加していくとかするといいのかもしれません。
案外簡単かもしれません。人間は仕事しないけど、山が仕事をしているからです。つまりあんまり詰めずに、てきとーにぽつぽつ混成させとけば、後は広い山が仕事をするのです。もったいない使い方かもしれませんが、今は使ってないのですから問題ありません。
さらに、こんなほったらかし農法が、将来は脚光を浴びるかもしれません。
2013年の記事で恐縮ですが、こんな話があるからです。
野菜の栄養価、昔と今ではこんなに違う!?
野菜の栄養価がどんどん下がってしまうということは、今回、野菜に含まれている栄養素がどれだけ下がっているのか、文部科学省に問い合わせ、1982年の4訂版日本食品標準成分表と2000年の5訂版日本食品標準成分表の数値を確認したところ、野菜100グラムあたりのビタミンCの含有量が20年前と比べてニンジンは7mgから4mgに、トマトは20mgから15mg、ほうれん草は65mgから35mgに低下していることがわかりました。