• PCもスマホも、ギターもピアノも腱鞘炎になります

    2014-06-02 19:151
    腱鞘炎に関してはギタリストに関わらず、
    多くの人にとってリスクのある病気なので、
    一部内容を公開することにしました。
    おさむらい部誌(武士) 2014年6月2日 第十八号 より。

    手の痛みを放っといたらギター弾けなくなるかもしれません。



    ********ここから********



    【身体の科学と健康について】
     さて今回はお便りのリクエストから、ギタリストやピアニストなど、手を酷使する人が知らなければいけない健康の話をします。爪ではなく、手の動き、筋肉や神経に関わる部分です。パソコンをクリックしているのも、スマホを操作するのも手の一部分に集中して負担が掛かっており、これらが原因で腱鞘炎になることもあるので、現代病とも言えるかもしれません。

     ギタリストは手が命。しかし、ギターを弾く際に演奏に影響するほど手が痛くなってしまったことがあります。

    ・ワンマンライブを昼夜二回公演したとき。
    ・3日連続でワンマンライブをしたとき。
    ・5日連続でスタジオレコーディングをしたとき。

     ライブは一瞬なので気合でどうにかなります(します)。しかし、レコーディング時は慢性的な痛みがある状態で、しかもスタジオは時間が決まっているのでその時間内に最高のギターを弾かなければならず、とても大変でした。
     いずれも何日か休むと元の状態に戻りましたが、「このまま弾けなくなったらどうしよう…」という不安や、演奏のクオリティが下がってしまうという不安があり、二度と起こしてはならぬ…と対策を練ることにしました。

     具体的には整体に行って色々試してみたり、マッサージなどを教えてもらって実践したり、本を読んで学んでいるのですが、その中で得た知識を掻い摘んで話していきます。普段の生活の健康にも役立つと思います。灸はやったことないですが、針はやってもらったことがあります。楽になった気がしました。
     何件か回って感じることは、整体専門の先生が一番話に説得力があり、効果も目に見えてわかるものでした。特に元ギタリストの先生には定期的に診てもらい、効果を体感しています。(最近は教えてもらったケアを日頃からやるようになって、さらに秘密兵器も入手して痛むことがないので逆に診てもらいに行ってないです…ツアー前にはまた行こうかと…)
     ホテルや温泉にあるマッサージ、およびマッサージ機は、なんとなく気持ちいいだけで病気レベルのものには意味がない、という印象です。ただ、筋トレの後のケアや、疲労回復、予防には十分意味があると思います。

     「ピアニストの脳を科学する」という本によれば、ピアニストには三大職業病があるといいます。

    (1)腱鞘炎
    (2)手根管症候群
    (3)フォーカル・ジストニア

     加えて、(4)筋膜性疼痛症候群(5)ガングリオン などが起こりうるということです。ギタリストも同様に手を酷使するので、同じ問題が生じると考えて間違いないでしょう。いずれも、ギタリストの症例があります。
     一口に腱鞘炎と言っても、素人目には(1)(2)(4)はほとんど区別が付きません。誤診されることもよくあります。自分で判断せず、専門家に診てもらいましょう。不安があればセカンドオピニオン、いくつかの医師に診てもらうべきです。
     いずれも細かく説明すれば、原因も対処法、予防法も異なるのですが、共通するのは、「練習しすぎること」で起きるものです。また、無理な姿勢のまま演奏することで身体に負担が掛かることも大きな要素なので、この点は意識するべきです。
     ロックギタリスト・ベーシストはギターを低めに持ったほうが格好がいいのですが、手の負担が大きく掛かってしまうので、長い目で見るとオススメできません。ライブや重要なリハはともかく、普段の練習も常に低めで弾くのはやめた方がいいです。

     (3)のフォーカル・ジストニアという病気をぼくも知らなかったのですが、脳の神経回路に問題が起きることで演奏ができなくなるというもので、反復練習を行ったものだけに影響があるという不思議な病気です。クラシックギターを持つと弾けないけれどエレキギターは弾ける、ということすら起こるそうです。痛みを伴わないため気付かぬまま演奏不能になってしまい、治そうにも治療法が確立されておらず完治が難しい、非常に恐ろしい病気です。
     ただ、予防法として「間違いを恐れない」ことが重要だと書かれています。ジャズの音楽家にはほとんど発症せず、クラシックの音楽家に多いことから、「楽譜通りに弾かなければいけない」という意識が病気に関わっているのではないかと言われています。
     ソロギターというジャンルはクラシックに近い意識で、「譜面通りに正確に弾こう」、という人が多い印象があります。それ自体が良いか悪いかはともかく、ジストニアという病気があり、そのリスクがあることは知っておいてもらいたいと思います。


     今週はここまでです。来週は続いて自分の手に起きた問題とその解決方法、日々のケアの方法についてお話しますぞ!そして秘密兵器とは…!



