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はめつのおうこく
人類に知恵と安寧をもたらした存在――“魔女”。
しかし、リディア帝国の“超産業革命”は魔法を凌駕する科学文明を生み出し、
魔女は進歩を阻害する“敵”と見做されてしまう。
かくして“魔女狩り”が始まった。
魔女クロエに育てられた人間アドニスは
最愛の師を奪われ、同族である人類への復讐を誓う。
絶望を糧にした修羅は、殺戮の果てにいかなる“救い”を見いだすのか――。
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絶園のテンペスト
『世の中の関節は外れてしまった。ああ、なんと呪われた因果か、それを直すために生れついたとは!』
※『ハムレット』シェイクスピア野島秀勝訳岩波文庫
ある日、魔法使いの姫君が樽に詰められ置き去りにされた。
ある日、ひとりの少女が唐突に殺され、犯人が捕まらず時が過ぎた。
そしてある日、復讐と魔法をめぐる、時間と空間を超えた戦いが始まった!
正気と狂気、理性と知性。自信と確信。悲劇で不合理な世の中で物語は始まる―――。
“はじまりの樹”の加護を受ける魔法使いの一族・鎖部一族。その姫宮にして、
最強の魔法使い鎖部葉風。彼女は“はじまりの樹”と対をなし、
破壊の力を司る“絶園の樹”を復活させようとする同族の鎖部左門によって、無人島に樽に詰められて置き去りにされてしまう。
葉風が孤島から流したメッセージを、妹・愛花を殺した犯人に復讐を誓う少年・不破真広が拾う。
真広は犯人を魔法の力で見つけることを条件に、葉風に協力する。そして真広の親友で、
愛花の恋人である滝川吉野は、危機を真広に助けられたことから、その復讐劇に巻き込まれることになる。