時のオカリナ3D All Dungeons No Doors 日本語解説 1/3
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時のオカリナ3D All Dungeons No Doors 日本語解説 1/3

2019-12-08 08:05
    この記事は2019年12月に公開された動画           『OoT3D All Dungeons No Doors』について書かれたものです
    まず前書き。動画に合わせて解説が見たいという方はOP前に読んでおくことを推奨します。

    ZFG氏のTwich配信動画 https://www.twitch.tv/videos/518426157?t=02h32m44s
    同Youtube動画 https://youtu.be/cGk5Wvp4-TM


    以下常体で失礼します。

    サンプルAll Dungeons No Doors とは

    その名の通り『①ゲーム開始時から最後まであらゆるドアを一切開けずにすべてのダンジョンを攻略した上でエンディングに到達する』というカテゴリー。

    ①ゲーム開始時から最後まであらゆるドアを一切開けずに
    Aボタンの『ひらく』コマンドにより、ノブ式、スライド式、その他あらゆるドアを開けないということ。

    すべてのダンジョンを攻略した上で
    "ダンジョンの攻略"とはボスを倒したあとに出現する青い光に触れることと定義されている。
    そのため攻略するダンジョンはデクの樹サマの中、ドドンゴの洞窟、ジャブジャブ様のお腹、森の神殿、炎の神殿、水の神殿、闇の神殿、魂の神殿の8つである。

    エンディングに到達する
    文字通り。ガノンを倒す、またはエンディングへワープすることで終了する。

    ご存じのように時のオカリナ/時のオカリナ3Dというゲームでは民家の入り口、ダンジョン内の部屋と部屋との間、ボス部屋の扉など通常にプレイしていては避けて通れないほど実に至る所に"ドア"が存在する。それを一切開けずにというのは至難の業、なにかしら高度なテクニックが要求されるのは想像に難くないだろうし、そもそもそんなこと可能なのかと思われる方も居るだろう。

    実際つい3年前の時点では、バグ技が豊富で自由度の高い"本家時のオカリナ(便宜上以下64版とさせて頂く)"においても長らくあとわずかのところで実現できずという状態にあったものが、2017年春ついに達成されたばかり。





    64版ではこの通り達成されたのだが3D版ではその後もしばらく"No Doorsなんて我々とってはまだ夢の話"と話題にされることもなかった。
    というのも「64版の方もこれから見る予定!」という方のために詳細は省くが64版で要となった技のいくつかが3Dでは修正されていて使えなかったからだ。

    リメイク版ながら多くのバグ技が残っていたり、より強力なバグ技が存在することも知られつつある(と信じたい)3D版であるが、やはり64版でできて3Dではできない技が結構あるのも残念だが事実。
    しかしそんなハンデを少しでも克服しようと日々進歩してきたのもまた事実。発売から8年近く経つゲームであるが近年も毎年確実に、出来ることが増えてきた。そして今夏No Doorsに関するいくつかの発見が報告されて気運が高まり、そこからは一気にピースが埋まって実現する運びとなったのである。

    そんなわけで64版ともまた違って非常に3D版らしい最高にクールなカテゴリーとして完成されたAll Dungeons No Doorsをどうぞご覧あれ。


    以下解説

    背景に色をつけている文章は踏み込んだ内容のため、特に動画を見ながら読む方は読みとばして頂いて構わない。(今のところ色分けに特に意味はないが、今後意味を持たせる可能性もある。)

    サンプルオープニング

    今回の動画はSavestates*という機能を導入した3DS実機でプレイしたものを、後から編集して作っている。

    *簡単に言うとWii Uのまるごと保存みたいなもの

    言語は英語。64版ではテキストの表示速度が言語間で変わらず、文字数の関係で日本語の方がテキスト送りが速かったのだが、3D版では英語の表示速度が速い。
    また3D版はテキストの出始め1FでBを押すと、そのテキストを一気に表示させて飛ばすことができるので常に飛ばすことができればテキストの表示速度は関係なかったりする。その点日本語版は、アイテム入手時の説明文などで英語版より多くのテキストボックスを使っている箇所がところどころあり、テキストを飛ばせなかった場合のロスがある分英語版より不利とされている。


