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為替市場動向~当面は、狭いボックス相場?~
2016-03-18 23:53年明けて、株式市場、原油を中心とした商品市場は容赦ない下落圧力にさらされ、為替市場もリスクオフの動きを余儀なくされましたが、3月に入り、限定的ではありますが、徐々に落ち着きを取り戻しつつあります。 一時、1バーレル30ドルを割ったWTI原油相場も先週後半には39ドルの高値に反発する場面あり、日経平均株価も17000円台に反発。 一方、足元のドル円相場は、110円~115円の範囲、更には、もう少し狭い範囲112.5円~114.50円のボックスにすっぽりと入っています。 ドル円相場の、このエネルギー不足ぶりは、株の反発にも限界があるのでは?と感じさせます。楽観的な部分を探せば、上値トライの115円台は重いものの、下値はやや切り上げつつ動いていることでしょうか。 何があれば、ドル円の115円をブレ―クしていくのか? 先週行われた欧州中銀金融政策決定会合では、市場予想以上の思い切った金融 -
為替市場動向~基調ドル高とリスクオフの円高~
2016-01-21 16:48波乱の幕開けとなった2016年。中国の株安、通貨安、原油安から始まったリスクオフの流れが止まりません。 原油安は中東の国家財政や王族たちの懐具合を悪化させ世界に保有するリスク資産の売却へ、そして、更に負の連鎖が続くという動きがでました。 今年に入ってから今日まで12営業日、日経平均株価のローソク足で陽線になったのは4日のみ。陰線の長さに比べると、陽線は短く、小幅の反発に過ぎず、下落基調が続いています。 外国為替市場の動きは、基本的にドル高、円高です。 米ドルの、貿易相手国通貨バスケットに対する指数であるドル指数(ドル・インデックス)は直近値で98.85と、昨年12月につけた過去5年間の高値である100.51に近づきつつあります。 年初来の主要通貨のパフォーマンスをみると、円は対ドルでは約3%弱の上昇、ユーロは0.7%上昇、とリスクオフのマーケットでは、流動性がある通貨が買われます -
為替市場動向~緩和期待外れた後のドル円相場は?~
2015-11-05 13:0510月後半の市場の注目は、主要国の中央銀行の動きでした。 先陣を切って、10月22日に市場にギフトを送ったのは欧州中銀でした。 ドラギ総裁が、定例理事会後の記者会見で12月の追加緩和を予告。続いて、そ の週末に中国人民銀行が利下げに動き、金融緩和姿勢を明確に示したことから、世界のマーケットは金融相場を期待するリスクオンの展開となりました。 翌週の米国金融政策決定会合FOMCで注目された声明文から、「国際情勢への配慮」が消され、「経済指標を見極めて、12月の会合で利上げを検討、判断する」等の文言が記されたことから、薄くなった年内利上げ期待に最終的には株高ドル高債券安で反応しました。 一方、一部に根強い期待があたハロウィン前日の日銀追加緩和が見送られたのは残念ではありました。 このような主要国の最新の金融政策姿勢に反応して為替市場では、欧州中銀の発表に反応してユーロ安ドル高、さらに中国 -
為替市場動向~日銀の政策決定会合、今年の10月末は?~
2015-10-22 10:50注目の日米の金融政策決定会合が行われる来週を向けて、市場参加者には様子見もあり相場は全体的に小動きですが、日銀への追加緩和への期待は、来週の決定を予想する識者が少ないながら、静かに灯り続け、ドル円相場や日本の株式相場の下値を支える要因となっています。 追加緩和が期待される背景には、最近発表される日本の経済指標下振れに対する警戒感の強まりがあります。7月、8月の鉱工業生産は予想に反してマイナスとなり、機会受注の数字では民需が3か月連続して大幅に減少でした。 そんな中で、先週発表された10月の月例経済報告では、生産を「弱含み」として3か月ぶりに下方修正。また、本日発表された9月の貿易統計では、貿易収 支は黒字予想に反して赤字、特に輸出の伸びの鈍化が目につきました。輸出の鈍化は、中国への輸出減少が影響していると見られます。 経済指標悪化の一方で、政府、日銀が政策目標としている「デフレからの -
為替市場動向~米利上げは遠のきリスクオン相場?~
2015-10-08 13:14今年も10月に入り、四半期が残されるのみになりました。今年も、様々な事象に振り回された市場でしたが、継続的に最も注目されてきたのが米国の金利正常化でした。 金利正常化は、金融引き締めというよりも、将来の金融政策の幅を確保するためにも必要と考えられてきました。 9月の政策決定会合でも利上げ決定は見送られ、先週発表された米雇用統計の9月のみならず、前月までの数字の下方修正もあり、利上げの来年以降へのずれ込みを予想する向きを増やしました。 世界は全て解釈で動いていると言われますが、先週末発表されたた米国の雇用統計への反応はまさに諸刃の解釈による反応でした。 市場は、まず失望でリスクオフに解釈して始まり、次に金融相場が続くとの解釈でリスクオンの株高、債券安、ドル安&円安に動いて週を終わり、直後の反応を見て眠った人たちにとっては土曜日の朝起きて見たクロージング値には目を疑ったものと思います。 -
