-
孫子と三賢人のビジネス その5
2019-01-31 17:16産業新潮http://sangyoshincho.world.coocan.jp/ 2月号連載記事 ■その5 敵を知り己を知る ●終身雇用の重要性 ドラッカーもバフェットも、「終身雇用」を重視し、それを維持することが競争力の源泉であると考えています。特に、バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイでは「定年」というものがありません。一応、104歳まで車椅子に乗って現場で指揮を執ったバークシャー傘下のネブラスカ・ファニチャーマート創業者の「ミセスB」に敬意を表して104歳が定年ということになっています。しかし、それを超える人物が出現すれば、定年はいくらでも引き伸ばします。また、ごくわずかの特殊な例を除いて、他社から引き抜いたり、逆に他社から引き抜かれたりしたことが無いのもバフェット(バークシャー)の自慢です。 ドラッカーも「高い費用と長い期間、それに多大な労力をかけて教育した人材を簡単 -
賢人バフェットに学ぶ投資と経営の成功法則 第16回
2015-07-01 13:16■日本型経営とバフェット ●終身雇用を維持する 日本型経営の特徴としてよく取り上げられるのが「年功序列」と「終身雇用」です。もっとも、どちらもひところに比べて形骸化が著しく、特に終身雇用においては、日本でも首切りを意味する「リストラ」という作業がごく日常的に行われるようになりました。 かつて日本企業では当たり前であった終身雇用は誤った経営方針だったのでしょうか? いえ、そんなことはありません。グローバルな視点で見ても、エクセレント・カンパニーと呼ばれる企業の大部分は基本的に終身雇用制度を採用しています。ネスレ、IBMなど数え上げればきりがありません。 考えてみれば当たり前のことなのです。まず業績が順調に拡大している企業は、多大なコストと労力をかけて育て上げた社員をわざわざ手放すような馬鹿げたことをしません。従業員には出来る限り長く会社にとどまってもらえるよう努力をするはずです。
1 / 1