2014年12月11日 差し押さえ②
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2014年12月11日 差し押さえ②

2015-01-24 20:56

    部屋に移動する前に言い忘れていたことがある。この場合は書き忘れていたのほうが正しいのだろうか。まあどうでも良いのだが。
    「これが差し押さえ状ね。平成うんたらかんたら発行。有効期間が○○日だからまだ有効期間内。夜間でも執行可能。今から着衣物の検査を行います。」

    上着のポケットから鞄の中。財布のカード類まで事細かく調査する。カードの用途まで聞いてくる始末。
    それもそのはず、もしレンタル店のカードであったら何のCDを借りたのか調べる必要があるからだ。
    手持ちのスマートフォンが差し押さえられることとなった。その際に電話番号の確認、SIMロックなどの認証の有無を調べ、機内モードにして電源をオフにした。
    会社についても聞かれた。何処に勤めていてどんな職種なのか。月収貯金は幾らあるのか。
    親が所有する自動車の確認も行った。申請書類を取り寄せるよりも訪ねた方が手っ取り早いのだ。

    ここから前回の続き。自室突入編。
    部外者の立ち入りを拒むがごとく積み上げられたキーボードの山。恥ずかしい話私ですらパソコンの前まで辿り着くのが困難なくらいだから目の当てようもない。
    「布団を踏むことになるのと、何人か部屋に入るから場所を確保してもらえるかな。」
    移動させる前に布団の上に置かれた10枚ほどのキーボードをせっせと運び、やっとのことで絨毯が顔を出した。
    「じゃあ早速パソコンを見せてもらおうか。今使っているパソコンはこれ1台だよね。」
    何度かPT3専用の録画機の構築やファイルサーバを作ろうと考えたことはあったが、今現在使用しているのはAntec P183のケースに入ったこのパソコンのみ。モニタを2枚使っており、片方は縦向きにして2chの専用ブラウザJane専用にしている。
    モニタを2枚差し押さえても邪魔になるだけなので、メインのモニタを持ち帰るとのこと。
    パソコンは常時起動しているのでモニタの電源をオン。
    「じゃあ今使ってるモニタに向かって指差しをして。」
    パシャり。デジカメ班が動いた。後から見た証拠写真では指先からのフレームで私本体は枠外となっていた。
    知っている人はご存じの通り、私は生粋の入力デバイスマニアである。キーボードとトラックボールには五月蝿く、今繋いでいるトラックボールもExpert Mausu 5(通称EM5)と言う骨董品だ。スクロール機能すら搭載されていない。外部ソフトによりスクロールと同等の操作が可能になっているが、捜査をしている人が知るよしもない。
    初めてのトラックボールに悪戦苦闘をしながらタスクトレイに格納されたPerfect Darkを発見。撮影。
    実行、撮影。設定、撮影。ポート番号、撮影。サインを発見。これは自分自身で設定をしたものか否かの問い。否定をできるはずもなく同意。サイン、指差し撮影。
    何でも撮影してしまう。アップロード画面 、撮影。ダウンロード画面 、撮影。ダウンロード完了画面 、撮影。
    保存フォルダを展開し、アドレスバーをダブルクリックしてパスを表示した状態で撮影。この画面だと文字入力が行えるから改変し放題だなあと思った。
    ブラウザからルータの管理ページにアクセスしポートの解放を確認 、撮影。

    「次は確認くん行こうか。」

    !?

    まさかの警察御用達サイト。確認くんとは自身のIPとホスト等の接続情報が表示される。その歴史は古く、私がパソコンを買う以前から存在していた家老サイトだ。
    コマンドプロンプトからグローバルIPの確認。ルータのポート解放画面に表示されたIPと一致すれば、今現使っているパソコンが接続していたことが分かる。

    ダウンロードした楽曲の確認も行った。音楽フォルダで検索をし、アップロードされた書庫ファイルを探す。無ければ展開したディレクトリを撮影。
    ファイルの確認も終わり、最後に円盤を取り出した(CDかDVDかは不明)。DVDドライブに挿入し再生。中には関連付けされていないファイルが入っている。どうやらエクセルかワードのデータのようだ。
    残念ながら現在のパソコンにはインストールされておらず、この確認は後回しとなった。結局何がしたかったのかは解らずじまいだ。

    確認が終わったのでシャットダウンをし押収の準備へと入る。先ずはモニタ。メインモニタのみを持ち帰るが、モニタアームに繋がっていたので取り外しモニタとケーブルのみを持ち去った。
    パソコン本体。これが厄介で、キャリーバックに入れて帰る予定だったが大きすぎて入らない。仕方がないのでPCケースが入っていた箱に収納し運ぶこととなった。20kgを優に越えるその重量。二人係である。
    次にマウス(トラックボール)、キーボード。キーボードは200枚近くあり、アップロードしていたキーボードがどれか分からないと伝えるも「今繋いでいるキーボードで充分。」と分かりきった回答。そうだよね、キーボードを100枚200枚と持ち帰ってもパソコンの中身とは関係ないもんね。
    持っているCDも押収された。ご丁寧に1枚1枚タイトルを用紙に書き込んでいる。

    プロバイダ等回専業者との契約書も差し押さえだ。
    最後はブロードバンドルータとモデム。ただルータが部屋を跨いで配線されているのと、モデムがないと電話が出来ず音信不通になってしまうことから、差し押さえ用紙には書くが押収はしないとのこと。予想だが、万が一私が容疑を否認したら回収をしていたに違いない。ただケーブルを取るのが手間なだけなのだから。

    アップロードをした理由を聞かれ、私は「自分がダウンロードばかりしていたので、アップロードもしようと思た。」と答えた。CDをわざわざ買うのにアップしないのは勿体無い。そう考えていたし、実際に放流を行っていた。
    警察官は手慣れた手つきでさk…供述調書の作成を行った。誘導尋問と言うか書くことを先読み深読みしてくる。
    「私は権利者の許可なく無断でPerfect Darkに音楽のアップロードを行いました。」この一文で済むことを用紙にして3枚。もう感心するしかない。
    私は書かれた内容を確認した。用紙の右下に左手人差し指で私印を押し、最後の行の真下に署名と私印を押し供述調書は終わった。
    差し押さえをした物品が書かれた用紙にも同様に署名を行う。

    休みの日が知りたいと言われ、会社のカレンダーを撮影。
    ○○県警まで行くか、我々がここまで行くかは分からないが何度か話がしたいとのこと。この後どうなるかは裁判所が決めることだから分からないとテンプレ。
    逮捕され連行されると身構えていただけに、今はまだ捕まらないのかとホッとした瞬間だ。

    まさに嵐が過ぎ去ったと言って過言ではない。3時間半に渡る家宅捜査はこれにて幕を閉じる。
    ネット環境が無くなり、久しぶりにテレビでアニメの録画ボタンを押す。PT3よりも高価なくせに4番組所かダブ録すら出来ない無能極まりないチューナーだ。
    余談だが取り調べ中、上着を脱ぐ機会がなく暑い、喉が乾いたと思っていたのはナイショだよ。


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