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書評:大国の興亡<上巻>
2018-10-10 23:52書評:大国の興亡<上巻> 1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争 ポール・ケネディ 著 草思社 https://amzn.to/2RDGtW1 ■法皇様に支配された暗黒時代からの脱出 <上巻>だけを読んだ段階でも、500年におよぶ(上巻では第1次世界大戦のあたりまで)欧州史の壮大な歴史絵巻には圧倒される。 およそ1000年の間のキリスト教(カトリック)支配のもと、西ヨーロッパ圏では古代ローマ・ギリシア文化の破壊が行われ、多様性を失うことにより、世界に誇るような文化を生むことはできなかった。いわゆる中世を暗黒時代である。 この期間におけるキリスト教支配は苛烈であり、宗教裁判において典型的に見られるように、教会に雇われたプロフェッショナル(拷問師)による拷問、火あぶり、八つ裂きなどその残虐性は際立っていた。北朝鮮の将軍様ならぬ、カトリックの法皇様の独裁によ
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