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今年もMIT-VFJのビジネスプランコンテスト&クリニック(BPCC)14で、メンタリングしていまして、今回は教育関係のテーマを担当させて頂いています。
二人の小学生の息子がいますから、今後の教育がどうなるのかは、もろ私たち家族の問題です。メンタリングを通して、教育の現場を拝見し、今、急速に教育が変わり始めているのを目の当たりにし、予想はしていましたがここまでかと驚いております。
一体10年後教育はどれくらい変わっているのでしょうか。
もっとも大きく様変わりするのは恐らく大学です。
子育てをしていく上で、もっとも大きな山場は高い大学費用です。しかし、その高額な大学は、人生でもっとも費用対効果の悪い教育です。教育は若い頃ほど費用対効果が高く、逆に歳を取るほど悪くなります。
最近奨学金が返せない人が増えているというニュースを聞きます。借金して大学に行って就職してもその元が取り返せないのです。高度成長期の頃は給料は上がり、余裕で返せてたので、あたかも効果があったように見えましたが、大学に行こうが行くまいが上がっていて、必ずしも大学に行ったからではないのです。
そんなシビアな時代になりました。大学は費用対効果をあげるため、就職に必要な教育に向かっていますが、それなら専門学校の方が効率が良いです。ですから、就職しようと思っている人で大学に行く人は減ります。なんとなく大卒でないとみたいな理由だけで行くほど安くないのです。
とはいっても、働いていると、その分野での学位が必要になることがあるでしょう。なので社会人大学生は増えますし、サイバー大学のようなオンライン大学の活用も増えるでしょう。MIT-VFJの理事長川原洋さんはサイバー大学の学長でもあるので、その辺の話をよく伺うのですが、需要は着実に増えているそうです。
では大学はどうなってしまうのか。研究を志す人には、必要な過程であり、つまり大学は本来の研究者のための研究機関としての姿を取り戻すでしょう。また社会人学位や生涯教育を提供する機関としても働くことが予想できます。
最近舞田敏彦 @tmaita77 さんのこんなツイートがありました。
通学人口率の年齢曲線の日芬比較図。これが,生涯学習社会の具現度の差よ。日本の「L字型」は,組織的教育の機会が人生の初期に限られていることを表現している。
― 舞田敏彦 (@tmaita77) 2014, 9月 30
大学に通う人の年齢構成はフィンランドのようになっていくのです。
ここをうまく転換できれば、大学は相変わらず十分な生徒数を確保し、安定して経営できることでしょう。いわゆる文系学科は経済効果がすくなく(社会として元が取れない)苦しいと言われていますが、学問なんて全体がそうで、ですから、ずっと大人が「やっぱり大事」と思って学びに来てもらうのを捕まえなければならないのはある意味当然です。
一方そこをうまくできなければ、高卒の子で入学する子はどんどん減り、経営は苦しくなりそうです。
一方、費用対効果が高いと期待の幼児教育に注目が集まっています。幼稚園・保育園の一部を義務教育にしようという議論もあるようですし。
これはとてもいいタイミングで、出るべくして出ている議論だなと思います。
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