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蟲師 特別編「鈴の雫」
ヒトから生まれ、ヒトとは成れぬ事を定められたモノが在った。
摩滅しゆく心に灯るは無数の光──己を取り巻く総ての生命という輝き。
往くべき処を悟るモノ、還るべき温もりを示す者。
其々が其々の”生”を全うする刻、かの地に鳴り渡るのは──
幽寂なる調べ。
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蟲師
「蟲」それは動物でも植物でもない、生命の
原生体。
本来棲む世を隔てたヒトと蟲とが重なる時、
人智を超えた妖しき現象がうまれ、
ヒトは初めてその存在を知る。
すべての生命は、
他をおびやかすために在るのではない。
ただ、それぞれが在るように在るだけ―。
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蟲師 続章
およそ遠しとされしもの────下等で奇怪、見
慣れた動植物とはまるで違うとおぼしきモノ
達。
それら異形の一群を、ヒトは古くから畏れを
含み、いつしか総じて“蟲”と呼んだ。
時に蟲はヒトに妖しき現象をもたらし、
そしてヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。
ヒトと蟲との世を繋ぐ者──それが“蟲師”。
すべての生命は、他を脅かすために在るので
はない。みな、ただそれぞれが、在るように
在るだけ──。