    操作開始

    いよいよ操作開始。まずは剣を取りに行く。そしてルピーを回収して盾を購入。

    3DのRTAを見たことがあるという人は、(おそらくAny%かAll Dungeonsかと思われるが)
    『3DRTAでは大体どのカテゴリでも森を出てからバクダンを取るまでほぼ正規ルート』という文章を記憶されているかもしれない。実際今もその通りではあるのだが、昨夏以降理論上の最速ルートは少し違うものになっているし、チャレンジ系カテゴリのルーティングに関しても選択肢が増えている。
    ここで購入した盾はその"新ルート"のカギとして割とすぐに使われることになる。

    剣と盾を入手したらTSC (Triple Slash Clip) という技でさっさと森をあとに。
    3連斬りのあとすぐに剣をしまうと、振り始めの位置にもどろうと後ろにスッと下がる動きをする。この動きを利用して門番をすり抜ける。
    看板にチェックが向かないよう突きで破壊。『はなす』コマンドが出ないように角度を調整してTSC。このとき体の向きを変える"左やや下入力"で看板の残骸のオブジェクトから反動を得ると成功しやすい。

    オカリナを入手してハイラル城へ。

    城下町入口で60ルピーを回収するのは現在の3D RTAのトレンド。2017年夏に盾を利用したドドンゴの洞窟ショートカットが見つかったため、その購入資金に充てられている。
    しかし今回盾はすでに入手してある。上述のショートカットの為の盾はドドンゴの洞窟内のアキンドナッツから購入できるため道すがらであるここのルピーを資金にするが、今回の盾の用途は全く別のところにありコキリの森で入手しておくのがスマートなためである。
    今回の旅には60ルピーも必要ないため無駄な動きを含んでいるといえるが、このあとタロンを起こすためのタマゴが孵るまでのゲーム内時間が律速になっているためロスにはならない。


    城下町→ハイラル城のマップ移動を繰り返したのは、これによりマロンがツタの前に来るフラグが立つため。
    ロードゾーンぎりぎりで剣を振ることでスピードを完全に殺してエリア移動している。これでわずかだが、普通に移動した場合に比べロードゾーンに近い位置に出現できるのでエリア移動を反復する際に有効。

    黄金のスタルチュラを出してダメージを食らう。不穏でしかない。

    タマゴをもらって中庭へ。中庭の兵士は基本ザルだがたまに(特に最初の兵士は)植え込み越しでも捕捉してくるので油断ならない。

    面倒なことをしてもゼルダ姫に会いに来たのは"ゼルダの子守唄"を覚えるため。
    覚えたらそそくさとカカリコ村へ。

    コッコ集め。コッコは動き出す際、リンクから離れる方向に向かう。初期位置も決まっているので手順を覚えれば誰でもある程度スムーズに集められる。
    デスマウンテン登山道へ。



    大人の階段、のぼる。

    デスマウンテン登山道からいよいよ本格的に変態じみてくる。

    いままでであれば、まっすぐゴロンシティへ向かい迷いの森に出てサリアの歌を覚え、戻ってきて腕輪を貰ってドドンゴの洞窟へ、とそれこそ正規の攻略手順を踏むのが常であったが、、

    普通に山道を登っていく。
    ように見せかけてやにわに石を持ち上げて投げ捨てたかと思えば、敵をひきつけてジャンプ斬り。も、おおきく狙いを外して逆に体当たりを喰らわされる。
    下にハートがなければ死んでいたところ。

    と、なにやらリンクの剣がぶれたようになりカメラの様子もおかしい。
    これは残像剣またはISG(Infinite Sword Glitch)とよばれる技。
    64版で有名なバグ技で、剣を振らなくても常に剣に攻撃判定が発生し続ける状態になる。また段差から落ちなくなるという特性があり、空中でダメージを防ぐことでその場にとどまるホバリングという技に繋げられる。
    64版では盾突き中にチェック、ナビィの呼び出し等をすることで発生させることができるが3Dでは修正されている。一方3D発売後に"空中で剣を振った状態で体力を0にして、着地して死亡する前に体力を回復する"という方法でも発動できることが判明。この方法なら3Dでも残像剣を使えることはかなり早い段階で知られていた。

