メバエ【5】
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メバエ【5】

2015-11-30 22:38
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前回からまた大分間が空いてしまいましたが(苦笑)、百合アンソロジーとして「エル」と並んで貴重な存在である「メバエ」の第5巻が、ようやく発売になりましたね。

鳴子ハナハル先生の「ブーゲンビリア」は、人気モデルの菜月と幼馴染みの陽香という対照的な少女たちの関係の完結編。
偶然、菜月がチャラいカメラマンとホテル(!)に入るところを見てしまった陽香、という続きでしたが、Hシーンも交えながらも、ド直球なラブ百合展開で大満足でした~。
特に、自棄になって菜月を押し倒したものの、肝心なところで躊躇してしまう陽香と、それですべてを察する菜月という、たった2ページで二人の想いが通じる瞬間は、さすがの一言でしたね。
あと、あとがきで書かれている、「道具を使わなければ百合」という基準は謎でもなんでもなく、常識ですし(爆)、男とのHも未遂にしているところなどは、さすがに百合が分かっていますよね(意味深)

初登場の甘詰留太先生の「わたし結婚します」は、なんていうか、確かに意外な展開ではあるのですが、こういう意外性は百合としては全く要らないですし、オチも最悪といしか言い様がありませんでした。

こちらも初登場の東冬先生の「花屋敷ハラスメント」は、昭和初期頃を舞台にした、謎の魔女と彼女に買われた少女の遣り取りを、2話に分けて、時にはコミカルに、時にはシニカルに、そして最後はファンタジックに描いていて、素敵でした!!!
あと、時代背景も上手く取り入れているところも、好感が持てましたし、ロマネスク溢れる絵柄もぴったりでしたね。

長月みそか先生の「ぽあんと」では、小雪突き落とし事件を利用して割り込んできたヤローに、いよいよ風由の逆襲が始まりましたが(いいぞ、もっとやれ(笑))、小雪がどのような答えを出すのか気になりますね。
あと、菜都と都由子がくっ付いてくれれば、最高なんですが(オイ!)

FLOWERCHILD先生の「イブのおくすり」ですが、映画館で痴漢ヤローを撃退したところまではよかったのに、その先のちょっとデリカシー無さ過ぎな展開は、なんか残念でしたね…

あらた伊里先生の「呪いのあおいちゃん」では、第3の妖精クシュの登場によって、ソルとエストの離婚の真相が明らかになったものの、おバカなソルとクシュのせいで、事態はますますグダグダに(トホホ)
いや~、これでこそあらた先生ですが(褒めていますよ(笑))、あおいと立夏はまともな百合エンドを迎えることができるのか、不安ばかりが大きくなってくるのですが(苦笑)

初登場のつづ井先生の「神さまのごひいき」は、山里を舞台にとある少女と謎の少女の淡く深いつながりを淡々と描いていて、素朴な絵柄ともマッチしていましたね。
謎の少女の正体は、秋の山の恵みの女神あたりなのでしょうが、それもはっきり描かず、また人と人ならざるものの出会いと別れを悲劇としなかったところにも、良さが感じられました。

環望先生は引き続き「チーコとユミン」で再登場ということだけでも、ファンとしてはとても嬉しかったです。
で、チーコがひいばあちゃんの影響で、そのヤンキーな外見にも関わらず、洒落(寅さんの口上みたいな)や都々逸(!!!)といった古風な言葉遊びに通じているという意外過ぎる面(笑)が明らかになり、艶っぽい都々逸でユミンを口説く(!)ものの、野暮天な(苦笑)ユミンには全く通じないという(あーあ)
が、そんな遣り取りをしっかり見ていた可憐とスーが助け船を出して、都々逸の意味を懇切丁寧に解説してあげる(!)という展開も、また素晴らし過ぎでしたよ~。
しかし、ヤンキーな百合ップルというだけでも、こちらはいい意味で予想を裏切りながら、期待は裏切らない百合作品となっていましたが、さらに都々逸なんていうものを百合に絡めてくるとは、もう最高ですね!!!

小乃ヒロキ先生も引き続き、社会人百合の「真夜中よなかのアクセプト」で登場してくれていましたよ~。
今回は、大半がHシーンとなっていましたが、最後のネイルネタでしっかり二人のラブラブっぷりをアピール(?)してくれたことで、単なるエロだけで終わらないものになっていたのが、すごくよかったと思います。

犬丸先生は、「アーシュラ将軍と幾つかの秘密」「永劫の白 エーデルワイス」の2作が掲載されています。
相変わらず、多彩な人外キャラだけによる入り組んだ百合関係が描かれていますが、犬丸先生らしいモノクロームの素晴らしさが際立つ画面とのバランスが絶妙でしたね。
あとがきで、犬丸先生ご自身がエーデルワイスというキャラを描けるとは思っていなかったと書かれていますが、これからも引き続き連載されることを希望したいですね(切実)

