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        <title><![CDATA[フリーランサーズ・マガジン「石のスープ」]]></title>
        <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga</link>
        <description><![CDATA[フリーランスのライターやジャーナリストが共同配信する「石のスープ」。レギュラー執筆陣は、渋井哲也、村上和巳、渡部真の３人。その他、様々なフリーランサーが参加している。東日本大震災の取材報告を中心に、バラバラのフリーランサー達が集まって一つの媒体と作ると、どんな味に仕上がるでしょうか……]]></description>
        <language>ja</language>
            <item>
                <title><![CDATA[畠山理仁【特別寄稿】東京電力・福島第一原子力発電所に行ってまいりましたルポ]]></title>
                <description><![CDATA[<p>今号は、フリーランスライターの畠山理仁から、特別寄稿をいただきましたので、それを配信いたします。去る７月８日に行われた、東京電力福島第一原子力発電所の「現場公開」の取材レポートです。なお、本稿は畠山さんの発行するメルマガと同じ内容です。</p>]]></description>
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                <pubDate>Thu, 31 Jul 2014 23:30:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[３１１]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <category><![CDATA[東京電力]]></category>
                <category><![CDATA[福島第一原発]]></category>
                <category><![CDATA[畠山理仁]]></category>
                <category><![CDATA[原発事故]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><hr /><div style="text-align:left;"><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2014年7月31日号／通巻No.117］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr />　</div>
　今号は、フリーランスライターの畠山理仁から、特別寄稿をいただきましたので、それを配信いたします。<br />　なお、本稿は畠山さんの発行するメルマガと同じ内容です。<br />　
<div style="text-align:center;">＊　　　＊　　　＊　　　＊　　　＊</div>
<div style="text-align:left;">　<br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■行けるか行けないかはくじ運次第</span><br /><br />　運がいいのか悪いのか。<br /><br />　２０１４年７月２日。東京電力福島第一原子力発電所の「現場公開」に参加するためのくじ引きが行われた。<br /><br />　今回、事前に取材参加申込を済ませたフリーランスの記者は、村上和巳さん、渡部真さん、木野龍逸さん、そして筆者の４名だ。フリーランス記者に割り当てられた取材枠は２名だから、くじ引きで誰が行くかを決めなければならない。この日は木野龍逸さんが出張で不在のため、筆者が木野さんのくじを代理で引くことになっていた。<br /><br />　まず最初にくじを引いた村上和巳さんは残念ながらハズレてしまった。続く渡部真さんがアタリを引いた。残る確率は２分の１だ。筆者は先に「木野さんの代理で引く分です」と宣言してからくじを引いてアタリを引き当てた。しかし、残念ながら自分の分はハズレてしまった。残念。<br /><br />　余談だが、これまで筆者は「誰かの代理」でくじを引いた際、必ずアタリを引き当てている（渡部真さんの分、上出義樹さんの分、木野龍逸さんの分）。その意味ではくじ運は強いのかもしれない。しかし、代理でアタリを引くと、必ず自分はハズレてしまうようだ。<br /><br />　本来なら、これで終わるはずだった。しかし、くじを引いた直後、渡部真さんから「実は自分はその日、福島に行けない。よかったら代わりに行かないか」と提案があり、それをありがたく受け入れることにした。<br /><br />　渡部さんからは交換条件が提示された。それは渡部真さんたちフリーランスのライターやジャーナリストが共同発行しているメールマガジン『石のスープ』にも原発取材の記事を書くということだ。<br /><br />　そういうわけで、今、自分のメルマガ『そこそこ週刊・畠山理仁』と『石のスープ』用にこの原稿を書いている。<br /><br />　なお、この時の現場公開に関する記事は、福島までの交通費を出してもらった『週刊通販生活』のウェブサイトに寄稿した。今回の記事はダイジェスト的なものなので、より詳しい状況については下記サイトを合わせてお読みいただきたい。こちらはどなたでも無料で読むことができる。<br /><br />［参考］<br />フリーランスライター畠山理仁の東京電力福島第一原子力発電所構内ルポ<br /><a target="_blank" href="http://www.cataloghouse.co.jp/yomimono/140729/?sid=top_main">http://www.cataloghouse.co.jp/yomimono/140729/?sid=top_main</a><br />※Facebookユーザーの方は、気が向いたら「いいね！」ボタンを押してみてください。もちろん気が向かなければ押さなくて結構です。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■ようやくムービーカメラが許可された</span><br /><br />　原発構内取材当日のことを書く前に、まずは東京電力福島第一原子力発電所の現場視察について書いておきたい。<br /><br />　筆者のようなフリーランスの記者も参加できる現場公開は今回で7回目だ。在京の報道陣への公開は9回目。筆者が現場公開に参加するのは2012年5月27日、2013年6月11日に続いて3回目となる。いずれももう一人の参加者は木野龍逸さんだった。<br /><br />　これまでフリーランス記者のカメラは「持ち込み不可」「スチールの代表カメラ1台のみ持ち込み可」となっていたが、今回からはようやく「ムービーカメラの持ち込み可」となった。<br /><br />　これは「フリーランス連絡会」が東京電力に対して要望したものが一部認められた結果だ。しかし、相変わらず「カメラマンは一人」という制限が外れることはなかった。<br /><br />　そこで筆者のムービーカメラを木野龍逸さんに託して撮影してもらった。木野さんはムービー、スチールの両方を撮影したため、現場での説明はほとんど耳に入らなかったという。そんな状況で撮影された貴重な動画なので公開したいと思う。<br /><br />【東京電力福島第一原子力発電所・構内取材動画（2014年7月8日撮影）】<br /><br />【取材班の装備】<br /><a target="_blank" href="http://youtu.be/iN38FzyFuwc">http://youtu.be/iN38FzyFuwc</a><br /><br />【東京電力福島第一原子力発電所・新事務棟内部】<br /><a target="_blank" href="http://youtu.be/hrxnRa7XRfg">http://youtu.be/hrxnRa7XRfg</a><br /><br />【東京電力福島第一原子力発電所・建設中の大型休憩所】<br /><a target="_blank" href="http://youtu.be/hrxnRa7XRfg">http://youtu.be/8gb7ZOyqi_w</a><br /><br />【東京電力福島第一原子力発電所・小野明所長のぶら下がり会見】<br /><a target="_blank" href="http://youtu.be/EdvVIBDwQCo">http://youtu.be/EdvVIBDwQCo</a><br /><br />【凍土遮水壁の工事現場】<br /><a target="_blank" href="http://youtu.be/PXZJUbT0zpk">http://youtu.be/PXZJUbT0zpk</a><br /><br /></div>
<div style="text-align:center;"><a target="_blank" href="http://youtu.be/iN38FzyFuwc"><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/169718/f8ecbd4aa52f9898d25407799bd58a0ea37338e0.jpg" data-image_id="169718" alt="f8ecbd4aa52f9898d25407799bd58a0ea37338e0" height="163" width="300" /></a><br /><br /><a target="_blank" href="http://youtu.be/PXZJUbT0zpk"><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/169719/a23821dc8d0a9ac97599e161d4c1d3b2ae6ac9da.jpg" data-image_id="169719" alt="a23821dc8d0a9ac97599e161d4c1d3b2ae6ac9da" height="167" width="300" /></a></div>
<div style="text-align:left;">　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar590022">続きを読む</a>
                        </p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail>https://secure-dcdn.cdn.nimg.jp/blomaga/material/channel/article_thumbnail/ch1355/590022</nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[６月号の配信についてお詫び]]></title>
                <description><![CDATA[<p>石のスープ定期号［2014年6月30日号／通巻No.116］今号の執筆担当：渡部真　</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar566920</link>
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                <pubDate>Mon, 30 Jun 2014 23:40:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[３１１]]></category>
                <category><![CDATA[学校]]></category>
                <category><![CDATA[支援]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><hr /><div style="text-align:left;"><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2014年6月30日号／通巻No.116］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /><br />　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar566920">続きを読む</a>
                        </p>]]>
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                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail>https://secure-dcdn.cdn.nimg.jp/blomaga/material/channel/article_thumbnail/ch1355/566920</nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.35「子供への支援に「ヒモ付き」はいらない」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>震災から３年が経ち、未だに被災地の学校や子ども達には必要な支援がある一方で、学校側から「迷惑」とされる支援がある。</p>]]></description>
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                <pubDate>Sat, 31 May 2014 22:30:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[３１１]]></category>
                <category><![CDATA[学校]]></category>
                <category><![CDATA[支援]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><hr /><div style="text-align:left;"><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2014年5月31日号／通巻No.115］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr />　</div>
<div style="text-align:left;">　『石のスープ』編集部の渡部です。<br />　毎月の事で恐縮ですが、今月も月末にバタバタと発行することになってしまいました。ごめんなさい。<br /><br />　昨日（５月３０日）、毎日メディアカフェで「被災地の子ども達のいま」というトークイベントに出演しました。<br />　フォトジャーナリストの安田菜津紀さん、『毎日小学生新聞』の中嶋真希記者と３人で、それぞれの取材レポートを通して、東北各地の学校が抱える課題などについてクロストークするイベントでしたが、手前味噌ながらとても良い報告会になったと思います。<br /><br />　安田さんの当事者ならではの気持ちのこもった報告と素敵な写真。中嶋さんは、『震災以降』で書いてくれた宮城県石巻市の小学校について、より詳しく学校の３年間をレポート。僕は、いくつかの学校の様子を伝えつつ、この３年間に進んできた学校統廃合について報告しました。<br />　安田さんも中嶋さんも、それぞれの取材スタンスがよく分かるレポートで、僕も大変刺激を受けるのでした。<br />　実は安田さんには『震災以降』に執筆を打診していたのですが、タイミングが合わずに今回は参加を見合わされましたが、再度続編を作る際には、ぜひ安田さんにも報告して欲しいと改めて実感しました。<br />　この時のレポートについては、改めて機会を設けて報告したいと思います。<br /><br />　また、昨日のイベントでは、時間に余裕があれば、被災地の子ども達に現状で必要な支援についても考えられればと思っていましたが、そこまで話が進みませんでした。<br />　今でも被災地の子ども達には必要な支援はたくさんあります。そうした点も、今後、記事にしてお届けしたいと思っています。</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/149361/282eea7af807cf5fac5e68bf73d8ff93f5a009c6.jpg" data-image_id="149361" alt="282eea7af807cf5fac5e68bf73d8ff93f5a009c6" height="200" width="301" /><br /><span style="font-size:80%;">震災から３年経ち、ようやくまともな施設として整備され<br />た岩手県釜石市立釜石東中学校の野球グラウド。奥に見え<br />る２階建てのプレハブは、今年、スポートメーカー「ＮＩ<br />ＫＥ」の支援で建てられた。１階が倉庫と個室、２階がピ<br />ッチャーの練習マウンドになっている。　　　　　　　　</span><span style="font-size:80%;"></span><br /><br /></div>
<div style="text-align:left;"><br />　さて、今回は、必要な支援がある一方で、学校側から迷惑とされる「支援」についての記事をお送りします。<br />　この記事は、今年の３月にある媒体から依頼されて執筆したのですが、諸事情で没になったものです。せっかくですので、こうした迷惑な支援がある事も、読者の皆さんに知っていただければと思います。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■「交流支援」という名の押しつけ</span><br /><br />「皆さんのために合唱しました。感想を聞かせてください」<br /><br />　震災から1年以上経っていた2012年冬頃、岩手県の中学校に「ビデオレター」が届きました。ビデオには、関東のとある中学校の生徒達が合唱する姿が映っています。ビデオを送って来た関東の教師から、ビデオレターの交換をしたいというメッセージも入っていました。<br />　それを見た岩手の中学生は「こんなビデオで元気を出せって、今でも俺たちって、そんなに可哀想に思われてるのかな？」と感じたそうです。「こっちの心配はいらないから、自分の生徒の心配してください」って送り返してあげればいい、と主張する生徒もいたとも言います。<br />　この学校の教師は、関東の教師にお礼の返事を送りましたが、「こういう対応に時間をとられるのも、支援された学校の務めなんですよね」と、雑務に追われる苦労を口にしました。<br /><br />　 子供達を支援したいと考えるのは人情というもの。岩手県、宮城県、福島県の学校に支援を申し出る人は、震災から3年目でも続いています。もちろん、震災直 後に比べて少なくなってはいますが、それでも“メジャー被災校”では、毎月のように支援や交流を求める連絡が来るそうです。<br />　ところが、支援する側は善意のつもりでも、相手の迷惑になっているケースも少なくありません。口では「交流」と言いながら、一方的な押しつけもあるのです。<br />　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar543846">続きを読む</a>
                        </p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[「震災以降」出版記念プレゼント]]></title>
                <description><![CDATA[<p>大変遅くなりましたが、『震災以降』の出版記念として、「石のスープ」の読者の皆さんに、東北のお土産をプレゼントしたいと思います。渋井、村上、渡部が最近に東北で取材した際、現地で買ってきた物です。ぜひご応募ください。</p>]]></description>
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                <pubDate>Sat, 31 May 2014 21:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[読者プレゼント]]></category>
                <category><![CDATA[震災以降]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><hr /><div style="text-align:left;"><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2014年5月31日号／通巻No.114］<br /><br /><hr /><br />　
<div style="text-align:center;"><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;">「震災以降<br /></span><span style="font-size:120%;color:#808080;">　終わらない3.11〜3年目の報告」</span></strong>　<br /><a target="_blank" href="http://t.co/zsBbnD2ZYs"><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/128450/c959d46135ef56d73cf54e2edb2ce16b23c68ba2.jpg" data-image_id="128450" alt="c959d46135ef56d73cf54e2edb2ce16b23c68ba2" height="200" width="140" /></a><br /> amazon→ <a target="_blank" href="http://t.co/zsBbnD2ZYs">http://t.co/zsBbnD2ZYs</a><br /><div style="text-align:left;"><br />　大変遅くなりましたが、『震災以降』の出版記念として、「石のスープ」の読者の皆さんに、東北のお土産をプレゼントしたいと思います。<br /><br />　渋井、村上、渡部が最近に東北で取材した際、現地で買ってきた物です。ぜひご応募ください。<br />　<br />　<br /><span style="font-size:150%;">◆〈宮城県石巻市／渋井哲也から〉</span><br /><strong><span style="font-size:150%;">　カフェ「」＋きのや水産コラボ商品</span></strong><br /><strong><span style="font-size:150%;">　くじら大和煮（缶詰）</span></strong><br /><span style="font-size:120%;color:#808080;"></span>
<div style="text-align:center;"><br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/149338/c9e0f7652b9eeaf4f8659154f8c138dc4f15d049.jpg" data-image_id="149338" height="239" width="300" alt="c9e0f7652b9eeaf4f8659154f8c138dc4f15d049" /></div>
<div style="text-align:left;">　　</div>
　『震災以降』でも紹介している石巻市の「カフェ『　』」。休日になると高校生がカフェを運営し、メニュー作りなどもしています。その高校生達と、石巻市の缶詰工場きのや水産がコラボレーションした「くじら大和煮」の缶詰です。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;">◆〈宮城県南三陸町／渋井哲也から〉</span><br /><strong><span style="font-size:150%;">　みなみさんりくもあい付箋など</span></strong><br /><span style="font-size:120%;color:#808080;"></span>
<div style="text-align:center;"><br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/149339/823d69c8327b53b165ec9afcdeb713f5650a6cc7.jpg" data-image_id="149339" height="240" width="240" alt="823d69c8327b53b165ec9afcdeb713f5650a6cc7" /></div>
<div style="text-align:left;">　　</div>
　南三陸で観光客を迎えてくれる「さんさん商店街」で、地元デザイナー達がデザインした文房具が売られていましたので、そのなかから渋井さんが数点を選んでくれました。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;">◆〈福島県浪江町／村上和巳から〉</span><br /><strong><span style="font-size:150%;">　なみえ焼そば　もっちり極太麺</span></strong><br /><span style="font-size:120%;color:#808080;"></span>
<div style="text-align:center;"><br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/149340/b93c00b204157454c5dd515a8f33fd0414949bc8.jpg" data-image_id="149340" height="240" width="240" alt="b93c00b204157454c5dd515a8f33fd0414949bc8" /></div>
<div style="text-align:left;">　　</div>
　ご当地Ｂ級グルメの祭典としてすっかり定着したＢ─１グランプリを獲得した「なみえ焼そば」が、お土産用に販売されています。ボリュームたっぷり３人前です。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;">◆〈岩手県盛岡市／渡部真から〉</span><br /><strong><span style="font-size:150%;">　日本酒アサヒラキ ＳＬ記念特別販売</span></strong><br /><span style="font-size:120%;color:#808080;"></span>
<div style="text-align:center;"><br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/149341/893c8de9302635ca4ed462793cce32b622d34f96.jpg" data-image_id="149341" height="240" width="240" alt="893c8de9302635ca4ed462793cce32b622d34f96" /></div>
<div style="text-align:left;">　　</div>
　岩手県は伝統的に南部杜氏たちが美味しい日本酒を作り続けてきましたが、森岡の「あさ開」は、代表的な岩手の日本酒。今年春、ＪＲ釜石線で「ＳＬ銀河」が走ることになった記念用の「あさ開」純米酒＋吟醸の２本セットです。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;">◆〈岩手県釜石市／渡部真から〉</span><br /><strong><span style="font-size:150%;">　日本酒浜千鳥</span></strong><br /><span style="font-size:120%;color:#808080;"></span>
<div style="text-align:center;"><br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/149342/831fd2fbef6e8866e66ab14f67b6cbfb066b65de.jpg" data-image_id="149342" height="240" width="240" alt="831fd2fbef6e8866e66ab14f67b6cbfb066b65de" /></div>
<div style="text-align:left;">　　</div>
　釜石市の酒と言えば「浜千鳥」です。釜石に行くときは度々呑んでいる日本酒を、今回は２本セットで購入してきました。<br />　
<div style="text-align:center;">＊　　　＊　　　＊　　　＊</div>
　<br />　この他、シークレットプレゼントもありますが、プレゼントをご希望の方は、以下の方法でご応募ください。<br />　どの商品が当るかは、抽選までのお楽しみ。<br />　抽選の模様は、もしかしたら生中継でお届けするかも知れません。<br />　皆様のご応募、お待ちしております。<br /><br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr />　</div></div></div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar543800">続きを読む</a>
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                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渋井哲也【“一歩前”でも届かない】vol.17「『震災以降』の発刊に寄せて」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>４月２１日に出版された『震災以降』（三一書房）。その編著者の一人である渋井哲也が、同書への思いを綴った。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar519795</link>
                <guid>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar519795</guid>
                <pubDate>Tue, 29 Apr 2014 23:30:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渋井哲也]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[震災以降]]></category>
                <category><![CDATA[出版]]></category>
                <category><![CDATA[書籍]]></category>
                <category><![CDATA[イベント]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ<br /></span></strong><strong><span style="font-size:150%;"></span></strong>定期号［2014年4月29日号／通巻No.113］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渋井哲也</span><br /><strong><span style="color:#ff0000;">巻末にはイベント情報も盛りだくさん！！</span></strong><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />　去る4月21日、『風化する光と影』の続編として『震災以降/終わらない3.11〜3年目の報告』が出版された。<br /><br />　「震災の話題がつまった雑誌」。見本が届いて、最初に感じた印象だ。雑誌というのは読みたい記事がいくつかあって、それを中心に読み進めていくものだが、他の記事はどんなものがあるんだろう？と思って読んでみると、「あ、そんなこともあったのか」と思えるようなものだ。そうして、関心がなかった問題に気付くことが利点なんだろう。編著者の校正のとき、こういう読み方を私自身がしていた。タイトルでイメージはつかんでいたが、実際に読んでみると、まったく知らなかった出来事にも出会えたえりする。<br /><br />　私の執筆記事を読んでみると、あらためて思うのは、被災者の数多くの言葉によって成り立っている。つまり、多大な犠牲があった東日本大震災だが、そんな中で、どこにも所属しない、そして縁もゆかりもない私に対して話をしてくれた被災者の人たちがいたからこそ、通い続け、取材できた。取材に協力していただいたことに感謝をしたいと思う。そして、震災記事は「売れない」とは言いながらも、発表の場を提供してくれた雑誌（週刊女性、週刊ポスト、週刊フライデー、週刊金曜日、週刊アサヒ芸能、月刊潮、月刊地域保健、月刊高校教育、ニュースカフェ、ジョルダンニュース、ビジネスジャーナル、東京ブレイキングニュースなど）があったからこそ、その都度、発表ができた。<br /><br />　一方、他の執筆陣の記事を読んでみると、みんながそれぞれ被災者とともに時間を過ごし、多くの声を聞き、自身分身もときには傷付きながらも、書いていると思ったりした。これほどの大震災にどう向き合うのか。伝えるという職業を持つ人たちは、どんなスタンスで伝えるべきかを悩みながらも、それでも伝えたいという衝動も感じた記事もある。そんな記事を読んでいると、まだまだ取材足りないこともあると思ったりした。<br /><br />　私自身は写真コラムを含めると10本を執筆した。振り返ると、まだまだ書き足りないことが多すぎる。この文字量であれば、被災者の言葉を使うとしても、他の言葉がよかったのではないか、と今でも自問自答している。そして、こうした雑誌的な書籍では伝えきれないことも多いことを感じている。この10本のうち、一つのテーマは、書籍となる予定になっている。被災者が感じた恐怖や喪失感、失望感、悲しみ、怒りはまだまだ伝えきれていない。一つの現場にこだわったルポを出版する予定だが、そこで十分に表現できるかこれから挑むことになっている。<br /><br /><hr /><span style="color:#000000;"><strong>　以下、『震災以降』のあとがきを公開します。</strong></span><span style="color:#000000;"><strong>まだお読みでない方は、ぜひご購読ください。</strong></span><br /><hr /><br /><span style="font-size:150%;"><span style="color:#0000ff;">◆喪われた者たちの声に耳を澄ませ</span></span><br /><span style="color:#0000ff;">　太田 伸幸</span><br /><br />　震災から1年後の今頃、僕たちは「あの時どうしていた？」などと語り合った。3年後の今、そんな話をすることもすっかり減り、僕らの記憶から、ガソリンスタンドに行列を作った事や、ペットボトルの水や卓上コンロのボンベが店頭から消えた事、延々と繰り返された公共広告機構のCMなどが、なにか遠い昔の事のように遠ざかってゆく。<br /><br />　天災の多発するこの国で、忘れる事が明日に向かうための「手段」である側面はあるにせよ、一向に収束しない原発事故、疲弊した一次産業、遅々として進まない被災地域の住宅移転や、現在も16万人を数える避難者の存在を思うと、今、この国を被っているのは、他人の痛みに対する「無関心」であり、その結果としての震災の「風化」ではないだろうか。<br />　僕はまず、「風化」に抗して書き続けている記者たちに、敬意を表したいと思う。<br />　商業的なニーズの減少にも関わらず、被災地で取材を続ける多くの記者たち。彼らを突き動かしているのは、ジャーナリストとしての興味や責任感だけではないだろう。<br />　僕は、この本に収録された記事や写真の中に、その答えを見つけたような気がする。<br /><br />　震災と原発事故は、もともとこの国や地方が抱えていた問題を可視化した。<br />　と、同時に、もたらされた多くの「死」が、生かされた者たちの「生」を可視化したように思う。<br />　積み上げられた瓦礫の中には、人々の生活の営みがあった。<br />　失われたその営みは、生かされ、歩みを始めた者たちを照射し、その「生」に輝きを与えている。そう、僕たちは、多くの「死者たち」に生かされているのだ。取材を続ける記者たちもまた……。<br /><br />　喪われた者たちの声に耳を澄ませ。<br />　その中にこそ、希望の歌が聴こえるはずだ。<br /><br />　この本では『風化する光と影』に続き、渋井、村上、渡部の編著者3氏に加えて、多くの記者、ライターの皆さんに記事を提供していただくことができた。渋井氏、渡部氏の現場取材を通じたネットワークと尽力によるものであることを特記しておくと共に、記者の皆さん、制作に協力いただいたすべての皆さんにお礼を申し上げる。<br />　また、震災関連の書籍に対する市場が厳しい中で、販売を引き受けてくださった三一書房にも改めて感謝したい。<br /><br />　どんなに長い冬の後にも、春は訪れるのだと信じながら。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">◆避けられない「風化」のなかで</span><br /><span style="color:#0000ff;">    渋井 哲也</span><br /><br />　4月は旅立ちの季節だ。進学や就職で被災地を離れる人も多いだろう。地震や津波、原発事故などで被災しながらも、希望を持って、新天地に向かう人たちもいる。<br />　一方、消費税の税率が5％から8％になる。新幹線やバス代が値上げされ、高速道路ではETC割の割引率が変更となり、交通費が上がる。取材や支援活動、ボランティアのために自費で行っていた人は、これまで以上に通いにくくなる。<br />　自らを振り返ると、「震災取材は3年」と言っていたが、まだ取材しきれていない実感がある。当初は、3年経てば復興はもっと進むと思っていたが、問題が山積している。その一方で、「津波を見ていない私が、最大の電力消費地に住む私が、本当に取材をしていいのか」と、常に罪悪感に似たものを抱きながら、自問自答をする日々が続いた。