    しかし3Dでは剣を普通にしまったりアイテムを取り出す動作をすると残像剣が解除されてしまう。これが長らく日の目をみなかった最大の原因。64版のようにバクダンやボムチュウを取り出して自由にホバリングすることが出来ないのだ。

    そこで敵の力を利用する。
    テクタイトをうまく誘導してバクダン花があるエリアへ。
    ぴょんぴょんを盾で防ぎながらバック宙。これでホバリングして山肌の歩けるところに着地、そのまま噴石エリアに行くことが出来る。通常は岩をバクダンで破壊してこなければならない所であるがそれをスキップした形。64版では以前から知られていたが、3Dでもできることが昨年確認された。

    ところで平地でのバック宙でホバリングするのはかなり難しい。ある程度の高さがないと地面と連続した座標と認識されて すとんと落ちてしまう為である。動画のようにテクタイト1匹でも可能なのだが、2匹以上連れてきて交互にぴょんぴょんさせると連続したガードにより幾分容易にホバーできる。


    3D版残像剣の64版との違いはまだ奥深い。この登山道のテクタイトホバーとあわせて別に詳しく記事を書けたらいいなと思う

    以上やや熱を入れて解説したが、つい先月(2019.11)に、より簡単に山頂に行く方法が見つかり時代遅れの産物となってしまった。


    無事噴石エリアに出たら素直に山頂へ。
    ここには魔力を入手するために来たが、知っての通り大妖精の泉の入口もバクダンで壊す壁によりふさがれている。

    なのでやっぱり不法侵入。
    外周の壁と思っていた部分には一か所歩いて登れる部分がある(動画ではバック宙で登っている)。
    大妖精の泉の真上に当たる部分にも足場があるため素直に入ることはできないが、角度を合わせて足場の端まで移動して落下、ジャンプ斬りをすることでギリギリだがロードゾーンに触れることができる。ここはかなりシビア。角度を合わせてから足場の端まで結構距離があるため、角度を合わせる段階ではわずかなずれでも大きく広がってしまう。

    魔力を取得したらセーブして一度ゲームを終了。
    セーブしてゲームを再開する際、ダンジョン内ならそのダンジョンの入口から、
    そうでなければ子どもはリンクの家から、大人はリンクの家でセーブした場合のみリンクの家から、そうでない場合時の神殿からゲームが再開する。
    本チャレンジにおいてかなり重要なテクニック(セーブワープと呼ばれる)。

    デクの樹サマの中へ向かう。途中で棒を入手。

    中に入ったらB1への穴をふさぐクモの巣を破るべくすみやかに3階へ。
    ツタの前ではナビィが話しかけてくるが、一度目は棒を取り出してキャンセル。そして二度目を宝箱の上に乗ってから飛び移ることでキャンセルしている。
    3階から落下してクモの巣を破ったのち、デクの棒をひっかけて反動をつけそのままB1高台へ。

    くぐり穴を抜けて隣の部屋へ。
    幼生ゴーマを二体以上出現させてくぐり穴のところへ戻る。
    一体以上残して倒してくぐり穴にはいる、そして出る。
    くぐり穴を出た直後のカメラが固定されている間に、幼生ゴーマを倒してドロップされたデクの実を拾う。初回入手のアニメーションが入るが、残った幼生ゴーマが動ける状態になっていてリンクを攻撃してくる。
    するとデクの実入手のテキストが表示されたままリンクを動かすことができるようになる。

    GID (Get Item Delay)という特殊な状態になっていて、この状態でゲットアイテムと呼ばれるデータを書き換えると本来とは別のアイテムを入手することができる。GIM (Get Item Manipulation)と呼ばれる技である。

    今回はダンジョンマップの宝箱の前にたち『ひらく』を表示させることでゲットアイテム値を書き換える。これより前に水に入ってしまうと、水面に顔を出したときに書き換え前のアイテムすなわちデクの実として入手してしまうので注意して向かっている。

    書き換えたらB1の水にダイブ。テキスト上は緑のクスリを手に入れたように見えるが実際にインベントリに入ったのはメガトンハンマー。言わずもがな今後ヴァルバジアを撃破するのに必須のアイテム。

