桜井瑞希「いつか私は君を裏切る【3】」
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桜井瑞希「いつか私は君を裏切る【3】」

2018-04-14 17:55



    (C) Houbunsha Co.,Ltd.
    学校を舞台に起こる事件を女生徒と女性教師のペアが解決していく、桜井瑞希先生によるミステリー百合「いつか私は君を裏切る」もこの第3巻で一応完結です…。

    文化祭の出し物である「シンデレラ」の主役と王子役(!)に抜擢されたウイアイコンビ。
    演劇部の協力も得て、練習も順調に進むかと思われましたが、ウイコが何者かによってワイン瓶で撲殺された(ように見せかけられただけだったのですが)ことで、アイコもショックで倒れてしまい、「シンデレラ」は急遽、かなと水都先輩の代役で練習を続けることに。
    さらにウイコを襲った犯人を突き止めようとしたアイコは却って犯人に囚われてしまい、ウイコも主役を降りることを決意、結局「シンデレラ」は、かなと水都先輩によって本番を迎える一方、ウイコは今回の事件の犯人とアイコの行方を探す過程で、いつの間にか変わっていた自分と「何で?」に拘る自分について想いを巡らしますが…。

    ということで、「シンデレラ」事件も一応は解決、ウイコの気持ちが変化することで、周りの彼女に対する認識もいい方向に変わり、それに連れて一時は決裂したかに見えたウイコとアイコの関係もぐっと前進(!)したことで、取り敢えずの大団円ということになっています。

    まあ、まだまだ、すべての謎が明らかになるどころか、より深い謎も垣間見えてきていましたが、それについては私では荷が重過ぎますので(苦笑)、ミステリーマニアな方たちにお任せしたいと思います。

    ともかく、この作品、当初は鋭さとダークさを感じさせる絵柄、(ラノベも真っ青な(笑))思わせぶりなキラキラネーム(!)のキャラたち、そしてバッドエンドを予感させるタイトルなど、女性同士での陰湿な展開も予想されたのですが、発生した事件も死者が出るほど重大なものではありませんでしたし、(もちろん、深く傷ついたキャラもいたのですが)懸念したほど殺伐一辺倒ではなく、最初は無愛想なキャラと思われていたウイコの意外な面も明らかにしながら、少女たちの「弱さ」に「降りていく」(?)ような作品になったのは、本当によかったと思いました。
    あと、舞台となった学校は、実は「共学校」(!)だったにも関わらず、一部の教師などを除いて、男が全く登場せず(アイコのクラス一覧でも男は名前のみという(笑))、事件も少女同士の関係に起因するものばかりだったという、最期まで百合的に徹底していたのも、嬉しかったですね。

    桜井先生、本当にお疲れ様でした。
    また、素敵な百合で再会できることを期待しております(ペコリ)


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