• あらおし悠「百合保健室 -失恋少女の癒し方-」(ラノベ)

    2020-05-31 13:03



    二次ドリ文庫から、養護教諭と女生徒の恋を、Hも絡めて描いた、お馴染みあらおし悠先生による百合ラノベ「百合保健室 -失恋少女の癒し方-」が発売されましたぁぁぁ。

    レズビアンの自覚がある養護教諭珠里は、女子校に赴任するため引っ越したばかりのところをゲリラ豪雨に会い、ずぶ濡れで引っ越し先のマンションに駆け込みますが、玄関先に自分と同じようにずぶ濡れの少女がいることに気付きます。
    最初は、単なる雨宿りかと思いますが、少女の様子がおかしいことに気付き、半ば強引に自宅に誘い着替えてさせ、お風呂に入れてあげますが、その少女が同性の先輩と付き合っていたものの、結局は同性同士を理由に振られてしまい、落ち込んでしまっていることを知った珠里は、今までの自分と同じような辛い目にあった少女を一時的にでも気晴らしになればと、名前も知らない女性同士で「一回限り」のHをする、つもりだったのですが、なんとその少女は文乃という珠里の赴任先の生徒だったことから始まる、二人の「慰め」「慰められる」関係が描かれていました。

    ということで、前作のファンタジーから一転して現代ものになりましたが、同じレズビアンの自覚がある成年女性と少女の年の差百合を、しっとりと丁寧に、時には甘く激しい百合H(年下攻め!)や、レズビアンとしての生き辛さも含めながら、揺れ動く心と身体(重要)をしっかり描いていて、最高でしたね!!!

    あと、これはあらおし先生に限らず、二次ドリ文庫編集部の方針なのだと思いますが、百合ものにおいて「タイトルに百合を入れる」「Hシーンに男絡み、ふたなり、道具は入れない」「ハッピー百合エンド」というヘテロエロとは一線を画したスタンスを一貫して続けてくれているのは、本当に貴重だと思いますので、これからも是非継続していただきたいと思います。

    そもそも、成年向けの大部分は、異性愛主義に基づく「ペニスをヴァギナに挿入すること」こそが「正しいセックス」であるという(無自覚な)前提からなっていて(ふたなりや男の娘、さらには擬似ペニスなどを使用する百合もそれらの一環)、キス、ペッティング、クンニリングス、トリバディズム(=貝合わせ)などは「間違ったセックス、あるいはセックスの補完」としか捉えられないのに対して、H百合においてはまさしくそれらの性行為が「セックスそのもの」であるというヘテロと百合の差異をきちんと認識されているのは、かつてのオークス百合シリーズと並んで素晴らしい姿勢だと思います。

    最近は、新たな作家さんも増えている二次ドリ文庫の百合ものですが、今回のあらおし先生も素敵でしたので、これからもブレることなく、Hでハッピーな百合をよろしくお願いしたいです(ペコリ)


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  • 冬芽沙也「彼女のイデア【2】」

    2020-05-30 21:05
    

    クールで完璧なスーパーモデル兼女優を演じる美少女の澄花と、彼女に憧れる、というより崇めるようなファンだった少女いと、二人の双曲線のような関係を描く、冬芽沙也先生の「彼女のイデア【2】」が出ましたね!!!

    いとを唯一「生の自分」が出せるかけがえのない存在であると認識している澄花と、自分とは次元の違う存在だと思っていた澄花が何の取り柄もない自分に弱さや脆さをさらけ出すのが理解できないいと、決定的にスレ違ってしまったかに見えた二人の少女でしたが、皮肉なことに澄花のトラウマである母親を介して(いとと澄花の出会いのリフレイン)再び向き合うことになるというジリジリした展開が、冬芽先生の端正な絵柄で描かれていく様には引き込まれましたね。

    また、いとの澄花へのアンビバレンツな感情が、これまで避けてきた友達付き合いを通して徐々にほぐされていくエピソードもよく練られていましたね。

    あと、いとの澄花への想いって、今どきのアイドルとファンの時にはあざといほどダイレクトな「推し」という主流的関係とは全く別次元な、それこそ戦後真っただ中の頃(!)の「アイドル=偶像崇拝」という感じなのも、「偶像=神=理想=イデア」な連関に通じていて興味深いです。

    ただ、まだまだいとと澄花の関係は一筋縄ではいかなさそうですが、冬芽先生には最後まで二人のことをよろしくお願いしたいですね。


  • 「ストロベリーパルフェ おねロリ百合アンソロジー」

    2020-05-29 21:34



    百合姫コミックスからおねロリ百合アンソロジーの第四弾(!)、「ストロベリーパルフェ おねロリ百合アンソロジー」が発売されましたね!!!

    参加されているのは、竹嶋えく、さかなや、めの、篠ヒロフミ、くもすずめ、和泉キリフ、いちごイチエ、寺山電、さかさな、伊藤ハチといった多彩な作家さんたちが揃ってくれました~。

    内容のほうも、竹嶋えく先生がリアルなシビアさ(くび…)を下敷きにしながらも王道ハッピーエンドを貫いてくれたのを筆頭に、さかなや先生のコミカル(?)オチに、めの先生のシニカルさからの素晴らしき逆転ホームラン、篠ヒロフミ先生のチョーキュートっぷり、くもすずめ先生の魅力的なけれん味の無さ、和泉キリフ先生の正統派な丁寧さ、いちごイチエ先生のしっかり幼女の健気さ(笑)、寺山電先生のコミカルなひねりの効きっぷりとオチ、さかさな先生のちょっぴりビターな味わい、そして伊藤ハチ先生の嗜好とは異なる入り組んだ感情の顛末で締めてくれて、「ロリ=性的対象=犯罪臭」(!)とは一線を画した「ファンタジー(=想像力)としての百合」の豊かさと誠実さが見て取れると思いました。

    ということで、「おねロリ百合」も単なる「女性による幼女愛」などではなく、「幼女という枠組み」を個々の存在過程へとズラすことで、「百合という可能性」を指し示す場となっている、などと言ったら大仰過ぎなので(苦笑)、とりあえず微笑ましく楽しめばそれでOKですよね!!!