為替市場動向~ついに決めるか?米国のFOMC待ち~
2015-09-17 11:54米国の金融政策を決める米国連邦公開市場委員会FOMCの結果を待つマーケットは、方向感が見定めにくい動きが続いています。やや落ち着きを取り戻しているようにも見えるマーケットに、イエレン議長はどんな決定を伝えるのでしょうか。 人民元切り下げに始まった世界的な株式市場混乱を懸念した環境の中で、9月の利上げは見送られるとする見方が主流と伝えられていますが、一部の通信社に よる現地エコノミスト事前調査では、やや0.25%の利上げ見送りが半数以上いる一方で、利上げ決定予想者の数も40%強の数を示していて、見方は分かれ ているようです。さらに、少数派としては、0.125%利上げを予想する向きもいるようです。 決定が発表される日本時間18日午前3時が迫ってくる中で、昨日は米国の債券市場での動きが注目されました。 特に、金融政策の方向性が表れる2年債の売りが出て利回りは一時前日より0.1%高い0.8% -
為替市場動向~要警戒レベルは続く?~
2015-09-04 00:00中国人民銀行が、8月11日に実施した突然の人民元切り下げから広がった中国経済への不安は、世界的株安、原油に代表される商品価格の下落に繋がりました。これにより、早ければ9月実施が予想されていた米国の利上げによる金融政策の正常化への思惑も後退しています。 中国に関する情報が不透明であることに加えて、8.11というタイミングは世界的にも夏休み真っ最中の油断を急襲されたショックによる混乱と不安心理が過度に広がった感があります。そして、油断禁物の状態は、まだまだ続きそうです。 中国発の世界株安によるリスクオフ心理で、為替相場も大きく荒れる展開になりました。 円相場は主要通貨の中で8月中に対米ドルで最も上昇しました。リスクオフの円高です。 8月24日月曜日は、ブラックマンデーか?というような動きでした。 アジア市場で121円90銭水準から始まったドル円相場は、アジア、欧州での株価下落とともに -
為替市場動向~人民元ショック、余波続く?~
2015-08-21 12:01日本のお盆ウィークに、中国人民銀行が3日連日行った人民元切り下げは、真夏の市場を人民元ショックで震わせました。 当面の通貨切り下げは完了したと見られていますが、原油を代表する資源価格の下落、新興国通貨、特に資源国通貨の下げ止まりません。今日は、ベトナムが自国通貨であるドーンを切り下げました。 中国人民銀行は、11日朝に人民元基準値を約1.9%切り下げ調整を発表。当日午後には、「必要な調整はした」、との当局発言も伝わったものの、翌日12日にも1.6%の基準値切り下げを行ったため、市場では中国政府の政策について様々が思惑が交錯しました。 通貨安戦争へ参戦か? かなり悪化した経済状況改善のための輸出振興目的か?等々の憶測が入り乱れ、不安感から世界的なリスクオフ心理が働いたのはご存知の通りです。人民元は、一時上海市場で5%以上下落する場面がありました。 市場が混乱したのは、通貨切り下げだけ -
為替市場動向~波乱の債券市場にご注意?~
2015-06-11 13:54世界の債券市場で再び、長期金利の上昇が目立ってきました。動きの中心になっているのは、年内利上げの観測が高まってきた米国と、QE開始後に金利急低下 があった欧州金利、特にドイツ金利の急反発です。双方の長期金利は、相互に影響し合い、変動率を高め、株式市場や為替市場に影響を与えています。 6月5日に発表された米国の5月雇用統計が、予想範囲の上限に近い強い数字だったため、米債10年物利回りは、2.30台から2.40%へと上昇。 一方、ドイツ国債10年物は、4月につけた最低水準0.07%から5月初旬には0.8%台まで急反発。その後は低下したものの、先週行われた欧州中銀理 事会後の会見で、ドラギ総裁の「(金利の)ボラティリティには慣れておく必要がある」発言が、金利上昇容認と市場から解釈され、直近では0.94%まで上 昇。1%台乗せもあるのでは?との声も出ています。 この水準は、量的緩和策が発表さ -
為替市場動向~欧州QEバブルはいったん終了?~
2015-05-15 16:42毎年、5月相場は荒れることが多いとされますが、今年きっかけを作ったのは、ドイツの長期金利急反発でした。先進国の債券市場の利回り急騰がリスク要因になりました。 欧州中銀による量的緩和が3月に実施されて以来、ドイツ国債10年物利回りは一本調子で低下。4月20日には史上最低水準の0.073%をつけ、マイナ ス金利までつけるか?と思わせました。その後、底ばいが続いてから、利回り急反発。日本がGW連休に入った28日から始まり、5月に入ると更に利回りは上 げ足を速め、12日には一時0.7%台をつけました。 ドイツ債券市場の急落(利回り上昇)は、米国債市場にも及び、米国債10年物も1.9%台から12日には2.3%台まで上昇。その猛スピードぶりに、量的緩和によって生じた債券バブルの破裂の序章か?と懸念しました。 ドイツ金利急騰(国債売り)、ユーロ買い戻し、と相関して原油価格も反発は、ファンド筋の一連
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