
『「実行機能」を整えよう!』の続きです!(#1,#2,#3,#4,#5,#6)
このシリーズでは、私たちの人生においてめっちゃ重要な「実行機能」をうまく働かせる方法をチェックしております。こいつは脳の“司令塔”のような存在で、実行機能が弱っていると、人生のあらゆる面がうまくいかなくなっちゃうんで、おおまかな仕組みを知っておくのはめっちゃ大事なんですよ。
で、前回でワーキングメモリの機能をサポートする方法を終えまして、今回はシリーズの最終回。ここまで述べてきたことを日々の実践に落とし込むために最も重要な「方略」の話をしましょう。
“方略”ってなんぞや?
あらためて簡単にまとめると、このシリーズでは、以下のことを学んでまいりました。
- 私たちが抱える困難の多くは、性格ではなく実行機能の問題である。
- 実行機能の土台になるのは、注意・メタ認知・ワーキングメモリの3つである。
- 実行機能は心の余裕に大きく左右されるため、環境調整が最も重要になる。
- 実行機能の改善は「整える」が中心で、「鍛える」ではない。
これらの要素を満たすために、ここまであらゆる「実行機能のサポート法」をチェックしてきたわけですな。要するに、
- 毎日やることに追われて、ずっと何かに追い立てられてる感じがする
- 仕事に向かっているはずが、気がつけばYouTubeやSNSを巡回している
- 頭がパンパンなのに、なぜか集中できない
みたいな状態は、脳科学でいうと「実行機能が削られている状態」とも言えまして、これをリカバリするために、環境を整えてやる必要があるわけっすね。
が、当たり前ながら、たんに知識を知っているだけでは行動は変わらないし、パフォーマンスも上がらないわけです。頭で分かっている知識を、日々の行動に“染み込ませる”ためには、「自分なりのやり方」を意識的に扱えるようになる必要がありますからね。
そこで最後に必要となるのが「方略」でして、これは「目標達成のために、自分が選んで使う“やり方”」を意味します。たとえば、
- プレゼンをつくるとき、まず構成をメモに書いてからスライドに入る → これは“構成重視”の方略だと言える
- 本を読むとき、先に目次をチェックしてから読む → これは“見通し型”の方略だと言える
- 仕事で詰まったら、紙に頭の中を書き出して整理する → これは“外在化”の方略だと言える
- 仕事のタスク整理で、重要度順に並べて優先順位をつける → これは“優先化”の方略だと言える
- 新しいスキルを習得する時に、手を動かす前に成功例を集めて真似する → これは“モデリング”の方略だと言える
- 会議の準備で、相手の関心を想定して逆算する → これは“逆算型”の方略だと言える
- 複雑な資料作成をする際に、一度紙に手書きで構成を書き出す → これは“視覚化”の方略だと言える
みたいなことを意味してるんですね。要するに、自分が「やってること」ではなく、「どうやってやってるか」に着目するのが「方略」であります。
なぜ“方略”が大事なのかと言いますと、これが実行機能と深くつながる要素だからです。これは非常に簡単な話で、
-
メタ認知やワーキングメモリが弱い人ほど、「なんとなく」手を動かしがちで「どうやってやってるか」がわからない(つまり、方略を自覚できていない)
-
メタ認知やワーキングメモリが使える人は、「この順番でやれば効率的」と、頭の中で戦略を選べる(つまり、方略がわかっている)
といったように、方略を持っていないか、自分の方略に気づいていない人ってのは、メタ認知とワーキングメモリがうまく働かず、「何から手をつけたらいいか分からない!」って状態にハマりがちなんですよ。
そのため、「方略の自覚」がないと、以下のような問題が起きるケースが多めであります。
- なんとなくやって → なんとなく失敗し → なぜ失敗したかもわからない
- 結果、再現性がないまま、次も同じミスを繰り返す
- 「自分には向いてない」「才能がない」と結論づけてしまう
いずれも落ち込んじゃうようなな問題ですけども、これはあなたに才能がないのではなく、“方略に気づいていない”ことが問題になってるだけなんで。
実際のところ、脳科学的に見ると、「学びの成果」を左右するのは才能でも根性でもなく、
- どんな“方略”で学ぼうとしているか
- それにちゃんと気づいているか
- 使ったあとに振り返っているか
の3点に集約されると考えられるんですな。多くの人は“方略”を無意識に使ってるんだけど、それを自覚して、振り返って、改善していくことで、爆発的に成果が上がるものなんですよ。
これは俗に“メタ学習ループ”とも呼ばれる方法でして、ここでやることは非常にシンプルです。
- 自分が使っている方略に“気づく”(例:「自分はいつも先延ばししてから焦ってやるな」)
- その方略を“実行してみる”(今回は、逆に午前中に先にやってみる)
- “振り返る”(前の方法と比べてどうだったか?)
この3ステップのループを回すことで、あなたは“方略”を意識的に使うことができるようになり、その結果として実行機能もブーストするわけです。
“メタ学習ループ”を理解するために、たとえば「プレゼン用の資料作成」を例にしてみると、
- 一般的なやり方:
- 先輩の資料をマネる
- 手を動かして完成させる
- フィードバックをもらうけど、改善は場当たり的
- メタ学習型ループのやり方:
- 1.自分が使っている“資料作成の戦略”を言語化する:たとえば、まず全体構成を決めてから、1スライドずつ作る。参考資料はNotionにまとめる、など。
- 2.実際にその戦略で取り組む:実行中に「これは順番間違えたな」と気づくのも大事な気づきになる。
- 3.終わった後に振り返る:「参考資料が多すぎて迷った」「構成を先に決めたことでスムーズだった」などをメモする。
- 1.自分が使っている“資料作成の戦略”を言語化する:たとえば、まず全体構成を決めてから、1スライドずつ作る。参考資料はNotionにまとめる、など。
みたいになります。めっちゃ簡単ですけども、この“自己観察とフィードバック”のループを毎回まわすことで、「自分だけの攻略法」が少しずつ洗練されていくんですな。
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