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UAD2プラグインのローパスフィルター
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UAD2プラグインのローパスフィルター

2013-11-26 01:55
    ハイレゾっておいしいんですか?serです。

     UAD2というUniversal Audioが出してるDSPボードがあります。本来ならCPUで処理するはずのプラグイン処理を、DSPで処理させようというものです。専用のプラグインがあり、UAD2のDSPボードを持っていないと、試すこともできません。
     UAD2のプラグインについてのレビューは公式サイトや色々なところにあるので割愛するとして、ローパスフィルターがどういう風にかかっているのか、という点に注目しました。

     UAD2のプラグインは個人的に好きで多用しているのですが、ハイサンプリングレート(まぁ88.2kHzより上ですね)の音源をアナライザを見ながら扱っていると、高周波成分がスパッと切れることが多々あります。ハイレゾ音源といいつつ高周波が無かったら意味がないので、泣く泣く外したり、音が良いから良いだろ!と思いつつ使ったりします。
     ただ、これからの時代、ハイレゾ音源を出しているのに肝心の高周波成分がない音源だったら時代に乗り遅れそうな気がします(てかそうなってほしい)。なので、自分の作業効率化の目的でまとめてみました。別に高周波成分がカットされるから、悪い!というわけじゃありません。そりゃカットされない方が良いですけど。

     試したのはUAD2のプラグインでマスターに挿しそうなもの。具体的に言うと以下の通り。
     ・ダイナミクス系(ただし、dbx160とか1176とかLA-2Aとかは外しました。個人的にマスターには使わないので)
     ・イコライザー
     ・テープシミュレーター
     ※1リバーブも個人的には使うのですが、WetOnlyで測定しても意味ないし、DryOnlyにしても意味ないしで測定しませんでした。
     ※2ただし、UAD2以外でも出ているものは外しました。
     単純にマスターに挿して高周波成分が完全に失われるのを避ける目的です。全部やっても良かったんですが、めんどくさかったので使いそうなものに絞りました。全てただ通すだけの設定です。

     測定環境は以下の通りです。
     1.WaveGeneで176.4kHz/24bitフォーマットの20Hz-80kHzのサインスイープを作成
     2.Wavelab7にて各プラグインをかけて書きだす
     3.Wavelab7のスペクトラムビューワーで、検知dbを-140db、ゲインを+30dbにして確認する

    測定結果の凡例は以下の通り。
    ---
    使用プラグイン
    写真
    一言コメント
    ---
    サインスイープを表示するとこうなります。


    肝心の測定結果は以下の通り。並び順はプラグイン表示画面の順を参考に、少し弄ってます。

    SSL 4k Buss Compressor

     22kHzから上あたりで折り返しノイズが見えますが、まぁ1つ挿すぐらいなら問題ないでしょう。

    SSL G Buss Compressor

     SSL 4k Buss Compressorと同様、折り返しノイズが見えます。

    Ampex ATR-102

     テープシミュレーターなので強烈な倍音、そして何故か折り返しノイズっぽいのが出てます。24kHzあたりでスパッと切れます。

    Studer A800

     Ampexと倍音成分の出方は違えど似たような感じです。

    API 550A/560
    ごめんなさい、随分前に試したので試用期間が切れてました。あとで追記します。

    Cambridge EQ

     通すだけだとそのまま。

    EL7 Fatso Jr

     実機ありきのオプティマイザー&コンプなので、倍音が豊富に出てます。面白いのは低域が16kHzあたりからリンクして少し大きくなるところですね。高周波は28kHzでローパスがかかってます。

    EL7 Fatso Sr

     Fatso jrと通すだけだと機能は変わらないので、同じ波形になります。

    FairChild 670

     これも実機のモデリングなので、倍音が出てます。これも28kHzあたりからローパスフィルターがかけられてます。

    FairChild 670 Legacy

     こっちは古いほうの670です。通すだけだと、倍音も出ず、ローパスフィルターもかかってないですね。

    Harrison 32C

     ゆるく30kHzあたりからフィルターがかかってます。

    Helios 69

     これもゆるーくフィルターがかかってます。

    Manley Massive Passive MST

     実機のモデリング系ですので、通すだけでも倍音が出ます。低域の持ち上がりは、ハイパスフィルターを入れると取れます。ローパスフィルターは切っているのですが、28kHzでカットされてます。ローパスフィルターに52k,40k,27kとか書いてあるのは飾りでした。

    Neve 1073

     これも実機のモデリングですが、通すだけだと倍音は出ません。ローパスフィルターがゆるくかかってます。

    Neve 1081

     1073と同様ですね。

    Neve 31102

     これも同じ。

    Neve 33609

     これは倍音が出てるのと、ローパスフィルターがかかってます。

    Precision Buss Compressor
    ごめんなさい、随分前に試したので試用期間が切れてました。あとで追記します。

    Precision Limitter

     通すだけなので変化ありません。

    Precision Maximizer

     24kHzあたりでスパッと切れます。マキシマイザーを使う時点で48kHz以下にするだろうということでしょうか。

    Precision Multiband

     通すだけなので元のままです。

    Pultec EQP-1A

     Fatso Jrに似た低域の持ち上がりですね。これも倍音が出るとともに、ローパスフィルターが28kHz辺りからかかってます。

    Pultec EQP-1A Legacy

     古い方は通すだけだと特に変化ないようです。

    Pultec HLF-3C

     こっちは通すだけだとそのまま。

    Pultec MEQ-5

     こっちは倍音と共に微妙に違う低域の持ちあがり方をしてます。これも、同じようにローパスフィルターがかかってますね。

    Pultec-Pro Legacy

     古い方は通すだけだと、そのままです。

    Shadow Hills Mastering Compressor
    ごめんなさい、随分前に試したので試用期間が切れてました。あとで追記します。

    以上、測定結果でした。モデリング系でも新しいものはローパスフィルターがかかっているものが多いですね。ハイレゾ音源制作時はちょっと気を使うと良いかもしれません。


    おまけ
     この記事は以前書いたハイレゾ音源の問題点の続きみたいな感じです。プラグインによってはハイがカットされると書きましたが、その実例です。
     ローパスフィルターがプラグインによってかけられるのは、実はデメリットだけではありません。DAWのリサンプリングコンバーターはものによってはひどいものがあるので、48kHz以下のフォーマットを想定するのであれば、あらかじめ取っておいたほうがマシです。そこらへんの比較はSRC Comparisonsというサイトにまとめられてます。

     本当は手持ちのプラグイン全部やろうと思ったのですが、心が折れました。ハイがカットされることが多い、UAD2のプラグインに限定しました。他のプラグインもカットされたり、折り返しノイズが大きかったりするんですが、まぁネイティブのプラグインは気軽にデモできるんで、自分で試してみてください。
     Waves、PowerCoreって感じでメーカー別にシリーズ化しようかなと考えているんですが、WavesはHorizonだから全部網羅できないし、PowerCoreに至っては生産完了してしばらく経って今更感あるし、他のメーカーのはちょこちょこしか買ってないので、気が向いたら測定することにします。そろそろ黒金なんで、バンドル買うかもしれないし!
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