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長期投資の入門 第12回 SiCパワー半導体の将来性
2022-10-26 16:01
=SiCパワー半導体の将来性= 近年、SiCパワー半導体の投資リスクを低減する動きが出てきました。 政府による補助です。 TSMC(台湾積体電路製造股有限公司)の前工程の九州への誘致がありましたが、同様にパワー半導体についても新工場建設においては政府からの補助金が出ています。 日の丸半導体への追い風としては、金融政策の違いによりもたらされた円安効果にあると考えます。円安傾向は製造業の国内生産回帰の流れを決定的にしました。 この円安は人口減少に悩む内需はインバウンドで救い、競争力の低下に悩む外需は円安で助けるという内需外需両面の支援策ともいえるものなのです。 特に生産拠点が日本だけの国内半導体メーカーはこの円安で欧米勢への本社コストの面で有利になりました。 SiCについては、この先はさらに集積回路化が期待できることから、とても楽しみな展開となっています。 将来想定としては、モーターひとつに -
長期投資の入門 第11回 太陽光とEVと炭化ケイ素との不思議な関係
2022-10-18 23:17
=太陽光とEVと炭化ケイ素との不思議な関係= SiCは結晶欠陥が非常に大きなものであること。さらに、SiCは結晶そのものが傾いていることです。また、SiCは加工が難しい。欠点だらけでした。 これだけの不利な点があるのにどうしてEV向けにSiCが注目されるかについてはいろいろな背景があります。 まずは、走行距離の制約がEVにあること。 そしてなぜEVなのか。 これはカーボンニュートラルの要請にあります。 結局のところ、太陽光や風力などの不安定な再生エネルギーで電力を賄う方向にある。しかし、発電において石化燃料を使わないとなると自然エネルギーの変動が激しさを克服する必要がある。 その激しさを埋めるためには大量の蓄電池が負荷平準化の社会システムとして必要になる。人類が必要とする発電量の数倍の風力と太陽光発電がこれから設置されていきます。数倍の発電量が必要なのは変動を見込んでいるためですが、蓄電 -
長期投資の入門 第10回 SiCパワー半導体
2022-10-12 14:50
まず、最初にお知らせがあります。 鳥取市と松江市にお住いのみなさま、セゾン投信のリアルセミナーが開催されます。10月15日と16日の午後2時からです。 なかなか山陰に行く機会がないので、みなさまに直接お会いできるのを楽しみにしております。鳥取セミナーhttps://www.saison-am.co.jp/seminar/detail/20220719091647.html松江セミナーhttps://www.saison-am.co.jp/seminar/detail/20220719092148.htmlよろしくお願いします。=SiCパワー半導体= さて、次世代パワー半導体SiC MOSFETの将来性について連載してきました。本日もSiCパワー半導体の続きです。 技術的なトレンドは、とかく表面積を増やして付加価値当たりのコストを抑えること。 最初、SiCは小さな4インチの基板(ウェハー
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