[感想] コミック・ゲッサン版ミリオンライブ 最終巻を読んで
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[感想] コミック・ゲッサン版ミリオンライブ 最終巻を読んで

2017-01-03 12:38
    こんにちは、ヘルシアです。

     新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
     今年の皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。


     少し遅くなりましたが、ゲッサン版のミリオンライブの最終巻を読みました。
     作者の門司雪先生お疲れ様でした。
     最終巻を読んで、ミリオンライブにふさわしい、素晴らしい作品だっと心から感動しております。


    ■はじめに
     この記事は、765プロ、シンデレラガールズ、ミリオンライブとそれぞれ触れた方を対象に、項目を分けて書こうと思います。

     具体的なネタバレは極力避けますが、導入や流れはお話したいので、ご理解下さい。

     また、長文の苦手な方は、端的には765やシンデレラのアニメに匹敵する作品なので、ミリオンライブの導入としておすすめしますよ、という内容ですのでよろしくお願い致します。


    ■ゲッサン版ミリオンライブとは
     まず、ミリオンライブとは、先行して展開されていた765プロに、新しく37人のアイドルが加わった、総勢50名からなるアイドルマスターシリーズの一つです。

     そして、ゲッサン版ミリオンライブは、この50名から、765の信号機3人組(春香、美希、千早)、シンデレラガールズのニュージェネレーションズ(卯月、未央、凛)に相当するアイドル(未来、翼、静香)が中心に進む物語です。

     物語は、765メンバが少し先輩としてデビューし、後に765プロ管理の劇場が作られ、そこに36人のアイドルが集まり、37人目として主人公の春日未来が、入社するところから始まります。


    ■シンデレラガールズから見たミリオンライブ
     言わば、シンデレラの舞踏会と3rdライブの関係が、このゲッサン版ミリオンライブの中で描かれます。

     アイドルが186人居るシンデレラガールズに比べれば、37人は少なく見えるかも知れません。

     しかし、コミック全5巻で活躍の場を用意するには、アニメ・シンデレラガールズ並の努力が必要だったでしょう。全キャラの掘り下げはできないにせよ、モブだと言わせない程度には登場できていたので、さすがアイドルマスターのコミックだけあると感心しました。

     第五回総選挙で島村卯月がシンデレラガールに輝いたのは、記憶に新しいでしょう。その背景には、アニメで表現された卯月の笑顔と、不安を振り切ってアイドルとして輝きたい願いに、強く感動できたことが挙げられます。

     アイドルとして輝きたいという少女の願いは、ゲッサン版ミリオンライブにも姿を変えて描かれます。

     ゲッサン版ミリオンライブの蒼担当「最上静香」が、その人です。彼女は、親との約束で高校受験が始まれば、アイドルを辞めなければなりません。

     中学二年生の春にCDデビューをし、1年でトップアイドルまで上り詰めなければならない緊張感のなか、一枚の写真からトップに輝くチャンスを得えます。

     ちょうど、天使過ぎるアイドルとして、写真が話題になった橋本環奈さんを連想させるエピソードでした。

     希望を抱きつつも、仲の良いアイドルが将来の展望を描く中、自分はアイドルを辞め普通の女の子になる将来しかない。その、どうしようもない差に絶望する静香に、ほんの少しだけ手を差し伸べるのが、ミリオンライブのプロデューサーでした。

     この、全てを解決するでもなく、放っておくわけでもない、現実的に一介のプロデューサーがアイドルに対してできることを行うリアリズムこそ、クリスマスライブ当日にもう一度手を差し伸べステージへの誘った346プロのプロデューサーに繋がるのでは、ないでしょうか。

     そして、アイドルを続けたい彼女が望んだ武道館が、現実で行われる4thライブの会場となります。

     この流れを、シンデレラの舞踏会と3rdライブに立ち会ったプロデューサーなら、より共感できるのではないかと思います。


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    ■765から見たミリオンライブ
     成長する瞬間を垣間見える快感が、呼び覚まされる作品でした。

     765プロのプロデューサーから見たら、ミリオンライブに登場するアイドルは後輩です。

     特に、伊吹翼は美希に憧れており、作中も美希のバックダンサーになるオーディションに合格しようと、意気込んでいる後輩らしい可愛さが描かれました。

     ミリオンライブの黄色担当である伊吹翼は、美希と同様にマイペースであり、天才的なダンスの才能をもっています。

     しかし、ゲッサン版ミリオンライブは低ランクのアイドルの物語です。それ故に、翼も不完全な天才として描かれました。

     そのため、翼はバックダンサーに相応しくない、と美希から宣告され、不貞腐れてしまいます。

     ちょうどその頃、同僚のジュリアから次のライブでバックコーラスを頼めないか?と誘われます。

     翼は、オーディションに落ちたストレスを発散したい理由で安請負するのですが、そこから作られた物語の中で、ミリオンライブきっての名曲「アイル」が誕生します。

     
    アイル (Harmonized ver.) 試聴 ミリラジより転載

     未完全には、未完全の意地がある。アイドルマスター特有の成長物語だけでなく、こういった未熟な心に抱く世界を描けたのが、ゲッサン版ミリオンライブの良いところだと思います。