<br />　私はジャーナリズム的な事実の掘り起こしは大切だとは思いながらも、「出来事」があった後の人の生活や内面的な変化により関心を寄せていた。事件だとすれば、加害者または被害者のその後の生活や心理状態を気にしていた。「震災以降」も、被災者の生活や心理状態の変化に関心を持ち続けている。<br />　私が積極的に東日本大震災の取材をした動機は、阪神淡路大震災のとき、「途中で震災取材を辞めてしまった」との感覚があったからだ。あのとき小学5年生の女子児童を取材した。数年は年賀状を交換したが、今では何をしているのか分からない。毎年、「1月17日」になるたびに、取材を含めて交流していなかったことを後悔をしていた。そんなときに東日本大震災が起きたのだ。<br />　私は栃木県那須町の出身だ。福島との県境の町である。1998年、那須水害があったものの、実家は被害を受けなかった。しかし、被害のあった場所では不法投棄された産業廃棄物が露呈していた。首都圏で排出されたものだ。今回の震災では実家も地震被害があった。また東京電力・福島第一原発から100キロメートルほどの距離だが、家人曰く、「原発事故後、白い物が降ってきた」。<br />　原発事故との関連は不明だが、近くにはホットスポットもある。町のホームページを見ると、定期的に空間線量を公開している。しかし、福島県ではないため、放射線の問題はそれほどクローズアップされない。<br />　「被災3県」という言葉が使われているが、栃木県や茨城県、千葉県はほとんど取り上げられなくなった。東京都内で地震による死者がいたことを覚えている人も少なくなったのではないか。また「3月12日」に起きた「長野県北部地震」の被災地・栄村の話題もほとんど聞かれなくなった。<br />　たしかに、主要メディアが取り上げるかどうかで、現実問題としての「仕事」が変わってくる。今後、被災地に関する取材・報道の量はこれまで以上に減るかもしれない。<br />　しかし私が取材・執筆してきた、子ども・若者の自殺や自傷行為などのメンタルヘルスの問題や、インターネット・コミュニケーション、表現規制問題などは、もともと主要メディアで「売れる話」ではない。取材すべき「売れない話」が増えただけと思えばいいのかもしれない。<br />　「風化させない」「忘れてはいけない」──。共感できる言葉だ。もちろん当事者が語ることでケアをされる場合もあれば、忘れることで癒しを得られることもある。しかし日々置かれた状況により、心理的に余裕がないこともある。他の社会問題に関心を寄せているのかもしれない。風化は絶対的なものだ。<br />　そんななかで、被災者や読者とともに私ができることを考えたい。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">◆心捻じれるとも、心折れず</span><br /><span style="color:#0000ff;">    村上 和巳</span><br /><br />「誠に艪舵なき船の大海に乗り出せしが如く、茫洋として寄るべきかたなく……」<br />　中学の歴史で習い、頭の片隅に残っていた杉田玄白らによる日本初の解剖書「解体新書」前文にはそう書いてある。知識も不十分なままオランダ語の解剖学書の翻訳に取り組んだ杉田らの戸惑いを表した一節だ。この3年間、私は何度もその言葉を思い起こした。<br />　東日本大震災の取材を始めた私は、当初は職業病でもある「歴史に残る事態をこの目で見る」という単純な動機から飛びついた。しかも、被災地の1つ宮城県亘理町は故郷で実家も家族も無傷。取材者としてこんな好都合はないとすら考えた。<br />　だが、その安直な考えは、震災後初めて異様なまでに人気のない仙台市内のアーケード街に降り立った瞬間に瓦解した。「私たちは負けない」と書かれた横断幕を見た瞬間、人目もはばからず声をあげて泣いた。地方の退屈さを嫌って四半世紀前に上京したはずの自分の性根はやはり東北人だったのだ。<br />　その後は馴染みのある亘理町沿岸部を皮切りに津波、原発の被災地をひたすら歩き回った。今まで目にしたこともない光景とそれを形にする困難さに直面した時に思い出したのが、冒頭で触れた解体新書の前文だ。<br />　3年を経た今も私の中の暗中模索は続いている。被災地に溢れる悲哀、怨嗟を耳にしすぎ、「こんな悲しいことばかりを書くために物書きになったわけではない」と自暴自棄になり、初めてこの仕事を辞めたいと思ったこともある。しかし、最近では復興が停滞しているからこそ、光明が見えるまで続けねばという思いが上回っている。<br />　そんな気持ちに至れたのは、私の取材に協力してくれた多くの被災者の方々や周囲の存在をなくして語れない。皆さん、本当にありがとうございました。今後もこの取材を続けます。私も負けない。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">◆端くれの意地</span><br /><span style="color:#0000ff;">    渡部　真</span><br /><br />　震災に関する報告の場が確実に減っている。それは、そのまま社会のニーズが減少しているという事なのだろう。雑誌も、webのニュースサイトも、記事を書いても反応が薄い。昨年、NHK「あまちゃん」に関する取材機会をいただいたので、何とかそれに絡めて記事を書くと割りと反応はあったが、それ以外ではほとんど需要がなくなったように感じる。<br />　前作『風化する光と影』を企画したのは、震災から半年過ぎた頃の秋だった。その企画書を持って発行してくれる出版社を探している際、某大手出版社の編集者から言われたのは「震災ルポはもう売れない」という言葉だった。震災から半年という目処で、9月11日前後にはメディアから震災関連の情報が溢れた。しかし、意外と反応が鈍かったらしい。どの出版社でも、企画内容以前に震災関連書籍の出版には思ったより慎重な姿勢だった。まして、本書のようなルポ集はほとんど求められておらず、ドラマ性や感動的な話、あるいは原発に特化するなど専門性を求められた。<br />　本書を作るにあたっても、また同じだった。「皆が貴重な取材をしているのは理解しているけど厳しい」「何とか力になりたいが、今の状況では難しい」「○○さん（著名人）は参加しないの？」……そう言われた。編集者の〝端くれ〟として、その言葉は理解もできる。災害や事件は次々と起こり、それも伝えなければならない。そもそも書籍自体が売れない。<br />　結果的に、僕が年末に入院してしまい、予定していた今年3月の発行は1か月以上遅れた。関係する皆さんには迷惑かけて本当に申し訳なかったが、却って良かったかなとも思う。情報が溢れる3月に出版しなかったからこその価値が、本書にあると考え直した。<br />「売れなくても、売ろうよ」<br />　もう一度、本気でそう問いかけたい。<br />　最後になったが、本書発行に協力してくれた皆さんと、3年間、取材に協力してくれたすべての皆さんに、心からお礼を言います。<br />　ありがとうございました。<br /><br /> <br /><hr /><br /><span style="color:#ff0000;">■４月２１日発売！！</span><br /><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;">「震災以降<br /></span><span style="font-size:120%;color:#808080;">　終わらない3.11〜3年目の報告」</span></strong><a target="_blank" href="http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=JD1376668376854"><br /></a>amazon→ <a target="_blank" href="http://t.co/zsBbnD2ZYs">http://t.co/zsBbnD2ZYs</a>
<div style="text-align:center;">　<br /><a target="_blank" href="http://t.co/zsBbnD2ZYs"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/128450/c959d46135ef56d73cf54e2edb2ce16b23c68ba2.jpg" data-image_id="128450" alt="c959d46135ef56d73cf54e2edb2ce16b23c68ba2" height="200" width="140" /></a><br />　</div>
<div style="text-align:left;">著　者：渋井哲也　村上和巳　渡部真　太田伸幸<br />発行元：EL.P<br />販売元：三一書房<br />定　価：1400円＋税<br /><br />「石のスープ」でお馴染みのメンバーが中心となり発行した『風化する光と影』の続編が、いよいよ発売されました。今回は２０人以上の記者達が参加してくれ、それ ぞれの見つめた東日本大震災について取材成果を報告してくれています。こうした震災ルポ集は、すでに売れない状況になっていますが、それでも本にまとめる 意味があると確信しています。ぜひ、ご購読をお願いいたします。<br />　<br /><hr />　<br /><span style="color:#ff0000;">■５月１４日（水）</span><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;"><br /></span><span style="font-size:120%;color:#808080;">　トークイベント</span></strong><br /><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;">「これから僕たちにできる事」<br /></span></strong><a target="_blank" href="http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=JD1376668376854">http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/23507</a><br /><br />出演：渋井哲也／村上和巳／渡部真（司会）　ほか<br />ゲスト：土橋詩歩（専門学校生／岩手県釜石市出身）<br /><br />場所：阿佐ヶ谷ロフトＡ<br />時間：５月１４日（水）　open 18:00／start 19:00<br /><br />『震災以降』の出版記念イベントの第一弾です。<br />前半は、渋井、村上、渡部最新の取材報告。震災から４年目の５月に入って、東北３県の現状はどうなっているのか。福島、岩手、宮城それぞれのパートに別けて報告します。<br />後半は、釜石市で被災体験をした専門学生を交え、当事者目線から見る被災地と東京のギャップなどを考えながら、これから自分達に何ができるのか、という事を考えていきたいと思います。土橋さんは、地元釜石市の鵜住居地区で震災を体験したあと上京し、現在は専門学校に通っています。会場からの質問や意見にも十分に時間を使って、みんなで一緒に考えていくイベントです。<br />会場には、『震災以降』で使われた写真や、渋井・村上・渡部の最新の取材写真を展示しますので、早めに会場に来た方は、ぜひ会場の写真も見てください。<br /><br /><hr />　<br /><span style="color:#ff0000;">■５月２２日（木）</span><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;"><br /></span><span style="font-size:120%;color:#808080;">　ニコニコ生放送</span></strong><br /><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;">「メディアはこれから、どう伝えていくのか？」（仮題）<br /></span></strong><a target="_blank" href="http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=JD1376668376854">http://ch.nicovideo.jp/sdp</a><br /><br />出演：亀松太郎（司会）／岸田浩和／渡部真<br />時間：５月２２日（木）　start 21:00<br /><br />現在、とくにｗｅｂメディアを中心に活躍している亀松さんを司会に、『東北まぐ』の岸田さんを迎えて、これからメディアが東日本大震災をどう伝えていくのかを探っていきたい思います。<br />岸田さんについては『震災以降』でも紹介していますが、記者・カメラマンではなかったのにも関わらず、震災を機に取材を始め、「缶闘紀」というドキュメンタリー映画を完成させました。現在は『東北まぐ』の編集・執筆者として活躍中。亀松さん、渡部と、それぞれ媒体も職能もスタンスも違う３人が、どんな思いを抱えながら取材を続けているのか……。<br /><br /><hr />　<br /><span style="color:#ff0000;">■<strong>５月３０日（金）</strong></span><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;"><br /></span><span style="font-size:120%;color:#808080;">　トークイベント</span></strong><br /><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;">「被災地の子ども達はいま」（仮題）<br /></span></strong><a target="_blank" href="http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=JD1376668376854">http://mainichimediacafe.jp/</a><br /><br />出演：渋井哲也／村上和巳／渡部真（司会）　ほか<br />ゲスト：土橋詩歩（専門学校生／岩手県釜石市出身）<br /><br />出演：中嶋真希／渡部真　ほか<br />場所：毎日メディアカフェ（東京・竹橋）<br />時間：５月１４日（水）　start 18:30<br /><br />『毎日小学生新聞』記者の中嶋さんと一緒に、被災地の学校や子ども達の現状を報告します。もう一人、震災の中で子ども達を取材している記者も迎える予定です。<br /><br />また、当日はお昼頃から、同会場にて<span style="color:#0000ff;"><strong>「震災の中の子ども達」をテーマに写真展も開催</strong></span>予定です。中嶋さん、渡部のほか、『震災以降』の執筆者の中で子どもの事を取材している記者達の写真も展示される予定です。<br />詳しくは、５月１日頃に「毎日メディアカフェ」のサイトで発表されます。<br /><br /><div align="left"><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <br /><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">■質問募集中！！</span></span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><hr /> <span>　</span><br /><strong><span style="font-size:large;">渋井哲也</span>　しぶい・てつや</strong><br />1969年、栃木県生まれ。長野日報社記者を経てフリーライター。自殺やメンタルヘルスやネット・コミュニケーション等に関心がある。阪神淡路大震災以来の震災取材。著書に<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4309245307/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&amp;tag=makotocraftbo-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4309245307" target="_blank">「自殺を防ぐためのいくつかの手がかり」</a><img style="border:none;margin:0px;" alt="" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=makotocraftbo-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4309245307" height="1" width="1" />（河出書房新社）など。<br />［Twitter］ <a title="http://twitter.com/shibutetu" href="http://twitter.com/shibutetu" target="_blank">@shibutetu</a><br />［ブログ］　<a title="http://ameblo.jp/hampen1017/" href="http://ameblo.jp/hampen1017/" target="_blank">てっちゃんの生きづらさオンライン</a><hr /></div>
</div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.34「特定秘密保護法の差し止め訴訟（下）」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>3月28日、43人のフリーランサーが「特定秘密保護法」の施行差し止めを求める訴訟を起こしました。この原告の一人である渡部真は、何を思って原告団に加わったのか。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar497608</link>
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                <pubDate>Wed, 02 Apr 2014 23:50:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[マスコミ]]></category>
                <category><![CDATA[マスゴミ]]></category>
                <category><![CDATA[メディア問題]]></category>
                <category><![CDATA[特定秘密保護法]]></category>
                <category><![CDATA[国賠]]></category>
                <category><![CDATA[集団訴訟]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br /> 定期号［2014年4月2日号／通巻No.112］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />　前号で「明日配信」と書きながら２日後になってしまいました。すいません。<br />　メディアにいる人間は、「マスゴミ」と揶揄されるような世間的評価に対して、本当に誠実に向き合っているのだろうか……という事を前号で書きました。<br />　今号は、その続きです。<br />　</div>
<div style="text-align:center;">＊　　　＊　　　＊　　　＊</div>
<div style="text-align:left;">　<br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■特定秘密保護法の施行差し止めを要求</span><br /><br />　去る3月28日、フリーランスのジャーナリストなど「表現者」43人が、「特定秘密保護法」は憲法で定められている国民の権利を侵害するとして、国を相手取り、違憲・無効確認と施行差し止めを求め、精神的苦痛に対する慰謝料計430万円を求める国家賠償請求訴訟東京地裁に起こした。具体的には、憲法13条〈個人の尊重〉、19条〈思想および良心の自由〉、21条〈表現の自由〉、23条〈学問の自由〉、31条〈適正手続きの保障〉など「基本的人権」を侵害し、「平和主義」「国民主権」を掲げた日本国憲法の原理に反しているとしている。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/129452/c14b8ac00470e5d461c6c0f8daa9f8c4afc0ce58.jpg" data-image_id="129452" alt="c14b8ac00470e5d461c6c0f8daa9f8c4afc0ce58" height="200" width="300" /><br /><span style="font-size:80%;">提訴後に記者会見する寺澤有さんら原告団</span><br /><span style="font-size:80%;">（写真提供:樋口聡）</span></div>
<div style="text-align:left;"><br />　ジャーナリストの寺澤有さんや、フリーランスライターの畠山理仁さん、ノンフィクション・ライターの林克明さんらが中心となり、フリーランサー達に声をかけて43人の原告を集めた。僕も、この原告団に加わっている。<br />　なお、予め誤解のないように言及しておくが、この訴訟は『石のスープ』とは関係なく、あくまでも渡部個人の活動だ。<br />　<br />　さて、なぜ僕がこの訴訟に加わったかと言えば、それはやはり、「特定秘密保護法には問題点が多いと考えているからだ。<br />　日本の全弁護士が所属する日本弁護士連合会は、とくに「プライバシーの侵害」「『特定秘密』の範囲」「マスコミの取材・報道の阻害」「国会・国会議員との関係」などで危険性のある法律だと指摘している。<br /><br />【日弁連】<a target="_blank" href="http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/problem.html">特定費道保護法の問題点は？</a><br /><a target="_blank" href="http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/problem.html">http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/problem.html</a><br /><br />【朝日新聞】<a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/TKY201312140056.html">（ニュースのおさらい）特定秘密保護法って何？</a><br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/TKY201312140056.html">http://www.asahi.com/articles/TKY201312140056.html</a><br /><br />　僕が何よりも問題だと考えるのは、この法律はあまりにも不透明な部分が多いという点だ。<br />　政府（実際には各大臣など）が「安全保障に関わる防衛」「同じく外交」「スパイ活動防止」「テロ防止」とする４分野において「特定秘密」を指定する。何が「特定秘密」であるかは、一部の情報取扱者以外は一切わからない。一応、特定秘密の有効期限も設定されているが、内閣の承認さえあれば、事実上、何年でも延長できる仕組みになっている。<br />　これでは、防衛・外交・スパイ防止・テロ防止を理由にすれば、何でも「特定秘密」に指定でき、それを永遠に秘密に指定できるという事になる。政府が、警察や自衛隊を使う際に、あらゆる制限から解放されて「フリーハンド」を持つために作られた事は間違いない。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■基本的に政府は「情報」を隠そうとする</span><br /><br />　2012年9月、震災に伴う原発事故によって原子力政策が見直される事になり、それに伴って原子力規制委員会が新たに発足された。この時、日本共産党の機関誌『しんぶん赤旗』の記者が、委員会の会議や記者会見で取材する事を拒否された。「政党機関紙は報道による取材活動ではない」という理由だった。さらに、規制委員会の広報担当者は、フリーランスの記者に対しても「どういった雑誌に、どういった記事を書いているかを見て、特定の主義主張を持って書かれている方はご遠慮いただいています」と発言。その後、『東京新聞』をはじめ、いくつもの報道機関がこの件を報じた事もあり、取材規制や取材拒否に関する発言は取り消され、解消された。<br /><br />［2012年9月26日号／通巻No.42］<a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar16013">隣りの記者が不当に排除されている</a><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar16013">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar16013</a><br /><br />　政党機関紙であろうと、フリーランサーであろうと、他の記者がアクセスできるような公開された情報ならば、その情報にアクセする事に規制をかける方が間違っている。そもそも、原子力規制委員会は、その発足時から「公開原則」を掲げて新たに立ち上げられた行政組織だ。<br />　まして、フリーランサーが記者会見に参加するために「特定の主義主張」を事前にチェックするなどという事は、民主主義の国家ではあってはならない。一行政官僚が、フリーランスの記者に対して、その「思想・良心の自由」を脅かす発言だったのだ。本来ならば、取り消して訂正すれば済むという軽い問題ではない。<br /><br />　こうした事は、原子力規制委員会だけの話ではない。あらゆる省庁で、情報を公開する事に後ろ向きな姿勢は、枚挙に暇がない。<br /><br />　「特定秘密保護法」もまた、政府の情報公開に対する姿勢が問われる法律だ。<br /><br />　仮に、国家運営にとって重要な機密があるとして、それを政府が一時的に非公開にする事が許されるとしても、政府が何を秘密とするのか、それさえも期限のないまま不明にされるのは、政府による過剰な権力行使と言える。<br />　本来、国家が持つ全ての情報は、国民の持つ財産だ。政府が、その国民の財産を一時的に預かるとしても、いずれは国民に返して然るべきだ。国民が持つ権利を、完全に白紙にして政府に委ねる事はできないし、すべきでもない。政府が強権できる権力をフリーハンドを持てば必ず権力の暴走に繋がる。これは歴史が証明しているし、民主主義というのは、そうした権力の暴走を起こさないように考えられたシステムだ。「国民主権」の原理は、そこにある。<br />　政府が、国家運営をしていく上で必要な権力を、新たに与えて欲しいと国民に要求するならば、国民は権力者に対して様々な条件設定をしてから与えるべきだ。しかし、「特定秘密保護法」は、何が秘密であるかも秘匿にされ、さらに、これらが将来的に公開され、我々取材者や研究者たちの間で検証する事さえも担保されていない。事実上、政府が指定した「特定秘密」に対して全権委任を迫った法律なのだ。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■警戒区域の事例から見る、報道機関の萎縮</span><br /><br />　「特定秘密保護法」が及ばす影響は、フリーランサーやマイクロメディアだけに限った事ではない。新聞やテレビなど大手メディアに対しても、政府によって取材規制が強制され、その結果、大手メディアの報道にも大きな影響を与える事に繋がる。<br /><br />　現在、福島県双葉郡などの一部の地域は「警戒区域」とされている。とくに、2011年4月22日からおよそ1年間、同原発からおよそ半径20キロ圏内は、「正当な手段」で取材することは、ほとんど許されなかった。もちろん、僕自身も規制を突破して取材をしていたし、新聞記者やテレビ記者、フリーランスの記者も何とか取材を続けていた。しかし、それでも、当時「警戒区域の中で何が起こっていたのか？」という点について、報道機関による取材記録はたぶん十分とは言えないだろう。<br />　多くの報道機関が、コンプライアンスなどを気を使っていたからだ。<br /><br />　例えば僕は、ある番組から出演を打診された際、「許可なく警戒区域で取材した映像や画像は使えない」と言われた。たとえフリーランサーが勝手に取材したものでも、警戒区域で無許可に入った事を前提にした取材の素材は使えないというのだ。結果的に、その番組に僕が出演することはなかったが、当時のメディアの姿勢を示す一面だ。<br /><br />　警戒区域内での取材について、とくに厳しかったのは、2011年の暮れから2012年の春頃だった。警戒区域の周辺に、数々の監視カメラが設置された頃だ。<br />　その頃、現地を取材する記者の間では「公安警察が警戒区域に入っている」という情報が流れた。実際、あるベテランの新聞記者から「警察が警戒区域で記者を捕かまえる体制を作っている」と連絡をもらい、注意を促されたこともある。ただ、こういう場合、警察が狙うのは僕のようなフリーランサーではない。世間に影響力が大きい大手メディアの記者達だ。ある大手新聞の社会部では、「警戒区域に無断で入っている記者を捕まえるために公安が張ってるから、絶対に入るな」という厳戒命令の指示が出たという話も聞いた。具体的に、朝日新聞やＮＨＫなどが名指しされ、2011年秋頃から原発問題に対して厳しい記事や番組を報じていた社を狙っているという噂も流れていた。<br />　もちろん、これらの事の真偽は不明だが、僕自身が、この時期、警戒区域に入ろうとしても監視が厳しくてなかなか入れないという状況だった。この時期に警察で締め付けがあっただろうというのは、率直な実感である。<br /><br />　当時も今も、警戒区域に自宅がある人達は、大手メディアの記者に頼まれて取材に協力してくれているが、最初の１年間に関しては、「記者の人にカメラを渡されて、警戒区域の中を撮影して来て欲しいと頼まれた」と証言する人はたくさんいる。「希望の牧場」の吉沢正巳さんもその一人だ。大手メディアの記者達の中には、規制を突破して警戒区域で取材している人もいなくもなかったが、多くの記者は、こうして地元の人達に協力を得て映像や画像を記録していた。これでは、十分な記録ができるはずがない。<br /><br />　こうした災害時における「警戒区域」の取材規制は、1991年の雲仙普賢岳の噴火災害以降、厳しくなったと言われているが、取材規制が与える影響は、報道そのものだけでなく、取材し記録する事さえも萎縮させている事は間違いない。<br /><br />　国民の安全を考慮する上で、警戒区域が設定される事は当然の措置と言えるだろう。また、そうした地域にある程度の取材規制があったとしても、理解できる場合もある。しかし、今回の原発事故のように、公道から私有地を含め地域一帯で、数年規模の長期にわたり事実上ほとんど取材が認められない事態が、健全な社会のあり方だろうか？<br />　日本社会で起きている状況について誰かが記録し、それを伝えなければ、国民は何が起こっているのかを把握することはできないのだ。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■報道機関の萎縮は「取材」と「記録」を減少させる</span><br /><br />　今後、日本が紛争に巻き込まれ、「秘密保護法」が想定するような防衛・外交・スパイ防止・テロ防止に関する災害が起きた場合、その災害現場において、厳しい取材規制が敷かれる事は容易に想像できる。<br />　では、その時、誰がその災害を取材・記録し、報道するのだろうか？<br />　政府が記録し、発表するものだけでは、健全な民主主義社会の報道とは言えない。<br /><br />　結局は、今回の原発事故のように、記者達が規制をかいくぐりながら取材をする事になるだろう。とくに、近年の世界の紛争地域みれば、大手メディアに所属している記者以上に、フリーランスの記者が取材した報告が、大手メディアを通じて報道される機会が増えている。これは、大手メディアでは厳しい災害現場に社員記者を派遣する事が困難になりつつある中で、それに対して自由に活動できるフリーランサーの取材成果が、日本社会の報道に必要不可欠になっている証でもある。前述したように、報道機関がコンプライアンスを気にするために萎縮している側面でもある。<br />　もしも日本が紛争に巻き込まれれば、間違いなくフリーランサー達が取材現場の最前線に足を運ぶ事になるだろう。<br /><br />　「秘密保護法」は、こうした取材において、確実に取材規制の強化に繋がり、取材者を萎縮させ、それを報じるメディアを萎縮させ、日本を健全な民主主義社会から遠ざける事に繋がるだろう。<br />　せっかくフリーランサー達が取材しても、それを報道機関が買ってくれなければ、フリーランサー達は仕事にならない。つまり、報道機関が萎縮すれば、それはそのままフリーランサーの取材機会の減少にも繋がるのだ。一時期の警戒区域のように、この日本で起こっている事が「記録」さえも不十分という事態は、出来るだけ起こさせるべきではない。<br /><br />　報道全体への影響として捉えれば、メディアを通じて伝える事だけでなく、「取材」と「記録」という側面から考えても、報道機関を萎縮させる事が日本の民主主義を必ず歪める事になると、僕は考えている。<br /><br />　「特定秘密保護法」のフリーランス訴訟団の中では、「フリーランサーは組織に守られていないから、この法によって自由な取材が困難になる」という意見が大きい。しかし僕は、フリーランサーがどうとかよりも、むしろ大手メディアが萎縮することが危険だと思っている。それは、結果的にフリーランサーにまで影響が出てくるからだ。<br />　問題は、フリーランスの取材の自由だけでなく、報道機関やメディア全体の問題として捉えるべきだろう。<br />　そのことを訴えるために、僕は原告に加わったのだ。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/129453/6e788e7314bc2fbb7f5c6c061eec696067d84ca0.jpg" data-image_id="129453" alt="6e788e7314bc2fbb7f5c6c061eec696067d84ca0" height="154" width="300" /><br /><span style="font-size:80%;">記者会見には大手メディアの記者も出席し、<br />関心の高さをうかがわせ、新聞やテレビでも報じられた<br />（写真提供:畠山理仁）</span><br />　<br />＊　　　＊　　　＊　　　＊</div>
<div style="text-align:left;">　<br />　さて、こうした「報道の自由」に関する問題が起きた時、その事をメディアが訴えたとしても、残念ながらなかなか関係者以外の人の関心が高まりません。<br />　それは、前号で書いたように、メディアにいる人間達が「マスゴミ」と揶揄されるような世間的評価に対して、本当に誠実に向き合っているのか、という問題に繋がっていると思うのです。<br />　ＳＴＡＰ細胞に関する科学コミュニティも、佐村河内氏騒動の音楽周辺業界も、前号で書いた司法関係者達も、そしてメディアの問題も、結局は、その業界以外の人達からの信頼を落としている事に対して、業界全体で真摯に取り組んでいなかった事を露呈させていると思うのです。<br /><br />　「秘密保護法」フリーランサー訴訟について、あくまでも個人的な問題だと思っているので、今後、この「石のスープ」で続報を伝えていくか未定です。ただ、これを契機に、少しメディアが突き付けられている問題について、「石のスープ」のなかで取り上げていきたいと思っています。<br /><br /><br /><hr /><br /><span style="color:#ff0000;">■４月２１日発売！！<br /></span><br /><strong><span style="font-size:160%;color:#808080;">「震災以降<br /></span><span style="font-size:120%;color:#808080;">　終わらない3.11〜3年目の報告」</span></strong><a target="_blank" href="http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=JD1376668376854"><br /></a>amazon→ <a target="_blank" href="http://t.co/zsBbnD2ZYs">http://t.co/zsBbnD2ZYs</a></div>
<div style="text-align:center;">　<br /><a target="_blank" href="http://t.co/zsBbnD2ZYs"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/128450/c959d46135ef56d73cf54e2edb2ce16b23c68ba2.jpg" data-image_id="128450" alt="c959d46135ef56d73cf54e2edb2ce16b23c68ba2" height="200" width="140" /></a><br />　</div>
<div style="text-align:left;">著　者：渋井哲也　村上和巳　渡部真　太田伸幸<br />発行元：EL.P<br />販売元：三一書房<br />定　価：1400円＋税<br /><br />石のスープでお馴染みのメンバーが中心となり発行した『風化する光と影』の続編が、いよいよ発売になります。今回は２０人以上の記者達が参加してくれ、それぞれの見つめた東日本大震災について取材成果を報告してくれています。こうした震災ルポ集は、すでに売れない状況になっていますが、それでも本にまとめる意味があると確信しています。ぜひ、ご購読をお願いいたします。<br />出版に伴って、イベント、生中継、前作『風化する光と影』の電子書籍化、本メルマガ読者向けプレゼント企画などを予定していますので、そちらもお楽しみにしてください。<br />　<br /><hr /><br /><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">■質問募集中！！</span></span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><span style="font-size:inherit;"></span><hr />　</div>
