今月の「推しラノベ」コーナーで紹介した
【ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん】の著者、恵ノ島すず先生とイラストレーター、えいひ先生のご紹介できなかったインタビュー全文を公開いたします!
恵ノ島すず先生
(1)本作の着想はどんなところから得ましたか?
まず、悪役令嬢ものを書いてみたいなとなったので、悪役令嬢とはなんぞやと私なりに考えました。(乙女ゲームに悪役令嬢なんていないだのいるだのと、よく議論になっているんです……)
ラスボスなど「悪役だけど攻略対象者」は普通にいる。女の子の攻略対象者も普通にいる。ですので、「悪役令嬢」とは、その二つを合わせた存在ということでいってみようかなと。
プラスで「悪役ポジションのキャラはツンデレだとおいしいな」という恵ノ島の趣味で、だいたいのリーゼロッテのキャラクターが決まりました。
次に、私自身が乙女ゲームプレイヤーなのですが、自分がヒロインになったつもりで楽しむというよりは、この子とこの子くっつけちゃえ的な感じで、神から目線で他人の恋路のお膳立てを楽しんでいます。
なので「悲劇のラスボス系ツンデレ悪役令嬢をどう破滅から救おうか?」と考えたときにも、「自分が成り代わるより、外から働きかける感じでどうにかしたい!」となり、実況と解説とか面白いかもとなりました。
最初に決まったのはタイトルです。
それから、1か月くらいプロットとキャラクター設定と冒頭3話くらいをこねくり回していた記憶があります。
特にプロローグはとにかくインパクトがないといけないので力を入れました。
あとは勢いと流れに任せ、途中書籍化作業が入って更新が滞ったりはしつつも、だいたい3か月くらいでウェブ版の完結まで書き上げました。
(2)えいひ先生による「リーゼロッテ」や「遠藤くん&小林さん」のイラストを初めて見たときの感想は?
第一印象は、かわいい! もう衝撃的なかわいさでした。
とくにフィーネちゃんがはちゃめちゃにかわいくて、この子にゴリラだのお肉だのを背負わせたことにものすごい罪悪感が湧いてきて、担当さんに泣き言を言った記憶があります。
最初にいただいたのはジーク・リーゼ・バル・フィーネ・碧人・詩帆乃の主要6人のキャラデザだったのですが、キャラそのものはもちろん、服装・小物までとても素晴らしいデザインで、大興奮でした。
特に小物はこの子たちらしくてすごく良いなと、イラストに刺激を受けてできたエピソードもあるくらいです。
レナの花はリーゼロッテの髪のお花が白くて「ラスボス系悪役に聖なる感じの花?もしやジークと関係がある?」と意味ありげだったので、えいひ先生になんの花かを尋ねたところ「謎の花」との回答が来たので、異世界花ということにして好き勝手な設定とエピソードを生やしました。
リゼたん人形も詩帆乃のオタク女子高生らしいアイテムということで、えいひ先生がさりげなく1巻の挿絵にもいれてくださっていて、かわいいなーと印象に残っていました。
書籍2巻の改稿の際に、「元のWEB版の話の流れに無理がないか? それと、もう少し盛り上がりが欲しい」という指摘を担当さんに受けたシーンが2か所あるのですが、そこにカチッとはまってくれたのがレナの花と詩帆乃のリゼたん人形です。
えいひ先生のイラストには、そのくらいパワーがありました。ありがたい限りです。
(3)アニメで動くリーゼロッテたちを見たときの感想は?
最初に感じたのは、「動いている! リーゼロッテ様が美しい!」でしょうか。
動いているのを見るよりも先にアフレコにリモートで立ち会わせていただいていたので、声と絵コンテから勝手に想像をしていたのですが、想像以上に良いなと感激しましたね。
1話のBGMを背負ってくるリーゼロッテとか、8話のツンギレ進化のシーン(ここ、このためだけに作曲された曲らしいです!)とか、音響にこだわってくださっている(そして妙に面白い)のもあって、知っている話なのに見るたび新鮮な気持ちでおおーとなっています。
ゲーム画面やパッケージもちゃんと乙女ゲームっぽく作っていただいていて、すごく嬉しかったです。
(4)密かにハマっている「沼」はありますか?
