SNS上での中傷について思ったこと BBCの記事を見て #法律 #seiji #政治
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SNS上での中傷について思ったこと BBCの記事を見て #法律 #seiji #政治

2020-05-25 19:49
  • 4

女子プロレスラーの木村花選手、22歳で死去 SNSで中傷されていたと示唆
https://www.bbc.com/japanese/52787007

このBBCの記事が、今回のブログのテーマです。

噂によると、こういった中傷を防止するために法律をつくろうとする
動きがあるそうです。もっと早く、そういう法律をつくるべきだったと、
思う人も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。


まず、課題としてあるのは、ネットは、ヴァーチャルな世界
という風なイメージで、ネットで起きたことは現実で起きたことではないんだ
と考えている、年配層の感覚について感じます。
IT担当大臣が、USBがなにか知らないような時代ですからね・・・。
逆に、ネットの世界を過剰評価する年配層もいます、
インターネットで発信したことは、全世界の人が見る物なんだというような。
インターネット動画配信サイトで、住所氏名をさらされた人が、
1000万円の損害賠償請求だか、慰謝料請求だかをした事件を知っていますが、
被告の弁護士は、たしかにネットで全世界の人が見れるかもしれなけれど、
実際にアクセスした人は100人もいないから、1000万円は、過大評価しすぎだ。
と争ったケースなどがあります。

先に、このブログを読んでいる人が、いちばん関心があるであろう点について書きますが、
ハンドルネームに対する誹謗中傷を違法化するような立法は、視野に入っていないと思います。
たとえば、私が、名無しのペンギンさん という完全匿名のハンドルネームで、
Twitterでつぶやいていたとして、
そこに 誰かが 「名無しのペンギンは、インポ。」と書き込みをしてきても、
そもそも、名無しのペンギンが男なのかどうかすらわからないのですから、
だからなんだとういうのだという話になります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
仮名(HN)を用いたとしても、当該ホームページの一般の読者を規準としてある人物を特定できる場合には、当該特定人に対する名誉毀損が成立する。このことに問題はない。問題となるのは、当該仮名から現実の具体的人物を特定できない場合である。本人が特定できなくても、いわばヴァーチャルな世界での社会的評価が低下したと言える場面もあるでしょうが、その場合でも、その人のネットの外の現実世界での社会的評価は低下しません
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このような、インターネット上での誹謗中傷の当初のころの議論については、
多少、遊び心をいれながらも、私なりに意見を書いたブログがあるので、
そういった、当初のころの議論をご存じない方は、一度、読んでいただければと思う。
URLは、http://u0u1.net/0czy

さて、冒頭のBBCのニュースの話に戻る。
この場合は、匿名のHNを中傷したのではなく、完全に個人を特定できる内容で、
中傷をSNS上で行っていたということがある。具体的に、どういう中傷があったのか
についは、書かれていないが。記事の文脈を読む限り、言われれのない中傷だったのだろう。
たとえば、道でタバコをポイ捨てして、それを批判された とかではなくて、
本当に、言われのない理不尽な中傷をたくさんSNSに書かれていたのだろうと推察する。

この場合、名誉棄損などで、事件にしてもらうこともできるかもしれないとして、
果たして、中傷を書いた人は、刑務所に入ることになるだろうか?ならないだろう。
なぜなら、中傷を書いた人は、ほんの一言だけを書いただけなのである。
ほんの一言、他人を中傷しただけで、刑務所にいれるというのは罪が重すぎる。
そもそも、現行の法律の考え方で言えば、
「多くの中傷がありますが、まったくすべて事実無根であり。」
というような、発信をネット上に発信する対抗言論ができるでしょうということにもなる。
では、問題ないのではないかというと、今回のことは、その数である。
何百人もに、中傷されれば、人は傷つく、しかしその何百、何千人が共謀して、
中傷行為を行ったわけではないから、その大勢を重い罪にすることはできない。
この、数についてが、肝なのではないかと思う。

まぁ、なんというか、ネット上での誹謗中傷は、傷つく、
誰がみてるかもわからないし、もしも自分にとって大切な人が、
その中傷を信じてしまったらどうしようという、とても辛い気持になる。
だから、一般の人は、ハンドルネームでSNSを利用する、
できるだけ、そういう被害を防ぐためでもあるからだ。

