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狼と香辛料II
教会都市リュビンハイゲンを出立した行商人
ロレンスと狼神ホロ。行商がてらホロの故郷
ヨイツの情報を集めるため、冬の大市と祭り
で賑わう町クメルスンにやってきた。そこで
二人は、若い魚商人アマーティと出会う。ど
うやらアマーティはホロに一目惚れをしてし
まったらしく、急速に彼女に近づき始めた。
ロレンスとホロの間には微妙な気持ちのすれ
違いが生じ、誤解が誤解を呼んでしまう。そ
してそれがロレンスとアマーティそれぞれの
商売をも巻き込んだ大騒動へと発展していく―。
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狼と香辛料
馬車で各地を巡り、数々の物品を取り引きす
る行商人クラフト・ロレンスは、収穫祭に沸
くパスロエの村を発つ道すがら、荷台に積ん
だ麦束に埋もれて眠る少女を見つける。少女
は狼の耳と尻尾を有した美しい顔立ちで、自
らを豊作を司る神”ホロ”だと名乗った。
「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃ
あホロ以外の何者でもない」老獪ともとれる
話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレン
ス。ホロが本当に豊穣の狼神なのか疑いつつ
も、北の故郷へ帰りたいという彼女の言葉に
絆され、ロレンスは共に旅することを了承す
る。そんな二人旅に思いがけない儲け話が持
ち掛けられる。近い将来、ある国の銀貨が値
上がりするというのだ。その儲け話のカラク
リを探るべく、ロレンスは話に乗って事件へ
と巻き込まれていく。