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北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
「ラーマガ」THE RAMEN MAGAZINE
#101

・北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
・2016年7月20日発行(月3回)7月第2号(通刊 第102号)

【目次】

■巻頭コラム
 「ラーメンの美味しさに必要なこと」(山路力也)

□クロスレビュー「必食の一杯」
  つけめんTETSU「塩ラーメン NINJA BLACK」

■ラーメン実食レビュー
【北島秀一】
  多良福@宮古「中華そば」

【山路力也】
  一風堂スタンド 浜松町店@大門「白丸元味」
  BASSO@江戸川橋「中華そば」
  ラーメン屋 けん@武蔵小杉「醤油(並)」
  麺との出会い@八街「しょうゆとの出会い」
  博多ラーメン まるとん@中洲川端「らーめん」
  西新 海豚や 西新本店@西新「ラーメン」
  ラーメン力 福岡店@茶山「ラーメン」

【山本剛志】
  二代目にゃがにゃが亭「つけそばセット」
  進化@町田「白醤油らぁめん」
  梅軒@館山「塩ラーメン」
  博多一双@博多「ラーメン」
  翔龍軒@赤坂「ワンタンメン」
  おいげん@赤坂「ラーメン」
  ラーメン海鳴@中洲川端「ラーメンジェノバ」

□拉麺人インタビュー 
 山田晶仁 <博多一双 店主>②
 『弟と一緒に成功したいと思った』(聞き手:山路力也)

■連載コラム(第26回)
 『ラーメンの憂鬱』〜ラーメンに必要な清潔感(山路力也)
 『教養としてのラーメン』〜戦後ラーメン史(1)~屋台の勃興と食糧援助の真実~(山本剛志)

□告知/スケジュール

■編集後記


■巻頭コラム
「ラーメンの美味しさに必要なこと」山路力也

 人はラーメンの美味しさを何で感じるのか。無論、スープや麺であったり具であったり、味でそれを感じるのは言うまでもないことだが、私自身は味覚というものがかなり曖昧であって怪しいものだと思っている。これはラーメンだけに限った話ではないのだけれど。

 例えば、竹岡式ラーメンについて。
お湯のスープに乾麺というシンプルな組み合わせの竹岡式ラーメン。千葉の小さな漁港、竹岡漁港を望む古びた店で、地元のおばちゃん達が一生懸命働いている中、潮の香りを感じながら食べる一杯の美味しさ。それを以前都内で食べたことがあったのだが、明らかに美味しさが違う。圧倒的に竹岡で食べた方が美味しい。厨房設備や調理技術などはきっと都内の店の方が優れていたであろうに、だ。

 味集中システムというものがある。仕切りのある狭いカウンターで、誰の顔を見るでもなく誰と話をするでもなく、ただラーメンと向き合って無言で啜る。店の人の動きすら見る事が許されない空間。一方、同じカウンターであっても目の前に厨房があって、元気な店員さんの声や麺を上げる動きが見えて、隣が知らない人であってもそこに食べている人の姿がある場合。私は間違いなく後者の方が美味しいと感じる。

 清潔な店と不潔な店。そこまで大げさではないにしても、しっかり掃除などが行き届いている店と、カウンターの隅やテーブル上の調味料あたりがベタついているような店。ご主人が笑顔で「いらっしゃい!」と言ってくれる店と、無言でムスッとしているような店。忙しそうなのに手を休めてお水を出してくれる店と、暇そうでブラブラしているのに「水はセルフでお願いします」とぶっきらぼうに答える店。どちらの店で食べるラーメンが美味しいか。

 すべての料理に言えることだとは思うのだが、ラーメンの美味しさは他の料理よりもそんな味以外の要素が多いと思う。逆に言えば、こんな店もう来ない、なんて思う理由のほとんどは味以外だったりもするのだ。(似たような視点でnoteにエッセイも書いたのでご一読を)


□クロスレビュー「必食の一杯」

 一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回はつけめんTETSUグループの店長たちが腕を競うコンペ「夏の選手権」の優勝作品である「NINJA BLACK」を、山路と山本が食べて、語ります。

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つけめんTETSU
「塩ラーメン NINJA BLACK」850
※8/31までの期間限定メニュー