<span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967 年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4885743117&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22&creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0096QLEWC&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><hr /><div style="text-align:left;">
<div style="text-align:left;"> </div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.34「特定秘密保護法の差し止め訴訟（上）」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>3月28日、43人のフリーランサーが「特定秘密保護法」の施行差し止めを求める訴訟を起こしました。この原告の一人である渡部真から、その報告をお送りしようと思ったのですが、その前に気になる話題が……</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar496021</link>
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                <pubDate>Mon, 31 Mar 2014 23:30:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[袴田事件]]></category>
                <category><![CDATA[マスコミ]]></category>
                <category><![CDATA[マスゴミ]]></category>
                <category><![CDATA[メディア問題]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br /> 定期号［2014年3月31日号／通巻No.111］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■謙虚さが失われていないだろうか？</span>　<br /><br />　3月27日、48年前に起きた殺人事件で死刑判決を受けていた袴田巌さんの再審請求が、静岡地方裁判所で認められた。いわゆる「袴田事件」は、冤罪事件の疑いが濃いとして長く再審が求められながらも、ようやく認められた再審決定だったが、静岡地方裁判所の村山浩昭裁判長は「ＤＮＡ鑑定の結果から5点の衣類は犯人が着ていたものではなく、捜査機関によって後日ねつ造された疑いがある。極めて長期間、死刑の恐怖のもとで身柄を拘束され続けてきた。これ以上勾留を続けることは正義に反する」と、かなり厳しい指摘をした。袴田さんは、死刑執行と勾留が停止され、即日に保釈された。48年ぶりに勾留が解かれて、（制限があるとはいえ、ある程度）自由の身になった。<br /><br />　これを受けて、ジャーナリストの江川紹子さんは村山裁判長らの再審決定を「英断だった」と評価した。<br /><br />［Twitter］<a target="_blank" href="https://twitter.com/amneris84/status/449179770824060928">2014年3月27日</a><br /><a target="_blank" href="https://twitter.com/amneris84/status/449179770824060928">https://twitter.com/amneris84/status/449179770824060928</a><br /><br />　この江川さんのつぶやきに端を発し、「裁判官達に感謝の手紙を送ろう」という流れになり、江川さんも賛同したのだが、これが議論になった。江川さんは「素晴らしい提案！」と評価したが、弁護士など司法関係者達が批判したのだ。<br />　この批判を、かなり大雑把にまとめれば「司法は法治主義であるべき。裁判官に感謝の手紙を送るような行為は、人治主義に陥る可能性があるので危険である」という事だ。<br />　「司法や行政など国家の運営は、法の秩序や規範によって行われるべき」という弁護士達の主張はもっともである。江川さんの言動が、本来の議論から脱線したこともあり、この話は、江川さんの主張がほぼ全面的に否定されて有耶無耶になった。<br /><br />［Togetter］<br /><a target="_blank" href="http://togetter.com/li/648692%20">http://togetter.com/li/648692 </a></div>
<div style="text-align:center;">　<br /><a target="_blank" href="http://togetter.com/li/648692"><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/128449/07f2a7f958c2e276b7a89ab03538417dbc7b88b0.jpg" data-image_id="128449" alt="07f2a7f958c2e276b7a89ab03538417dbc7b88b0" height="266" width="252" /></a><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<div style="text-align:left;">　<br />　<br />　上記のサイトの掲載されている弁護士の言い分は十分に理解できるのだが、本当にそれだけでいいのだろうか……という強烈なモヤモヤ感が残る出来事だ。<br />　たぶんそれは、そこに登場する司法関係者達から、謙虚さや誠実さが感じ取れないからだ。<br />　否、それぞれの弁護士達の活動を知るわけではないので、中には、世間感覚からあまりにもかけ離れた司法への批判に対して、真摯に対応しようとしている人もいるのかもしれない。あるいは、たぶん実際に改革へ向けて行動している人達もいる事だろう。ただ、一般の人達から見える司法関係者の「感覚」は、司法関係者が思っている以上に一般的な感覚とは離れているのではないだろうか。<br /><br />　僕は江川さんの主張に同意する立場ではないが、では、江川さんを批判した司法関係者達が、この議論をキッカケに「司法と世間の感覚のズレ」のような議論に発展しているようには思えない。その事が残念だと感じた。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;">＊　　　＊　　　＊　　　＊<br />　</div>
<div style="text-align:left;"><br />　さて、別に僕は、司法関係者の感覚を批判するために記事を書こうと思ったわけではない。<br />　この一連の流れと同じような出来事が、僕のいるメディア業界でも起きているとしばしば感じる。そのことを書きたいと思ったのだ。<br />　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar496021">続きを読む</a>
                        </p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail>https://secure-dcdn.cdn.nimg.jp/blomaga/material/channel/article_thumbnail/ch1355/496021</nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.33「あれから３年」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>２０１１年３月１１日、東日本大震災が発生してから３年になりました。改めて、あの日の事を振り返りながら、この３年間の取材成果をまとめた本の準備をしています。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001</link>
                <guid>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001</guid>
                <pubDate>Tue, 11 Mar 2014 16:30:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[風化する光と影]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br /> 定期号［2013年3月11日号／通巻No.110］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■『震災以降』巻頭言より</span>　<br /><br /><blockquote>　震災からちょうど１年になる2012年3月、渋井哲也氏、村上和巳氏、そして私の３人が中心となり、それまで１年間取材した成果を報告をすべく『風化する光と影』（マイウェイ出版）を上梓した。本書は、その続編である。<br /><br />　2011年3月11日14時46分頃、東北・三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生した。宮城県栗原市では震度７を記録し、東北・関東などでは軒並み震度6以上を観測。強震度の余震は数か月も続いた。太平洋沿岸部は地震の影響で、波高十数ｍ、最大遡上高40.1ｍという大津波が発生。北は北海道から南は千葉県まで沿岸にあった集落を呑み込み、とくに岩手、宮城、福島の３県は甚大な被害となった。翌12日には、すでに津波で浸水し全電源を喪失していた東京電力・福島第一原子力発電所で、１号機の水素爆発が発生。14日までに４つの原子炉が同時に危機的な状況になり、続々とメルトダウンを起こすという世界的にも類を見ない原子力災害を引き起こした。2014年現在、死者1万5884人、行方不明者2633人、建物被害は全半壊家屋40万375軒（焼失含む）。最大40万人と言われる避難者だったが、今なお全国で26万7419人が避難生活を送っている。<br /><br />　これが東日本大震災を大まかに伝える概要だ。<br />　本書が伝えるのは、この大災害のごく一部でしかない。3年間、そこで暮らす人々に話を聞き、個々の視点で見続けてきた記者達による“震災以降”の取材報告を、一冊にしたものである。<br /><br />2014年3月11日　　渡部 真</blockquote>
<br />　僕が暮れに入院してしまったため、３月上旬出版予定だった『風化する光と影』の続編本が、４月上旬の発行となりました。そして今朝、上記の巻頭言を書き上げたところです。</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/122140/fbf58560af4e26fa9934d04297d87fef6e79325f.jpg" data-image_id="122140" alt="fbf58560af4e26fa9934d04297d87fef6e79325f" height="201" width="302" /><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<div style="text-align:left;">　 <br />　今年は、東北には行かずに東京で仕事をして過ごしています。<br />　上の写真は、2月23日、宮城県石巻市で取材した際に撮影した写真です。前作『風化する光と影』の裏表紙で瓦礫の中で子ども達が佇んでいた渡波小学校のグラウンドと校舎です。一時期、校舎はマンモス避難所となって1000人以上の避難者を受け入れていたため、子ども達は学校が使えず、別の学校の空き教室を間借りし、その後、内陸に仮設校舎を建てて授業を再開しました。3年が経った今年、ようやく改装工事が終わり、この4月、校舎に再び子ども達が戻ってきます。<br />　震災のとき、当時小学6年生あるいは中学3年生、高校3年生だった子ども達は卒業を控えていながら、厳しい震災を体験しました。土曜日だったこともあり、卒業式だった学校も少なくありませんでした。<br />　それから3年、もう間もなく、小学6年生はに高校生に、中学3年生は大学生に、高校3年生は就活に、あるいは中学・高校・短大・専門学校を経て社会人に……3年間とはそういう時間です。<br />　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">続きを読む</a>
                        </p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail>https://secure-dcdn.cdn.nimg.jp/blomaga/material/channel/article_thumbnail/ch1355/456001</nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[村上和巳【我、百文の一山なれど】vol.7「帯に短し、たすきに長し」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>【都知事選特集】最後の最後に原稿を送って来たジャーナリストの村上和巳さん。宮城県出身の村上さんは、「びっくり人間コンテスト並の多彩な顔ぶれが集結する」という東京都知事選で何を思うのか……。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951</link>
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                <pubDate>Sat, 08 Feb 2014 23:47:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[村上和巳]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <category><![CDATA[東京都知事選]]></category>
                <category><![CDATA[東京都]]></category>
                <category><![CDATA[選挙]]></category>
                <category><![CDATA[政治]]></category>
                <category><![CDATA[社会]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2014年2月8日号／通巻No.108］
<div align="left"><br />今号の執筆担当：村上和巳<br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />　　宮城県から上京し、東京都民となってちょうど今年で四半世紀になる。２０１４年東京都知事選は私が上京してきてから８回目の知事選だ。<br /><br />　初めての都知事選は１９９１年。当時、高齢が指摘されていた鈴木俊一都知事に対して、自民党本部が元ＮＨＫ特別主幹の磯村尚徳氏を対抗馬として立て、結局鈴木都知事が再選したことは記憶している。<br />　もっともこの時、投票に行ったはずなのだが、誰に投票したかはとんと思い出せない。<br /><br />　そもそも田舎者の私にとって、地元・宮城県の知事選は、現職かその後継指名を受けた自民系保守候補に日本共産党の推薦候補が挑む２〜３人の候補者による冷めた「出来レース」という印象しかない。<br />　しかし、東京都知事選は候補者数も多く、びっくり人間コンテスト並の多彩な顔ぶれが集結する。もはやお祭に近い。<br /><br />　過去思い浮かぶだけでも、内田裕也、羽柴誠三秀吉、黒川紀章、桜金造、外山恒一、トクマ。<br />　中でも衝撃的だったのは外山恒一氏。その政見放送では「私には建設的な提案などない」「所詮選挙なんか多数派のお祭りに過ぎない」「政府転覆」と選挙の立候補者とは思えないあからさまな民主主義否定に思わず爆笑した。<br />　現選挙の立候補者でもドクター中松、マック赤坂など、とにかくインディーズ候補は目白押しだ。<br />　それだけ豊富な候補者がいるにもかかわらず、都知事選も閉塞感がある。概ね構図は現職に対して非自民保守、あるいは自民党本部が押す自民系保守が挑み、結果は現職の一人勝ちということが多いからだ。そのため都知事選は半ば義務感で投票所に足を運び、消去法で候補者を決定することも少なくなかった。<br /><br />　だが、今回だけはちょっと違う。現時点では自民党が押す舛添要一氏が優勢と伝えられているものの、そこに反原発を掲げたかつての細川護熙元首相が立候補し、これを小泉純一郎元首相が強力にバックアップ、政権与党に対抗している。<br />　少なくとも今までの都知事選よりはかなりの「わくわく感」がある。だが、悩ましい。<br />　いつもは期日前投票を行う私だが、本日土曜日深夜現在まで迷いに迷っている。というか、積極的な選定でも、あるいはその逆の消去法でも、「この候補に投票しよう」という踏ん切りがつかないのだ。<br /><br />　まず、１つの対立軸に「反原発」がある。正直、私はあの東日本大震災による福島第一原発事故が起きるまで、反原発でも原発推進でもないという原発問題に対するノンポリだった。<br />　もちろん原発の危険性は認識していたし、雑誌の記事で東海地震によりその想定震源直上にある中部電力・浜岡原発が事故を起こした場合、どうなるかという記事を執筆したこともある。<br />　だが、簡単には事故は起きないだろうという根拠のない漠然とした思いも持っていた。その意味では緩やかな「原発推進派」だったと言われても何も言い返すことができない。<br />　そして福島第一原発事故直後、前述の記事の執筆時にインタビューをした故・藤井陽一郎・茨城大学名誉教授の言葉を思い出した。藤井先生はインタビューの終わり際にこう言っていたのだ。<br /><br />「もちろん浜岡も問題なのですが、原子炉の老朽化を考えたときには本当に危ないのは東海原発と福島第一原発なんですよね」<br /><br />　自分はその警告を聞き流していた。<br />　その忸怩たる思い、さらに震災後取材した福島第一原発・半径２０ｋｍの旧警戒区域の様子を目の当たりにして私はようやく原発の問題を再認識するようになった。<br /><br />　現在私がとっているスタンスは即時完全廃炉ではない、いわばゆるやかな「脱原発」である。<br />　そもそも原子力発電は国が音頭を取り、それに乗る形で電力会社が推し進め、補助金を武器に地方に原発建設を受け入れをさせたものである。<br />　既に半世紀近い歴史の中で、原発立地自治体では、生まれながらに原発がそばにあり、そのまま関連産業に従事してきた人々がいる。その人たちに罪はない。<br /><br />　政治決断で一気に全ての原発を廃炉にし、そうした住民たちを崖っぷちに立たせるのは、かつて脆弱自治体の弱みに付け込んで補助金を餌に原発受入れを促したのと同じくらい乱暴である。私の「脱原発」は彼ら住民に対するソフトランディングが必要と考えることに基づいている。<br />。<br />　もっとも速度の問題の違いだけではあるので、即時廃炉派に対しても一定の許容はあるつもりだ。<br /><br />　では自分は「脱原発」を今回の争点の１つと考えるか？　イエスである。<br /><br />　国策であるエネルギー問題を地方自治体選挙の争点とすることを無意味と切って捨てる方々もいるだろう。確かに東京都単独で原発政策を短期間にかつドラスティックに変えるということは困難だ。また、東京都が東京電力の大株主といっても影響力はたかだか知れていることぐらい、毎年株主総会に出席してきた私自身も認識している。<br />　しかし、「脱原発」を進めるためには、やはり都道府県の中で日本最大の電力消費地である東京都から変革を開始するインパクトは大きい。<br /><br />　即時廃炉派も含め「脱原発」を掲げる候補者は選挙公報を見る限り、代表格が細川氏、宇都宮健児氏、インディーズ系候補は松山親徳氏、金子博氏、鈴木たつお氏となる。舛添要一氏は新党改革時代に脱原発を訴えていたというが、今回の政策要綱からはその内容はうかがえない。<br />　この中から、私の中にもある「投票した候補者をできるだけ当選圏内に近づけたい」という有権者心理を念頭に置くならば、投票先は細川氏、宇都宮氏のいずれかになるだろう。<br /><br />　だが正直、両者ともに私には一定のアレルギーがある。<br /><br />　細川氏には例の野党８党派連立政権時代の振る舞いに対する得も言われぬ感情がいまだしこりのように残っている。<br />　細川政権が登場した時、私はちょうど社会人１年生。業界紙記者ながらも政治、行政の一端を眺められる立場にあった。<br />　あの連立政権最中、私は取材で世話になった非自民保守の立場をとる人から永田町駅に呼び出されたことがある。彼は私を自民党本部前まで連れていき、歩道から本部ビルの方を顎でしゃくっていった。<br /><br />　「わかる？」<br /><br />　私には何が何だかわからなかった。彼は続けた。<br /><br />　「駐車場がガラ空きだろう」<br /><br />　かつて自民党本部といえば陳情者などの車で駐車場は常に満杯状態。それが野党となった途端、ガラ空きになったのだ。<br /><br />　「もう少しなんだ。自民党が崩壊するまでにあとひと踏ん張りなんだ」<br /><br />　彼はそういった。<br />　しかし、細川連立政権は細川氏の佐川急便借入金未返済事件で迷走し、ついに彼は辞任。その後、連立側は内紛で旧社会党が離脱し、少数与党の羽田内閣が成立したものの、最終的に自民党、社会党、新党さきがけによる自社さ政権が誕生し、自民党はゾンビのように復活し、再び党本部の駐車場は満員御礼となった。<br /><br />　あの時は自民党を瓦解させる大きなターニングポイントだったはず。その時、連立与党をガタガタにさせる発端を作った細川氏にはどうしても素直に投票できないのだ。<br /><br />　宇都宮氏はどうか？　これも私にとっては否なのだ。まず感情的な問題を言おう。私は東北の封建的な社会で育っている。そこでは革新政治勢力に対する極度のアレルギーがある。そして私もややそれを引きずっている。<br />　社民党、共産党が推薦するだけでどうしても「うーん」と考えてしまうのだ。この両党の党員や支持者には申し訳ないが、国政選挙での与党に対する批判票として両党に一票を投じることはあるが、地方選では同様の投票行動を私はとっていない。<br />　でも今回はより真剣に考えなければと思い、そのＨＰも見た。２度目の出馬とあってか、政策一覧はかなり充実している。<br />　が、まず１つ舛添氏の政策一覧のような上辺だけのきれいさを感じてしまう。<br /><br />　そして私の目に１つ止まったものがある。<br />「放射性物質の拡散が心配されている瓦礫の焼却処理については、いったん凍結し、専門家を集めて公開で調査と検討を行います」<br /><br />　この一行には「まだそんなこと言っているの？」という疑問以上に怒りが込み上げてきた。私も被災地・宮城県の出身者である。被災地がこの問題でどれだけ愚弄されてきたかの一端は知っている。<br /><br />　今でも忘れられないことがある。震災から１年を目の前にしたある日、私は父の運転する車でいつものように定点観測のため、故郷の宮城県亘理町荒浜地区を訪れた。<br />　そこでうず高く積みあがっていた瓦礫を眺めていた父がふとこう漏らした。<br /><br />「本当に頼むよ。全国で焼却だけ手伝ってくれないかな。残り灰を引き取れって言うなら引き取るから。俺はもう老い先短いんだから、何だったらその灰をふりかけ代わりにご飯にかけて食うからさ」<br /><br />　普段は極めて無口、むしろコミュニケーション下手の父がそこまで言ったことに正直驚いた。私は撮影すると口実をつけて父のそばを離れた。涙が出そうになったのを隠すためだった。<br />　だから宇都宮氏のこの一行にはどうしても我慢がならないのだ。<br /><br />　では原発問題だけで投票先を決められるか？　否である。<br /><br />　とはいえ全候補者の掲げる政策を全てチェック・比較して投票する候補者を決められる有権者が多数派とも思えない。<br />　シングルイッシューとまではいかなくとも、個人的にプライオリティの高い２つや３つの課題を軸に投票を決めている人も少なくないだろう。<br />　私個人があげるとするならば、１つが首都直下型地震への対応だ。少なくともニュースで「首都直下型地震」という言葉は聞いたことはあるだろうが、その危険性を漠然としてしか認識していない人がほとんどだろう。<br /><br />　現在、既に地震はプレートテクトニクスに基づくプレート境界と内陸の活断層を基軸に起こることは知られている。<br />　プレートテクトニクスとは地球上がプレートと呼ばれる何枚かの固い岩盤で構成され、これが地球という惑星の核（コア）の外側に位置するマントルに乗っていて、マントルの対流で互いに干渉しながら動いていることである。このプレート同士が干渉しあっているところでは大きな地震が起こる。<br />　日本列島のうち関東以東の東日本は北米プレート、関東以西の西日本はユーラシアプレートの上に存在する。これ以外に日本周辺では北海道から千葉県の房総半島までの太平洋沖に太平洋プレート、房総半島南からフィリピン沖までのフィリピン海プレートが存在する。東日本大震災は北米プレートと太平洋プレートの境界の干渉で発生した。<br />　そして首都・東京の地下ではこのうち北米プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレートの３つが干渉しあっている。つまり理論的に考えて地震発生の危険が最も高い地域なのだ。<br />　以前、ある地震専門家に取材した際、その方がこんなことを言っていたのを思い出す。<br /><br />「いまさら言ってもしょうがないんですが、日本という国はなんでこんな危険な場所に首都を置いてしまったのだろうと思うことが時々あります。間違いなく東京は世界一危険な首都なんですよ」<br /><br />　ではこの防災対策に触れている候補を選挙公報、各候補のＨＰから探っていくと、舛添氏、細川氏、宇都宮氏、田母神俊雄氏、ドクター中松氏、ひめじけんじ氏が浮上する。<br />　この中で最もこの項目に重点を置いている人は田母神氏で「東京強靭化プロジェクト」なるものを打ち出し、全学校や公共施設の耐震・免震力の強化、津波・高潮対策を強化して防潮シェルターなどの整備を政府とともに進めるとしている。まあそれはいい。<br /><br />　だが、田母神氏について私個人はそれ以前の問題。彼が有名になったアパグループの懸賞論文を以前読んだがその歴史認識たるやもはや陰謀史観に近く、この人に東京都を任せるなどという発想は浮かんでこない。そもそも前述した「脱原発」を彼は否定している。<br />　その他の各氏も建物の耐震化を始め様々な主張を書き連ねている。ほとんどはそれはそれでやはり納得できる内容である。<br /><br />　ところが最も尊い人命を守るためのある視点が、多くの候補の主張から欠けている。<br /><br />　まず、地震で人が死ぬ最大の理由は何か？　それは言わずと知れた建物の倒壊である。その意味で各氏が判で押したように主張する建物の耐震化は間違いではない。<br />　だが、首都東京にある建物の大部分は、民間企業や個人の所有である。その耐震化をどう進めるのか？<br />　民間での耐震化が進まない理由は端的に言えば、コストの問題である。それを踏まえて耐震化対策への補助金などを訴える主張もある。しかし、それで本当に十分なのか？<br /><br />　東京の脆弱性を私に語ってくれた前述の地震専門家は次のようにも語っていた。長くなるが敢えて書いておく。<br /><br />　「民間・個人レベルでの防災対策というと、やれ水の備蓄だ、食料の備蓄だって話が多いですよね。なんでか分かります？あんまりお金がかからず、何となく対策した気になれるからなんですよ。でもね、現代では震災時に食料や水の備蓄がなかったから死ぬなんてことはほとんどないんですよ。多くの人が死ぬのは建物の耐震化が不十分で、その倒壊が原因です。でも家屋や民間企業のビルの耐震化というのは補助金があったとしてもかなりの出費を要する。人はそれ相当の理由がなければ出費がかさむ行為はしない。だからこそまずは危険があることをしつこく広報し、民間に認識させることが重要なんです。こういうと『誰でも言えることを……』という批判めいた言葉も頂戴するんですが、馬鹿と言われても私は言い続けているんです。数十年かかっても危険性の広報はしつこくやらなきゃならないと」<br /><br />　実はこの点について漠然とだが振れている候補が１人いる。細川氏だ。<br /><br />「住み方、逃げ方、助け合い方に工夫を凝らし、住民とのリスクコミュニケーションを重視した防災・減災対策を行います。バラマキ公共事業は厳に慎みます」<br /><br />　そのリスクコミュニケーションの中身をより具体的に示せと言っても、さすがに選挙公約レベルでは酷だろう。むしろこの点の触れているだけでも評価はしたい。<br />　だが、前述のように細川氏に対して私個人はわだかまりが消えない。<br /><br />　本当にどうしたらよいのだろう？<br /><br />　悪口雑言ばかりで恐縮だが、とにかく今回の候補者たちはいずれも「帯に短し、たすきに長し」で私はまだ迷っている。<br />　
<blockquote>
<div style="text-align:left;">「<strong>2014年2月9日執行 東京都知事選挙</strong>」には、以下の16人が立候補しています。<br />（立候補届け出順）<br />　<br />ひめじけんじ（ひめじ・けんじ）／61歳<br />宇都宮健児（うつのみや・けんじ）／67歳<br />ドクター・中松（どくたあ・なかまつ）／85歳<br />田母神俊雄（たもがみ・としお）／65歳<br />鈴木達夫（すずき・たつお）／73歳<br />中川智晴（なかがわ・ともはる）／55歳<br />舛添要一（ますぞえ・よういち）／65歳<br />細川護熙（ほそかわ・もりひろ）／76歳<br />マック赤坂（まっく・あかさか）／65歳<br />家入一真（いえいり・かずま）／35歳<br />内藤久遠（ないとう・ひさお）／56歳<br />金子博（かねこ・ひろし）／84歳<br />五十嵐政一（いがらし・まさいち）／82歳<br />酒向英一（さこう・えいいち）／64歳<br />松山親憲（まつやま・ちかのり）／72歳<br />根上隆（ねがみ・たかし）／64歳<br /><br />また、各候補者の公約などが掲載されている「選挙公報」は、以下のURLからダウンロードできます（ＰＤＦファイル）<br /><a target="_blank" href="http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd">http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd</a></div>
</blockquote>
<div style="text-align:left;"><br /><blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br /><br /><strong>渋井哲也</strong><strong>（2014年2月5日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802">「悩める東京都知事選。誰に入れる？　それとも……」</a><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802<br /></a>　<br /><strong>渡部真</strong><strong><strong>（2014年2月6日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836">「やっぱり『脱原発』だけじゃ選べない」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836</a>　<br /><br /><strong>太田伸幸（2014年2月7日号）</strong><br /><strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059">「どちらにしようか……」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059</a><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802"><br /></a>　<br /><strong>渡部真（2014年2月9日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">「各候補者は『警報』にどう対応したか」</a><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001</a><br />　</blockquote>
</div>
　 　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <span style="font-size:inherit;">　</span><br /><span style="color:#000000;"><span style="color:#000000;"></span></span><strong><span style="color:#000000;"><span style="color:#000000;"><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">■</span></span></span></span></strong><span style="color:#000000;"><span style="color:#000000;"><strong><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">質問募集中！！</span></span></strong></span></span></div>
<div style="text-align:left;"><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。</div>
<div style="text-align:left;">また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。</div>
<div style="text-align:left;">東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！</div>
<div style="text-align:left;"><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に。</div>
<div style="text-align:left;"><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com<br /></a></div>
<div style="text-align:left;"><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><div style="text-align:left;"><span style="font-size:large;"><strong>村上和巳</strong></span> むらかみ・かずみ</div>
<div style="text-align:left;"><br />1969 年、宮城県生まれ。医療専門紙記者を経てフリージャーナリストに。イラク戦争などの現地取材を中心に国際紛争、安全保障問題を専門としているほか、医療・ 科学技術分野の取材・執筆も取り組む。著書に「化学兵器の全貌」（三修社）、「大地震で壊れる町、壊れない町」（宝島社）、「戦友が死体となる瞬間−戦場 ジャーナリスト達が見た紛争地」（三修社／共著）など多数。<br />［Twitter］　<a title="http://twitter.com/JapanCenturion" target="_blank" href="http://twitter.com/JapanCenturion">@JapanCenturion</a><br /> ［公式サイト］　<a title="http://www.k-murakami.com/" target="_blank" href="http://www.k-murakami.com/">http://www.k-murakami.com/<br /></a>　<a title="http://www.k-murakami.com/" target="_blank" href="http://www.k-murakami.com/"></a><br /><hr />　</div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[特別寄稿【都知事選特集】太田伸幸「どちらにしようか……」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>［都知事選特集］脱原発の運動に参加して来た人達にとって今度の都知事選は、東京から「脱原発」を訴える機会となった。しかし、「脱原発」を掲げる候補者のどちらを選べば良いのか迷うところでもある。高円寺や国会前などで行われた「脱原発」デモなどに参加して来た編集者の太田さんも、やはり迷っていると言う。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059</link>
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                <pubDate>Fri, 07 Feb 2014 23:40:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[東京都知事選]]></category>
                <category><![CDATA[選挙]]></category>
                <category><![CDATA[社会]]></category>
                <category><![CDATA[政治]]></category>
                <category><![CDATA[太田伸幸]]></category>
                <category><![CDATA[東京]]></category>