    ハンマーを入手したらセーブワープ。デクの樹の攻略は後回しにして今度は迷いの森へ。
    途中デクババでハートを1個まで減らす。不穏。

    ゾーラ川へのショートカットが通じる灰色のブロックの傍に行く。
    はじめの森抜け同様に三連斬りをブロックに当て、剣をしまうかわりにナビィを呼び出すと直立状態で水底に沈む。

    Navi Diveという技で、ナビィのテキスト出現中は水の判定を無視して落下し続けられる。同様の技にSpell DIve, Ocarina Diveといったものがあり総称してCutscene Diveと呼ばれる。これで銀のウロコなしでショートカットを利用。

    ゾーラの里へ。
    潜水ミニゲームをクリアして銀のウロコを入手。そのままハイリア湖へのショートカットをくぐり、ルトの手紙入りビンを拾ってくる。

    ルトの手紙を拾ってゾーラの泉へと向かうのだがキングゾーラには見せない。
    TSCで壁を抜けて水判定に入り、泳いでスルー。
    手紙はあとで有意義に使わせていただくのでお父様なんかに渡すわけにはいかない。

    ゾーラの泉に来たらジャブジャブ様の前にある4つのツボのうち、一番手前にあるものを持って移動。

    大妖精の泉前の木の近くまできたら放り投げ、間髪入れず木にアタック。
    するとツボからはハート、木から黄金のスタルチュラが出てきて近くに位置。
    位置を調整してジャンプ斬り、黄金のスタルチュラからダメージを喰らって体力を0にしながら着地前にハートを拾って残像剣発動。

    その足でマップの隅に行き角度を合わせて横っ飛び、バック宙
    そして微小カニ歩きをすると・・・

    なんとリンクが空中にスッと浮上する。スススッとさらに浮上を続け、最後にはその場で回旋しながら空高く上昇していく。
    ある程度の高さまで来たら横っ飛びで大妖精の泉の上の足場に飛び移る。
    そして足場の端、壁際のところで横っ飛び。テクスチャの切れ目があり、そこをぬって異空間からジャンプ斬りで大妖精の泉に侵入。

    <何が起きたのか>
    リンクが浮上するという奇天烈な現象の犯人は、Invisible Seamと呼ばれる見えない足場。
    詳しいことはわかっていないが、以前から時オカ/時オカ3Dには所々にリンクが立つと少し高さ座標がすっとせりあがる地点があるのが知られていた。
    しかし判定がごく小さいものであるため通常プレイで遭遇して少し高さが得られてもわずかに動くだけですとんと落ちてしまい、有用なものと考えられていなかった。
    それが残像剣を使うと上述の「足場から落ちない」という特殊な効果により安定してこのinvisiblle seam の上で行動でき、それによって実はかなり高いところまで行くことが出来る場合があということが判明した。
    https://www.youtube.com/watch?v=jGbFh9RIlL0&t=37s

    そして昨年8月、この場所でも高さを得て大妖精の泉の上の足場に乗れることがわかり、ほどなく泉侵入も発見された。
    先ほどのデスマウンテン登山道でのテクタイトホバーが確認されたのが昨年7月。その時点ではバクダンなしで魔力は取れるがフロルの風 入手にバクダンが必要であったため、依然ドドンゴの洞窟でボム袋を手に入れなければ かの有名なWrong Warpが出来ない状況であった。
    バクダンなしでフロルが入手できるようになったことで、ボム袋を入手するまでの流れの中で必須とされていたサリアの歌、ゴロンの腕輪を完全にスキップすることが可能になったのである。(この章のアイコンとして使用したゴロンの腕輪にバツ印がついたイメージは、この技の発見以降DiscordのOoT3Dサーバーのアイコンとして使われているもの。)
    https://twitter.com/pal62n/status/1029907857783676928

