北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
【北島秀一】
鳥料理 有明@門前仲町「軍鶏水炊きらーめん」
■クロスコラム
■告知/スケジュール
□編集後記
■巻頭コラム
「移転のため閉店」山本剛志
4月末に驚いた2軒の閉店情報、赤坂に昨年移転してきた「ロックンロールワン」と、池袋の名店「麺屋ごとう」。双方とも再開への意欲が十分にあり、ともに「移転のため閉店」となっている。私も両店が移転再開の折には食べにいくつもりだが、移転へのハードルは決して低くはない。
私の身内がやっていた中華料理屋が昨年、立ち退きで閉店した時も移転先を告知していたが、そのテナントと契約しようとしたら大家から拒絶されてしまった。仲介した不動産業者が条件を詳しく伝えず、中華料理のような「重飲食」は困ると言い出したのだ。そこから1ヶ月ほど、地元の不動産業者へ頻繁に依頼を総動員して、たまたま空いた物件を即座に押さえて、営業再開にこぎつけた。ラーメンも「重飲食」の上、行列などの要因で好まれない事が多い。
もちろんの事だが、テナントを探している日々には収入がない。貯金もない状況なら、店の再開よりも収入が優先される。身内の中華料理屋の話でも、決まらないならマスターはどこかの調理師として就職して再開は諦めようか、という事も考えていた。
「移転します」と言って店を閉めた後、10年以上音沙汰がなくなってしまった店もある。逆に、7年前に「もうラーメンやらないよ」と言って閉店した、新橋「ラーメン勇」が、来月埼玉県で再開するというビックリする話も入ってきた。先月一旦閉店した2軒も、早期に移転先が見つかり、再開したラーメンにホッとできる日が来ることを待ち望んでいる。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は今月9日、銀座にオープンした新店『どさん子 銀座0号店』の「どさん子味噌 赤練」を三人が食べて、語ります。
「どさん子味噌 赤練」780円