【時事メルマガ(133)】

「米中関税合意をどう読むか?(1)」

「支持派ですら見通せていないチームトランプの精緻な行程表」

 

 5/10からジュネーブで行われていた米中の貿易協議で、これまでアメリカが145%、中国が125%としていた報復関税を、双方一気に115%下げることで5/11に合意しました。

 これを受け日米をはじめとする多くのメディアは「アメリカが突然妥協」「場当たり政策による株価・通貨・国債のトリプル安に狼狽」などと、4/2の相互関税発表以来の中国をはじめとする世界各国やマーケットの動きをトランプ政権が読み間違えた、というトーンで報じています。
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 もちろん4/2の世界同時相互関税を「アメリカ第一主義に基づくトランプ政権の暴虐」「貿易赤字を削減したいという自国の都合による短絡的かつエゴイスティックな暴走」「世界共通の利益だった自由貿易体制の破壊」というコンテクストで説明してき