    <ここの残像剣について>
    平地での残像剣発動は、着地までの時間が短くかなり難しいがリンク、ハート、ダメージ源の位置関係さえ適切であれば可能である。
    しかし難点はハートのドロップ位置を制御することが不可能ということである。
    位置関係を見極めるのが大変困難であるし、場合によってはスタルチュラから離れたところに落ちてしまいそもそも不可能になることもある。
    このランダム性によりバクダンスキップという大きな利点がありつつも現状RTAで取り入れている人はいない。

    <フロルの風について>
    魔法アイテムの一つで、ダンジョン内でセットしたポイントにワープできる。
    使うと現在居る部屋に入ってきた際の座標にポインタがセットされ、もう一度使用するとワープするかポインタを消すか選択できる。
    通常"ダンジョン内"でしか使用できない。
    今後悪いことに使われに使われる。


    フロルの風を入手したらセーブワープしてリンクの家に。
    森を出て城下町に向かうがデクの樹をクリアしていないため、コキリの森の出入り口にはまだ門番がいる。この門番はゼルダの手紙入手の前後でリンク包囲の挙動が変わる。入手した今TSCで内側に入り込めても前転で突破が出来ないので別の方法で森抜けしなければならないが、今回はWalking While Talkingというテクニックを使う。

    Lの森への小さな穴から出てすぐに看板を読む。するとカメラが固定されたままの状態になるがデクの実を使うことでそのまま動き回ることができる。
    ところでリンクが門番に進行を妨げられてしまうのは門番にNPCとして"当たり判定"があるためである。しかしNPCやオブジェクトの当たり判定は常にあるわけではない。
    カメラがここに固定されているうち、門番の当たり判定は近づいても発生しないため突破することが出来る。

    森を出たら城下町へ。
    ハイラル城側から路地裏に入りRistricted Items Glitchというテクニックを使いフロルの風をセットしてセーブワープ。

    Ristricted Items : アイテムは、X,Y,Ⅰ,Ⅱにセット出来てもエリアによって表示が半透明になり使用できない場合がある。例:屋内でバクダン、ダンジョン外でフロルの風など。メニュー画面を閉じた直後1Fはこの使用可否の判定が更新されないため、使用不可のアイテムでも使用可能なアイテムと位置を変更すると、その1Fの間に入力すれば使用できる場合がある。

    セーブワープ後今度は迷いの森、お面品評会の隠し穴があるエリアへ。
    アキンドナッツからダメージをもらって体力を残り1/2まで減らしたら、隠し穴前でスタンバイ。そしてダメ押しの弾が飛んで来たら、当たる直前でジャンプ斬り。
    被弾して体力0の状態で隠し穴へダイブ。ここでセーブメニューを開き"ゲームをやめる"を選択。すると本来タイトル画面に戻るところであるがそうならず、カカリコ村のインパの家裏口に現れて死亡する。時オカ3Dで最も凶悪な技と名高いDHWW (Death Hole Wrong Warp)だ。(以下に説明するWrong WarpおよびDHWWの解説は、背景にカラーを設けるが今後の解説でその知識を使っていく部分があるのでご承知おきを。)

    <Wrong Warp>
    2つのマップ移動を重ねることで移動先を書き換える技。
    時オカでは"あるエントランス(入口)を通ってマップ移動した時の、移動先のマップの情報とリンクの初期位置の情報"がエントランスの数だけ用意されていて、下記サイトの通り一つの"表"内に保存されている。それぞれに『子供昼、子供夜、大人昼、大人夜』用のデータがこの順で用意されている。さらに場合によってはそのマップで再生されるムービーの情報が続いて用意されていて、すべてのエントランスの情報が遠し番号つきで保存されている形だ。下記サイトでは0,1,...8,9,A,B,...,E,Fの16進数で番号が示されている。

    ZeldaSpeedRuns 時のオカリナ エントランステーブル
    https://www.zeldaspeedruns.com/oot/wrongwarp/entrance-table?translation=ja

