■専門店がほとんどないグアムのラーメン事情
グアムに行って来ました。ハワイは大好きで何度も行っているのですが、グアムは今回が初めて。羽田から直行便で3時間ちょっと、時差もほとんど無いという便利さも手伝って、ハワイ以上に日本人観光客が多い場所です。年間100万人の観光客のうち、およそ8割が日本人なのだとか。ビーチと自然と街がコンパクトにまとまっているのも観光客には動きやすく、人気の要因の一つと言えるかも知れません。確かに夜のフライトで何時間もかかるハワイよりもアクセスは楽でした。島も小さいので半日もあればレンタカーで回れてしまいます。
今回私がステイしたのはグアムの中心部「タモン」地区。ここはグアムの観光産業の中心地で、タモンビーチ沿いには多くのホテルやショッピングプラザが建ち並び、周辺には飲食店や娯楽施設などもたくさんあります。現地のローカルフードである「チャモロ料理」は、この島の歴史をなぞるようにスペインや日本、東南アジア、そしてアメリカなどの食文化を吸収したボーダレスな料理です。チャモロ料理の味付けの特徴である「フィナデニソース」は、醤油が味のベースになっていて、そこに唐辛子や玉葱などが加わったもの。やはり醤油が核になっているので、日本人にも馴染みやすく食べやすい味わいです。日本の統治期間は太平洋戦争時のおよそ3年弱ですが、その時に日本の文化や生活習慣が入り込んできたのですね。
ローカルフード以外にもナショナルチェーンのレストランや、アメリカン、イタリアン、チャイニーズ、もちろん日本料理店や日本資本のレストラン(カプリチョーザとか)などもあるので、日本人が食事で困ることはほとんど無いと言って良いでしょう。そしてラーメンももちろん食べることが出来ます。
グアムには日本でイメージするような純然たるラーメン専門店は基本的にありません。ラーメン店を名乗っているお店はいくつもありますが、蕎麦やうどん、定食などもある日本料理店のようなスタイルか、日本で言うところの「街の中華屋さん」的なスタイルのいずれかです。そしてそれらの店の大半はタモンエリアに集中しています。首都であるハガニアなど、他の街ではあまり見かけることはありませんが、グアム国際空港内のフードスペースにはフードコートスタイルのラーメン店がいくつかありました。しかしこちらでもやはり蕎麦やうどんなどと一緒に売られていました。
東南アジアやアメリカ本土のように、日本の専門店がガシガシと出店しているのとは違って、実にのんびりとしているグアムのラーメン事情ではありますが、せっかくなので特徴的なお店を3軒ほど食べてみました。