• このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 白めがね大津尚之の書くby佐世保 Vol.9

    2017-04-05 10:10

     14年前の4月。

    大きな期待と大きな期待を抱き、僕は広島から京都にやってきた。

    今日から僕も大学生。

    念願の一人暮らし。

    念願の共学。

     

    漫才をしているわけではないのに、「なんでやねん。」という言葉が日常的に飛び交っている。

    これが大学、これが関西かと衝撃を受けた。

     

    いつの時代もどこの国でも美男美女はいるわけで、

    そういう人たちは初対面だというのに直ぐに意気投合しグループを形成する。

     

    なんとしてもその輪の中に入らないと、僕の大学生活は終わってしまう。

    大丈夫。

    髪の毛も染めたし、ピアスも開けた。

    よく分からないけど香水も付けてみた。

    大丈夫大丈夫。

    おばあちゃんは僕のことをカッコいいと言ってくれてるじゃないか。

     

    まずは最初の1週間で女の子と仲良くなり、電話やメールを繰り返す。

    5月のゴールデンウイークは帰省するから広島のお土産を買って帰ろう。

    京都には祇園祭りという有名なお祭りがあるから、それに浴衣で参加をし、

    期末のテストは二人で勉強。

    免許も取ったから夏休みはレンタカーを借りて海に行き、秋は紅葉を見て、冬はボード。

    日本の四季を満喫しながら、あっという間に大学生活は過ぎて行く。

    完璧な4年間。

     

    そんな青写真を描いていた。

     

    が、失敗した。

    僕の高校は男子校だった。

    だから女子への接し方が分からないのだ。

    目の前でハンカチでも落としてくれたら会話をするきっかけになるんだろうけど、

    いつまで経ってもチリ紙一つ落ちてくる気配はない。

     

    じゃあ、イケメンを友達にして合コンでもなんでも開いてもらえば良いじゃないか、という話なんだけど、イケメンが僕なんかを相手にするわけがないという勝手な思い込みが邪魔をして声をかけることが出来ない。

     

    結局、帰省をしてお土産を買うこともなく、祇園祭りに行くこともなく

    一人で黙々とテスト勉強をし前期を終えようとしていた。

     

    チャンスというものはいつも突然訪れるものである。

     

    クラスのイケてるグループの代表が夏休みの前に前期お疲れ様会をやろうと提案したのだ。

    部活くらいしかすることのなかった僕は当然参加。

     

    びっくりするくらい特筆すべき出来事がないままバーベキューが終了。

     

    そのまま何名かで二次会のカラオケへ。

    その中に当時僕が思いを寄せていた女の子もいた。

     

    何かアピールするポイントはないかと、テストでも使ったことがないほど速さで脳みそを回転させてみるものの、最初から容量の少ない僕の脳みそではどれだけ考えたところで良い案は出てこなかった。

     

    するとここでイケメン美男子から神のお告げが。

     

    「おい、広島(当時クラスメイトから呼ばれていたあだ名)

     DA PUMPif...歌うから一緒に歌おうぜ。

     お前、放送部だから早口言葉得意だろ、ラップはお前に任せたから。」

     

    放送部に入ってよかった。

    何故だか分からないけどバーベキューで早口言葉を披露して良かった。

     

    黄色い声援をBGMに曲が始まった。

    才色兼備とはよく言ったもので、イケメンボーイは歌も上手かった。

    背が高くて顔も良い、歌も上手いし、性格も素敵。

    きっと彼は僕が思い描いていた理想の四年間を過ごすのだろう。

     

    しかし、僕とて諦めたわけじゃない。

    このチャンスをものにするんだ。

    祇園祭りはもう終わっちゃったけど、来年だって行けるじゃないか。

     

    イケメンが僕をチラッと見る。

     

    オーケー、ブラザー。

    分かってるって。

    お前からのバトンはオレがきっちり受け取ったけぇの。

     

    もしも君がひとりなら 迷わず飛んでいくさ

    (俺の行く末密かに暗示する人Honey!)

     

    カッコの中が僕のパート部分。

     

    全身全霊を込めて歌った。

     

    俺の行く末密かに暗示する人「ホネ―!!!!」

     

    ・・・。

    ・・・・・。

     

    「広島!ホネ―ちゃう、ハニーや!!!」

     

    当然、ボクのハニーは現れることもなく

    4年間という月日がただただ過ぎ去ってしまったのである。

     

    If...

    あの場に戻れるならば・・・

    ホネ―じゃなくてハニーだよ、とあの日の自分に言ってやりたい。

    ちゃんと勉強しておいたほうが良いぞ、と。

     

    新入生、新社会人の皆様に幸多からんことを祈って

    此度のコラムは結ぼうと思う。


  • 白めがね大津尚之の書くby佐世保 Vol.8

    2017-03-14 11:32

    「私の彼氏全然カッコよくないんですよ~。」


    『そうなん?芸能人でいうと誰に似てるん?』


    「う~ん、芸能人っていうか大津さんに似てます。」


    『・・・え!?』


     

    他人の「やっちまった!」って顔を久しぶりに間近で見ました。


    どうも大津尚之です。


     

    気がつけば、もう3月。


    どこを見渡してもお正月ムードはないし、大学生は春休みで楽しそう。


    平尾さん(解説者)の息子さんも、競輪学校を卒業する。


    光陰矢の如し。


     

    僕はというと・・・


    年頭に立てた目標が達成の方向に向かっているのやら向かっていないのやら。


     