明らかに特定の個人を中傷する書き込みから
(書き込みという言い方は古いかもしれないが)
法律で、どのようにして、被害者を守ることができるだろうか。
まず、保護法益というか、法律で保護する主体は、被害者の心でなければならないだろう。

中傷を書いた個人を罰するのではなくて、中傷の書き込みを放置している
書き込みの媒体(例えば、Twitterなら、Twitter社。InstagramであればFacebook社)
にたいして、そういう中傷を放置してはいけない義務を課す方法がよいのではないか。
なぜならば、WEB2.0の後のインターネットの世界において、個人が自前で作ったような
小さな書き込みサイトは、ほとんどの人が見ない。
私のこのブログも、ニコニコで書いていたり、Twitterでハッシュタグをつけるから、
多い時で、3万を超えるアクセスがあったりすることもあるが、それをしなければ、
はっきり言おう、誰も見ない。
だから、そういうSNSで中傷が書けないようにすれば、被害者がうけるダメージは
ほぼ、無い。

しばらくは、そういった方法がよいのではないかと思う。
しかしそうすると、アングラサイトや、裏掲示板のようなところに中傷目的のたまり場が、
そのうちできてくるであろうから、それに対してどうすべきかというのは
また、次の課題ではないかと思う。

表現の自由を侵害しない範囲で、インターネットの国家権力からの介入を
うけないという思想に配慮した範囲で、よい法律ができればよいと思う。


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赤ペン先生の言葉だけではもう一つ理解が困難なので、補足します。

名誉棄損とか侮辱、不法行為については加害者が俺様ルールで好きに考えているので”何がそれに当たるか”を客観的に判断するためにも法的手段(開示、損害賠償請求、告訴等)を用いていくのが今のところ現実的です。
この点で、名誉棄損の違法性阻却に関する判断ではあるものの、最判平成9年9月9日(ttps://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/550/052550_hanrei.pdf)を一度は見ておくといいと思います。4頁目からの下線部だけ読んでもいいです。

ただ、それでは今回のような人の命に関わる事件が起きてからでは取り返しがつかない場合に「事後処理」をするだけになってしまいます。それを避ける方法を考えようということですよね。

たぶん赤ペン先生の問題意識に背景にもあると思うのですが、今回の出来事の法的な評価というよりも、もっと単純に、「ネットリンチじゃないのか」という思いがあるのではないでしょうか。
例えは適切ではないかもしれませんが、誤解を恐れずに言えば子どもの「いじめ」に似ている部分があります。
加害者は「そんなつもりじゃなかった」「みんなやってた」「少しからかっただけ」というような言い訳でしょうか。垢消しという方法で「俺知らね」という人もいそうですが。

そういう意味では、今回の一件で騒がしくなってきているのは「事前」に、そういういじめのようなSNSの書き込みや状況をなんとかできないかという観点から知恵を絞ろうとしているのだと思います。

いじめの例を出したので、参考になるものを挙げておくと、「いじめ防止対策推進法」(ttps://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=425AC1000000071)です。

この法律においての「いじめ」の定義を見てみると、「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」(第2条第1項)となっています。

すごくまとめて言えば、児童のいじめとは、ある行為の対象となった側(受けた側)が心身の苦痛を感じているものと定義しています。
じゃあ被害者が「つらたん」と言っていれば何でもいじめに当たるのかと言えば、そうではなくて心理的・物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)があって、その行為によって心身の苦痛を感じているものですので、
①「ある行為」が認定できること
②加害者と被害者との間に一定の人的関係があること
③被害者が苦痛を感じていること
を満たすものがいじめだということです。
1ヶ月前
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これはいわゆる「学校」などの一定のコミュニティで起きがちないじめの防止を目的にしているので、②の要件があると考えられます。
ちなみに、いじめかどうかを判断する一つの目安として、加害者と被害者とが一対一の関係でなくなっており、一人で複数人から「ある行為」を受けている状態、言い換えれば「矢印が一人に向かってたくさん向いている状況にあるかどうか」というような説明を読んだことがあります。
そのような場合には、とてもじゃないですが個人にはどうしようもない状況に陥っていると言えるでしょうし、誰かが介入するなどしないとある行為を止められない状況とも言えます。

SNS等においても、インターネットを通じた直接性やつながり(フォロー・フォロワーでなくともアクセスができ一方的にメッセージを送信できる特性)があることを②の要件に絡めていくような方向で理解することができれば、まさにネットを通じた年齢・所属を問わない「いじめ」を認定できそうです。

