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デジモンアドベンチャー tri.
埠頭の水面が朝陽を受けて揺らぐころ――
「パンッ」
目覚まし時計を勢いよく止める手。
乱雑に絡まった布団を蹴って、低く唸りながら伸びをする。
カーテンからこぼれる日が当たるのは、
机に置かれた“あの日”の集合写真。
「いってらっしゃい、お兄ちゃん」
送り出す声を背中に、ドタバタと家を飛び出していく。
立ち漕ぎの自転車から見上げた先には、青い初夏の夏――
八神太一、17歳、高校生。
今、再び
冒険が進化する――
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超進化ステージ「デジモンアドベンチャー tri.」-8月1日の冒険-
『8月1日』それは八神太一、石田ヤマトら“選ばれし子どもたち”にとって特別な日。
夏の間もサッカーの練習に打ち込んでいる太一はヒカリから「みんなで8月1日にキャンプに行こう」と誘われる。
思い出の日にみんなで集まろうとミミと光子郎が提案したという。
受験勉強で忙しい丈も今回は参加すると聞き、快諾する太一。
一方、バンド活動を続けているヤマトにはタケルが声をかけにいくことに。
弟のタケルに一緒に行こうと頼まれ断れないヤマトは渋々ながらキャンプへ行く準備をはじめる。
キャンプ当日。ミミが用意するはずのキャンプ用具を忘れてしまい、前途多難なスタートに。
「これじゃキャンプできないよ!」と騒ぐ丈。「困りましたね」と打開策を考える光子郎。ミミをフォローする空。
そんなみんなの姿をみて、「デジタルワールドに初めてきた時みたいだな!」と笑顔になる太一。
「あのころは、力を合わせて何でも乗り越えたよな!」「そうだな!」と頷くヤマト。
6年前の気持ちをよみがえらせ、8月1日のキャンプが始まった―。
しかし、そのキャンプ場には秘密があり―。