吉沢緑時「NKJK【1】」
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吉沢緑時「NKJK【1】」

2016-03-13 12:34
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以前「受付の白雪さん」を描かれていた吉沢緑時先生による新連載、「NKJK」の第1巻が発売になりました。

幼稚舎から中等部まで、名門女子校においてずっと学年成績を争う良きライバルであり続けていた西宝さんと富士矢さん。
しかし、二人の関係は、高等部に入って間もなく、富士矢さんが学校で大量吐血し(!)、入院した結果、不治の病に侵されていることが判明したことで一変してしまいます。
そして、富士矢さんの入院する病院で、西宝さんは富士矢さんのお母さんより、富士矢さんの命を救う一縷の望みとして体内の免疫力を高めるNK細胞(タイトルの「NK」はこれを指しています)を活性化させるため、富士矢さんを笑わせてほしいと懇願されてしまいます。
富士矢さんのために何もできない無力感を感じていた西宝さんは、その日から富士矢さんを笑わせるために様々な努力をすることになりますが、今まで真面目な優等生だった西宝さんにとって「お笑い」は最も縁がない世界であり、優等生であることで情報収集は完璧(お笑いネタジャンルの一覧を即座に作ってしまうほど)であっても、実践は困難を極めることに。
それでも、さまざまなネタを試みて、見事にスベることを繰り返しながらも西宝さんは、たまには富士矢さんを笑わせることに成功したり、富士矢さんと同じ病院に長期入院している「お笑い」に詳しいりんという年下の少女に出会い、貴重なアドバイスを貰えるようになったり、同じクラスメートで一時は富士矢さんを馬鹿にして喜んでいると誤解されたものの、本当は富士矢さんを元気づけるための行為だったことを理解し協力してくれるようになった甲斐さんに檀さんも現れて、勇気づけられる西宝さんでしたが…

という、親友のために頑張る少女という「友情百合」を基本に据えながら、その少女が全く場違いで難しい「お笑い」に挑戦するところがこの作品の一番の魅力であり、どシリアスでありながらギャグでもあるというこのアンバランスさは、何とも言えない複雑な想いを起こさせてくれて、それが西宝さんと富士矢さんの深いつながりに至るところは唯一無比と言っていいと思います(特に、たまに見せてくれる富士矢さんの笑顔がまた素敵なんですよね…

二人の少女の行く末は予断を許しませんが、何とかいい方向に行ってくれるのを祈るばかりです。


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おーらんどー様、こんにちは。こちらも今更ながらなのですが、目の離せない作品になりそうですね。吉沢先生は緩急のつけ方がとても巧みで、特に、大好きでいくらでも食べられたアイスクリームがちょっとしか食べられなかったというシーンは、なんかとても泣けるシーンでした。師匠といい富士矢さんといい、今後どんな展開を迎えるのか、最後まで見守りたい作品ですね。ちなみに、この作品、購入を迷っていたのですが、おーらんどー様のお墨付きがでたので即購入しました。良い作品との出会い、毎度ありがとうございます!
51ヶ月前
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>>1
DICKEY様

こちらの作品はヘヴィなテーマに「お笑い」という異質なものを融合させた、今までにない百合になる予感のする、地味ではありますが(苦笑)期待の作品ですね。

富士矢さんのような「笑い」から最も遠い状況にある人を笑わせるというのは、非常な困難を伴うものであるのは想像に難くないわけですが、あえてそれに挑戦する西宝さんたちの姿を毎回馬鹿馬鹿しさと切実さのアンヴィバレンツで描き出す吉沢先生の手腕が素晴らしいですし、そんな西宝さんたちに協力することがりんにとっても救いになっているという側面も見逃せないと思っています。

ともあれ、こういう小手先ではなく本当の意味での異色の百合が登場すること自体に、百合の可能性と普遍性はまだまだ広がっていることが実感できますので、最後はどうなるのかという不安と期待でいっぱいですね。

あと、この作品やタカハギ先生の作品など、このブログをきっかけに購入されたとのことですが、まだまだ至らぬところがあるとはいえ、そういう方が一人でもいてくれたことは、私としてはとても嬉しいことですので、これからもよろしくお願いいたします。
51ヶ月前
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