                <category><![CDATA[脱原発]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;"></span><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span></div>
<hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong>
<div align="left">定期号［2014年2月7日号／通巻No.107］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">太田伸幸</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;">　 <br />　都知事選について何か書くの、どうしても躊躇してしまう。と言って、さんざん原発の事なんか書いているのに何も書かないというのもなんだし……。<br /><br />　正直、迷っている。<br />　俺の周囲も二つに分かれている。もちろん「脱原発」を掲げる有力候補二人にだが。<br /><br />　ただ、一つ見落としがちなのは、どちらが勝っても、あるいは負けても、脱原発を目指す運動はそれからが正念場だということだ。<br /><br />　貧しい人たち、弱い人たちに寄り添い、市民運動と同伴してきた宇都宮さんは素晴らしい候補者だ。一方、脱原発に残りの人生を賭ける覚悟で立ち上がった細川さんは政治の世界に化学反応を引き起こす可能性を秘めている。<br /><br />　知事は自分を信任してくれた人間のためだけに働くわけではない。反対した人間も含め、与野党と折り合いをつけながら物事を進めてゆくわけで、首長が脱原発を言ってその通りになるのであれば、それは民主主義ではない。どちらが勝っても少数与党。だから、運動をする側にとっても、選挙後こそが大切なのだと思う。<br /><br />　細川勝手連の鎌田さん、広瀬さんたちは長く真摯に運動を支えてきた人たちだ。<br />　自戒の念も込めて思うのだが、もし、今も二年前のように国会前をデモ隊が埋め尽くし、メディアが委縮することなく原発問題を発信し続ける状態が続いていたら、彼らの判断は違ったものになっていたのではないか、と。<br /><br />　権力者にとって今の脱原発市民運動はメディアも含めて残念ながら「抑え込み可能」な存在に留まっていると思う。だから、どんな手段を講じてでも、この都知事選で楔を打ち込むべきだ、と苦渋の決断をしたのではないか。<br />　同時にそれが危険な賭けであることも知っているだろう。<br /><br />　小泉さんがぶっ壊したはずの自民党は昔の「保守」党ではないように思う。<br />　沖縄の理解を得るために地元の人間と酒を交わして語り明かしたという野中幹事長の時代と、地元選出の国会議員を恫喝して屈服させる石破現幹事長の違いが象徴的だ。<br />　政策も議会の運営も、反対派の意見も取り込みながら「融和」を図ったかつての保守の面影はない。<br /><br />　このような政権党の前で、「抑え込み可能」な反対派として留まっていていいのか？　という考えと、だからこそ、原則とプロセスが大切で、そこを飛び越えた時の反動が恐ろしいのだ、という考えの間で揺れる……。正直わからない。<br /><br />　ただ、言えるのは、少なくともこの都知事選で「脱原発」の民意を示すことはできるという事。そして、その後がもっと大切だ、ということだ。<br />　鉛筆でも転がして決めようか、とも思う。二択で。</div>
<div style="text-align:center;">　<br />＊　＊　＊　＊　＊</div>
<div style="text-align:left;"><br />【編集部より】<br />　２０１２年３月、東日本大震災からちょうど１年、「石のスープ」のメンバーが中心となって<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">『風化する光と影』</a>（マイウェイ出版）を出版しました。その際、企画・編集発行人となってくれたのが太田さんでした。当時から「震災本は売れない」と出版社から言われる中で、発行までの責任を負ってくれたのは、本書の中でも触れている通りです。<br />　何度かお伝えしましたが、この春、「風化する光と影」の続編が発行される事が正式に決まりました。本来は３月初旬に出版予定でしたが、渡部の病気があり若干発行が遅れますが、現在、鋭意制作中です。今回も、太田さんがプロデュースを担当してくれ、渋井、村上、渡部がこれまでの３年間の取材成果を発表します。また、今回は、太田さんほか十数人の記者達が参加してくれ、前作以上の厚みのある本になる予定です。<br />　それぞれの記者達が、この三年間、何を見続けて来たのか。この本を通して、読者の皆さんに、改めて東日本大震災を見つめてもらえる本にしたいと思っています。<br />　</div>
<blockquote>
<div style="text-align:left;">「<strong>2014年2月9日執行 東京都知事選挙</strong>」には、以下の16人が立候補しています。<br />（立候補届け出順）<br />　<br />ひめじけんじ（ひめじ・けんじ）／61歳<br />宇都宮健児（うつのみや・けんじ）／67歳<br />ドクター・中松（どくたあ・なかまつ）／85歳<br />田母神俊雄（たもがみ・としお）／65歳<br />鈴木達夫（すずき・たつお）／73歳<br />中川智晴（なかがわ・ともはる）／55歳<br />舛添要一（ますぞえ・よういち）／65歳<br />細川護熙（ほそかわ・もりひろ）／76歳<br />マック赤坂（まっく・あかさか）／65歳<br />家入一真（いえいり・かずま）／35歳<br />内藤久遠（ないとう・ひさお）／56歳<br />金子博（かねこ・ひろし）／84歳<br />五十嵐政一（いがらし・まさいち）／82歳<br />酒向英一（さこう・えいいち）／64歳<br />松山親憲（まつやま・ちかのり）／72歳<br />根上隆（ねがみ・たかし）／64歳<br /><br />また、各候補者の公約などが掲載されている「選挙公報」は、以下のURLからダウンロードできます（ＰＤＦファイル）<br /><a target="_blank" href="http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd">http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd</a></div>
</blockquote>
<div style="text-align:left;"><br /><blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br /><br /><strong>渋井哲也</strong><strong>（2014年2月5日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802">「悩める東京都知事選。誰に入れる？　それとも……」</a><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802<br /></a><br /><strong>渡部真</strong><strong><strong>（2014年2月6日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836">「やっぱり『脱原発』だけじゃ選べない」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836</a>　<br /><br /><strong>村上和巳</strong><strong><strong>（2014年2月8日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951">「帯に短し、たすきに長し」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951</a><br />　<br /><strong>渡部真</strong><strong><strong>（2014年2月9日号）<br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">「各候補者は『警報』にどう対応したか」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001</a><br />　</blockquote>
</div>
<div style="text-align:left;">　 　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <span style="font-size:inherit;">　</span><br /><span style="color:#000000;"><span style="color:#000000;"></span></span><strong><span style="color:#000000;"><span style="color:#000000;"><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">■</span></span></span></span></strong><span style="color:#000000;"><span style="color:#000000;"><strong><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">質問募集中！！</span></span></strong><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><span style="font-size:inherit;"></span></span></span><hr /></div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/112815/79876f75313c6f678b7fcabbf12fd930ef348718.jpg" data-image_id="112815" alt="79876f75313c6f678b7fcabbf12fd930ef348718" height="160" width="239" /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><span style="font-size:150%;"><b>太田伸幸</b></span><b> おおた・のぶゆき</b><br />1957年、横浜生まれ。編集者。E-Lock PLANNING代表。フリーランサーズ・ユニオン「出版ネッツ」執行委員。「石のスープ」のメンバーが中心となって２０１２年３月に出版した<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">『風化する光と影』</a>（マイウェイ出版）の編集発行人を勤める。近著として『<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/438013900X?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=438013900X&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">竜二漂泊１９８３〜この窓からぁ、なにも見えねえなあ』</a>（谷岡雅樹著／三一書房）を企画・編集。阪神淡路大震災と東日本大震災には、ボランティアとして長く関わり続ける。<br />［Facebook］ <a target="_blank" href="https://www.facebook.com/tanenobu.ohta">https://www.facebook.com/tanenobu.ohta</a><br /><br /><hr /><div style="text-align:left;">
<div style="text-align:left;"></div>
</div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail>https://secure-dcdn.cdn.nimg.jp/blomaga/material/channel/article_thumbnail/ch1355/455059</nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.31「やっぱり『脱原発』だけじゃ選べない」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>【都知事選特集】２月９日が投票日となる東京都知事選挙。フリーランス編集者の渡部真氏は、「脱原発」のシングルイシューでは投票できないと言います。モヤモヤしながら選ぶ都知事選。どんな政策テーマを考慮して選ぶのか……</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836</link>
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                <pubDate>Thu, 06 Feb 2014 15:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[東京都知事選]]></category>
                <category><![CDATA[脱原発]]></category>
                <category><![CDATA[選挙]]></category>
                <category><![CDATA[シングルイシュー]]></category>
                <category><![CDATA[東京]]></category>
                <category><![CDATA[知事]]></category>
                <category><![CDATA[政治]]></category>
                <category><![CDATA[社会]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;"></span><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span></div>
<hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong>
<div align="left">定期号［2013年2月6日号／通巻No.106］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;">　 <br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■モヤモヤした気持ち</span><br /><br />「あなたは原発問題だけで都知事を選びますか」<br /><br />　２月２日、新聞各紙にこんなキャッチコピーの意見広告が掲載された。ジャーナリストの櫻井よしこ氏の大きな顔写真も添えられている。広告主は「<a target="_blank" href="http://jinf.jp/">公益財団法人　国家基本問題研究所</a>」（理事長は櫻井氏）で、読売、朝日、日経、産経の各紙紙面に掲載されたという。<br />　この意見広告によると「原発の賛否を都知事選の唯一の争点としてしまってよいのでしょうか」「少子高齢国家日本の首都には数多の課題が山積しています。成熟国家の首都の選挙がポピュリズムにまみれる事を懸念しています」とある。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/112280/cd081c9c2f812e9b869b48f44addd600334794a3.jpg" data-image_id="112280" alt="cd081c9c2f812e9b869b48f44addd600334794a3" height="100" width="200" /><br /><a target="_blank" href="http://jinf.jp/"><span style="font-size:80%;">(c)公益財団法人 国家基本問題研究所</span></a></div>
<div style="text-align:left;"><br />　一方、作家の落合恵子さんは、「都知事選は一つの自治体首長の選挙だけではなく、もっと深くもっと広い意味でこの国の国政をも左右するものでもある」とした上で、「脱原発・反原発をシングルイシューという事が間違っていると思います。脱原発・反原発を通して私達は、今の原発推進社会が持っているところの、支配と被支配の構造を変えていく。そういう意味では、福祉も他もみんな同じテーマだ」と位置づける（２月３日「原発都知事選候補に統一を呼びかける会」記者会見より）。<br /><br />　「脱原発を地方選挙で争点にすべか」というのは、この都知事選が告示される前から常にメディアで話題にされている。しかし、すでに選挙はスタートし、主要候補のなかで、元日弁連会長の宇都宮健児氏と元首相の細川護煕元氏がともに「脱原発」を重要政策として訴えており、東日本大震災から続く「脱原発」の意識が都民にとってどれほど重要視されているか、この選挙で問われているのは間違いないだろう。<br /><br />【THE PAGE】２月４日<br /><a target="_blank" href="http://thepage.jp/detail/20140204-00000010-wordleaf">「東京都知事選」候補者 政策ごとのスタンスは ＜原発政策への対応＞</a><br /><a target="_blank" href="http://thepage.jp/detail/20140204-00000010-wordleaf">http://thepage.jp/detail/20140204-00000010-wordleaf</a><br /><br />　話は変わるが、今回の都知事選は、何かもう一つスッキリとしない。スッキリしないという気持ちを持っている人は多いようで、前述の落合恵子さんは会見の中で「こんなにも選挙が人を傷つけるなら、関わっていかなければいけないけど、少し距離をおきたいと思わされるようになった」と吐露している。昨日配信した本メルマガの渋井さんの記事も「悩める東京都知事選」というタイトルになった。<br />　津田大介さんが主宰する政治オピニオンサイト『<a target="_blank" href="http://politas.jp/">ポリタス</a>』に投稿された記事からは、幾人もの言論人が同じような気持ちを感じていることがうかがえる。Ｔｗｉｔｔｅｒで津田さんから流れてくる大量の感想リツイートも、ポリタス読者達が迷っている様子を伝えている。<br /><br />　落合恵子さんのように「脱原発」を長く訴えてきた人達は、「脱原発」運動が宇都宮候補と細川候補の支持で分裂していることを憂いている。<br />　石原・猪瀬都政、あるいは自民党・安部政権に辟易している人達は、自民党から推薦を受けた舛添要一氏には抵抗を感じながらも、「宇都宮では舛添に勝てないが、だからと言って細川に投票して後悔しないか」と考える。細川候補の最大の支援者が、元首相の小泉純一郎氏であるため、仮に細川氏が都知事になって「脱原発」に近づいたとしても、他の施策で新自由主義や市場原理主義が拡大されることを懸念している。<br />　都知事選で「脱原発」を争点にされていることに不満や戸惑いを感じている人達も少なくないだろう。各報道機関の世論調査を見ると、「脱原発」よりも経済や福祉などの政策を重視したいと考えている都民が多いという結果が出ている。<br /><br />　僕としても、色んな意味でスッキリとしない選挙になった。<br />　いくつか理由があるが、そのうち一つは落合さんと同じような感覚だ。労働問題などについても深く取材して来たジャーナリストの鎌田慧さんが、「脱原発」だけで細川候補を積極的に応援していることも気になる。細川候補のこれまでの政治姿勢を見ていると、鎌田さんがこれまで社会に問い続けてきた問題に対して、細川氏が誠実に取り組むとは考えにくいからだ。<br />　また、宇都宮候補の「脱被ばく政策」も大いに失望させられた。<br /><br />【facebook】１月２７日<br /><a target="_blank" href="https://www.facebook.com/makoto.watabe/posts/586135654797597">宇都宮候補の「脱被ばく政策」について</a><br /><a target="_blank" href="https://www.facebook.com/makoto.watabe/posts/586135654797597">https://www.facebook.com/makoto.watabe/posts/586135654797597</a><br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■シングルイシューだっていい！</span><br /><br />　そもそも「シングルイシュー」で投票することは悪いことなのだろうか？<br />　ジャーナリストの江川紹子さんは、『ポリタス』のなかで、小泉氏の選挙戦術に疑問を投げかける。<br /><br />【ポリタス】1月25日<br /><a target="_blank" href="http://politas.jp/articles/40">江川紹子「二元論は危ない」</a><br /><a target="_blank" href="http://politas.jp/articles/40">http://politas.jp/articles/40</a><br /><br />　江川さんは、小泉氏が「原発ゼロでも日本は発展できるというグループと、原発なくして日本は発展できないんだというグループとの争いだと思う」（１月１４日、出馬表明会見にて）と発言したことを受けて、「意見が異なる相手にネガティブな極論のレッテルをぺたりと貼りつける、お得意の二元論」と批判。そして、二元論によって言論が分断され「白か黒か、敵か味方か、正義か邪悪か」という単純化された社会に危機感を感じていると書く。<br /><br />「私は、こういう思考の単純化や無思考は、本当に危ういと思う。極端な二者択一の果てに、気がついたら思いもしなかったところに着いていた、ということになりはしないか、と恐れる」（『ポリタス』より）<br /><br />　小泉氏が首相時代に「郵政民営化」を問うて強行して解散した２００４年の衆院選挙。「郵政民営化に賛成か反対か」と一方的に問われた有権者は、小泉政権に委ねた。小泉自民党が圧勝したこの選挙の後、衆院の議員数を背景に爆発的な小泉人気に乗じた自民党が暴走し、民主党への政権交代へと繋がった。郵政民営化以外の政策は、ほとんど争点にならなかったにもかかわらず、自民党は「自分達は国民に信任を受けている」と正当性を主張して国会が混乱した事は、有権者の記憶に残っているはずだ。<br />　そうした有権者は、「脱原発」というシングルイシューだけで都知事を選ぶことに強い抵抗を感じざるを得ないだろう。<br /><br />　ただ、僕はシングルイシューが必ずしも悪いとは思わない。<br />　乱暴な言い方かもしれないが、どんな理由で投票しようとも、そんなものは有権者の勝手なのだ。「脱原発」で決めるも良し、他の政策を一つだけ評価して決めるも良しだ。もしも読者の中で、「一つの政策だけで投票するのはいけないことなのかな？」と戸惑っている人がいれば、大いに自信を持って投票すればいい。<br /><br />　落合さんが「脱原発はシングルイシューの問題ではない」というのも、江川さんが「二元論は危ない」というのも、本質的にはあまり変わらず、「どんな理由で選ばれた為政者であろうとも、有権者は全てを白紙委任しているわけじゃないぞ」「自分達が選んだ政治家でも、暴走しないように監視し続けるぞ」という意識を持つことが大事。二人の言葉を、勝手にそう解釈している。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■誰が都知事でも地方への押しつけは止まらない</span><br /><br />　この都知事選は、猪瀬前知事が利害関係にある医療組織から不透明な資金提供を受けていた事による、突然の辞任劇から始まった。当初僕は、今回の選挙はシングルイシューで投票する候補者を選ぼうかと考えていた。<br />　それは、原発によって排出されるいわゆる「核のゴミ」について、東京都としてどう考えるかというテーマだ。<br /><br />　現在の日本で、貯蔵・処分が必要な「核のゴミ」は、原発稼働による使用済み核燃料、今後進められる原発の廃炉による廃棄物、そして、東京電力・福島第１原発事故による汚染された土壌などの除染廃棄物の３種類に大別できる。<br />　今後の日本社会が原発に依存しようと、脱原発を実現しようと、こうした「核のゴミ」をどうするかは喫緊の課題である。<br /><br />【毎日新聞】１月３１日<br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/ronten/news/20140131dyo00m010033000c.html">原発依存か、脱原発か: 原発のごみの捨て場所はあるのか？</a><br /><a href="http://mainichi.jp/ronten/news/20140131dyo00m010033000c.html">http://mainichi.jp/ronten/news/20140131dyo00m010033000c.html</a><br /><br />【毎日新聞】１月２８日<br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20140128ddlk07040276000c.html">楢葉町長、中間貯蔵施設で県に要望書／事実上の白紙撤回</a><br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20140128ddlk07040276000c.html">http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20140128ddlk07040276000c.html</a><br /><br />　これまで日本で最大の電力消費地である東京は、こうした「核のゴミ」問題には関心を持たず、青森県六カ所村に代表されるように産業振興がままならない地方の過疎地域に押し付けてきた。<br />　そもそも、福島と新潟に東京電力の原発があるのも、東京や関東の消費する電力を供給するためだ。関東では広い敷地を確保することが困難だったこともあるが、多くの住人が反対するような原発施設を、財政難に苦しむ過疎地域が受け入れてくれたからこそ、都民は原発による電力供給が受けらてきた。<br />　しかし、東日本大震災に伴って起きた原発事故は、日本社会に、そうした地方押しつけのあり方を見直す事を突きつけた。落合恵子さんが言う「支配と被支配の構造の変革」が、都市と過疎地域という側面でも求められている。<br />　震災から３年が過ぎようとするなかで東北では復興が進められ、他の地域では次の震災の備えが着々と進みつつ、６年後には東京オリンピックが開催される。その間、日本各地でかなり大きく地域の再生・振興が進むはずだ。本格的に、今後の日本社会の構造について真剣に考えるべき時期だと考える。<br /><br />　だからこそ僕は、この都知事選で、「地方押しつけの都政にＳＴＯＰ！」という政策を大きく掲げる候補者がいれば期待したいと思った。その象徴として「核のゴミ」をどうすべきか、ぜひ候補者に聞いてみたかった。<br /><br />【TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」】２月５日<br /><a target="_blank" href="http://www.tbsradio.jp/ss954/2014/02/post-243.html">都知事選挙候補者への公開質問状　回答編</a><br /><a target="_blank" href="http://www.tbsradio.jp/ss954/2014/02/post-243.html">http://www.tbsradio.jp/ss954/2014/02/post-243.html</a><br /><br />　この番組アンケートの「都知事として、東京都で最終処分場や中間貯蔵施設を引き受ける可能性はありますか？」という質問に対し、細川候補などは「ない」と明確に回答し、舛添候補と宇都宮候補は態度を保留した。<br /><br />　細川候補は１月２２日の出馬会見のなかで、同様の質問に対して「東京は当然、ある意味で負担しないといけない」と回答していたが、発表された政策には具体的な提言はなく、その後も僕が探した範囲では具体的言及はない。街頭演説やインタビューでも確認できなかった。上記アンケートへの回答を、正式な方針と考えていいだろう。<br /><br />　この回答で個人的に失望を感じるのは、やはり細川候補と宇都宮候補だ。「脱原発」を掲げるなら、東京の安全だけを訴えても、日本社会の構造的な変革は期待できない。<br />　なぜ原発のない東京の知事選で「脱原発」を政策として訴えるのかといえば、それによって東京という日本最大の「地方」から、日本社会のあり方を「国」に訴えるためのはずだ。それならば、東京の消費した電力によって生じた「核のゴミ」、東京に電力を供給し続けた福島で扱いに困っている除染廃棄物、それらに対して、東京がどんな責任を負うのかという点まで言及しなければ、無責任ではないか。<br /><br />　もちろん、本当に処分場を東京に作るとしたら慎重な議論が必要だろう。だから今の時点で「東京に処分場を作る」と言及できないのは理解できる。しかし、せめて地方に押し付け続けてきた問題に対して積極的に解決して行く姿勢を見せて欲しかった。<br />　主要候補者のなかに、そうした姿勢を示す人物がいなかったのは残念としか言いようがない。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■やっぱりシングルイシューでは選べなかった</span><br /><br />　ということで、僕は今回の都知事選も、シングルイシューで決めることはできず、結局は、いろんなことを加味しながら選ぶしかなくなった。<br /><br />　以前の記事でも書いたが、僕が投票する際に考えるのは、ふわっとした言い方をすれば「民主主義や平和を大事にしてくれる人物かどうか」だ。そのために、過去の発言、政治的行動、支援政党などを参考にする時もあるし、個別の政策を吟味する時もある。<br /><br />　そういう意味では、　元航空幕僚長である田母神俊雄氏は論外と思ってる。同様に、自民党に対しても同じように考えている。例えばこんな調査がある。<br /><br />【毎日新聞】１月２８日<br /><a href="http://mainichi.jp/feature/news/20140128mog00m010002000c.html">都知事選　ヘイトスピーチ「やめるよう説得すべきだ」４１％</a><br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/feature/news/20140128mog00m010002000c.html">http://mainichi.jp/feature/news/20140128mog00m010002000c.html</a><br /><br />　在日韓国人に対するいわゆる「ヘイトスピーチ」について、自民支持者の５０％が「問題ではない」と回答し、「やめるよう説得すべきだ」の３２％、「取り締まるべきだ」の１３％を上回っている。こうした民主主義を冒涜するような行為を是とする支持者に支えられている候補者や政党に対して、僕は自分の票を投じることができない。<br /><br />　個別な政策だと、やはり教育問題や子供に関する問題にどのように取り組むか、僕にとって重要なテーマだ。<br /><br />　例えば、東日本大震災以降、地域の防災拠点として学校が改めて見直されているが、小さな子供達の安全を守るべき学校が、地域全体の防災拠点になることが正しいかどうかの議論は、世間的にはあまり注目されない。しかし、僕が東北で取材した現場でも、学校教育という視点で考えれば学校が防災拠点となることに疑問を持つ教職員たちは多い。もともと教育関係者の間では疑問の声も大きかったが、震災で災害現場の最前線にあった実体験は、それまで以上に切実な声となった。にもかかわらず、政府の方針もあり、日本社会全体では、地域防災における学校の位置づけがむしろ全体的に高くなっている。<br />　本来、「教育の独立」ということから、都知事が具体的に教育問題に関与するのは好まれない傾向にあるが、地域防災と学校のあり方などは、まさに知事の政策として相応しいテーマだ。<br />　将来的なこととはいえ、こんな問題に切り込んでくれる都知事の出現を期待したいところだが、これまた残念ながら、この問題に触れている主要候補者はいなかった。<br /><br />【ベネッセ】１月２３日<br /><a target="_blank" href="http://benesse.jp/blog/20140123/p2.html">公立学校の9割が避難所指定、でも「防災機能」は……</a><br /><a target="_blank" href="http://benesse.jp/blog/20140123/p2.html">http://benesse.jp/blog/20140123/p2.html</a><br /><br />　このほか、現在かかえている東京の教育・子育て課題はいろいろあって、一つひとつを説明していると誌面がたりない。いくつかリンクを貼っておくので、興味のある人は読んでほしい。<br /><br /> 【ベネッセ】１月２９日<br /><a href="http://benesse.jp/blog/20140129/p4.html">教育委員会の改革、首長との関係はどうなる</a><br /><a target="_blank" href="http://benesse.jp/blog/20140129/p4.html">http://benesse.jp/blog/20140129/p4.html</a><br /><br /> 【毎日新聞】２月５日<br /><a target="_blank" href="http://senkyo.mainichi.jp/news/20140205mog00m010007000c.html">教育行政の最終責任者を教育委員会から自治体の首長に変更する事に賛成？反対？</a><br /><a target="_blank" href="http://senkyo.mainichi.jp/news/20140205mog00m010007000c.html">http://senkyo.mainichi.jp/news/20140205mog00m010007000c.html</a><br /><br /> 【朝日新聞】１月７日<br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/ASG173FX1G17UTIL008.html">都立の小中高一貫、白紙に 猪瀬氏の「肝いり」構想</a><br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/ASG173FX1G17UTIL008.html">http://www.asahi.com/articles/ASG173FX1G17UTIL008.html</a><br /><br /> 【ハフィントンポスト】２０１３年１１月２９日<br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/29/saturday-school_n_4358287.html">「土曜日授業」文科省が推進へ</a><br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/29/saturday-school_n_4358287.html">http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/29/saturday-school_n_4358287.html</a><br /><br /> 【ハフィントンポスト】２０１３年１２月１３日<br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/12/korean-school-debt_n_4430731.html">朝鮮学校生への学費補助／東京都は率先して削減、神奈川県は復活へ</a><br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/12/korean-school-debt_n_4430731.html">http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/12/korean-school-debt_n_4430731.html</a><br /><br /> 【ハフィントンポスト】２月４日<br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/03/tochiji-taikijidou_n_4720496.html">「保育園一揆」から1年、待機児童問題の現状</a><br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/03/tochiji-taikijidou_n_4720496.html">曽山恵理子さんに聞く「首都の争点」</a><br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/03/tochiji-taikijidou_n_4720496.html">http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/03/tochiji-taikijidou_n_4720496.html</a><br /><br />【毎日新聞】２月５日<br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/select/news/20140206k0000m010063000c.html">保育所探しの親、迅速に待機児童対策も</a><br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/select/news/20140206k0000m010063000c.html">「フリーランスの人でも働きやすい社会に」</a><br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/select/news/20140206k0000m010063000c.html">http://mainichi.jp/select/news/20140206k0000m010063000c.html</a><br /><br />　さらに、今ちょうど目を患っており、持病の喘息の事などを考えると医療福祉についても注視したい。普段は福祉と縁のない生活をしていても、いざ家族が重い病気にかかったり介護が必要になったりした時には、行政の福祉政策が途端に身近な存在になる。<br />　また、労働問題など自分がこれまで関心を持ってきた分野も含めて、各候補者がどのように考えているか政策を見比べた。本稿では、主要候補者のマイナス面を指摘したが、それぞれの候補者のなかには、興味深い政策も少なくない。<br /><br />　で、実は、すでに期日前投票に行って一票を投じてきた。ただ、誰に投じたかを公表するつもりはない。<br /><br />　（ここから先は、毎度毎度、同じようなことを言うんだけど……）<br /><br />　兎にも角にも、まずは投票に行こう！<br />　「買わない宝くじは当たらない」と同じで、選挙権を行使しないで待ってるだけでは、自分の期待する政治なんていつまで待っても現れない。<br />　シングルイシューで決めてったいい。何となく信用できそうな人物を選んでもいい。僕のように、試行錯誤しながら決めたっていい。消去法で、この人にはなって欲しくないと思う人を削っていく方法でもいい。とにかく一人だけ選ぶ。<br /><br />　そして、仮に自分の期待する選挙結果にならなくても、けっして絶望しない。<br />　選挙の結果で生まれる政治は、数年後の未来を決めること。未来に絶望をしてしまったら、これから生きて行く自分自身にも、未来を背負って行く人達にも希望がなくなってしまうから。<br /><br /><br /><blockquote>