長田佳奈先生の「かわいいおおきい」は、タイトル通り、背が高いことがコンプレックスの結と親友な眼鏡っ娘の良子という少女同士の、途中ちょっと(?)シュールな展開はあるものの、何気ない日常におけるつながりが描かれていて、ほんわかできるのがよかったですよ~。

初登場の綾杉つばき先生の「メアリーと300歳の魔女」は、まだ魔女狩りなどというものが横行していた時代を舞台に、天涯孤独な少女メアリーが偶然本物の魔女ブレアと出会い、メアリーの両親の思い出の花壇をブレアが魔法で蘇らせたところから、一緒に暮らすようになりますが、ブレアの正体が周囲に知られたことから二人は窮地(?)に陥ってしまい…
という、一見バッドエンド的設定でありながら、ブレアの破天荒な魔法が、そんなものをふっ飛ばして、ハッピーエンドにしてしまうところは素敵でしたよ~。

真昼てく先生の「白ヲ染メル」は、周りに男と付き合い出す(!)女の子がいるようになってくる年頃のみーと寧々という女の子同士が、お互いの不安からいけないこと(!)をしてしまううちに、気持ちが通じ合っていく様が描かれていましたが、H自体も寸止め(!)となっていたのは、個人的にエロ目的ではないことが分かる点でよかったですし、キュートな絵柄にも合っていたように思いました。

せきはら先生の「悪夢の楽園」では、美人なサッキュバスと、彼女に気に入られて、夜な夜なHして魂を取られてしまっている(!)少女のお話の続きでした。
何気に現状のままでいい様に見えますが、本来霊獣であるはずのバクが不吉なものになっていたり、少女が自分の名前を思い出せなかったりと、いろいろ波乱めいた要素が見え隠れしてきて、二人の女性の関係もこの先が気になってきましたね…

そして最後は、中村モリス先生の「酩酊すみれさん番外編」として、酔っ払いイチャエロ社会人百合が載っていましたが、まあオマケ的なものということで(笑)

さて、今回は連載陣も安定してきた印象ですし、初登場の作家さんも多く、面白い作品も多かった一方で、もはや「オールもよおす百合アンソロジー」というキャッチに沿ったお色気に頼る必要はなくなってきたのではと率直に感じました。
現に、Hシーン「だけ」を前面に出した作品よりも、それ以外の作品のほうがずっと楽しく読めたというのが正直なところでしたね。
もちろん、私としては、H百合だからダメというつもりはありませんが、内容で十分勝負できるのに、お色気だけを売りにするのは逆効果ではとも思っています。

で、読み切りはもちろんですが、「メバエ」に連載中の作品はいずれも単行本が待ち遠しいものばかりなので、これからも踏ん張ってくれてることを期待していますし、アンケート等も含め、全体の方向性をしっかり吟味してほしいと思いますので、よろしくお願いします!!!


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おーらんどー様、こんにちは。本当に今や定期の百合アンソロはLとメバエ(微妙ですが)のみといえるので、発売自体が貴重な事となってきましたね。全体的に、だんだん本としての個性が出てきて良かったのですが、甘詰留太先生の「わたし結婚します」については、全く不要な作品だと思いました。こういうのは18禁の週刊雑誌にでもどうぞ、という事で。逆に、「神さまのごひいき」や「かわいいおおきい」などは凄く良かったです。犬丸先生のシリーズと「チーコとユミン」は安心のクォリティで出来れば長く続けて欲しいですね。おーらんどー様のおっしゃる通り、この本って、無理してまでエロを全面に押し出す必要があるのか?わざわざ購入して購読している読者の中で、その要素が無いと買わない、何て人、いるんですかね?新規購読者ゲットのためにエロ、っていうのもあまり効果がないような・・・。何にしても、良い作品が読める数少ない百合アンソロなので、これからも頑張って貰わないと。あっ、ただ、1点だけ、クレームでも何でもないのですが、「チーコとユミン」の最初の話で、割と大きめにある昆虫というか幼虫の絵が、ストーリー上必要なので描かれていましたが、妙にリアルだったので、ソレが大の苦手な僕はページを飛ばしてしまいました・・・。
44ヶ月前
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>>1
DICKEY様。
件の作品、さすがに大多数の百合ファンの顰蹙を買ってしまっているみたいですが、まあ当然の結果かと。
ヘテロエロなんて、わざわざ数少ない百合アンソロを買ってまで見たいという人がいるとは思えませんから、とりわけ編集さんは同じ轍を踏まないよう気を付けていただきたいものです。
あと、お色気重視路線についても、件の作品も含めて却って足を引っ張っているように思いますから、そろそろ真剣に軌道修正を検討してもらいたいと思いますね。
なんか、愚痴の羅列になってしまって恐縮ですが、素敵な連載がそのとばっちりで打ち切りなどになったら、泣くに泣けないというファンの気持ちは、きちんと察してほしいというのが一番ですよね(芋虫(?!)の件は、まあしょうがないかと(苦笑))
44ヶ月前
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