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「ひらり、GLコミック大賞」で唯一のグランプリ受賞者である(あとは準グランプリに芥文絵先生)吉田丸悠先生の久々の百合短編集「ドラムカン百景」が電子版オンリーで出ましたね。
中身は、吉田丸先生の既刊百合単行本「きれいなあのこ」に未収録だったネットでのみ公開されたものを含めた短編に加え、それらの短編を混ぜ合わせた(!)描き下ろしが収められていますが、学生から社会人、年の差まで、どれも恋愛などと言いきれないものの女性同士ならでは「関係」と、短編だからこその切れ味を感じさせる構成が光る作品が揃っていましたよぉぉぉ。
しかし、吉田丸先生の描く女性って、突出して綺麗だとか、萌えを感じるとかではない、百合としては異色な絵柄ですが、それだからこそ描ける百合もある、ということを実感させてくれますよね。
吉田丸先生は、「ひらり、」休刊後、残念ながら百合を描かれる機会には恵まれなかったみたいですが、最近になって「シロップ」などでまた百合を描くのが増えたことで、こうやって久々に百合短編集が出たのも「百合ブーム」のおかげだとすれば、ブームも満更捨てたものではないと思いますね。
吉田丸先生に、これからも百合を描く機会が巡ってくることを祈りたいものです!!!
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おーらんどー様、衣が硬すぎる事で有名な店でとんかつを食べた結果、口内血まみれで「スプラッターとんかつ」状態な中、こんにちは。ああ、痛い。先程シロップの記事のところで吉田丸先生が「ある部分」を描かれたのは初めてでは、と発言してしまいましたが、その後の短編で描かれていましたね。訂正します。しかし、電子版でしか出して貰えないのが残念です。「ほうかご」等でも変わらずグッとくる作品を発表されていただけに、これらの作品が単行本としてまとまったのは大変有意義な事だとは思うのですが。少年漫画のような絵柄で楽しい雰囲気の作風なのですが決してそれだけではなく嫉妬や妬みなどの黒い感情もひっくるめて作品に昇華させてしまう吉田丸先生の作家としての力量は凄いと思います。絶会のシリーズが本当に素晴らしかったので、ドラムカンの方もシリーズ化したらもっと楽しい作品になっていたかも知れません。現状、老舗の「百合姫」や新鋭「ガレット」のほか、少しづつ百合専門のレーベルがまた活動していますが、「ひらり、」や「つぼみ」的な立ち位置の雑誌(というかアンソロ)が足りていない感じがします。表現がし難いのですが、なんというか、もっと型枠にはめられていない本といいますか・・・、う~ん、難しい。そういう本が場として現れれば、吉田丸先生、犬丸先生、芥先生、藤先生、橋本先生のようなはっきりとした個性を持つ百合作品を提供してくれる作家の方々が、また百合作品を描いてくれるのではないかと期待できるのですが、出版業界の現状では難しい面もあるのでしょうね。
吉田丸先生には今後も是非、楽しくてほろ苦くてそれでも幸せな百合作品を描いて頂きたいと思います。
吉田丸先生には今後も是非、楽しくてほろ苦くてそれでも幸せな百合作品を描いて頂きたいと思います。