<div style="text-align:left;">「<strong>2014年2月9日執行 東京都知事選挙</strong>」には、以下の16人が立候補しています。<br />（立候補届け出順）<br />　<br />ひめじけんじ（ひめじ・けんじ）／61歳<br />宇都宮健児（うつのみや・けんじ）／67歳<br />ドクター・中松（どくたあ・なかまつ）／85歳<br />田母神俊雄（たもがみ・としお）／65歳<br />鈴木達夫（すずき・たつお）／73歳<br />中川智晴（なかがわ・ともはる）／55歳<br />舛添要一（ますぞえ・よういち）／65歳<br />細川護熙（ほそかわ・もりひろ）／76歳<br />マック赤坂（まっく・あかさか）／65歳<br />家入一真（いえいり・かずま）／35歳<br />内藤久遠（ないとう・ひさお）／56歳<br />金子博（かねこ・ひろし）／84歳<br />五十嵐政一（いがらし・まさいち）／82歳<br />酒向英一（さこう・えいいち）／64歳<br />松山親憲（まつやま・ちかのり）／72歳<br />根上隆（ねがみ・たかし）／64歳<br /><br />また、各候補者の公約などが掲載されている「選挙公報」は、以下のURLからダウンロードできます（ＰＤＦファイル）</div>
<div style="text-align:left;"><a target="_blank" href="http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd">http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd</a></div>
</blockquote>
<span style="color:#ff0000;"><span style="color:#ff0000;"><span style="color:#000000;"></span></span></span><span style="color:#ff0000;"><span style="color:#ff0000;"><span style="color:#000000;"><br /></span></span></span>
<div align="left">
<blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br />　<br /><strong>渋井哲也（2014年2月5日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802">「悩める東京都知事選。誰に入れる？　それとも……」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452802</a><br />　<br /><strong>太田伸幸（2014年2月7日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059">「どちらにしようか……」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059</a>　<br /><br /><strong>村上和巳（2014年2月8日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951">「帯に短し、たすきに長し」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951</a><br />　<br /><strong>渡部真（2014年2月9日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">「各候補者は『警報』にどう対応したか」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001</a><br />　　</blockquote>
</div>
<div align="left">　 　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span></span><br /><span style="font-size:80%;"><span style="font-size:80%;"><span style="color:#000000;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /></span></span><hr /><br /><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">■質問募集中！！</span></span><span style="color:#000000;"><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /></span><hr />　<br /><span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4885743117&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22&creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0096QLEWC&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><hr /></div>
</div></p>]]>
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                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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                <title><![CDATA[渋井哲也【“一歩前”でも届かない】vol.16「悩める東京都知事選。誰に入れる？　それとも……」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>【都知事選特集】２月９日が投票日となる東京都知事選挙。フリーライターの渋井哲也さんは、何を基準に都知事を選ぶのでしょうか。「脱原発」だけで後の政策は無視できるのか……。</p>]]></description>
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                <pubDate>Wed, 05 Feb 2014 12:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渋井哲也]]></category>
                <category><![CDATA[東京都知事選]]></category>
                <category><![CDATA[選挙]]></category>
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                <category><![CDATA[社会]]></category>
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                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><strong><span style="font-size:150%;"></span></strong> 定期号［2014年2月5日号／通巻No.105］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渋井哲也</span><br /><span style="font-size:80%;">この記事は、<a target="_blank">「てっちゃんの生きづらさオンライン」</a>からの転載です。</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />「原発の問題以外は、誰が都知事になっても、たいして違いがない」<br /><br />【ハフィントンポスト日本語版】１月２３日<br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/23/tokyo-gubernatorial-election-2014-junichiro-koizumi_n_4649274.html">小泉純一郎元首相「原発問題以外はたいして違いがない」【都知事選】</a><br /><a target="_blank" href="http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/23/tokyo-gubernatorial-election-2014-junichiro-koizumi_n_4649274.html">http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/23/tokyo-gubernatorial-election-2014-junichiro-koizumi_n_4649274.html</a><br /><br />　こう小泉純一郎・元総理はいいます。２月９日投票の東京都都知事選挙で、細川護煕候補の応援演説での発言です。<br /><br />　いわゆる「脱原発候補」とされているのは、細川候補のほか、宇都宮健児候補です。もちろん、インディーズ候補にも「脱原発」はいます。<br /><br />　小泉元総理は、過去の郵政民営化を問う選挙の際、改革に賛成する勢力と抵抗勢力とに二分化を行ないました。そして、あたかも“抵抗勢力”が利権にまみれ、政治改革を邪魔する勢力というレッテル張りに成功しました。<br /><br />　今回も小泉元総理は脱原発と原発推進派との闘いに仕立てようとしています。もちろん、そうした側面はあります。毎日新聞によると、小泉元総理が主張する「脱原発」について危機感を募らせている経産省幹部の動向を伝えています。<br /><br />【毎日新聞】２月２日<br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/select/news/20140202k0000e010117000c.html">核のごみ最終処分場:「シナリオ」小泉発言機に急加速</a><br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/select/news/20140202k0000e010117000c.html">http://mainichi.jp/select/news/20140202k0000e010117000c.html</a><br /><br />　私が「反原発運動」にかかわったのは９０年頃です。当時の私のイメージは、「反戦・反核（兵器）・反原発」といった１セットかな。その意味で、「反原発」がイコール、「反戦」かどうか、「反核」かどうかは問われるところですが、細川・小泉連合の主張は不透明です。ただ、「脱原発」という方向を自民党の議員が言いだすとは、当時は夢にも思いませんでした。「東京電力・福島第一原発の事故」という多大な犠牲を支払いましたが、保守側も「脱原発」に目覚めるきっかけになりました。皮肉ですが、一歩前進と言えるかもしれません。<br /><br />　ルポライターの鎌田慧さんは、こう書いています。<br /><br />「細川さんは脱原発を公約の第一条に掲げていることもありますが、とにかく、安倍の凶風を止め、戦争をさせたくない、という思いからです、とこたえられました。<br />　もしこの選挙で、安倍が勝てば、彼が今まで推してきたすべての悪行（集団的自衛権承認、秘密保護法強行採決、辺野古米軍基地建設強行、武器輸出解禁、原発輸出策動、内閣法制局長官解任、ＮＨＫ会長指名など）がみとめられ、憲法改悪まで一気にすすみます」<br /><br />【ポリタス】２月１日<br /><a target="_blank" href="http://politas.jp/articles/54">なぜ、脱原発候補の統一が必要なのか</a><br /><a target="_blank" href="http://politas.jp/articles/54">http://politas.jp/articles/54</a><br /><br />　しかし、細川さんから「反戦」のイメージがないのは私だけでしょうか？<br /><br />　もちろん、「脱原発」の一致点で、原発推進派・再稼働賛成派を打ち破る選挙という位置づけも可能だと思います。しかし、宇都宮候補もいるために、事実上、「脱原発」票は二分することが確実視されます。しかも、有権者が「脱原発」が最優先の争点ではないと感じているようです。これをどう解釈するかですが、「既存マスコミ」を批判する人のなかには、「既存マスコミが争点をずらしている」と主張する人がいるかもしれませんね。<br /><br />　ただ、本当に、「脱原発」以外は、誰が知事になっても同じなのでしょうか。ということは、辞職した猪瀬直樹前都知事の路線を踏まえるということを意味します。猪瀬前都知事は、石原元都知事の路線を基本的には踏襲しています。それでいいのか？という視点が欠けています。<br /><br />　たとえば教育問題をあげてみましょう。「日の丸・君が代」の強制に反対する教職員は、石原都政下で処分されました。「脱原発」以外は誰がやっても同じであれば、これも認めることになります。それでいいのですか？また、養護学校の性教育の自粛についても、同じことが言えます。<br /><br />　青少年政策についても、青少年健全育成条例でのマンガ規制についても、前回の条例改正の評価は同じなのでしょうか？一般社団法人インターネットユーザー協会（ＭＩＡＵ）が行なったアンケートでは、「改正内容や、議論のプロセスは妥当であったか」「今後改正するとすれば、どのような方向性であるべきか」を聞いている。<br /><br />　細川候補は「妥当であった」「一部青少年に似つかわしくない表現のものがあり、一定の配慮は必要」「適宜議論して参りたい」としている。一方、宇都宮候補は、「妥当ではなかかった」「おまりにも大雑把な議論でした。また表現の自由を脅かしたと認識」「表現の自由を重視すべき。条例そのものを見直して、子どもの権利条例を制定」としています。青少年政策はまったく逆の姿勢となっています。<br /><br />　これでは「一本化」が模索された際、実現できなかった理由がわかります。かつて自民党の一党支配を崩したのは、細川政権でした。当時は、非自民・非共産連立政権とも呼ばれました。かつての「社公合意」にも似ていました。社公合意とは１９８０年代前半に協議されたもので、いわゆる社公民路線および共産党を排除する政権構想でした。社共共闘を事実上崩壊させたものです。<br /><br />　ただ、今回の選挙で、「脱原発」か否かが最重点の、そして切羽詰まった争点になっていれば、一本化を模索したり、「脱原発」の一致点で勝てる候補を見つけ出すことが必要になります。しかし、現実に、世論調査では最大の争点にはなっていません。「脱原発」のために、他を犠牲にできるのかどうかが焦点になります。実際には、同じ脱原発でも、例えば子ども施策で石原・猪瀬路線を踏まえる細川候補がいいのか、路線を変更する宇都宮候補がいいのかを、見極める必要があります。<br /><br />　もちろん、少子・高齢化施策で、特別養護老人ホームの入所待ち、または保育園の待機児童は、誰が都知事になっても共通の課題となるでしょう。日本テレビでの討論会を見てみると、ここの点で大きな差はないように思われます。災害に強い街づくりも、必要に迫られる問題です。<br /><br />　一方で、猪瀬都政の置き土産である「都営バス２４時間化」をどこまで推進していくのかという課題や、都立の小中高一貫教育校に関する課題などもあります。小中一貫校に関しては、都教委が白紙に戻し新知事の判断を仰ぐとしています。<br /><br />【朝日新聞】１月７日<br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/ASG173FX1G17UTIL008.html">都立の小中高一貫、白紙に 猪瀬氏の「肝いり」構想</a><br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/ASG173FX1G17UTIL008.html">http://www.asahi.com/articles/ASG173FX1G17UTIL008.html</a><br /><br />　こうした猪瀬都政の“置き土産”への評価、判断をどうするのか。これらの回答はいまのところ見えません。細川候補に投票する場合、「脱原発」以外は、事実上、信任することになります。一方、宇都宮候補に投票する場合、「脱原発」以外の施策を十分に読み解き、それが実現できるかどうかを有権者がチェックしていかねればなりません。さらにいえば、当選後に自民・公明が与党の都議会で実現可能性を模索できるのかどうかを考えなければならないでしょう。<br /><br />　各社の世論調査では、舛添要一候補がリードしています。舛添候補に入れるということは、都議会の半数を占める自民・公明と共同歩調を取ることが想定されます。その意味では都議会運営は支障がでないだろうと思われます。しかし、大きな改革はできない可能性があります。そればかりか、教育や青少年政策は、これまで通りの強権的なものを是認することになります。<br /><br />　こうした検討の結果、誰かへ投票するか、投票所へ行かないという判断になるかもしれませんね。<br /><br /><br /><blockquote>
<div style="text-align:left;">「<strong>2014年2月9日執行 東京都知事選挙</strong>」には、以下の16人が立候補しています。<br />（立候補届け出順）<br />　<br />ひめじけんじ（ひめじ・けんじ）／61歳<br />宇都宮健児（うつのみや・けんじ）／67歳<br />ドクター・中松（どくたあ・なかまつ）／85歳<br />田母神俊雄（たもがみ・としお）／65歳<br />鈴木達夫（すずき・たつお）／73歳<br />中川智晴（なかがわ・ともはる）／55歳<br />舛添要一（ますぞえ・よういち）／65歳<br />細川護熙（ほそかわ・もりひろ）／76歳<br />マック赤坂（まっく・あかさか）／65歳<br />家入一真（いえいり・かずま）／35歳<br />内藤久遠（ないとう・ひさお）／56歳<br />金子博（かねこ・ひろし）／84歳<br />五十嵐政一（いがらし・まさいち）／82歳<br />酒向英一（さこう・えいいち）／64歳<br />松山親憲（まつやま・ちかのり）／72歳<br />根上隆（ねがみ・たかし）／64歳<br /><br />また、各候補者の公約などが掲載されている「選挙公報」は、以下のURLからダウンロードできます（ＰＤＦファイル）</div>
<div style="text-align:left;"><a target="_blank" href="http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd">http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/pdf/publication_election.pd</a></div>
</blockquote>
<div align="left">
<blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br /><br /><strong>渡部真（2014年2月6日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836">「やっぱり『脱原発』だけじゃ選べない」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar452836<br /></a>　<br /><strong>太田伸幸（2014年2月7日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059">「どちらにしようか……」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455059</a>　<br /><br /><strong>村上和巳（2014年2月8日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951">「帯に短し、たすきに長し」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar455951</a><br />　<br /><strong>渡部真（2014年2月9日号）<br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">「各候補者は『警報』にどう対応したか」</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar456001</a><br />　</blockquote>
</div>
<div align="left">　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <br /><br /><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">■質問募集中！！</span></span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><hr /> <span>　</span><br /><strong><span style="font-size:large;">渋井哲也</span>　しぶい・てつや</strong><br />1969年、栃木県生まれ。長野日報社記者を経てフリーライター。自殺やメンタルヘルスやネット・コミュニケーション等に関心がある。阪神淡路大震災以来の震災取材。著書に<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4309245307/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&tag=makotocraftbo-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4309245307" target="_blank">「自殺を防ぐためのいくつかの手がかり」</a><img style="border:none;margin:0px;" alt="" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=makotocraftbo-22&l=as2&o=9&a=4309245307" height="1" width="1" />（河出書房新社）など。<br />［Twitter］ <a title="http://twitter.com/shibutetu" href="http://twitter.com/shibutetu" target="_blank">@shibutetu</a><br />［ブログ］　<a title="http://ameblo.jp/hampen1017/" href="http://ameblo.jp/hampen1017/" target="_blank">てっちゃんの生きづらさオンライン</a><hr /></div>
</div></p>]]>
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                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
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                <title><![CDATA[南相馬市桜井市長インタビュー：国に対して突きつけてきた「現場感覚」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>１月１９日、福島県南相馬市の市長選が行われ、無所属・現職の桜井勝延氏（５８歳）が、保守系の二人の候補を破って再選を果たしました。翌２０日、南相馬市役所にて桜井市長の単独インタビューをし、これまでの３年間を振り返りつつ、選挙が終わった直後の率直な感想を聞きました。</p>]]></description>
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                <pubDate>Fri, 31 Jan 2014 17:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[南相馬]]></category>
                <category><![CDATA[福島県]]></category>
                <category><![CDATA[桜井勝延]]></category>
                <category><![CDATA[市長]]></category>
                <category><![CDATA[選挙]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;"></span><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span></div>
<hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong>
<div align="left">特別号［2014年1月31日号／通巻No.104］<br /><br />今号の担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;">　 <br /><strong>　１月１９日、福島県南相馬市の市長選が行われ、無所属・現職の桜井勝延氏（５８歳）が、保守系の２人の候補を破って再選を果たしました。各候補者の得票は、１月１９日現在、桜井氏１万７１２３票、前市長・渡辺一成氏（７０歳）１万９８５票、前市議会議長・横山元栄氏（６５歳）５３６７票。</strong><br /><strong>　翌２０日、南相馬市役所にて桜井市長の単独インタビューをし、これまでの３年間を振り返りつつ、選挙が終わった直後の率直な感想を聞きました。</strong><br /><strong>（取材：渋井哲也、渡部真／構成：辻翔太）</strong><br />　
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/110633/804797c07f2ea98a990c417ba24b856d7cc1bb31.jpg" data-image_id="110633" alt="804797c07f2ea98a990c417ba24b856d7cc1bb31" height="301" width="200" /><span style="font-size:80%;"><br />再選を果たした桜井勝延南相馬市長<br /><br /></span> ＊　＊　＊　＊　＊</div>
<div style="text-align:left;">　　<br /><strong><span style="color:#808080;">──　まずは、再選おめでとうございます。前回の選挙から4年、とくにこの3年間、市長になる前には想像もできないほどのご苦労があったと思います。当選から一夜明けて、改めて現在の心境を聞かせてください。</span></strong><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>今は、選挙終わってという心境というより、この震災以降、本当にやることの連続でしたから、政権交代一年経って本格的に復興にはずみがつくのかどうかについて、一息つく間もなく考えていかなければならないところ。正直言ってまだまだわからないです。（国のレベルでは復興を唱えても）現場にはその感覚として、まだ来ていない。<br />　結果として、私は選挙で信任を得ました。けれども、この選挙結果は、「なんとか踏ん張って頑張ってくれよ」「もう何とかして欲しい」という有権者の叫び声を受けて、私が選ばれたということなんです。これは、住民からの慟哭です。選挙戦のなかでは、当時避難させた事に対する感謝の言葉もありましたし、仮設住宅でも「ここまでしてありがとう」っていう声もありましたけれども、一方で「一刻も早くここをなんとか脱して、小高区に帰りたい」っていう一人暮らしの高齢者の人達の切実な声も、強く受けていました。責任っていうか、本当にこうした住民達のためにやっていくしかないという思いで一杯です。<br />　「復興」という単なる言葉ではなくて、彼ら一人一人の心にいかに寄り添っていけるか、また彼らが我々の出すメッセージで希望を持てるかどうか……。そういう大きな節目だなとい感じています。いま改めて自分自身のなかに揺るぎない決心、決意がより強くなっています。<br /><br /><strong><span style="color:#808080;">──　今回の選挙戦のなかで、市長は復興をしっかり進めていくということを強く訴えられていました。一方で、対立候補からは、復興が進んでいない責任を追及される訴えがありました。</span></strong><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>まあ簡単に言えば、そういう声に対しては「ＯＫＹ」なんです。「お前、ここに来て、やってみろ」と。実際に現場で携わっていない人間から批判や非難を受けてもね。あの震災のなかをくぐりぬけて、誰も助けがないなかで、国からも県からも情報が来なくなって、物まで来なくなって、棄民扱いされた状況のなかで市民の命を救わなければならない。そういう必死な状況のなかで３年間やってきました。<br />　当初、私は霞が関からクレーマーと言われ、私の事を理解してくれない霞が関官僚も非常に多かったのです。それでも東京にしつこく通って現場の話をしてきました。そうやって私の姿勢が少しずつ浸透してきて、お互いに信頼関係を作ってきた。そういうことをやってきて、批判するならしてみろと。<br />　私は自分自身がやるべきことはやりきって来ているつもりです。毎日朝、自分自身にちゃんと答えを出すために体を鍛えて、夜中まで働いてもちゃんと熟睡できる体にしています。<br /><br /><strong><span style="color:#808080;">──　体を鍛えているというのは、具体的にどのような……</span></strong><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>走って足腰を鍛えるっていうのは昔からやっています。走るっていうのは、自分との対話なんですよ。自分自身にどう答えるか、自分自身の頭に去来するものに対して、どのように答えを出していくか。それを毎日続けていて、雨の日も雪の日も続けているので、１日１日が自分のなかの変化も感じているし、自分の体力というものもちゃんと感じています。<br />　ですから、選挙期間、１０日間であろうが、２週間であろうが、自分はやりきれるという自信がありました。そのなかでスーツを着て、宣伝カーに乗って座っているのではなくて、スポーツウェアで走り続ける、スニーカーに裸足で走り続けるという自分のスタイルをずっと踏襲して、最後の最後まで１８日の夜８時まで走り続けてきましたから、そういうのが少なからず市民からも評価されたんではないでしょうか。</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/110634/f9b53315977f08a86ecef8442bf1eca78cf88c3b.jpg" data-image_id="110634" alt="f9b53315977f08a86ecef8442bf1eca78cf88c3b" height="200" width="301" /><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<div style="text-align:left;">　 <br />　<br /><strong><span style="color:#808080;">──　前回の市長選では、接戦の上で前市長を破って当選を果たしました。今回は、対立候補との票差が開き、対立候補２人の得票数を合計しても市長の得票が上回るほどでした。この結果はどのように分析されていますか？</span></strong><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>私の名前を票に書いてくれたのは市民ですけれども、市の内外から、ボランティア団体であったり、各自治体であったり、私の友人であったり、家族であったり、私を応援している色んな人達から応援メッセージが市民へ届けられました。そうした応援が、選挙結果に繋がっていると思います。<br />　市民の人達が複雑な状況があるにしても、一つ一ついま苦しんでいる方に対して、形として見せなきゃいけない時なんだと実感しています。住宅問題、高速道路の問題、病院問題、介護保険施設の問題、働く人達の確保の問題……、こうした問題の全てに、市民の慟哭があります。<br />　多くの方から支援をいただいたということは、それだけ私に対する期待があり、それを本当に強く感じました。<br /><br /><strong><span style="color:#808080;">──　福島県浜通りでは現職市長が次々と落選されるなか、相馬市に続いて南相馬市で現職市長が当選するという結果になりました。</span></strong><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>南相馬市は、原発事故の影響で、福島県のなかで一番複雑な地域になっています。私は、震災直後の避難で混乱した状況をとりあえず脱した２０１１年５月から約３週間かけて、全国に避難させられてしまった人達の下へ、全国各地の避難所などをまわってきました。<br />　そこでは、私自身が罵倒や批判を受けることもありましたが、自分達が見捨てられたのではないかというような心配の声を上がられたり、できるだけ直接対話してきました。南相馬に戻ってからは、市内に残る企業経営者達に要望を聞き、そこから少しずつ出来る限りのことをやっていこうと行政として動かしました。何もかもが停まってしまった状態のなかで、企業が一つ一つ動き始め、学校が再開し、「死の町」だった南相馬が、ようやく人が通う町、人が歩ける町、車でも通れる町になり、そして９月には病院も再開した、そうした一つ一つの歩みがあったんです。そして今、ようやく本格的に復興に着手できる段階まで回復しつつあり、自分達がやらなきゃいけないという思いを持った市民も増えてきました。<br />　単なる被害者とか被災地というだけではなく、ここからさらに自分達の力でなんとかしようという思いも芽生え始めて、それが市の全体に広がりつつあるので、これをもっと重層的に力強くバックアップし、市民の人達がやっていけるんだという確信を持たせることが我々の仕事だと思っています。<br />　ですから、他の浜通りの市町とは事情も違います。市民一人ひとりが、ここでやっていけるんだという確信を持っていただければ、「現場が悪い、遅い、何もやっていない」ではない評価を受けると思います。市民と一緒にやるという感覚で動く。我々できないことは国や東電に対して、一緒に闘う。私だけが闘ってもどうにもなりません。だから一緒にやろうと。それをずっと訴えてきて、その結果としての当選だと思います。首長がどうあるべきかを問われたんだと思っています。<br /><br /><strong><span style="color:#808080;">──　全国紙の新聞や、全国向けのテレビ報道などでは、同じ日に投開票のあった名護市長選の結果を踏まえ、安倍政権の方針と違う、具体的には「脱原発」を掲げた市長が当選したという評価が出ています。</span></strong><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>私は中央政府に対しては、「市民がどういうふうな生活を求めているのか」「生活を再建したいのか」と訴えてきました。現場の意識が最優先されないと押し付けになってしまうし、住民の軋轢になってしまいます。中央政府が上から決めるものではなく、自分達の地域のこれからは自分達が決める。この国の本当の強さっていうのは、そうした自治の力。政府は、対立構造を生むのではなく、対立構造のなか必ず入り込む利権を追い求める人達のためにではなく、そうした利権の事など知らない、一人ひとりの人達の生活を保証していくべきです。そのためには一番安全で安心な地域を築くということ。<br />　私は原発に頼らない町づくりをしようと考えています。原発事故から、私達は「新たな世界を踏みだそう」「新しい南相馬を作ろう」と言ってきました。原発事故で破壊された生活、心、家族、地域は、原発では再生できません。自分達で新しいエネルギー分野、新しい産業、新しい地域作りに挑戦しなければならない。<br />　楽なことじゃない。けれども、自分達がこういうふうにするんだから、国もちゃんとバックアップしろと訴えていきたい。国のメニューにしたがって何でもありと受け入れるのではなく、「自分達がこう生きるから、国はこういうふうに支援をしてほしい」「国策によって破壊された町に対して、しっかりとバックアップしてくれ」と、こちらの側の主張を国に伝えていく事が重要です。これは本当に強く思いますよ。<br /><br /><span style="color:#808080;"><strong>──　原発事故以降、桜井市長自身のお考えが、大きく変わったのでしょうか？</strong></span><br /><br /><span style="color:#0000ff;"><strong>桜井市長　</strong></span>そこは全く変わりましたね。<br />　事故の前までであれば、南相馬の事だけ考えていれば良かった。「この地域にとって何が必要か」「箱物がいいのか」「このまま財政負担、市債発行残高を増やし、今だけ良ければいいのか」「もっと後世代のためになんとかしたい」と、南相馬のなかだけで考えていました。しかし、震災と原発事故が起きてからはそんなことを言っていたら、生活再建さえもできないし、財施出動以外なんにもない。<br />　必要な事は、国から権限と財源を奪うこと。自分達のために、自分達がやれることはなんでもやる。そのために必要な財源は国にも、東電にも、しっかり要求してとってくる。そういう全く変わった状況になったわけです。<br />　震災直後、物資も届かず、誰も近づかなくなった状況のなかで、インターネットを使って南相馬の実態を発信し、それによって、最初は世界から注目され、その後、日本のマスコミからも少しずつ注目をされました。<br />　でも、それは私は目立ちたいからやっているわけではなくて、「現場をなんとかしきゃいけない」という思いだけだったんです。現場で起きていることを、しっかり日本中に伝え、中央のエリート官僚達に「現場と同じ感覚になれ」と。中央政府とはどういう役割を果たすべきなのかということを、この現場からしっかりと声をあげて伝えていくんだという、そういう気持ちで発信したんです。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;">　＊　＊　＊　＊　＊</div>