では、具体的にどういう要件が必要になるかを検討すると、
①の要件をきちんと認定するためにプロバイダ側が「書き込み内容」や書き込んだ人物の「情報」(IPアドレス等)の保存期間を延長することであったり、その開示要件を緩和していくという方法が考えられます。報道では、プロバイダ側の責任を重くするだとか、開示を簡素化するという案が出ているようですのでその方向性は間違ってはいないのかもしれません。
もっとも、それだけでは不十分だと考えます。

②の要件についても、被害者が利用していたのと同じSNSを利用し、リプライを飛ばしたとかDMを送った事実をもって「一定の関係」があると一応推定するなどの規定を置くことで、被害者側の立証を楽にすることもケースによっては必要かもしれません。
③の要件については、通報窓口を設置するなど、いじめを受けたとする人からの申立てを受け付ける機関(例えば人権擁護の観点から法務局など)に担わせることが考えられます。ただし、いたずらに申立てを行えないように、簡易な形でもよいので疎明資料(スクショやweb魚拓)を求めることとしてもいいかもしれません。

以上が、赤ペン先生の考える「SNS上での中傷へのこれからの手当て」の一考察です。

これは方法の一つで、アプローチの仕方としてはゆるいものではありますが「ネットいじめ防止対策推進法」なるものを考えてもいいのかもしれません。
1ヶ月前
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もちろん、表現の自由だとか、そういった点を考慮する必要はありますが、軽率に名誉棄損や侮辱の構成要件を超えていく人がたくさんいるネットの世界においては、まずはそういった「お子ちゃま」によるいじめを防止するための仕組みを作ることも必要だという話が出てきてもおかしくありません。

いじめ行為に表現の自由という反論を持ち出すのもどうかと思いますが、この「いじめ防止」アプローチであれば表現それ自体を規制するものではないですし、集団的ないじめ状況にない場合は個別に名誉棄損や侮辱で争うなり、スルーするなりSNSから出ていく・出ていかせることを検討させればいいわけです。

もちろん、書き込み前に「この書き込みによって他人の権利を侵害したりする場合には、書き込み者はその責任を免れません。書き込んでよろしいですか?」などといった確認画面を表示させるなど、よりゆるやかな規制を作ることで足りるのならそれもありだと思います。

ニコニコでも見たことありますが、「NGワードではじく」なんて方法はいくらでも抜け道がありますし、それではいじめ状況に対処できないと思います。

以上、赤ペン先生のブロマガの補足でした。
1ヶ月前
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追記

これを「いじめ防止」アプローチとしたのは、政治家とかが自分への反対意見や正当な批判までをも封じ込めないようにという意図も含めています。
どういうことかというと、政治家は「自らへのいわれのない誹謗中傷」とか言いますけど、メンツがあるからか「自分がネットでいじめられてる」とは言わないような気がするのです。
あの辺の人達からすると「いじめられる方にも悪いところがある」というような意識があるのではないかと思うので、自分から「いじめられている」と訴えることは「自分にも悪いところがある」ということまで含意しかねない諸刃の剣にもなるのではないかというところから、ネット上での言論統制には使われにくい仕組みを考える一つの方向だと思います。

また、今回の件で「ネットいじめ」というハッシュタグもちらほら見かけました。CNNの報道でも「Cyber-bully」というような言葉を用いていましたが、これは行為者(加害者)がいる故意行為です。人の心身をを傷つける行為です。
映像を制作して放送したテレビ局や配信側の責任は、「編集演出の権限を持っている責任」を問われてしかるべきですが、それこそ表現の一方法に過ぎず、その規制については慎重になるべきです。
テレビ局や制作側を擁護するわけではなく、ネットいじめを行うような「お子ちゃま」は、フィクションを理解できていませんし、いわゆるB層ですからそこに受ける番組作りをするという方針を取った以上、起きたことへの責任はきちんと取るべきです。
そしてそれは、「いじめ防止」アプローチと両立しますし、SNSを利用した人たちの免罪符にはなりません。

まさかとは思いますが、某「た〇しのTVタックル」や某「そこまで〇って委員会」についても台本があって、演出があって編集された「バラエティー番組」であることを踏み越えて真実を伝えてる!という人ばかりではないですよね・・・?
フィクションの世界は見るものであって自分が入る世界ではないことをきちんと線引きしてわきまえるべきです。

これは赤ペン先生とpocariの補足の補足です。
1ヶ月前
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