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惡の華 第七回 第七回
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切ないほどに苦しく真摯な告白のそのあとに即座に裏切りを果たす 我と我が身の愚かしさよ遅すぎる懺悔は、もはや永久に届くまい。何處まで行っても解放され...
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惡の華 第六回 第六回
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苦腦、恥辱、後悔、啜り泣き、おれの魂を腐蝕させてゐるすべての闇を愛し君、我が戀人よ、お前は知つているだらうか?お前がその美しく白い腕(かいな)でおれ...
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惡の華 第五回 第五回
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耀きわたるこの大空の下で剣呑さの欠片も感じさせぬ、浮かれたこの日曜の町中で今この瞬間にも、悪魔めが、おれを誑かさんと手薬煉を引ゐておるのだこの皮一...
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惡の華 第四回 第四回
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夜な夜な現れては消える、青い夢の女、我が天使あなたの其の聲、其の匂ひ、其の微笑みに、癒されてゆく我が魂 我が恐るべき情熱如何に人々が我を蔑まんとも...
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惡の華 第三回 第三回
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万物に平等に降り注ぐはずの朝日にさへも わが魂は見放された。一片の光輝(かがやき)すらも届かぬこの深淵では疑念と欺瞞が呪ひのやうに渦巻ゐて、哀しき戀...
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惡の華 第二回 第二回
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見よ、街を灼き尽くさんと 地平線にその身を横臥へる太陽がおれを嘲笑つてゐる見よ、四方八方を取り囲む山々が 凍えるやうな冷酷さをもつておれを罵つてゐ...
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惡の華 第一回 第一回
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息が詰まるやうなこの小さき町の片隅で崇高なる書物の内に響き渡る叡智の羽音だけがおれの精神(たましい)に安らぎと尊厳を与える。ああ、だが、きみよ、おれ...
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惡の華 第九回 第九回
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おれたちは 永劫不滅の報いを受けて光に満ちた樂園から追放されたアダムとイブの因果のもとに無慈悲にも行き場のない路上に打ち捨てられた崇高かつ憐れな人...
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惡の華 第十回 第十回
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『少年よ、どんな気分だ。 凡てが虚構に過ぎぬことを思い知らされた今宵、この陰惨な苦惱の瞬間は。今の今まで、己を保つために信じてきた僅かばかりのささ...
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惡の華 第十三回 第十三回
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過ぎし日の甘い悔恨 狂おしい春の暴風雨(あらし)あの地獄の季節に置いてきた 若さゆへの過ちの代償を 何時の間に清算した気になつてゐる?われら 決して...
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惡の華 第十二回 第十二回
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かつてあの女(ひと)が描いて見せた黄昏の魅惑に再び相まみえることが出来るのなら、譬(たと)へば それが天国でも地獄でも 一向構はぬ嵐を孕む鈍(にび)色(い...
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惡の華 第十一回 第十一回
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漆黑の夜に降る 鉛のやうに重たい雨が、硝子窓を激しく叩ゐて 瀕死の罪人を情け容赦なく責め立てる夏の湿り気が鬱陶しくも纏わりついて 躰の自由を奪ひと...
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好きっていいなよ。 第13話 Say ”I love you”.
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夏祭りの夜に感じた、あたたかさ。それは、今も、めいの手の中にある。もっと、一緒にいたい――。あふれんばかりの、大和への想い。大和は、そんな、めいの心...
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好きっていいなよ。 第12話 守ってるよ
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誰も自分のことなんて好きじゃない、必要としていない――。モデルの仕事も放棄して、部屋に引きこもってしまった、めぐみ。幼いころからめぐみを知る友人・も...
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好きっていいなよ。 第11話 パレード
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不安に感じていた、あさみと愛子との友情も変わらず、めいはホッとする。そして、ついに大和とふたりきりのランド旅行へ!初めてのこと、苦手なこと、いろん...
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好きっていいなよ。 第10話 他には何も
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海に「めいを好きになった」と宣言されて動揺する大和は、めぐみから「ふたりがデートの約束をしていた」と聞き、めいにキツくあたってしまう。さらに、めぐ...
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好きっていいなよ。 第9話 それぞれの
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思っていることを素直に口に出せるようになった、めい。大和からもらったペアリングに微笑み、ついに彼を「大和」と名前で呼べるようにもなった。相談に乗っ...
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好きっていいなよ。 第8話 恋愛初心者
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自分の中にある想いをぶつけるように、めいは大和にキスをした。でもやっぱり、めぐみのことが気になって、大和を困らせる態度を取ってしまう。大和を信じた...
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好きっていいなよ。 第7話 好き、なのに
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めぐみと恋人同士のようだった大和を遠い存在のように感じながらも、バイトを続けるよう勧めてしまう、めい。大和はあいかわらず優しいが、久しぶりに過ごす...
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好きっていいなよ。 第6話 どうして・・・
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ラブラブなあさみと中西がうらやましい大和は、つれない態度のめいが少しさびしい。でも実は、めいも大和を思って、こっそり凪にクッキーの作り方を習ってい...
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好きっていいなよ。 第5話 このままが
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捨て猫を自分のことのように心配するめいの姿にうたれた大和は、その子猫を「クロ」と名付けて飼い始める。ある日、大和は、めいの猫の「マシュマロ」を連れ...
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好きっていいなよ。 第4話 傷が、ある
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めいの印象が以前と変わり、大和と付き合っていることが校内で噂になるなか、ふたりはお揃いのブレスレットに幸せを感じていた。友人の早川駆流から、めいを...
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好きっていいなよ。 第3話 人を信じれば・・・
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初めてのデート。「恋人っぽいことをしよう」と、繋いでくる大和の手にドキドキしながらも、そのぬくもりにめいは初めての温かい感情を知る。しかしそんな中...
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好きっていいなよ。 第2話 唐あげ味の
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キスをきっかけに大和を意識しはじめる、めい。大和につられ、同級生の及川あさみもめいに声を掛けてくれるように。あさみは明るい女の子だけど、大きい胸が...
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好きっていいなよ。 第1話 キスをした
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彼氏どころか、友だちもいない歴16年――。いつもひとりで行動している橘めいは、同級生にからかわれる日々を過ごしていた。ある日、中西健志のイタズラに怒り...
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まかせてイルか! まかせてイルか!
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鎌倉近くの湘南海岸で、「イルか屋」という湘南きっての便利屋を営んでいる小学6年生の海(うみ)・空(そら)・碧(あお)の三姉妹。“どんな仕事も断らない!”をモッ...