<div style="text-align:left;">　<br />　この他、これからの復興、震災遺構や震災観光についてもお話を聞きましたが、それらは、この春、出版予定の「風化する光と影」続編（仮題）に掲載予定です。ぜひご期待ください。<br /><br />【参考】<br />朝日新聞（１月１９日）：<br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/ASG1H5VYLG1HUGTB00W.html">南相馬市長選、脱原発の現職・桜井氏が再選</a><br /><a target="_blank" href="http://www.asahi.com/articles/ASG1H5VYLG1HUGTB00W.html">http://www.asahi.com/articles/ASG1H5VYLG1HUGTB00W.html</a><br /><br />毎日新聞（１月２０日）：<br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/shimen/news/20140120ddm041010089000c.html">南相馬市長選　「有権者、良識示した」　桜井氏再選、「脱原発」に追い風</a><br /><a target="_blank" href="http://mainichi.jp/shimen/news/20140120ddm041010089000c.html">http://mainichi.jp/shimen/news/20140120ddm041010089000c.html</a><br /><br />福島民報（１月２１日／社説）：<br /><a target="_blank" href="https://www.minpo.jp/news/detail/2014012113403">相馬市長再選／目に見える成果を</a><br /><a target="_blank" href="https://www.minpo.jp/news/detail/2014012113403">https://www.minpo.jp/news/detail/2014012113403</a><br />　</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/110635/ea9831afe2ecdd48eacba0b3fcd4291ce1fbd844.jpg" data-image_id="110635" alt="ea9831afe2ecdd48eacba0b3fcd4291ce1fbd844" height="200" width="300" /><br /><span style="font-size:80%;">一時は「警戒区域」に指定された小高区では、</span><br /><span style="font-size:80%;">いまだ津波で流された車両が放置されている</span><br /><br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/110636/b89db8ae7116cba9e4b333b8bda54496c277172e.jpg" data-image_id="110636" alt="b89db8ae7116cba9e4b333b8bda54496c277172e" height="200" width="301" /><br /><span style="font-size:80%;">小高区の道路やインフラ工事は、少しずつ進められている<br /></span> 　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/110637/84856adb49094e91d3128e00ff5ce18040d9a2ab.jpg" data-image_id="110637" alt="84856adb49094e91d3128e00ff5ce18040d9a2ab" height="300" width="200" /><br /><span style="font-size:80%;">　東京電力・福島第一原発からおよそ１６キロの小高区の市街地。<br />筆者が初めてこの地を踏んだ時から約２年１０か月。<br />あの時は誰もいなかった同地にも、少しずつ人が戻って来ている。<br />現在は「避難指示解除準備区域」に指定され、<br />居住制限はあるものの、日中の往来は自由になった。</span>　</div>
<div style="text-align:left;">　 <br />　<span style="font-size:150%;"><span style="color:#0000ff;"></span></span>　 　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <span style="font-size:inherit;">　</span><br />　 <span style="color:#ff0000;">■</span><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">質問募集中</span>！！</span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><span style="font-size:inherit;"></span><hr />　</div>
<span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967 年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4885743117&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22&creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0096QLEWC&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><hr /><div style="text-align:left;">
<div style="text-align:left;"></div>
</div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[遅ればせながら、新年の挨拶と報告]]></title>
                <description><![CDATA[<p>遅ればせながら、新年の挨拶と、年末に患った病気についての報告です。</p>]]></description>
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                <pubDate>Sat, 18 Jan 2014 20:30:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><strong><span style="font-size:150%;"></span></strong></div>
<div align="left">定期号［2014年1月18日号／通巻No.103］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div align="left"><span style="color:#888888;"><strong><br /><br /></strong></span>こんにちは。「石のスープ」編集部の渡部です。<br /><br />新しい年が開けすでに正月も下旬となろうとしていますが、ご挨拶が遅れて申し訳ありませんでした。<br /><br />実は、昨年末に緊急に手術し入院をしていました。すでに退院はしているのですが、未だに自宅療養をしている次第です。<br /><br />少し前から、右眼の調子が悪く、何となく物が見えづらい日々を送っていたのですが、年末にいよいよ調子がおかしくなり、年内に診断だけしてもらおうと病院に行ったところ、その場で「網膜剥離（右眼球）」の診断を受けました。<br /><br />「年内に手術するとしたら本日が最後」「剥離した範囲が広く、このまま年明けまで放置している場合、視力が回復しない可能性があり、最悪は失明する可能性もある」という突然の診断で「網膜剥離なう」とTwitterやFacebookでつぶやく暇もなく、手術をしてそのまま入院しました。<br /><br />信頼できる病院でしたし、事前にインターネットなどで調べた際にも「もしかしたら、これは網膜剥離かもしれない」と考えていたのですが、やはり病名を告げられた時は、ちょっとショックでした。<br /><br />それよりも、診察前は、この「石のスープ」の発行を初め、年末年始にたっぷりと仕事を抱えていたため、何とか仕事の目処が立つまで手術や入院は勘弁して欲しいと思っていたのですが、部分麻酔による目の手術といっても、手術前にレントゲンだ心電図だ血液検査だと事前の検査が次から次へとあり、家族に連絡するのがやっとという有様で、仕事どころじゃありませんでした（苦笑）。<br /><br />お陰様で手術は無事に終わり、現在は自宅で安静にしています。<br /><br />起き上がったりパソコンをするのは大丈夫なので、ようやく１週間ほど前から、仕事の打ち合わせなどに出かけることは出来るようになってきました。<br />ただし、医師から、眼球に振動を与えないようにキツく言われており、あまり長い距離を歩いたり運動をしたりするのは厳禁で、しばらくは外を出歩く取材は出来そうにありません。<br /><br />また、１時間くらい連続で文字を読んでいたりパソコンで作業をしたり、近くのものを見ていると使ってないはずの右眼も動いてしまうため、激しい痛みが起こり、事実上、原稿を打つこともままならない状況です。<br /><br />いやはや、事前に手術を担当した先生から「この手術は、術後に痛みがある」と言われていたのですが、それにしても強烈な痛みです。毎日涙出るほどで、痛み止めの薬を飲んで抑えています。<br />テレビや映画のように離れた画面を見ることはできるのですが、スマフォですら、少しずつ休み休み見ている有様で、もっぱら１日中ラジオやテレビだけで時間を潰す毎日です。<br /><br />しかし、「仕事をしない＝収入がない」のがフリーランスの辛いところ。幹部のハレと痛みが引けば仕事は再開できるので、少しでも早く痛みだけでもひかせて、仕事に復帰したいと考えています。<br /><br />なお、痛みはありますが、医師の話では患部の術後経過は順調のようです。<br />治療はまだ数か月かかり、右目の視力がある程度回復・安定するのはまだまだ先になるのですが、とりあえず片目だけでも仕事は何とかできるので、そういう意味では自宅で仕事ができるフリーランスの有り難みでもあります。<br /><br />「石のスープ」の読者の皆様には、新年のご挨拶も遅れ、渋井さんや村上さんの記事配信も遅れてご迷惑をおかけして申し訳ありません。<br /><br />あと数週間すれば通常どおり業務ができる予定ですので、どうか今しばらくお許しください。<br />網膜剥離の詳しいレポートについても、ある程度、回復したところで改めてご報告させてもらいます。<br /><br /><br />ということで、２０１４年も波乱万丈な1年になりそうです。<br />３月初旬に予定していた「風化する光と影」も、若干、発行が遅れてしまいます。<br />それでも、今年も、できるだけ皆さんに有意義な情報をお送りするよう奮闘する次第ですので、どうかよろしくお願いいたします。<br /><span>　</span><br /><span style="font-size:inherit;"></span><hr />　<br /><span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967 年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&amp;camp=1207&amp;creative=8411&amp;creativeASIN=4885743117&amp;linkCode=shr&amp;tag=makotocraftbo-22&amp;creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&amp;camp=1207&amp;creative=8411&amp;creativeASIN=4861358973&amp;linkCode=shr&amp;tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0096QLEWC&amp;linkCode=as2&amp;tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><hr /><div style="text-align:left;">
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</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.30「大川小事故検証委の最終報告を前に」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>12月22日、宮城県石巻市の合同庁舎にて、第8回大川小学校事故検証委員会が開催された。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar442426</link>
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                <pubDate>Tue, 24 Dec 2013 06:43:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[宮城県]]></category>
                <category><![CDATA[石巻市]]></category>
                <category><![CDATA[大川小学校]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;"></span><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span></div>
<hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong>
<div align="left">特別号［2013年12月24日号／通巻No.102］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;">　 <br /><br />　12月22日、宮城県石巻市の合同庁舎にて、第8回大川小学校事故検証委員会が開催された。<br /><br />　 東日本大震災で起こった津波によって、児童74人（うち4人は未だ行方不明）と教職員10人が犠牲となった大川小学校。震災後の学校や市教委、市の対応が 遺族に対して不誠実だった事で、事故の検証は混乱。震災から約２年後の今年２月、ようやく「第三者事故検証委員会」が立ち上がり、今年一杯に最終報告をま とめる事を目標に、検証を続けてきた。<br />　しかし、検証に時間がかかり、当初予定していた年内最終報告は断念。あと数回の会合を重ねる事となった。<br /><br />　今回の会合は、午前10時半から始まり、夕方までの長丁場。主な議題は以下の通りだった。<br /><br />　○当日の避難行動の分析について<br />　○事後対応について<br />　○遺族との検証委員との意見交換<br />　</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/108088/2c2e5d3e772a2277347fb505f51847f99f869608.jpg" data-image_id="108088" alt="2c2e5d3e772a2277347fb505f51847f99f869608" height="200" width="301" /><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<div style="text-align:left;">　<br />　<br /><span style="font-size:150%;"><span style="color:#0000ff;">■期待できない遺族達のジレンマ</span></span><br /><br />　当日の避難行動や、事後対応について、今回も特に目新しい情報はなかった。<br /><br />　これまで、頑なに生存教師や生存児童の証言を記録してこなかった検証委員会。今年11月ごろになってから、ようやく生存者達の聞き取り調査を行った。<br /><br />　今回の報告では、当時校舎にいた教師の中で唯一生き残った教員、4人の生存児童、当日に学校に不在だった校長、生存教師の当日の様子を目撃していた地元事業者などの証言が、それぞれ報告された。<br />　しかし、これらは、すでに昨年末までに、市教委の調査や遺族達の調査で明らかになっていたものばかり。すでに出ていた情報を精査することも検証ではあるが、それにしても、あまりにも遅い印象だ。<br /><br />　今年２月、第1回目の検証委員会が終わった直後に、遺族の方々から話を聞いた際、<br />「月に1回程度集まって1年経っても、地元の人間であり、当事者である自分達が2年間で集めた情報以上の事実が出てくるとは思えない」<br />と、複数の遺族が、検証委員会の行く末に不安を口にしていた。残念ながら、現状の検証委員会を見ていると、遺族達の危惧は的中したと言える。<br /><br />　震災当時に大川小学校の6年生だった次女のみずほちゃんを亡くした佐藤敏郎さんは、今回の検証委員会の後、<br />「（生存者たちの証言が報告されたが）ようやく、ここまで来たという気持ち。しかし、まだまだ（自分達が事前に認識していた情報に）追いついていない。もっと、我々の持っている情報も活用していってほしい」<br />と話した。<br />　佐藤さんは、検証委が立ち上がる際、中立性を担保するために、「ゼロベースからスタートし、1から情報を検証していく」という方針を打ち出したことが、かえって足枷になり、検証に時間がかかっている点を指摘した。<br /><br />　別の遺族に、「いよいよ、あと1カ月ほどで最終報告が出る予定だが、実際に検証が遅れている中で、満足な最終報告を期待できるか？」と質問したところ、「期待できるはずない。最初から期待してなかったが、その通りになってる」と答えた。<br /><br />　佐藤さんや一部の遺族は、これまで何度も、行政や検証委員会に申し入れを行ってきた。それは、新しい事実は示されないまま、無駄に時間だけが過ぎて行く事へのジレンマだ。<br />　昨年まで、市教委や学校の不誠実な対応に振り回されてきた遺族達を訴えから立ち上げられた第三者検証委員会だが、遺族達のジレンマは深まるばかりである。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■情報は誰のものか？</span><br /><br />　午前から始まった会合も、2回の休憩を挟み、午後3時半ごろから、遺族との検証委の意見交換会となった。<br /><br />「生存教員の聞き取りをさらに行い、追加で確認して欲しい点がある」<br />「これまでの検証委の報告の中で事実誤認があるので修正して欲しい」<br />などの要望が、約2時間にわたって、合計11人の遺族から出された。<br /><br />　その中で、僕が重要だと感じたのは、震災当時に大川小学校の6年生だった長男を亡くした今野浩行さんの質問だ。<br /><br />今野さん「生存教員への質問内容と回答内容については、遺族に公開する事は考えていますか？」<br /><br />室﨑益輝委員長「プライバシーの問題もあり、全てを公開する予定はありません」<br /><br />今野さん「どういう質問をしたかという内容が分からないと、われわれ<br />の意思を汲んで質問したか判断できない。遺族の知る権利もあるので、ぜひ公開してほしい」<br /><br />佐藤健宗委員「関係者のプライバシーに配慮をしながら、できる限りたくさんのことを正確に調べています。信用してほしい。質問や回答のすべてを公開する予定はありません。生存教員には、事前に公開しないという約束で質問と回答を交わした。約束は破れない」<br /><br />事務局首藤由紀氏「検証委員会が立ち上げられた際に、『原則として、聞き取り調査の内容は公開しない』と取り決めました。冒頭に取り決めた通りに運営しています」<br /><br />　今野さんと検証委員会のやりとりはここで終わったが、意見交換会のなかでは、他の意見に対して、事務局から「市との契約では、報告書を成果物として提出することだけ。収集した情報の全てを市に提出する予定はない」という見解も出された。<br /><br />　 その後の記者会見でも、複数の記者達からこの点について確認する質問が出された。弁護士である佐藤委員は、「『国民の知る権利』と『プライバシーの保護』 という二つの相反する問題を考慮した上で、『プライバシー保護』を重視する可能性はある」と憲法解釈で説明した。また、室﨑委員長は、「可能性としては、 検証委員会の判断で、聞き取り調査のデータを廃棄する可能性もある」と回答した。<br /><br />　情報公開についての見解は従前の説明通りだが、問題は、情報を管理している検証委員会が、収集した情報を廃棄する権利まで、自ら有していると見解を示したことだ。その点について、筆者も質問した。<br /><br />筆者「憲法解釈ではなく、市の財政によって収集された資料やデータの所有権は、誰にあると考えているのか？」<br /><br />佐藤委員「管理権は委託されている検証委にある。所有権は即答できない」<br /><br />室﨑委員長「所有権など法的な問題は、確認しないと分からない。ただし、資料の保存や廃棄については、管理を委託されている検証委員会の責任で判断する」<br /><br />　これは、結構大事なことだ。<br />　多分、常識的に考えれば、検証委員会が、市教委に無断で収集した情報を破棄するとは考えにくい。少なくとも、最終報告が出る前に、意図的に収集した情報を破棄することもないだろう。<br />　しかし、「情報の廃棄する責任や権利は、第三者委員会が持っている」と検証委員会が考えているのなら危険なだと思う。<br /><br />　まず、一番最初に挙げられるのは、検証委員会の正当性を検証する際に、情報が喪失されているかもしれないということ。<br />　例えば、検証委員会は、唯一の生存教員から聞き取り調査を行ったと報告している。しかし、生存教員が表に一切出てこない状況で、一体、その「聞き取り調査が、本当にあったのかどうか」を、誰が証明するのか？<br /><br />　検証委員会は、様々な証言者の元データをほとんど示していない。そに対して遺族も市教委もメディアも、「検証委員会が嘘の報告をしていないだろう」という信頼関係だけで信用しているに過ぎない。<br /><br />　 公開するかどうかは別にして、第三者委員会（運営母体は「社会安全研究所」という民間シンクタンク）へ業務を委託している市教委や行政が、詳細なデータを 確認することなく、証拠である証言データが、検証委の独立した判断で破棄されてしまったら、事実の確認をしようがない。筆者は、選挙で選ばれた議会が請求 すれば、最悪でも秘密会で、全ての情報が確認できる状況は担保する必要があると考える。<br /><br />　非常に失礼な言い方かもしれないが、近い将来に 生存教員が亡くなる可能性だってある。そうなったら、当日を知る学校職員で唯一生き残った大人の証言は、もう聞けなくなってしまう。その貴重な証言データ は、検証委員会という単なる検証を委託された任意団体（もしくは運営母体の民間企業）によって、勝手に破棄される可能性がある……という現状なのだが、そ れは大きな問題がある。<br /><br />　この点については、次回以降も追及してみたい。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;">＊　＊　＊　＊　＊</div>
<div style="text-align:left;">　<br />　検証委は、来年1月19日に次回を予定している。<br /><br />　間もなく、震災から3年が経つ。民事訴訟の時効は3年と定められている。検証委員会の最終報告に不満が残れば、遺族たちはもう、訴訟の場で事実解明を求めるしかなくなってくる。その判断のタイムリミットが近づいている。<br /><br />　遺族たちの中には、検証不要という意見とともに、徹底検証を求める意見がある。<br />　前述の佐藤敏郎さんや今野浩行さんら、徹底検証を求める遺族達が繰り返し訴えているのは、「地震から津波が来るまでの50分間に何が起こっていたのかを知りたい」という事だ。<br /><br />　これまでも筆者が言ってきた通り、大川小学校の犠牲は、日本の歴史の中でも特筆すべき事故だったという問題もある。<br /><br />　年明けにも予定される検証委の最終報告が、こじれた遺族の気持ちに配慮しつつ、歴史的な事故の検証記録という大きな課題をクリアできるのか……また改めて伝えたいと思います。<br />　</div>
<div align="left">
<blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br /><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar126054"><strong>「大川小学校の検証委員会を見て」（2013年2月21日号）</strong></a><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar126054">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar126054</a><strong></strong></blockquote>
</div>
<div style="text-align:left;">　 　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <span style="font-size:inherit;">　</span><br />　 <span style="color:#ff0000;">■</span><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">質問募集中</span>！！</span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><span style="font-size:inherit;"></span><hr />　</div>
<span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967 年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&amp;camp=1207&amp;creative=8411&amp;creativeASIN=4885743117&amp;linkCode=shr&amp;tag=makotocraftbo-22&amp;creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&amp;camp=1207&amp;creative=8411&amp;creativeASIN=4861358973&amp;linkCode=shr&amp;tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0096QLEWC&amp;linkCode=as2&amp;tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><hr /><div style="text-align:left;">
<div style="text-align:left;"></div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[村上和巳【我、百文の一山なれど】vol.6「２回目の福島第一原発取材（２）」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>１１月６日に行われた東京電力・福島第一原発のメディア公開。それに参加したジャーナリストの村上和巳氏による取材報告記。第２回目は、事前説明会と取材準備の苦労など。</p>]]></description>
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                <pubDate>Sun, 15 Dec 2013 12:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[村上和巳]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
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                <category><![CDATA[東京電力]]></category>
                <category><![CDATA[福島第一原発]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><hr /><div align="left"><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2013年12月15日号／通巻No.101］<br /><br />今号の執筆担当：村上和巳<br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;">　<br /><span style="color:#808000;">（<a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar411563"><span style="color:#808000;">※前号からつづき</span></a>）</span><br /><br /><br />　さて抽選後まもなく説明会に突入することになった。<br /><br />　東電からは当日の報道公開に参加する広報部員や核物質防護担当が出席した。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;"><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/96443/b3513f610ed2d060162926eaf77cebb9fab295a8.jpg" data-image_id="96443" alt="b3513f610ed2d060162926eaf77cebb9fab295a8" height="200" width="300" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］説明会で渡された取材ス</span><br /><span style="font-size:80%;">ケジュールや降車取材場所に関する資料　</span></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />　まず、説明されたのが当日の集合時間などの段取りである。これは前回と同じく朝８時に収束作業の拠点である福島県双葉郡広野町にあるＪビレッジ内の会議室・アルバインローズ。福島第一原発から約２０キロ地点である。<br />　<br />　そして原発構内に入るにあたっては氏名、住所などが確認できる写真付身分証明書持参が必要であること。これもいつも通りだ。ただ、前回と違ったのは、代表カメラを担当する者に対しては機材の養生（機材に放射線物質がついて被曝しないように、ビニールなどで覆うこと）を自ら事前に行ってほしいということだった。前回はアルバインローズ到着後、東電社員に機材を渡し、彼らがそれを行っていた。養生には一定の時間を要するため、スケジュールを円滑に運ぶと同時に関係する社員の省力化が念頭にあったと思う。仕方がないと思いつつ、やや厄介だなというのが私の印象だった。凹凸が激しく、様々なボタンも付属しているカメラの養生には一定のコツがいる。手慣れた東電社員にやってもらい、あとはこちらで微調整をするのが一番楽だからだ。<br /><br />　構内取材は基本的にバスに分乗して行われるが、取材場所は６号機のオペレーションフロア、４号機オペレーションフロア、多核種除去設備（ＡＬＰＳ）が降車取材場所、その他に汚染水タンクエリアをバスの車内から見せるという話だった。<br /><br />　今話題の汚染水問題にかかわるタンクエリアで降車できないというのはやや不満だったが、４０数人の記者を４号機、６号機のオペレーションフロアに案内するという手間を考えれば、さもありなんとも思った。<br /><br />　ちなみに３月の公開時は、使用済み燃料共用プール、そして汚染水タンクエリア、ＡＬＰＳが降車取材場所で、その他に１〜４号機が見渡せる高台がバスの車内からというものだった。当時は汚染水タンクからの漏えいがまだ発覚していなかったこともあったので、ややうがった見方をすれば、今回はあまり積極的には見せたくなかったのかもしれない。<br /><br />　そして広報部側が今回注意事項として強調したのが、取材時間である。全面マスク着用時間が過去の２時間弱から今回は３時間弱になるので、注意してほしいというもの。作業員でも２時間強を目安としているので、体調が悪くなった場合はすぐに教えてほしいと強調された。<br /><br />　確かに全面マスク状態は心地いいものではなく、マスクの着用の仕方、とりわけマスクのベルトをきつく締めすぎると頭痛がしたりするのは良く知られている。ところが逆にこれを緩めると外気が入り込み、汚染された粉塵などを吸い込む危険もあるほか、マスク内と外気の温度差でマスク前面が曇り、視界が悪くなることがある。代表カメラにとってはこの曇りは天敵である。<br /><br />　もっとも前回、それほど苦痛には感じなかった私はこの３時間を「自分たちは作業をするわけでもないし、たかが１時間延びるだけだろう」と舐めきっていた。後にこのことを後悔することになるのだが……<br />　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar411568">続きを読む</a>
                        </p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[村上和巳【我、百文の一山なれど】vol.6「２回目の福島第一原発取材（１）」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>１１月６日に行われた東京電力・福島第一原発のメディア公開。それに参加したジャーナリストの村上和巳氏による取材報告記。第１回目は、参加記者の抽選会などについて。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar411563</link>
                <guid>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar411563</guid>
                <pubDate>Thu, 12 Dec 2013 18:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[村上和巳]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[原発]]></category>
                <category><![CDATA[東京電力]]></category>
                <category><![CDATA[福島第一原発]]></category>
