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横並び意識
2023-06-21 11:43
証券取引所から割安(低PBR)企業へのプレッシャーやバフェット氏の日本株投資の話題が広まってから、3月中旬をボトムとして6月13日までに日経平均株価で約6,000円、率にして約22%も上昇しました。 流石に外人買いが増えると上がるなぁ~と感心しつつも、半導体関連や日経平均への寄与度が高い銘柄ばかりが物色される市場にはついていけませんでした。知り合いの方達からも「こんなに日経平均は上がるのに自分の株は上がらない」と言ったお話しもよく聞きました。 全体的には株主還元を打ち出したバリュー銘柄も買われました。株主還元に消極的だった日本企業の大御所達も流石に重い腰を上げたと言うべきか。ばらつきはあるものの増益となった企業が多いためか、人材確保のために人件費を上げるとともに、自社株買いなどを発表する会社が増えました。 さて、確かに米中デカップリングの影響や円安により日本株が見直されることは理解でき -
賃上げで起きるかもしれない歪み
2023-02-07 23:42
億近読者のみなさんこんにちは。 金融教育の専門家遠藤です。 日本では「賃上げ」の気運が高まっています。ここ10年、株主還元やROEを意識した株主を向いた経営が上場企業に広がってきましたが、これからは従業員の方を向いた経営がより必要な時代になると思います。 賃上げがろくにできない企業には優秀な人材が集まらず、ジリ貧になっていくでしょう。そういったこともあり、中には足元の営業利益の減少を覚悟してベアを進める企業もあると思います。 問題は投資家がそれを先行投資と見るか、単なるコスト増と見るかです。 固定資産投資で減価償却費が上昇して営業利益が減少しても、投資家は先行投資としてポジティブに受け取ることがあります。しかし、人件費増については、企業側の説明が必要そうです。 私は、「賃上げをしても結局人件費は増加しない企業が多いのではないか?」と疑っています。ベアによって固定給が増えれば、収益が伸び
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