    ********ここまで********



    なお入部すると、
    ・ワンマンライブの先行チケットが購入できたり
    ・ワンマンライブ当日に「武員パス」をもらえたり

    面白いので興味あればぜひ。


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    おさっふ


  • 広告
  • 誕生日でした

    2013-03-23 17:3621
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    3/20にめでたく822歳になりました。



    新作もアップしたので聴いてみてね。
    なんかすごい反響あって、ギターキッズが結構見てるみたいなので、

    ・チューニングはDrop Dです
    ・要所でステレオディレイ・グリッチを使っています
    ・マイクはC214とC451Bをステレオで、センターにPUからラインを置いてます
    PUはここに書いてあります

    あとは頑張れ。質問は動画にコメントか生放送で頼む。



    これも最近アップしたやつなので聴いてみてね




    去年撮った桜なんですが、
    今年も観に行きたい季節になりましたね

  • ハーモニクスとは…そして倍音とは(理系的考察 後編)

    2013-02-11 12:416
    さて、前回は、ギターの弦の振動幅を100cmの場合の
    ネック側から特定のフレットまでの距離を計算しました。

    0f=0cm
    5f≒25.08cm
    7f≒33.26cm
    12f=50cm

    ギターをやっている人ならば5,7,12fでハーモニクス音が
    出やすいことを知っているかと思いますが、
    理由がここにあります。

    五半音分上がる場所=5f≒25.08≒100の4分の1,
    七半音分上がる場所=7f≒33.26≒100の3分の1,
    元の振動幅の整数分の1の距離に偶然とても近くなっているのです。
    (50≒100の2分の1は最初に決めたので当然ですが)
    ギターだけでなく、バイオリンやチェロ等
    弦を押さえる楽器に共通する構造です。



    さてここで、倍音というものついて説明しなければなりません。
    普通音というものは、基本振動に加えて、
    その2倍、3倍、4倍…という整数倍の振動が同時に起きています。



    これらが組み合わさることで楽器の音の波形になります。



    音には「音の大きさ」、「音の高さ」、「音質(音色)」の要素があります。
    「音質(音色)」を決めるのがこの倍音の成分です。
    例えばギターの5弦の開放音は基本振動が110Hzで、
    実はその整数倍、110,220,440,660,…Hzの音が同時に鳴っており、
    まとめて一つの音色として認識されます。
    (信号をモニタリングしてフーリエ変換すれば確かめられると思います)
    ちなみに、「音の大きさ」はこの波の上下の大きさ、
    「音の高さ」は波の多さで決まります。

    ギターやバイオリン、ピアノの音の違い、
    もっと細かく言えばギターの個体差は
    素材や構造、経年変化による倍音成分の違いとなります。

    ギターを録音すると110Hzより低い音も鳴っているのですが、
    これは弦だけでなく、ボディなどが共鳴しているためです。
    イコライジングで邪魔な低音は切ってしまいましょう。



    ハーモニクス音に戻ります。
    ここで、12f,7fというのは、
    上の図の2倍振動、3倍振動の節目にほぼ一致します。
    5fは4倍振動の節目となります。

    倍音が多いほど節目も多くなるので、
    3倍振動の節目は7fのほかに19fもあります。
    4倍振動の節目は5fのほかに12,24fにもあります。

    この部分を指で軽く触れてピッキングすると、
    基本振動は消えますが、倍音は振動したままになります。
    つまり、ハーモニクスとは、
    「倍音成分だけを取り出した音」

    なのです。

    12fでは2,4,6,8…倍音、
    7fでは3,6,9,12…倍音、
    5fでは4,8,12,16…倍音を取り出すことになります。

    12fでは節目とフレットが一致しますが、
    5f≒25.08cm=100×(1/4)+0.08、
    7f≒33.26≒100×(1/3)-0.07
    とずれるので、
    実際触るポイントは5fのときは若干ネック側へ、
    7fのときは若干ボディ側へズレます。
    4fにある5倍振動のポイントはかなりフレットからずれるので、
    探してみてください。

    このフレットのずれが平均律と純正律の違いとなりますが、
    このあたりは次回としましょう。
    気分で続きます。



    ここまで読んでもらってなんですが、
    知った所でギターが上手くなるわけではないので、
    わざわざ勉強する必要はありません。
    ただハーモニクス音によっては、
    フレットの真上がハーモニクスのポイントにならないことは
    知っておいて良いでしょう。