                <category><![CDATA[フリーランス]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><hr /><div align="left"><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><br />定期号［2013年12月12日号／通巻No.100］<br /><br />今号の執筆担当：村上和巳<br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;">　<br />　<br />「やったー！」<br /><br />　私は思わず左こぶしを握りしめた。反対の右こぶしには中央に赤丸が印字された紙片。<br /><br />　１１月１日午後１時過ぎ。東京電力本店１階の記者会見場での出来事だ。ちょうど１週間前の１０月２３日、東京電力は１１月６日に同社が年数回行っている福島第一原発の報道公開を行うと発表し、そのフリーランス取材者枠の抽選会がこの日行われたのである。私は抽選に初めて当選したのだ。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;"><img src="http://ch.nicovideo.jp/image/ch1355/96441/94c43e488c7016300548d54d0d8ca271379bb62e.jpg" data-image_id="96441" alt="94c43e488c7016300548d54d0d8ca271379bb62e" height="251" width="251" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］東電フリーランス抽選会の当たりくじ</span></div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />　ここで改めて簡単に触れておくと、福島第一原発の報道公開は毎回４０人ほどが参加する。その参加枠にはいくつかの種類がある。以下にそれを列挙する。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;">＊　　＊　　＊　　＊　　＊</div>
<div style="text-align:left;"><br /><br />（１）新聞社、通信社<br />　・各社１名および代表スチール１名<br />【対象メディア】<br />朝日新聞、産経新聞、東京新聞、日経新聞、毎日新聞、読売新聞、共同通信、時事通信、電気新聞、その他新聞社１社（東北地方太平洋沖地震以降、本日まで、東京電力本店記者会見に参加実績がある新聞社） <br /><br />（２）福島県地元紙ほか<br />　・各社１名および代表スチール１名<br />【対象メディア】<br />福島県政記者クラブ（福島民報、福島民友、河北新報）、いわき記者クラブ・いわき記者会から１社、東京電力原子力発電所立地地域のメディア（東奥日報、新潟日報） <br /><br />（３）テレビ局・ラジオ局（東京キー局）<br />　・各社１名および代表カメラ１名・音声１名<br />【対象メディア】<br />ＮＨＫ、日本テレビ、テレビ朝日、ＴＢＳ、テレビ東京、フジテレビ、ラジオ局１社 <br /><br />（４）テレビ局・ラジオ局（福島系列局）<br />　・各社１名および代表カメラ１名・音声１名<br />【対象メディア】<br />福島県政記者クラブ（福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、テレビユー福島、ラジオ福島） <br /><br />（５）雑誌メディア<br />　・代表記者３名、代表スチール１名<br />【対象メディア】<br />日本雑誌協会所属社３社（代表スチール含む）、その他雑誌社１社（東北地方太平洋沖地震以降、東京電力本店記者会見に参加実績がある雑誌社） <br /><br />（６）インターネットメディア<br /> ・各社１名および代表カメラ１名・音声１名<br />【対象メディア】<br />ＩＷＪ、ニコニコ動画 <br /><br />（７）フリーランス<br />以下の条件を全て満たす方２名<br /><br />Ａ）東北地方太平洋沖地震以降、東京電力本店記者会見に参加実績がある方<br /><br />Ｂ）東北地方太平洋沖地震以降、以下の団体の媒体に福島第一原子力発電所事故に関する署名記事が掲載されたことがある方。または、福島第一原発事故に関する出版物の刊行実績がある方（日本新聞協会、日本専門新聞協会、日本地方新聞協会、日本民間放送連盟、日本雑誌協会、日本インターネット報道協会）。<br />なお、計２名のうち１名は、参加するフリーランスの代表スチールとして、スチールカメラ１台の持ち込みを許可。<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;">＊　　＊　　＊　　＊　　＊</div>
<div style="text-align:left;"><br />　最初に報道公開が行われたのは２０１１年秋だったが、この時フリーランス枠はなかった。しかし、震災直後から東京電力の記者会見に参加していたフリーランス各氏が東京電力に抗議を続けた結果、２０１２年５月の報道公開時に初めてフリーランス枠２名が設定され、枠を超える応募があった場合は抽選が行われることとなった。<br /><br />　ただ、喜ぶべきこの初のフリーランス枠設定時には、この枠のみ代表カメラが設定されていなかった。当然のことながら抽選に参加したフリーランスの面々は東電広報部に猛抗議したが、広報部側は「フリーの代表カメラに対する要員が割けない」という理由で押し切った。<br /><br />　この要員とは核物質防護担当要員である。原発では原子炉等規制法に基づき、対テロ防護などの観点から写真撮影などをしないよう定められている施設・設備がある。原発構内で撮影などが行われる場合、その監視・指導に当たるのが各電力会社所属の核物質防護担当者である。彼らは撮影者に密着し、どこを撮影してはいけないかなどを現場で事細かに指示する。この要員が足りないというのが当初の東電広報部の主張だった。<br />　</div>
                            <a href="https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar411563">続きを読む</a>
                        </p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[［東日本大震災アーカイブス］渡部真・連載コラムvol.29「震災遺構のいま」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>今号では、この数か月のうちに撮影した写真で、震災遺構や東北沿岸部の現状を紹介します。出来るだけ多くの方に知って欲しいので、今号は無料公開しています。さらに数か月すれば、また大きな変化があるかもしれませんが、東日本大震災の津波被災地へと足をはこぶ際の参考にしてもらえれば幸いです。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar406545</link>
                <guid>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar406545</guid>
                <pubDate>Thu, 05 Dec 2013 21:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[岩手県]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[アーカイブ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[宮城県]]></category>
                <category><![CDATA[福島県]]></category>
                <category><![CDATA[千葉県]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><strong><span style="font-size:150%;"></span></strong></div>
<div align="left">定期号［2013年12月5日号／通巻No.99］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><span style="color:#888888;"><strong>渡部真　連載コラム</strong><strong>【勝手気ままに】Vol.29<br /><br /><span style="font-size:150%;">［東日本大震災アーカイブス］<br />〜震災遺構のいま〜</span></strong></span><br /><br /><hr /></div>
<div align="left"><br /><br />　『石のスープ』編集部の渡部です。<br />　すでに<a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar401982">2013年11月29日号（通巻No.97）</a>で伝えたように、東北太平洋沿岸部で津波の爪痕を伝える「震災遺構」は、各自治体によって対応に違いがあり、すでに解体されたもの、保存が決まったもの、いまだ保存・解体がきまっていないもの、それぞれ刻一刻と変化しています。そこで、今号では、この数か月のうちに撮影した写真で、震災遺構や東北沿岸部の現状を紹介します。<br />　出来るだけ多くの方に知って欲しいので、今号は無料公開しています。さらに数か月すれば、また大きな変化があるかもしれませんが、東日本大震災の津波被災地へと足をはこぶ際の参考にしてもらえれば幸いです。<br /><br />　なお、写真を使っているために、今回は電子書籍版（PDF）を３分冊にしました。<br />　それぞれダウンロードしてお読みください。<br /><br /><br /><strong><span style="color:#0000ff;">■野田村／田野畑村／宮古市／大槌町／釜石市／陸前高田市</span></strong><br /><span style="color:#808080;"><strong><span style="font-size:200%;">岩手篇</span></strong></span><br /><a target="_blank" href="http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-1.pdf">http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-1.pdf</a><br />※変形B6サイズ／20ページ／データ量5Mb<br /><br /></div>
<div style="text-align:center;"><a target="_blank" href="http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-1.pdf"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/94805/cbaeab8ff2d318c1fefca8b5a979d81708bd1ecd.jpg" data-image_id="94805" alt="cbaeab8ff2d318c1fefca8b5a979d81708bd1ecd" height="190" width="301" /></a><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<div align="left"><br />　<br /><strong><span style="color:#0000ff;">■気仙沼市／南三陸町／女川町／石巻市／東松島市</span></strong><br /><span style="color:#808080;"><strong><span style="font-size:200%;">宮城［北］篇</span></strong></span><br /><a target="_blank" href="http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-2.pdf">http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-2.pdf</a><br />※変形B6サイズ／22ページ／データ量6.2Mb<br /><br /><div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/94804/7c4e38d6541561eaad81e7ab31b3cbf13511ac81.jpg" data-image_id="94804" alt="7c4e38d6541561eaad81e7ab31b3cbf13511ac81" height="190" width="301" /><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<br />　<br /><strong><span style="color:#0000ff;">■（宮城県）仙台市／山元町／<br />　（福島県）相馬市／南相馬市／浪江町／富岡町／いわき市／<br />　（千葉県）旭市</span></strong><br /><span style="color:#808080;"><strong><span style="font-size:200%;">宮城［南］・福島・千葉篇</span></strong></span><br /><a target="_blank" href="http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-3.pdf">http://www.craftbox-jp.com/sdp/sdp_099-3.pdf</a><br />※変形B6サイズ／20ページ／データ量5.8Mb<br /><br /><div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/94806/9fbdaf56f0acaa2b7d4da6f94d9b7a22b3e9aaf7.jpg" data-image_id="94806" alt="9fbdaf56f0acaa2b7d4da6f94d9b7a22b3e9aaf7" height="191" width="303" /><span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
　<br /><div align="left">
<blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br /><br /><strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899">［電子書籍版］“２年半”で考える“震災遺構（2013年9月24日号）</a></strong><br /><a href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899</a><br /><a href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar406545"><strong><br /></strong></a><strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar401982"><strong>震災遺構と被災地観光地化の行方（2013年11月29日号）</strong></a><br /></strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar401982">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar401982</a><strong></strong></blockquote>
　</div>
<hr /><div align="left"><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span></div>
<hr />　　<br /><div align="left"><span style="color:#0000ff;"><strong><span style="font-size:120%;">■あまちゃんファンブック2〜おら、「あまちゃん」がやっぱり大好きだ!</span></strong></span>
<div style="text-align:center;"><br /><a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4594069452/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4594069452&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/94811/e112cb0bed4f12559aa5c6dfff36f9b36171885e.jpg" data-image_id="94811" alt="e112cb0bed4f12559aa5c6dfff36f9b36171885e" height="300" width="210" /></a></div>
<div align="left"><br />　◆<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4594069452/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4594069452&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22"><strong> Amazonのページはこちら！</strong></a><br />　◆11月28日発売／扶桑社<br />　◆A5版207ページ／1365円<br /><br />８月に発売した「あまちゃんファッブック」が、皆さまにご好評いただいたお陰で続編を出版しました。あまロス症候群でお悩みの皆さんも、まだ「あまちゃん」を見た事がないけどこれから見たいという皆さんも、コアなファンからライトな視聴者まで、皆が楽しめる構成になっています。<br />今回も、渡部が、プチ鹿島さんとダイノジ・大谷さんの対談を取材し構成するなど、制作のお手伝いをさせてもらいました。<br />年末の「石のスープ」読者プレゼントの際に、「あまちゃんファンブック２」発行記念のプレゼントも用意しています。ぜひよろしくお願いします。<br /><span>　</span><br /><span style="font-size:inherit;"></span><hr />　<br /><span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967 年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4885743117&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22&creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0096QLEWC&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><hr /><div style="text-align:left;">
<div style="text-align:left;">　</div>
</div>
</div>
</div>
</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
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            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[［東日本大震災アーカイブス］渋井哲也・連載コラムvol.15「“津波の記憶”を超えた３月１１日」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>［被災した人達の記録集として配信している東日本大震災アーカイブス］釜石市両石地区は、明治三陸などの教訓から津波防災の意識があったため、チリ地震では被害を最小限に抑えることができた。しかし、それから約半世紀後に起きた東日本大震災では、三たび犠牲者を出すことになってしまった……</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar402046</link>
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                <pubDate>Sat, 30 Nov 2013 20:00:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渋井哲也]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[岩手県]]></category>
                <category><![CDATA[釜石市]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[アーカイブ]]></category>
                <category><![CDATA[両石]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span><hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong><strong><span style="font-size:150%;"></span></strong></div>
<div align="left">定期号［2013年11月30日号／通巻No.98］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渋井哲也</span><br /><hr /></div>
<div style="text-align:left;"><br /><span style="color:#888888;"><strong>渋井哲也　連載コラム</strong><strong>【“一歩前”でも届かない】vol.15<br /><br /><span style="font-size:150%;">［東日本大震災アーカイブス］<br />「“津波の記憶”を超えた３月１１日」</span></strong></span><br /><br /><hr /></div>
<div align="left"><br /><br />　岩手県釜石市両石地区は、市街地から車で約１０分、６〜７キロほど北にある。ＪＲ山田線「両石駅」は「釜石駅」の隣り。山田線は、震災の影響で現在は不通となっている。<br />　両石地区から、箱崎半島を挟んで北側にあるのが鵜住居地区だ。鵜住居地区や、さらに北に位置する岩手県大槌町と、釜石の市街地を結ぶ国道４５号線を走る車が、両石地区を行き交う。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93318/3cb35657f0dba8a9b22540e0301d0c9c58652647.jpg" data-image_id="93318" height="200" width="200" alt="3cb35657f0dba8a9b22540e0301d0c9c58652647" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］釜石市地図<br /></span></div>
<div align="left"><br />　太平洋に広く突き出した箱崎半島の南の付け根に位置しており、Ｖ字型の両石湾は、明治三陸地震津波（１８９６年）、昭和三陸地震津波（１９３３年）と、何度も大きな津波に襲われて来た地域でもある。<br />　明治の津波では６．７メートルの津波に襲われ、地域一帯は壊滅状態になり、地区住民の約９割８２４人が死亡が死亡した。そのため、津波が来れば高台に避難するという教訓が浸透し、昭和の津波でも５．５メートルの津波に襲われながら、死者・行方不明者は３人、全半壊の家屋は約９０戸と、大幅に被害を縮小した。さらにチリ地震津波（１９６０年）でも、３．７メートルの津波が来たが、全壊・半壊家屋は１８戸、犠牲者は出すことはなかった。その頃までは、地域に津波防災の意識があったのだろう。<br />　それから約５０年後、震災前、この地域には約２２０世帯、６８５人が暮らしていた。<br /><br />　２０１１年３月１１日１４時４６分に発生した地震は、震度６弱だった。約３０分に第１波が押し寄せ、１２メートルの防潮堤を越えて住宅を襲った。土木学会の津波痕跡第一期調査団（代表・佐藤慎司東京大学教授）の調査では、両石湾の水海水門で１７.７メートルを観測し、津波は水門を超えた。高台を上った津波の遡上高は、約１９メートルだった（「岩手日報」１１年３月２９日）。<br />　湾の近くにいた住人は高台へと逃げたが、それでも４４人の地区住民が犠牲となった。その大半は、過去の津波被害を経験していない世帯の住民だったと言われている。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■祖母から聞いていた津波とは違っていた</span><br /><br />　両石地区に住む澤口勇助さん（７５）は、地震があったとき、箱崎地区の整骨院で治療を受けていた。ロッカーが倒れそうだったので、スタッフは立ってロッカーを押さえた。すぐに整骨院の先生から「うちさ、帰れ」と言われた。ひときわ大きな地震だったために、津波がくると直感した。<br /><br />　澤口さんが自宅まで車で戻る途中、鵜住居地区にある「ございしょの里」に子ども達が集まっていたという。<br /><br />「子ども達が施設のところで並んでいました」<br /><br />　この時に集まっていた子ども達が、本サイトで何度か紹介している鵜住居小学校や釜石東中学校の児童・生徒達である。そこにいた子ども達は、教師達とともに、さらに高台へと避難して犠牲者を出す事なく助かった。<br /><br />　一方、澤口さんは、車を走らせながら、鵜住居に住んでいる姉・阿部桂子さん（当時７６）に電話をしていた。しかし、電話が通じることはなかった。「地震の時は、通話制限がなされるためだろう。きっと避難しただろう」と澤口さんは思った。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93325/f93b21c49c05fa533e8e0657d1a94268178eb72a.jpg" data-image_id="93325" height="301" width="200" alt="f93b21c49c05fa533e8e0657d1a94268178eb72a" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］ＪＲ山田線「両石駅」のホーム<br />（撮影：２０１２年５月２４日）<br /><br /></span> <img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93324/e9005c5049131c6238773b6fa22018c439727a82.jpg" data-image_id="93324" height="299" width="199" alt="e9005c5049131c6238773b6fa22018c439727a82" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］ホームに置かれていた写真<br />（撮影：２０１２年５月２４日）<br />震災当時の両石地区の様子がよくわかる<br /></span></div>
<div align="left"><br />　<br />　それよりも、妻の京子さん（７２）の事が心配だった。いつもならば、京子さんが桑浜地区に散歩に出かけている時間だったからだ。<br />　桑浜地区は、昭和三陸地震津波のとき、６戸が流出・倒壊したとの記録がある。そのため、「流されてしまうんじゃないか」という考えが頭をよぎった。しかし、澤口さんが急いで自宅に戻ると、京子さんは自宅にいた。京子さんはその日、体調が悪くて散歩には出かけなかったという。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93326/718518ed3b4264b4e2e8e72cce733410302248b6.jpg" data-image_id="93326" height="200" width="301" alt="718518ed3b4264b4e2e8e72cce733410302248b6" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］両石公園から見える高台の住宅<br />（撮影：２０１２年５月２４日）<br /></span></div>
<div align="left"><br />　澤口さんの自宅は、両石地区の高台にある。両石湾を見渡せる両石公園よりさらに奥で、ＪＲ山田線のさらに山側の場所にある。東日本大震災の津波が、これまで以上の津波だったとはいえ、自宅は浸水したエリアからは外れた。<br /><br />　妻の無事を確かめた澤口さんは、両石湾の津波の状況を見ようと、両石公園から海を見ていた。<br />　東日本大震災の２日前、３月９日にも津波注意報が発令された。澤口さんは、その時も公園から海を見ていたと言う。<br /><br />「９日は、水位が上がったり、下がったりして、津波のスピードが速かった。そして渦を巻いていたんです。そのために漁港に船が入れない状態だった。１１日も、渦を巻いていました。家や船が流れるのも見ていました」<br /><br />　澤口さんは、両石地区を襲った津波を、公園から見続けた。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93327/0d44f8173988632feb8987868703200f6395a6d6.jpg" data-image_id="93327" height="267" width="200" alt="0d44f8173988632feb8987868703200f6395a6d6" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］津波が襲った直後の両石地区を<br />三陸自動車道から<br />（撮影：２０１１年３月１１日／被災者提供）</span><br /><br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93327/0d44f8173988632feb8987868703200f6395a6d6.jpg" data-image_id="93327" height="267" width="200" alt="0d44f8173988632feb8987868703200f6395a6d6" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］両石公園から撮った<br />約１年後の両石湾の様子<br />（撮影：２０１２年３月２０日）<br /></span></div>
<div align="left"><br />「明治と昭和の津波を経験した祖母から聞いていた津波と違っていました。祖母は『引き波でみんなやられる』と言っていました。しかし、今回は寄せ波も早かったんです」<br /><br />　結局、津波は国道４５号線の「恋の峠」付近まで押し寄せた。多くの人たちが津波にのまれたり、助かったとしても家が流されたりして、路頭に迷っていた。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93321/6b722235f840381ac8dbc1af560fa3132334deaa.jpg" data-image_id="93321" height="200" width="300" alt="6b722235f840381ac8dbc1af560fa3132334deaa" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］津波によって道路が寸断された<br />両石地区の国道４５号線<br />（撮影：２０１１年３月１５日／被災者提供）<br /></span></div>
<div align="left"><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■魔の三日間</span><br /><br />　澤口さんが住んでいる高台にある１０数軒は津波被害から逃れた。そのうち７軒に人が住んでいた。そのため、７軒で避難民１５０人ほどを受け入れることになった。<br />　炊き出しも行い、毛布や洋服等、必要なものはすべて提供した。停電になっていたために、灯油のストーブを使った。当日は雪が降っていたということもあり、一晩中、ストーブをたいていた。７軒に収容しきれない若い人たち、男性、消防団員は、両石公園で暖を取った。けが人はいなかった。<br /><br />「避難民は津波の恐怖でみんな動けないでいました。若い人には手伝ってもらったんです。もし７軒が受け入れなかったら、犠牲者が出たと思う」<br /><br />　東日本大震災の津波被害エリアでは、地震後に雪が降った場所が多い。両石地区もそうだった。せっかく津波で助かっても孤立したために凍死をしたという人もいた。澤口さんが指摘したのは、高台に避難して来た人達に、そうした凍死者が出なかったことを指したものだ。<br />　その日から、両石地区に自衛隊が救出に来るまでの３日間、澤口さん達は自主的に避難生活を送るしかなかった。この３日を澤口さんは「魔の三日間」と読んでいる。<br />　</div>
<div style="text-align:center;"><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93320/f960435afc10d7fe84d19bd39451973b00ae6e78.jpg" data-image_id="93320" height="200" width="301" alt="f960435afc10d7fe84d19bd39451973b00ae6e78" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］津波の被害にあった両石地区<br />（撮影：２０１１年３月１５日／被災者提供）<br /></span></div>
<div align="left"><br />　この間にも、澤口さんは連絡が取れないでいた姉・桂子さんが心配だった。そのため、歩いて鵜住居に向かった。「恋の峠」を超えて鵜住居地区を見ると、水がまだ引いていなかった。「沼と一緒だった」と澤口さんは言う。<br />　ＪＲ山田線も津波に襲われて線路がはがされていたので、線路沿いには歩いて進むことができなかった。しかし道路を歩くと、瓦礫やヘドロがあり足が沈む。<br />　ようやく鵜住居駅の近くまで行くと、三階建てのビルの屋上に人が２人いた。<br /><br />「防災センターに避難した人はみんなだめだ！」<br /><br />　そう叫んでいた。<br />　桂子さんが「鵜住居防災センター」に避難しただろうと考えていた澤口さんは、その言葉を聞いて、「きっとダメだ」と桂子さんのことを諦めた。<br /><br />　そのまま行方がわからなかった桂子さんの遺体は、４月に入ってようやく確認することができた。鵜住居地区や両石地区などで発見された遺体が収容されていた「紀州造林遺体安置所」で、桂子さんの遺体と対面した。<br /><br />「保険証を持っていたので、名前はすぐにわかったんです。顔も普段のままで、服も着ていました。遺体を確認すると、すぐに火葬の手続きをしました。しかし、周辺の火葬場ではなく盛岡の火葬場でした。犠牲になったのは仕方がない。できるだけ早く確認ができてよかった。とはいえね、対面したときには、何とも言えない悲しみだった。涙も出ました」<br /><br />　澤口さんは、それから毎月、月命日になると防災センターに通い、祭壇に手を合わせるようになった。<br /><br /> </div>
<hr /><div align="left"><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span></div>
<hr />　<br /><span style="color:#ff0000;">■渋井哲也　好評連載中</span><br /><strong><span style="font-size:150%;color:#808080;">ジョルダンニュース！「被災地の『記憶』」</span></strong><br /><a href="http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=JD1376668376854" target="_blank">http://news.jorudan.co.jp/<br /></a><br />ニュースサイト「ジョルダンニュース!」では、渋井哲也さんが東日本大震災に関する最新の取材成果を報告をしています。<br />　<br /><hr />　
<div align="left"><span style="color:#ff0000;">■<span style="font-size:150%;">質問募集中</span>！！</span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><hr /></div>
<div align="left"><span>　</span><br /><strong><span style="font-size:large;">渋井哲也</span>　しぶい・てつや</strong><br />1969年、栃木県生まれ。長野日報社記者を経てフリーライター。自殺やメンタルヘルスやネット・コミュニケーション等に関心がある。阪神淡路大震災以来の震災取材。著書に<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4309245307/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&tag=makotocraftbo-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4309245307" target="_blank">「自殺を防ぐためのいくつかの手がかり」</a><img style="border:none;margin:0px;" alt="" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=makotocraftbo-22&l=as2&o=9&a=4309245307" height="1" width="1" />（河出書房新社）など。<br />［Twitter］ <a title="http://twitter.com/shibutetu" href="http://twitter.com/shibutetu" target="_blank">@shibutetu</a><br />［ブログ］　<a title="http://ameblo.jp/hampen1017/" href="http://ameblo.jp/hampen1017/" target="_blank">てっちゃんの生きづらさオンライン</a><hr />　</div></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[「石のスープ」編集部]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail>https://secure-dcdn.cdn.nimg.jp/blomaga/material/channel/article_thumbnail/ch1355/402046</nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[渡部真【勝手気ままに】Vol.28「震災遺構と被災地観光地化の行方」]]></title>
