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AYAKA ‐あやか‐
八凪幸人は、本土の児童養護施設で育った少年だったが、ある時亡き父の弟子であるという傍若無人な青年・沙川
尽義がやってきて、幸人を故郷である綾ヵ島に連れ出してしまう。
七つの島が連なる綾ヵ島は、火と水の龍の伝説が色濃く伝えられ、「ミタマ」と呼ばれる不思議な存在が当たり前
のように生息する奇妙な島だった。
幸人は、綾ヵ島の調和を守る仙人であったという父の三人の弟子たちと関わりながら綾ヵ島で暮らし始める。だが
尽義の二人の兄弟子である鞍馬春秋と伊吹朱の間には深い確執があった。
調和の崩れ始めた「あやかい」島で、幸人が直面する真実とは——
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薄桜鬼 黎明録
文久三年二月――
浪人に襲われ行き倒れていた井吹龍之介は、
壬生浪士組として上洛の途中であった芹沢鴨
に拾われる。
武士を目指し、志を同じくする者が集う浪士組。
近藤とともに名を上げるべく尽力する土方歳
三と、組のために動きながらも傍若無人な振
る舞いをみせる芹沢鴨…「武士」という在り
方を軸に対立する二人を見ながら、「武士」
を嫌う龍之介もまた自らの生き方に疑問を抱
き始める。
後に「新選組」と呼ばれることとなる男たち
の“覚悟”の物語――
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伝説の勇者の伝説
相反する二人が出会った。
呪われた者として忌み嫌われ、生きる意味を
見失っている『複写眼』保持者、ライナ・
リュート。
王家の血を引きながら、母が平民であるがゆ
えに蔑まれてきた、シオン・アスタール。
二人は出合い、そしてこの腐った国を変えた
いと、望んだ。
そして革命の末、ローランド帝国王に即位し
たシオンは、ライナに彼が獄中で書いたレ
ポートを元に、
その鍵となる『勇者の遺物』探しを命じ、剣
の一族であるエリス家の娘、
フェリス・エリスをお目付け役として同行さ
せる。
超絶面倒くさがりで万年無気力のライナと、
超絶美人で傍若無人なだんご至上主義のフェ
リス、どこから見ても相反する二人だが、
各国を跨いで『勇者の遺物』を捜す旅の中で
次第にお互いを無二の相棒として認め合って
いく。
ローランド帝国で二人の動向を見守るシオン
もまた、いまだ残る貴族との内部確執、
そして他国との争いの予感に王として苦悩し
つつも奮闘していく。
だが徐々に、二人の思いはすれ違っていく。
ライナたちがかつて夢見た『みんなが笑っ
て、昼寝だけしていればいいような世界』を
作ることができるのだろうか……?