    マップ移動をする際にはまず『子供昼』用のデータ番号(ベース番号)を参照し、子供であるか大人であるか、昼なのか夜なのか、何番目のムービーを再生するか等の情報を"足し算"して移動先の情報を引き出す、という二段階の処理を行っている。二つの移動を重ねた場合、2段階目の計算で元にする1段階目の情報が上書きされて、別の計算結果が導きだされる事がある。これがWrong Warpの原理であるが詳しくはこちらのブログがわかりやすい為参照されたい。

    https://ch.nicovideo.jp/cma2819/blomaga/ar434493

    <Death Hole Wrong Warp>
    隠し穴を使ったWrong Warp。隠し穴の情報も通常のフィールドやダンジョンなどと同じくエントランステーブル内に保存されていて、隠し穴表面に存在するロードゾーンに触れることでマップ移動が生じる。しかし他のエントランスと異なる点があり、"体力0の状態でロードゾーンに触れたとき、マップ移動が速やかに起こらず異空間を落下する状態になる"(デスホールバグ)。しかし実はこの状態でも"隠し穴のエントランスを利用する"という情報はすでに参照されている。
    ところで"ゲームをやめる"を選択すると、ゲームをリセットした上で、"通常のプレイモード"から"鑑賞モード"というタイトル画面およびデモムービーを表示するゲームモードに変更するという処理が行われる。このうちリセットするという処理は、マップ移動のエントランス情報を取得すると上書きされてしまう。そのためデスホールバグの状態でゲームを終了すると『鑑賞モードというタイトル画面のゲームモードに設定が変更されたのに、隠し穴のエントランス情報を取得したことでリセットがなされずプレイが継続した』状態になる。
    そしてこの鑑賞モードではなぜか、すべてのマップ移動の際に2段階目の計算処理で無条件に"4"が足される(デモムービーを再生するためか)。ムービーを持たないエントランスに対して4足されるとどうなるか。番号上、次に用意されている別のマップのエントランスが読み込まれ、Wrong Warpとなるわけである。この『マップ移動がすべてWrong Warpになる』という点から時オカ3Dを代表する凶悪な技と認識されているのである。(実際にこの技を使いこなそうとかなり出来ることに制限があるのに気が付くであろう。しかしすでに煩雑さを極める説明なためここでは触れないでおく。)


    今回は
    05C4 森のステージ ⇒ 隠し穴
    をベースのエントランスに使用してDHWWしたため、ゲームは鑑賞モードになり
    05C8 屋根側の入口・カカリコ村から ⇒ インパの家
    でゲーム続行している。


    Death Hole Wrong Warp 中(すなわち鑑賞モードの間であるが以下デスホールモードと呼ぶ)は、3DSの下画面がタイトル画面の時のものになり操作不能になる。つまりアイテム画面やセーブメニューは開けず、ⅠやⅡにセットしたアイテムおよびカメラ、オカリナが使えない。
    この点に注意して、予めXにセットしていたフロルの風を使用する。

    城下町にワープするが、リンクは画面外にいる。
    建物の壁の向こう側、いわゆる異空間に出現しているので、外周をぐるっと時計回りに城下町を半周する形で裏側から的当て屋の入口判定に触れて侵入する。

    すると時の神殿の外にいるのでそのまま神殿へ向かう。
    時の神殿に入ると初回侵入ムービーが流れるが、なぜかリンクはマスターソードの台座前に立っている。
    台座の間の前には時の扉なるものが立ちはだかっていたはずだがお構いなし。剣を引き抜いて大人に。続きは次の記事へ。

    <フロルの>
    フロルの風を設置する際は
    ・そのマップに入った時に利用したエントランスのベース番号
    マップ移動やドアを通って最後に更新したroom*の番号
    マップ移動やドアを通って最後にroomを更新したときの座標
    が記録され、ワープとして使用する際に引き出される。要するにどのマップのどのエリアにどうやって入ったかの情報がそれぞれ保管され再現することができる。

    * room : ダンジョンでもフィールドでも、マップ内すべてのオブジェクトやNPC、部屋がロードされているわけではない。 描画の必要のない部分に関しては壁などの判定を残し表示されないようになっている。このロードする単位が"room”で、各マップごとにナンバリングされている。例えばデクの樹サマの中であれば入口になっている1階から3階吹き抜けの大きな部屋はroom00で、スライドドア越しにroom01であるデクナッツの部屋を覗いても真っ暗で何もロードされていないのがわかるだろう。
    (日本語のroom表作成中)