    夜、部屋の窓を開けていると


    小気味良い音が聞こえてくる。


     

    ベランダに出て、その音の方に目をやると・・・


     

    いた。


     

    野球少年だ。


    見たところ、小学校の低学年くらいだろうか。


    ガレージに明かりを灯し、父親にボールを投げてもらい


    バッティングの練習をしている。


    何球も、何十球も。


     

    親子の間に笑顔はない。


    聞こえてくるのは父親の厳しい怒鳴り声だけ。


    しかし、子供は腐らない。


    ナニクソという表情で必死にバットを振る。


     

    長時間続いたバッティングが終わると


    次は守備練習。


     

    家の周りは大したスペースがない。


    だから必然的にノックも近距離になる。


    ただ、かと言って父親は緩いボールは打たない。


    実践さながらの打球を容赦なく打つ。


     

    腰を低くしろ、体で止めろ、グローブの土手で捕れ。


     

    ここまでくれば子供も父親も汗だくだ。


     

    そして最後はピッチング練習。


    車庫にブロックを置き、そこにペンキでストライクゾーンを書いた父親お手製の的。


     

    力を抜け、もっと振りかぶれ、軸足がぶれている。


    きちんとタメを作れ、指先に力が入りすぎている、フォロースルーをしっかりしろ。


     

    これもみっちり、ワインドアップとセットポジションの両方行う。


     

    後はストレッチを行い、ようやく親子の練習は終了となる。


     

    飽きもせず、これを毎日行っている。


    偉いもので、父親がいない時は妹と練習をしている。


     

    最近は、バットのスイングの音がブーン、ブーンから


    ビュッ、ビュッに変わってきた。


     

    私は彼の名前を知らない。


    彼が所属しているであろう野球チームで、


    彼はレギュラーなのか、補欠なのか。


    中学生になっても高校生になっても野球を続けるのか。


    続けた結果、ドラフト会議で名前が呼ばれプロ野球選手になれるのか。


    プロに入ったとして球界を代表する選手になり、ゆくゆくは指導者になっていくのか。


    はたまた何かのきっかけで競輪選手の道を目指すのか。


     

    私は知らない。


     

    でも、


    私は彼が努力をしていることを知っている。


    野球が好きだということを知っている。


     

    頑張れ、なんて言う立場ではないが、


    私は彼を応援している。


     

    凄いな、と思える人に年齢なんて関係ない。


    年上だろうが年下だろうが凄い人は凄いのだ。


     

    だから自分も凄い人にならないといけないのだ。


     

    3連複5BOXで一人も車券に絡まなかったり、


    釣りロケに行って思いもよらぬ大物に腰が引けてしまっていてはいけないのだ。

    f1dbac656cd0aee80846fc1377c281198c1c5576

     

    日々、勉強。


    この世の中はいつでも面白い。

  • 白めがね大津尚之の書くby佐世保 Vol.7

    2017-02-09 17:16

     全国8万4千人の白めがね大津尚之ファンの皆様。

    お待たせ致しました。

    昨年の夏に第一回目のロケに行き、

    8月の佐世保競輪場チャンネルで断トツのアクセス数を記録した伝説の番組。

     

    「白めがね大津尚之の釣るby佐世保」

     

    第二段が遂に決定致しました。

     

    「大津さん、長崎の鯵は余裕で30センチ超えるとですよ。」

    「ここの釣り場は爆釣ポイントやっけん。」

     

    尺オーバー(30センチ以上)の鯵を釣り上げろ、というミッションで番組がスタートしました。

    しかし結果はアラカブ一匹とサバ一匹(共に10センチ前後)のみ。

     

    リベンジを誓い、迎えた10月中旬。

    11月の開催の時にロケに行きましょう。」

    よし、絶対に尺オーバーの魚を釣り上げてやる。

     

    今回のターゲットは何ですか。

    「牡蠣を食べに行くロケです。」

    釣り、ではなく?

    「・・・だって、大津さん釣れないですもん。」

    返事までつれないとは。

     

    嗚呼このまま終わってしまうんですか。

    放送打ち切りですか、なんて思っていると

    年明けにTプロデューサーから連絡が。

    釣りロケ決定です、詳細は後日お伝えいたします、とのこと。

     

    何としても釣らないと、今度こそ番組が終了してしまう。

    僕に足りないのは知識と経験だ。

     

     

     

    ということで、

    日本中が大寒波に見舞われた1月中旬。

     

    大阪で釣りに行ってきました。

    寒い、寒い、寒い。

    寒さを通り越して痛い。

    寒さも感じなくなり眠たくなってきた。

     

    いや、ダメだ。

    自分に負けちゃいけない。

    なんとしても魚を釣り上げて佐世保のスタッフにアピールしないと。

    このままでは今後はみさみさの食レポシリーズになってしまう。

     

    粘ること二時間半。

     

    0ca1e29adef0d33aeb5daed3535b8fb42567bed3

     

    座布団級のカレイとは程遠いカレイをゲット。

    一応スタッフにメールで送付。

     

    すると、

     

    「大津さん、次回の釣り場が決定致しました。」

    「どこですか!?」

    「海上釣り堀です。」

     

    ・・・釣り堀。

    釣り堀!?

     

    ロケ日は2月の下旬。

    果たして僕は大物を釣り上げることは出来るのか。

    結果は佐世保競輪場のYouTubeチャンネルで。