[感想] 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ CGS編~地球編
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

[感想] 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ CGS編~地球編

2016-03-29 17:12
    こんにちは、ヘルシアです。

     2クールお疲れ様でした。クーデリア護送に関する話が綺麗に終わり、気持よく今秋まで待てます。オルフェンズは、人の死との向き合い方や既存の家族の在り方、差別などを題材に扱っています。日曜の17時から扱う話にしては重く、続くのか心配もありました。しかし、25話までやりきれてよかったです。それぞれのキャラクターが抱える問題は、まだ片付いていません。秋から始まる26話以降、どのような決着を見せるのか楽しみです。


    ■家族
     オルガが鉄華団を家族だと主張する一方、血のつながった家族を持つキャラクターはろくな目に合っていない。

     ブルワーズ編でアキヒロの弟マサヒロは、ヒューマンデブリとしての生き方に絶望しており、兄の助けを拒否して戦死。助けられ、喜びの中で戦死するのが常だと思うのですが、真っ向から否定されました。
     コロニー編でビスケットは、兄より鉄華団を取る選択をします。ビスケットが憧れていた兄の背中は、ギャラルホルンの虐殺に怯え、冷静な判断もできないほど虚しく描かれていました。結果的に、兄は自分の人生に絶望をして命を絶つ選択をした点は、マサアキに通じるところが有ります。
     鉄血編でヒロインのクーデリアも、父親に殺されかけています。前例の2つに倣うなら、父親にも死亡フラグが立っていそうですが、大丈夫でしょうか?
     今回の仮面担当のマクギリスも、本妻の子供ではないことから、政略として養子に出されてしまった。25話のマクギリスのセリフを取ると、幼少期より境遇に深い憎しみの念を抱いていたようです。

     家族だと思っていた人物は自分の都合で動いており、本来の意味で血のつながった家族とは一体何なのか疑問が生まれます。
     ではこの先、家族を自称する鉄華団は彼らと同じ様に、自分の都合で動いて死に向かうのか。はたまた、血混ざり合って離れることができない"本当の家族愛"を見せてくれるのか。オルフェンズを通して描かれる"家族感"を2期に期待したいと思います。


    ■死との向き合い
     オルガは死んでいった仲間達との関係を、よく口にします。先の家族についても、死んでいった仲間の血と、今生きている仲間の血が混ざり合うと、表現しました。13話の葬儀にしっかり時間を使うなど、作品としても死との向き合い方を描こうとしているのが分かります。
     個人的な話ですが、1年程前に実母を亡くしました。物心つく頃には、私は遠方の祖母しか残っておらず、思い出深い人が亡くなる経験は初めてでした。病死だった点は異なりますが、家族の死への向き合い方を考えるオルガに、経験を通して共感します。13話に語られた、生きている人間の為に、葬儀はあるのだという考え方は、その当時に私も葬儀を経験して思ったことでした。
     22話のビスケットの死に対しては、危うさが有りました。オルガの中には、鉄華団を降りるビスケットしかなく、共に鉄華団の未来を作っていく姿はありません。間接的ですが、本来はビスケットは鉄華団に残ろうと決めていたのに、です。三日月から「未だ立ち止まれない」と、半ば強引に目指すべき場所を決められ難を逃れたのですが、あのまま本当に弔い合戦に出ていれば25話のアインのようになったと思います。アインは、クランク二尉の死と上手く向き合えなかった悲しい結果です。死の先が無いアインと、死を乗り越えて目指すべき所がある鉄華団の違いを描くのが、2クールの1つのテーマだったのではと思います。


    ■差別
     日曜の17時にしては、明確に差別を扱っていました。先に上げたアキヒロやマサヒロの様なヒューマンデブリや、三日月のような阿頼耶識を埋め込んだ宇宙ネズミです。
     鉄華団が抱える課題は、迫害を受けた少年兵が大人から独立をして、立派に生きていくだけでなく、差別を内部に抱える故に社会から受ける不遇に、立ち向かうことも有ります。オルガが「舐められないように」するというのは子供というハンデだけでなく、この差別も含まれると思います。例えば、ギャラルホルンが崩壊し、経済格差が是正されて差別が無くなるといった解答が、この作品の終わりではないです。世界はあまり変わらないけど、鉄華団という家族が、差別社会のなかで強く生きる姿が、オルガが考える鉄華団の目指す場所ではないかと思います。


    ■物語以外の事
     まず、ビームの打ち合いではなく、接近戦を主に描かれているので、戦闘中の意見のぶつかり合いや感情が視覚的に分かりやすかったです。例えば、カルタは陣形を組んで突撃する姿は、形式を大事にする地球側貴族の象徴、在り方でした。それに対し、いきなり突撃をする三日月は火星側、理不尽に虐げらた側の代表です。こういう演出が作りやすい世界観にしたのはうまいなと思いました。

     テレビ視聴だと何話か副音声で声優さんのオーディオコメンタリが流れました。本編から脱線した話題が多く、興味が無い人には無価値かもしれません。しかし、作品の深いところで役を演じられるかたが、作品について語る話題もあり、私は面白かったです。良い試みだと思います。同時に、大変だと思いました。オーディオコメンタリはBDやDVDの特典として収録されるのが普通です。それを、地上波で無料で聞けると、BD、DVDの価値を下げることに成ります。他にも価値はありますが、こういった試みが作品にとって良い方向に倒れることを願います。


    ■最後に
     思えば、Zガンダムより早く生まれた私ですが、リアルタイムでTVアニメのガンダムシリーズを見たのは、オルフェンズが初めてでした。そのため、私にとっては特別な作品となっています。物語や世界感も重視した作品であっため、ここまで見続けられたとも思います。
     感想文は大変でした。2クール、25話という長さ、世界観の広さ、場面の切り替わりの多さ。作品を理解して、自分が何を言いたいのか決めるのに時間がかかりました。シンデレラガールズの頃は1話ずつまとめていたのですが、それの25倍を一気にやろうなんて、気が狂ってますね。学生の頃、読書感想文が苦手だった理由が分かった気がします。秋からは1話ずつ感想文を書かないにしても、裏側ではまとめようかと思っています。
     それでは、3クール目を楽しみにしております。


    以上
    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。