    さてフロルの風をデスホールモードで使用する場合も、ベース番号を参照するのでこれに4加算される。
    というわけで
    00AD 右の入口・城下町から ⇒ 路地裏 昼は
    00B1 城下町入口から ⇒ 城下町・子供昼となる。
    (路地裏,城下町などは子供・大人/昼・夜でそれぞれ個別のマップを持つため特殊だが、ベース番号として子供昼のものが使われる点は変わりない。)

    今回路地裏にセットしたフロルでのWrong Warpにより城下町の異空間に行くことができたが、実は夜にセットしなければこの結果にならない(そのためにきちんと時間調整していた)。昼にセットしたものでWrong Warpすると少し位置がずれて、マップ内に出現する。なぜか。

    ほとんどのマップでは子供・大人/昼・夜でデータの中身は同一になっているが、城下町・路地裏・時の神殿外エリア・ハイラル城/ガノン城では差異がある。路地裏においては昼と夜でデータが別々に用意されているが、リンクが出現する位置の座標の情報が単純にコピーされているのではなくそれぞれに設定されたためにわずかにずれてしまったようだ。
    ベース番号はともに子供昼のもので参照されるのでデスホールモードでフロルの風を使用した際は昼にセットしても夜にセットしても同じマップ(城下町)に出るが、保存する座標の情報が少し異なるため異空間に出られるのは夜にセットした場合のみ。ということらしい。

    デスホールモードの城下町から的当て屋に入ることで時の神殿外エリアに行くことができ、さらに時の神殿に入ることで時の扉を無視してマスターソードを引き抜けることは、3D版バグを少しでも知る人の間では比較的有名な方であると思う。的当て屋入口には当然ドアがあるため、この方法ではノードアで大人になることができないというのが目下問題であったが、上記ワープで突破できることがわかり流れが変わった。一応Wrong Warpとしては
    016D 城下町入口から ⇒ 的あて屋
    0171 城下町入口から ⇒ 時の神殿(外エリア)・子供昼

    そして0053 時の神殿(外エリア) ⇒ 時の神殿 は4加算して0057に。
    このエントランスには時の神殿におけるムービーの情報が保存されている。
    ムービー用エントランスを持つすべてのマップでは、シーンパターン生成リストと呼ばれるデータを読み込んでそのエリアの状態を変化させようとする。このデータの構造はエントランステーブルと同じでパターン0~3に時代・昼夜
    、4以降にムービー番号0から順に保存されている。

    時の神殿におけるシーンパターン4は、ムービー番号0の『マスターソードを抜いた後 帰還』のムービーのエリアである。このエリアにはリンクは台座の前に立っている状態で出現する。

    ところでシーンパターン生成リストによりエリアを読み込むマップにDHWWした場合、上下画面が真っ暗な状態になる(Black Screen Glitch)。これは通常ゲームモードで、エリア移動した後画面がフェードインしてくる時の途中の状態。
    デクの実を使うと黒い画面は晴れて見えるようになるが、"エリア移動の途中"のような状態なのでロードゾーンの判定がなくエリア移動することが出来ない。
    そしてDHWWでムービー用エリアにワープしてきてもムービーは再生されない。

    今回のワープでも本来その例にもれず、真っ暗な画面の中で台座の前に出現するはずであった。
    しかし神殿初侵入の演出とともに画面が晴れた状態で現れた。

    実はムービー用マップで起きるBlack Screen Glitchは、特定のムービーを再生することでキャンセルできる。このとき同時にデスホールモードから通常プレイモードに切り替わる。
    特定のムービーとしてデスホールモードをキャンセルできる行為は以下の通り。
    ・ワープソングによるワープ演出を見る。
    ・条件を満たすことで再生できるムービーを再生する(判定に触れるだけで流れるムービーや、ゼルダの子守唄を演奏することで再生されるムービーなど)。
    ・初回侵入で流れるエントランスムービーを見る。

    したがって今回はベース番号0053を初めて使ったことで時の神殿のエントランスムービーが流れる条件下であったため、DHWWでムービー用エリアにワープしてきたと同時にデスホールモードがキャンセルされて正常にマスターソードを引き抜いて大人になることが出来たというわけである。








































































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