     コミック中で、翼を追う目線は、孵化を待つ卵を眺めるようでした。

     何の変化も無い卵でも、必ず孵化すると信じるプロデューサーである我々なら、雛鳥が大空を羽ばたく姿まで想像することは、難しくないでしょう。

     そしてある時、卵は静寂を破って孵化しようと、少し揺れる。

     そんな体験を、ゲッサン版ミリオンライブは提供してくれるのです。


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    ■ソーシャルゲーム版ミリオンライブから見た、ゲッサン版ミリオンライブ
     まともな運営による、至高のミリオンライブストーリーが、ここから始まると言えば、全てが伝わるはずです。

     我々はいつプロデューサーになるのでしょうか?

     765プロのプロデューサーは、既に全てのアイドルが事務所に所属しており、その中から担当するアイドルを決めたとき。

     シンデレラガールズのプロデューサーは、オーディションをし、スカウトをし、ガラスを靴を履かせるシンデレラを決めたとき。

     ミリオンライブのプロデューサーは一見、765プロと変わらないでしょう。ゲームでは既に所属しているアイドルの中から、担当アイドルを決めています。

     しかし、このゲッサン版ミリオンライブにおいて、意味が少し変わってくる。

     赤担当アイドルの春日未来は、部活を辞めてアイドルになったプロフィールを持つ。

    「いや、部活を辞めてきたって、どんな個性に繋がるんだ?」と、ゲームのリリース当時にツッコんだものだ。

    ゲームでは、ソフトボール部に入っていたと言及されていたが、ゲッサン版ミリオンライブでは、他に「テニス」「陸上」「生物」の4つを掛け持ちしていたと、描かれている。

    楽しいことは、とりあえず全部やる。そういう個性が、春日未来にあった。

    そんな未来が、アイドルとして数度のライブをこなしていき、自分の夢をライブの中に見出してくのが、ゲッサン版ミリオンライブだ。


     最終巻、第二十三話。未来はプロデューサーに、ライブに対する夢、トップアイドルの姿を打ち明ける。

     未来のトップアイドルとは、数千、数百万、色んな場所で、形で、仲間と一緒にライブを行ったアイドルのことだった。
     未来「トップアイドルに・・・してくれますか?」
     14歳の少女の願いとして、不安と期待が混じった声で、未来はプロデューサーに手を伸ばす。

     未来の伸ばした手を取ったプロデューサーは、ここで始めてその顔が描かれるのであった。

     つまり、この瞬間に正しく未来のプロデューサーになったのだ。


     ミリオンライブのプロデューサーは、この先に開かれる数百万のライブ(ミリオンライブ)への道に踏み入れたとき、プロデューサーとなる。

     ゲンサン版ミリオンライブとは、その道のはじめに立たせてくれる、そんな作品でした。

     是非このコミックを読んで、4thライブに参加してほしいと思う。


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    ■終わりに
     プロデューサー論を語ったこともあり、少し反論を呼びそうな内容だったと思います。一応念のために付け加えますが、「次の武道館ライブに参加しなければプロデューサーではない」と言いたいわけでは無いです。

     ライブを行うためには、必要なものが沢山あります。
     知名度、資金、曲、場所、人脈、アイデア、観客などなど。

     そのいずれにかに、参加するだけでもミリオンライブへの道に参加したことに成ると、私は考えております。

     CD「THE IDOLM@STER MASTER ARTIST FINALE 765プロ ALLSTARS 」に収録されている社長訓示で、765プロの高木順一郎社長(当時)は、おっしゃいました。
    CDを買って(プロデュースして)いなくても、全く恐縮することはない。
    目指す所は皆同じで、愛すべきアイドル達を輝かせたい。
    それだけなんだ。
    (一部引用、翻訳)
     公式としては、ゲームやコミック、CDを買って貰いたいでしょう。

     しかし、お金を使わずとも、Pixiv や ニコニコ静画、動画に溢れるファンアートに触れるだけでも、その人気の手助けをしている点で、同じです。

     このゲッサン版ミリオンライブは、その最初の一歩を踏み出していたことを、教えてくれます。

     未来P、静香P、翼Pにかぎらず、アイドルマスターのファン、アイドルファン、コミックファンに届ければ、幸いだと思います。

    以上
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