                <description><![CDATA[<p>東日本大震災の津波被害があった東北沿岸部では、いま、改めて震災遺構の保存について話題となっている。１１月、政府が震災遺構の保存費用の一部を復興予算から当てるという方針を示したためだ。震災遺構は、津波の教訓を後世に伝える役割とともに、被災地の観光産業にとって資財となる。震災遺構と被災地の観光地化について、その行方を考えた。</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar401982</link>
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                <pubDate>Fri, 29 Nov 2013 21:05:00 +0900</pubDate>
                <category><![CDATA[石のスープ]]></category>
                <category><![CDATA[渡部真]]></category>
                <category><![CDATA[東日本大震災]]></category>
                <category><![CDATA[3.11]]></category>
                <category><![CDATA[震災遺構]]></category>
                <category><![CDATA[被災地観光]]></category>
                <category><![CDATA[釜石市]]></category>
                <category><![CDATA[陸前高田市]]></category>
                <category><![CDATA[南三陸町]]></category>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><div align="left"><span style="font-size:80%;color:#808000;"></span><span style="font-size:80%;color:#808000;">※今号は無料公開版です。</span></div>
<hr /><strong><span style="font-size:150%;">石のスープ</span></strong>
<div align="left">定期号［2013年11月29日号／通巻No.97］<br /><br />今号の執筆担当：<span style="font-size:large;">渡部真</span><br /><hr /></div>
<br /><br />　これまでも「石のスープ」で伝えてきたように、東北沿岸部で津波の爪痕を伝える「震災遺構」について、各自治体によって差異が生じています。すでに解体されたもの、保存が決まったもの、扱いが未定なままのもの……。<br />　そこで、次号で、この数か月の間で撮影して来た震災遺構の現在の様子を、電子書籍版にして紹介したいと考えていますが、その前に、震災遺構と被災地の観光について、コラムをお届けします。<br /><span style="font-size:80%;">　※12月6日追記：「次号で」と書きましたが、次々号（通巻no.99）での配信となりました。</span><br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■遅すぎた政府の支援策</span><br /><br />　１０月、宮城県気仙沼市にあった大型漁船「第十八共徳丸」が解体された。それに続いて、岩手県釜石市の「鵜住居防災センター」も年内に解体が決まっている。一方、陸前高田市では、「奇跡の一本松」がすでに保存されて周囲が公園となることが決まっており、他にも「道の駅・高田松原」「下宿定住促進住宅」「気仙中学校校舎」も保存の方向で調整が進んでいる。また、民間の建物である同県宮古市「田老観光ホテル」なども、震災遺構として宮古市が助成する方針を打ち出している。宮城県南三陸町の「防災庁舎」は、一度は解体の方針が打ち出されたが、保存を再検討するという動きがある。同県石巻市の「大川小学校」などは、まだ震災犠牲の検証も終わっておらず、保存・解体の検討も進んでいない。<br /><br />　そんななかで、１０月に宮城県の村井嘉浩知事が、国に対して震災遺構の保存へ具体的な対応を求めた事を受け、１１月中旬、日本政府が地元住民の合意を前提に、震災遺構としての整備などにかかる初期費用を復興交付金で手当てする事を明らかにした。<br />　支援策はおよそ以下の通りだ。<br />　　１）震災遺構と、今後の町づくりの関連性などが的確である事<br />　　２）自治体、地元住民、関係者の合意がある事<br />　　３）被災した各市町村につき１カ所を対象<br />　　４）保存のたまに必要な初期費用の負担<br />　　５）維持管理費は、今回の支援の対象外<br />　　<br />　この方針が明らかになった翌週、１１月２１日、釜石市の野田武則市長は筆者にインタビューに対して「方針を出すのが遅過ぎる」と、政府の対応を非難した。<br /><br />「発表の仕方も悪い。自治体への打診もないまま、いきなり記者会見で発表されてしまっては、地元住民や関係者へ自治体からアプローチする事はできなくなる。それにしても、あまりにも支援を決めるのが遅過ぎる」<br /><br />　野田市長が指摘するのは、自治体への打診もないままに記者会見で発表してしまうと、地元住民や関係者がニュースを見て知ってしまい、保存・解体のどちらの立場の人達も、少なからず動揺が起きてしまう事を懸念したものだ。野田市長によると、復興庁など政府からは、震災遺構の支援について打診のないままに発表があったという。<br /><br />　前述した通り、釜石市では「鵜住居防災センター」が年内に解体されることになっている。同センターについては、渋井哲也さんが書いた<a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar346934">「９月１８日号」（通巻No.91）</a>や、筆者担当の電子書籍版<a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899">「９月２４日号」（通巻No.93）</a>を参照して欲しいが、地元の住民には解体をのぞむ声が多いと言われながらも、保存をのぞむ声も根強くある。<br /><br />　野田市長は、インタビューの中で<br />「地元の人たちの中には、『防災センターを見るのが辛いので、鵜住居に行くことができない』という人もいる。そういう地元の声に対して十分な配慮をしなくてはいけない」<br />と語った。<br />　１１月１日に取材した陸前高田市の戸羽太市長も<br />「そこで家族などを亡くしたために一人でも悲しい思いをし、『通りかかるだけでも建物を見られない』と、震災から何年経っても、自分の地元に足を運べない人がいるなんて事があってはダメ。いくら観光客が来たとしても、地元の人達が受け入れられなければ復興にならない」<br />として、市庁舎や体育館など、たくさんの犠牲者が出た建物は、早い段階から解体の方針を決め、実際に１年以内に解体した。<br />　<br /><div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93137/b776ad9f2858dfb352a0f3d4a9d5c96d0c8e15ae.jpg" data-image_id="93137" alt="b776ad9f2858dfb352a0f3d4a9d5c96d0c8e15ae" height="300" width="200" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］陸前高田市・戸羽太市長（１１月１日撮影）<br /></span></div>
<div style="text-align:left;">  <br />　震災遺構の建物があった場所で多くの犠牲者が出ている場合は、両市長が語ったように解体をのぞむ声がある一方、遺族の中からも「震災遺構の残して欲しい」という声がある。その多くは、一度解体してしまったら二度とは戻せないという問題提起だ。そのまま保存するからこそ、津波や震災の姿を伝える説得力を持つ。<br /><br />　また、遺族のなかでは、同じ家族でも意見が違う事だってある。どれが正解というものでもない。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■観光地になるということ</span><br /><br />　筆者の地元は、東京都台東区・下谷稲荷町界隈である。<br />　東には浅草、西には上野、どちらも東京を代表する観光地だが、いずれも徒歩圏内だ。さらに足を伸ばせば、東京スカイツリーや下町情緒溢れる「谷根千」も近い。そして、筆者自身が浅草を中心とした下町情報などを仕事として紹介する形で、地元観光のお手伝いをさせてもらっている。<br /><br />　筆者が台東区に移転したのは、２０００年の頃だ。すぐに江戸開府４００年の節目となり、江戸ブームとともに「下町ブーム」が起きた。同時期に「落語ブーム」などもあり、８０年代〜９０年代には観光地として陰っていた浅草や台東区にも観光客が押し寄せるようになった。<br /><br />　２０１２年度でみてみると、台東区の年間観光客数は約４４００万人（うち外国人４３０万人）、観光客が食費や土産など直接的に観光として消費した「観光消費額」は年間約３０００億円だ。どちらの数字も１５年前から、約１．５倍となった。東京都に訪れる観光客の約１０人に１人が、台東区に来ていることになる。<br /><br />　そんな観光の街を地元にしている筆者からして、観光地に暮らすというのは、それなりにストレスがあるということをよく実感する。<br /><br />　読者の皆さんは、台東区や浅草の下町をイメージして、何を思い浮かべるだろう。<br />　「粋で、鯔背で、気っ風の良くて、人情脆くて、義理堅い」<br />　「ご近所付き合いがあって、住民同士で仲がいい」<br />　「親切な“おじちゃん”“おばちゃん”」<br />　「閑静な裏長屋から流れてくる三味線の音」<br />　「近所には賑やかな商店街があり、おいしいお惣菜に溢れている」<br />　なんて、こんなイメージがあったりする。たしかに、そういう人もたくさんいるし、そういう面がないわけじゃない。でも、「下町」なんてものは、言い換えれば「東京の田舎町」ということだ。<br /><br />　「粋で鯔背」なんて人は、ほとんど皆無。そんなのは、どの地域にもある程度ダンディな人がいるのと同じようなもので、大抵の人は普通だ。<br />　否、むしろ、「ケチで野暮」な人の方が多いかもしれない。落語を思い浮かべてください。下町に住んでいるなんて、基本的に貧乏人。ケチじゃなくちゃ生きていけない。人の噂話や悪口の大好きな野暮天が多いものである。<br /><br />　筆者は「４軒長屋」の１つを事務所にしているが、壁一枚で隣りの家とくっついているために、隣りの住人の声などは丸聞こえ。被災地に行くと仮設住宅の狭さや、隣りとの壁の薄さから息苦しさを感じるという人が多いが、そんなのはデフォルトの世界。だからこそ、隣近所が何をやってるか、お互いに結構詳しく知っている。プライバシーもあったもんじゃない。<br />　親切な人は確かに多いが、「余計なお世話」というケースだって少なくない。<br /><br />　休日になれば、「閑静な下町風情」に触れたい観光客が、地元でもそこの住人しか通らないような露地に入って来て、勝手に人の家の写真を撮ってる。高級住宅地なら、外から来た人達が子供の写真を勝手に撮ると怪しがられるだろうが、「下町っ子が路地で、昔ながらの遊びをしている」と、誰彼構わず写真を撮って行く。<br />　閑静な場所のはずなのに、「あ〜、こないだ、ここテレビに出てた〜。タレントの○○が来てたよね〜」なんて、大声で通り過ぎて行く。下町の長屋は、風通しのために窓を開けている家が多い。そういう観光客が、家の前を通って行くことは、住人からはよく見えてるし、会話もよく聞こえている。<br /><br />　これは、筆者自身がついつい思ってしまうことなのだが、地方に行っておいしい店を探そうと街なかを歩くと、チェーン店ばかりが進出していて、なかなか「地元らしさ」の店が見つからず辟易する。しかし、浅草や上野を地元として考えれば、ファミレスも、ラーメンチェーン店も、回転寿司も、コンビニも、住民の生活を支えている大事な店だ。下町らしい商店街も大切だが、デパ地下のお惣菜も地元住民にとっては必要だ。<br /><br />　その地域のイメージで、住民の気質が単純化される。ある意味で、見世物になる。地元住民は、観光客に対して、ある程度のサービスが求められる。<br />　観光の街で暮らすとは、つまりそういう事だ。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■「被災者・被災地のイメージ」を受け入れる</span><br /><br />　「こんなに被害の大きかったところにいるなんて、可哀想」<br />　「毎日、悲しい思いをしているんでしょう」<br />　「震災の日は何をしてたんですか？」<br />　「家族で誰か死んだの？」<br />　「放射能の心配はないですか？」<br />　「写真撮らせて」<br />　「支援させてください」<br />　「これから、どうやって生きていくの？」<br />　「辛いだろうけど、頑張って」<br /><br />　被災地を観光地化するということは、地元の人達がこういう言葉を「受け入れる」ということだ。言葉に出さなくても、毎日のように観光客を相手にしていれば、そう思われているだろうと、ひしひしと伝わってくる。写真を撮ったり、あるいは支援の申し出などは、地元の人達がどう思おうと、観光客が勝手に押し付けてくるだろう。<br />　今でさえ、東北の各地で、同じ事がそこら中で起きている。<br />　もちろん、例え観光地化したとしても、地元住民がそんなことを「受け入れる」義務はない。しかし、そういう事で腹を立てるようなストレスが増えて行く事は、容易に予想できる。<br /><br />　筆者の個人的な意見を言うなら、それでも、「観光」を産業として受け入れられる地域は、受け入れた方がいいと思う。何といっても観光は、「外貨」が入ってくる。地元以外の場所の経済活動で生み出されたお金が、観光客が地元に来る事で、何らかの消費活動が行われ、地元に残されていく。原発を受け入れるだけで電力会社から地元にお金が流れるより、よほど健全に経済がまわって行く。地元にお金が回れば、雇用も生まれるし、住民の収入も増える。当然ながら自治体も潤うはずで、予算の使い方次第では、地元はさらに活性化していく。東北各地では、震災前から過疎化が進み、このままでは崩壊を迎える危機にあったような自治体も多い。そんな中で、震災という不幸をキッカケに、観光という新しい産業が生まれるのであれば、それは一つのチャンスになる事は間違いない。<br /><br />　しかし、これも何度も書いている通り、それを受け入れるかどうかを決めるのは、やはり地元の人達だ。<br />　地元以外の人が「儲かりますよ。日本社会の防災意識にも貢献できます。ですから、観光地化しましょう」というのは簡単だ。しかし、今現在も、あらゆる形で傷ついたり、嫌な思いをしている人達に、「これ以上見世物になるかも知れません」と勧めることをすべきだろうか？　少なくとも筆者は、個人的に付き合いのある人に対して、観光地化について話す事はあっても、一般論としてそんな事を言う気にはなれない。<br /><br />　筆者のように観光に関わっている人間でさえ、年に何度かは「観光客、ウゼぇ」と思うのが本音だ。<br /><br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■広島の原爆ドームを事例に出すのは妥当か？</span><br /><br />　「被災地観光」「ダークツーリズム」という言葉への反発を緩和するためだろうが、こういう話をする時に原爆ドームを例に出されることがある。しかし、それは妥当だろうか？<br /><br />　たしかに、原爆ドームは、核兵器の被害を後世に伝える象徴的な遺構だ。原爆ドームを見に来る観光客もいるだろう。しかし一方で、未だに原爆の体験を、家族にさえ打ち明けられないでいる人達もいる。<br /><br />　筆者は、被爆から約３０年後の１９７６年に初めて訪れて以来、何度も広島に行き、原爆体験をして来た人達に話を聞いて来た。最後に行ったのは、今から１０年前、被爆から約６０年後の２００３年だ。広島で何人もの方から話を聞くと、「最近になって、ようやく当時の事を話すことができるようになった」「死ぬ前に、話しておかなくてはいけないと思うようになった」と語る人と出会う事がある。３０年も６０年も経って、ようやく振り返れるという人がたくさんいる。東京の被爆者団体で話を聞いた事があるが、戦後、関東に移り住んだまま、一度も広島や長崎に戻れないでいる人達もいると聞いた。中には、そうやって被爆体験を振り返らないまま亡くなる人もいるはずだ。<br /><br />　放射能の被曝によって差別を受けることも理由の一つではあるが、「自分だけが生き残って申し訳ない」という気持ちを持ち続け、語ることができないでいたと話してくれた人に何度も出会った。<br />　原爆ドームは、そうした人達の思いも背景にある上で存在しているということは、見過ごされていないだろうか？　原爆ドームを例に出す人達は、そうした当事者達の気持ちも、ちゃんと説明しているだろうか。<br />　原爆ドームを事例とするならば、そこまでを考慮して今後の震災遺構を考えなければ妥当と言えないだろう。<br /><br />　もちろん、そういう貴重な体験を語り継いでくれる人達がいる。そうした語り部達の言葉は、日本社会に取って教訓となり、重要な財産となる。だから、観光地化して行く事を否定するつもりではない。否が応でも多少は観光地していくし、実際にすでに多くの被災地で観光地化は進んでいる。そもそも、僕のように取材者が訪れて話を聞く事だって、地元の人達にとっては観光客と同じようなものだ。<br />　しかし、筆者が取材していても「話をしたくない」という人達はたくさんいる。そして、観光地化をのぞまない声も、地元では少なくないのが実状だ。<br /><br />　気仙沼の「第十八共徳丸」は、津波の犠牲の象徴的な建物ではない。陸前高田の「奇跡の一本松」と同様に、あの船で直接的に被害にあったという人が（可能性としてはあり得るが）、多く存在しているわけでもない。それでも、自治体が行った地元住民のアンケートに対して、「保存の必要なし」６８・３％。「保存が望ましい」１６・２％、「船体の一部や代替物で保存」１５・５％と、約７割の地元住民が保存を拒否した。<br />　大雑把なアンケートなので、一人ひとりから丁寧な聞き取り調査をすれば、もっと複雑な心境で、単純に「保存拒否」というわけではないだろう。説得をすれば、保存に変わる人もいるかもしれない。しかし、現実問題として、それを誰がするのかという問題が常に残る。<br />　</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93147/535bc858b5cf9ed34af01ab02ca980e7fd9b931a.jpg" data-image_id="93147" alt="535bc858b5cf9ed34af01ab02ca980e7fd9b931a" height="302" width="201" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］陸前高田市・奇跡の一本松（９月１２日撮影）<br /></span></div>
<div style="text-align:left;">  <br /><br /><span style="color:#0000ff;font-size:150%;">■観光地化をめぐる課題</span><br /><br />　観光地化をめぐる課題は、地元の合意だけではない。<br /><br />　よく指摘されるのが、財政の問題だ。今回、政府の方針で「初期費用」は復興予算があてがわれることになったが、それ以降の維持管理費については、政府の支援を受けられるかわからない。被災したエリアの中には、「国立公園」や「ジオパーク」になるところもあり、そうした地域は、未定とはいえ何らかの財政援助が見込めるが、多くの震災遺構は、維持管理についての財政的な裏付けがない。「奇跡の一本松」のように有名で象徴的な遺構は、今後も観光客による経済効果が見込めるかもしれないが、それほど有名ではなく、しかし地域にとっては重要な教訓となるような遺構は、どうやって維持管理費を捻出するか、大きな課題となる。<br /><br />　筆者が、財政問題よりも大きいと思うのが、交通手段である。東北の太平洋沿岸部が、震災遺構によって観光地化をしていくのであれば、地域の交通手段が充実していなければ上手くいかない。<br />　しかし、例えば三陸地域（宮城県北部と岩手県など）にあった沿岸部の鉄道は、未だ復旧していない地域も多い。<br /><br />　ＮＨＫの朝ドラ『あまちゃん』で登場する鉄道のモデルとなった「三陸鉄道」は、来年春には全線復旧する見込みだ。しかし、ＪＲ各線は、現在も復旧の見込みすらないところが多い。<br />　例えば、三陸鉄道の北リアス線の南端は、復旧すれば「宮古」となる。一方、南リアス線の北端は、復旧すれば「釜石」だ。震災前、この２つの駅を結んでいたのは、ＪＲ山田線だが、宮古〜釜石間は震災で被災し復旧の見込みはない。バスを２回乗り継いで、ようやく互いを行き来できる。<br />　つまり、仮に来春以降、三陸鉄道が復旧した後に、あまちゃんロケ地めぐりをしに岩手県久慈市に訪れ、その後に岩手県の南方向に向かおうと思っても、電車で行けるのは宮古市までだ（現在は、田野畑まで）。釜石も、大船渡も、陸前高田も、電車では乗り継いで行けない。まして、それより南にある気仙沼以南の宮城県は、さらに遠い。<br /><br />　宮城県を仙台から電車で北上できるのも、今のところは石巻市まで。来年には女川に繋がるが、石巻より北にある南三陸町や気仙沼には、ＢＲＴ（バス高速輸送システム／一般道ではなく専用道路などを走るバス）を乗り継いで行くしかない。<br />　福島県にいたっては、原発事故の影響で、沿岸部を走るＪＲ常磐線、国道６号線、常磐自動車道（未開通）は、どれも原発事故の影響で通行禁止となっており、内陸に大きく迂回しなければ、南北を行き来する事ができないし、原発事故の収束の見えない中で交通手段の復旧などは、全く予定が立たない。<br /><br />　『あまちゃん』のドラマの中でも、三陸沿岸部を電車で移動するのは面倒だという説明が繰り返されたが、震災以降、それ以上に面倒になっているのが現状である。バスを使うといっても、朝や夕方のラッシュ時は、地元の人達が使うために座れる事も保証できないし、何十キロも路線バスで移動するのは時間も身体的疲労も大変なものだ。例えば、前述した宮古〜釜石間は、車で約５５キロ（東京なら、東京駅から高尾山までと同等）もある。<br />　ＪＲは、復旧できない路線にＢＲＴを導入する方針だ。先日、筆者は、すでに開通している気仙沼線のＢＲＴに乗ってみたが、これで長距離を移動しながら観光するというのは、あまりお勧めできないと実感した。<br />　</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93148/411c14798568088a43c820730dc9d1b4328ea56e.jpg" data-image_id="93148" alt="411c14798568088a43c820730dc9d1b4328ea56e" height="200" width="301" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］ＪＲ最知駅に停車するＢＲＴ（１０月１２日撮影）<br /></span></div>
<div style="text-align:left;"><br />　自家用車を使うとしても、三陸沿岸部の道路も、三陸自動車道の全線開通は、未だ見込みが立っていない。<br />　電車でも車でも、内陸から太平洋沿岸部へと東に向う事は出来るので、一つひとつの地域に行く事はそれほど難しくないのだが、被災地域が「線」で繋がっていないのだ。<br /><br />　結局、今のところは、自家用車を使うか、観光バスに頼らざるを得ない。それでは、震災遺構で観光客を大量に見込むのは難しい。<br /><br />　あわせて、宿泊施設も重要になる。筆者がよく訪れる石巻市や釜石市などでは、現在でさえ、宿泊施設を確保するのが難しい。復興作業や関連事業で宿泊する人達も多く、現状の宿泊施設では、これ以上の観光客を受け入れることができない。陸前高田市や南三陸町などでは、震災で被災してしまい宿泊施設がほとんどない。<br /><br />　毎年、伝統祭である「相馬野馬追」が開かれる福島県相馬市や南相馬市では、その時期になると数か月前から宿泊施設の予約が一杯になるが、今後、観光地化を進めるのであれば、今以上に宿泊施設を作らなければ受け入れはできない。<br />　しかし、永続的に観光産業が根付く保証がなければ、宿泊施設が充実される事できないと、地元の観光業者は話す。<br /><br /><br /><span style="font-size:150%;color:#0000ff;">■本当に観光産業が成り立つのか</span><br /><br />　今年、『あまちゃん』の人気で観光客が何倍にも増えた久慈市を除いて、多くの被災地では、観光客は震災以前よりも激減している。<br />　三陸地域で震災以前から観光客が多い地域といえば、気仙沼市があげられるが、震災前の２０１０年度は約２１０万人だった観光客が、１１年度は約４３万人、１２年度は約７８万人と激減している。そんな気仙沼市の復興商店街である「紫南町市場」は、気仙沼の震災観光にとって「第十八共徳丸」と並ぶ拠点だったが、商店街の人達に話を聞くと、「復興商店街の開場時に比べれば、徐々に観光客の客足は遠のいている」と、今後の観光客数の見込みに対して不安を口にする。<br />　実際、今年に入って、多くの復興商店街では、観光客が減りつつあるという報告がされている。<br />　</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93149/21ae815ea153f1bb31b9ad0a51a6a4ec17f69d71.jpg" data-image_id="93149" alt="21ae815ea153f1bb31b9ad0a51a6a4ec17f69d71" height="200" width="300" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］南三陸さんさん商店街（１１月２日撮影）<br />紅葉シーズンであり、サンマなどの秋の魚介類<br />も豊富な１１月の週末だが、観光客はまばらだ<br /></span></div>
<div style="text-align:left;"><br />　宮城県最大の観光地であり、日本三景の一つでもある松島町でさえ、２０１２年度の観光客数は、震災前に比べて２割〜３割が減っている。津波被害は、沿岸部のなかでは比較的に小さかった（死亡者数１６人、全壊・大規模半壊家屋数５７０戸）とされる同地でも、交通網などもそれほど変わっていないにも関わらず、震災による観光客の減少は顕著だ。<br /><br />　それでも、それぞれの地域にとって観光地化を推し進めることが必要だとすれば、結局は、どこかで政治的な決断をするしかないだろう。<br />　震災遺構を保存するにしても解体するにしても、自治体の首長が決断するしかない。<br /><br />　冒頭で、宮城県の村井知事が政府に対して突きつけた要求は、裏を返せば「政府が決断してくれ（もしくは、そのバックアップをして欲しい）」という切実なものだったと筆者は解釈しているし、釜石の野田市長が「遅過ぎる」「発表の仕方が悪い」と批判したのも、中央政府がもっと政治的なリーダーシップを発揮してくれれば、違った展開があった事を指している。<br /><br />　陸前高田市の戸羽市長は、震災前に高田松原のあった沿岸部のバイパス沿いに、南から北に向って「気仙中学校校舎」「奇跡の一本松」「道の駅・高田松原」「下宿定住促進住宅」などの震災遺構を残すことで、観光ツアーのコースにしたいと考えている。その他、今後の町づくりの計画の中で観光産業を積極的に取り入れていく意向だ。<br /><br />　一方、釜石市の野田市長は、観光を復興の目玉にすることについては慎重な姿勢を示す。<br />「今後、『橋野高炉跡』を世界遺産に認定してもらおうという動きがあります。２０１９年にはラグビーのワールドカップの開催地にも立候補する事を検討中です。しかし、観光産業を性急に進める事はしない。震災復興で様々な課題を抱えている中で、身の丈にあった観光産業を目指して行く」<br />　</div>
<div style="text-align:center;">　<br /><img src="https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch1355/93150/ff12bdb57a45354ce10da31f2928cb16506502fb.jpg" data-image_id="93150" alt="ff12bdb57a45354ce10da31f2928cb16506502fb" height="301" width="200" /><br /><span style="font-size:80%;">［キャプション］釜石市野田武則市長（１１月２２日撮影）<br /></span></div>
<div style="text-align:left;">  <br />　釜石市の観光客は、震災前の２０１０年度は約１０３万人だったのに対し、震災後、１１年度は約２６万人、１２年度は約５０万人と、いずれも半分程度になっている。そうした現状を踏まて、慎重姿勢なのだろう。震災遺構をそのまま残すのではなく、今後、政府の復興予算なども活用し、東日本大震災の教訓を伝える施設を作ることも検討しているという。<br /><br />　政府、自治体、そして地元住民が、震災遺構や観光地化をどのように進めて行くのか、今後も伝えて行きたい。<br />　　</div>
<div style="text-align:center;">＊　　＊　　＊　　＊　　＊<span style="font-size:80%;"><br /></span></div>
<div style="text-align:left;"><br />　「石のスープ」の読者に皆さんには、何度も言うように、時間的・経済的な余裕があれば、ぜひ東北各地に足を運んでもらいたいと思っています。<br />　それは、観光による経済的支援という意味でもあります。そして、震災による被害の影響を知るには、やはり現地に行って観る事で、圧倒的な説得力があると思うからです。<br />　観光でも、ボランティアでも、何かの機会があれば、ぜひ足を運んでみてください。そして、願わくば、そこで観たり感じた事を、周囲の人に話をしたり、ＳＮＳなどを使って感想を書いて伝えてください。<br /><br />　次号でお送りする電子書籍版は、震災遺構の現状を写真で伝えています。数か月経てば、それらは変化するかも知れませんので、どれほど役に立つかわかりませんが、少しでも東北に行く機会になればという期待を込めてお送りします。<br /><br />［参考］<br /><span style="font-size:80%;">台東区ホームページ　<a target="_blank" href="http://www.city.taito.lg.jp/">http://www.city.taito.lg.jp/</a></span><br /><span style="font-size:80%;">気仙沼市ホームページ　<a target="_blank" href="http://www.city.kesennuma.lg.jp/">http://www.city.kesennuma.lg.jp/</a></span><br /><span style="font-size:80%;">釜石観光物産協会　<a target="_blank" href="http://www16.plala.or.jp/kamaishi-kankou/">http://www16.plala.or.jp/kamaishi-kankou/</a></span><br /><span style="font-size:80%;">松島町ホームページ　<a target="_blank" href="http://www.town.miyagi-matsushima.lg.jp/">http://www.town.miyagi-matsushima.lg.jp/</a></span><br />　<br /><div align="left">
<blockquote><span style="color:#888888;"><strong>【関連記事】</strong></span><br /><br /><strong><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899">［電子書籍版］“２年半”で考える“震災遺構（2013年9月24日号）</a></strong><br /><a href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar351899</a><strong><br /><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar406545">［電子書籍版］震災遺構のいま（2013年12月5日号）</a></strong><br /><a target="_blank" href="http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar406545">http://ch.nicovideo.jp/sdp/blomaga/ar406545</a></blockquote>
</div>
　<br /><hr /><span style="color:#ff0000;font-size:80%;">このブログは、「石のスープ」の売上げで管理・公開されています。</span><br /><span style="font-size:80%;">編集部メンバーの取材経費の支援・カンパとして、会員登録・定期購読のご協力を頂ければ幸いです。</span><br /><hr /> <span style="font-size:inherit;">　</span><br />　 <span style="color:#ff0000;">■</span><span style="color:#ff0000;"><span style="font-size:150%;">質問募集中</span>！！</span><br /><br />「石のスープ」では、読者の皆さんからの質問を募集しています。電子メールで、「●●さんに質問！」と件名に書いて送ってください。いただいた質問の回答は、「石のスープ」の中で発表します。<br />また、「東北のこの場所が、どうなっているか教えてほしい」「今度の取材先で、●●というお店を通ったら、ぜひグルメレポートを！」なんてご要望もお待ちしています。<br /><br />東日本大震災と関係ない質問でもどうぞ。本人には直接聞けない内容だとしても、編集部が質問をしてくれるかも知れません。できるだけ質問には答えていきたいと思いますので、どうぞご遠慮なく！<br /><br />電子メールの送り先は、「石のスープ」編集部宛に<br /><a href="mailto:sdp.snmw@gmail.com">sdp.snmw@gmail.com</a><br /><br /><span style="font-size:inherit;"></span><hr />　</div>
<span style="font-size:150%;"><b>渡部真</b></span><b> わたべ・まこと</b><br />1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4885743117?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4885743117&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22&creativeASIN=4885743117">「３.１１絆のメッセージ」</a>（東京書店）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861358973?ie=UTF8&camp=1207&creative=8411&creativeASIN=4861358973&linkCode=shr&tag=makotocraftbo-22">「風化する光と影」</a>（マイウェイ出版）、<a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0096QLEWC/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0096QLEWC&linkCode=as2&tag=makotocraftbo-22">「さよなら原発〜路上からの革命」</a>（週刊金曜日・増刊号）を編集・執筆。<br />［Twitter］ <a href="http://twitter.com/craft_box" target="_blank" title="http://twitter.com/craft_box">@craft_box</a><br />［ブログ］　<a href="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com" target="_blank" title="http://makoto-craftbox.cocolog-nifty.com">CRAFT BOX ブログ「節穴の目」</a><br /><br /><a href="http://ameblo.jp/hampen1017/" target="_blank" title="http://ameblo.jp/hampen1017/"></a><hr /><div style="text-align:left;">
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</div></p>]]>
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