のすじいのそーさく(笑)日誌97・・戯れ絵描くように成った訳・其の二・・
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のすじいのそーさく(笑)日誌97・・戯れ絵描くように成った訳・其の二・・

2019-02-21 00:51

    只見線の入広瀬ー小出の間には
    渓流を越える鉄橋や山間に開けた田園に沿い
    まっすぐに線路が伸びている場所がある。
    鉄オタの間では福島県内の撮影スポットが著名だが。

    まだ社会人駆けだしの頃此処のあたりの番組
    ローカルスポンサー集めた観光番組を担当した。
    結構新人なりに手を加え工夫して拵えた記憶の其れ・・

    其の時のラストカットに使ったのが
    こういう雰囲気の線路が山に伸びていく景色。

    理由は小生のなかにちょいとした思い入れがあったから。

    高校のころ、この手の戯れ絵を初めて描いたころ・・
    周囲の揶揄や侮蔑のからかいの中で
    一人だけ、君の絵は下手だけど妙に暖(ぬく)い、と
    奇妙なほめ方をしてくれる同い年の少女がいた。

    地元の高校ではない商業高校に通う商店街の子で
    今にして思えばちょい芸術かぶれの幼馴染。

    休みの日はまるで貫頭衣のようなワンピースを
    下着の色やシルエットがわかるくらい無造作に着て
    そこそこ育った娘体系にも関わらず・・・

    スケッチブックと色鉛筆引っさげて街中から郊外
    自転車で飛び回り何か描いてるそばかす少女だった。

    家の商売の都合で商業高校に進学させられたが
    本人は何とか絵を描いて暮らしたい、と言ってた子。
    それゆえか・・絵はずば抜けて上手かった記憶が。

    そんな往時の小生から見たらセミプロの卵のような奴が
    何故か稚拙極まりない小生の戯れ絵、落描きを
    出来上がるたびに見せてくれとせがみ、その都度
    ここをぼかすとかっこいいとか遠近法が狂ってるとか
    基礎以下の技術的問題を指摘しながらも・・
    =あんたの絵って何か~好き~がにじみ出てる=と
    微妙に柔らかい笑いを返してくれる奴だった。

    結局高校卒業後、金融関係に就職し其の後家業につき
    風のたよりで結婚したがすぐに離婚して
    今は故郷の街には居ない、とまでは聴いた記憶がある。

    そいつが一番好きな構図がこの線路だったんだ・・
    遠い山並み、青い夏空、草いきれが匂う田舎道に添い
    遥かにかすむまで一直線に伸びていく鉄路・・

    如何にも鉄道の町と言われた田舎町のお絵かき少女らしい
    希望と夢と、ちょいとセンチメンタリズムあふれた景色。

    新潟島は趣の深い第二の故郷だが、もう此処に鉄路はない・・

    ふと、そんな事を思いだしながら散歩の帰り道
    新しい緑色の色鉛筆を何色か買い求めてみた。

    そして描いたのが此の戯れ絵だったりする。

    あいつが見たら・・遠近法が滅茶苦茶じゃん・・と
    何処かふわりとした、間の抜けた声で言うのだろうか。

    ああ、俺はまだ・・いたずら描きをしているよ。
    君は今、其れなりに幸福に暮らしているのかい・・?




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