正に、ラノベ沼にハマっております。
元々小説を読むのは好きだったのですが、ありがたくも本を出させていただき、職業作家になってから歯止めが利かなくなりました。
仕事のための勉強だし……! これは、必要経費……! という言い訳が使えるようになってしまったので、無節操に本を買って片っ端から読んでいます。
保管場所がとっくに限界を越えているので、主に電子書籍ですが、質量がないためますますひょいひょい買っている気がします。
ハッピーエンドなお話、特に恵ノ島すずの本とか好きなんですけど、自分ががんばって書かないと作品が増えないのがつらいですね。
(5)最後に「ツンリゼ」ファンのみなさん、番組視聴者にひとことお願いします。
アニメツンリゼは、もうすぐ最終話ですね。
ぜひ最後まで見届けてあげてください。
原作小説ではエンディングの後日談もあります。コミックも恵ノ島から提供した新規エピソードを含めとても丁寧に描いていただいています。
全部楽しんでいただけると嬉しいです!
本日はありがとうございました。
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★恵ノ島すず先生よりゲストの堀江さんへメッセージ
ゲストの堀江さん、あざとかわいい少年でありながらジークが脅威に感じる程イケメンでもあるというややこしく難しいキャラクターファビアンに、これぞ! という声を与えていただきありがとうございました。
とても素晴らしいファビアンでした……! 堀江さんに担当していただけて良かったです!
本当にありがとうございました。
えいひ先生
(1)本作を初めて読んだときの感想は?
なんて斬新な設定なんだ…!と思いました。
『ツンリゼ』の物語はとてもハッピーな雰囲気のラブコメで、キャラクターも善人が多く登場する優しい世界なので、どちらかといえば明るい物語の方が好きな自分としても、お声がけいただけてとても嬉しかったです。
普段ゲーム実況をよく見るので、そういった要素も親しみやすかったです。
(2)本作のキャラクターを描くときに意識したことは?
リーゼロッテ…
『ツンリゼ』はリゼたんがとにかくかわいいお話なので、可愛く書くぞ!!!と強く思っていました。
彼女は、物語の中でのポジション的にはヒロインなのですが、作中の乙女ゲーム『まじこい』では悪役なので、身につけている衣服は青、紫、黒などの寒色で冷たいイメージがするものを主に使い、アクセサリーは真珠や、百合に似た白い花等を取り入れることで、高貴で気高い印象を与えられるようにしました。
苦労したところは、縦ロールです…!(作画コストが高いため)
ジークヴァルト…
ジークは正統派王子様かつヒーローなので、赤、白、金などの、まさに主人公!といったカラーリングにしています。
リゼたんは陰のイメージ、ジークは陽のイメージで描いています。
王族らしさを出すために、服についている装飾や模様を複雑にしたため、描くたびに「パーツが多いな…」と思っていました。
遠藤碧人&小林詩帆乃…
ツンリゼは2つの世界が同時に進行するため、読者が混乱しないよう、作中ゲーム「まじこい」のキャラクター達がファンタジーな服装をしているのに対し、現実世界の二人が身につける制服や衣服は、普通の学校にありそうなデザインにして、ぱっと見で2つの世界の区別がつくように、奇抜なものにならないよう気をつけました。
小林さんは、リーゼロッテ推しの子だととわかりやすいようにリゼたんグッズを色んなところに身に着けてもらっています。オタクグッズを描くのが地味に楽しかったです。
遠藤くんも、スポーツっぽい要素が見てわかるように、パーカーを着ています。
全体を通して、一目見てキャラクターがどんな属性をしているのか、わかりやすくなるように気をつけています。
(3)アニメで動くリーゼロッテたちを見たときの感想は?
キャラが、しゃ、喋って動いてる…!!!と思いました。
今まで自分の頭の中だけでぼんやりと想像していたキャラクター達の声や動きが、アニメスタッフさんやキャストさんの手によって、形を与えられ実際に現実に存在していることを感じ、とても感動しました。
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