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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第120回「老犬と過ごす幸せに満ちた日々」
コメ0 週刊文春デジタル 1週間前
犬は、犬というやつは。共に暮らし始めて数年たつが、自分の何倍もあるでっかい二足歩行の生き物を信頼し、愛し、共に生きようとしてくれるだなんてまるで奇跡みたいだな、と未だに新鮮に感動する。犬と共に歩く世界はひとりの時よりもずっと鮮やかで、きらきらと輝いて見える。あのつぶらな瞳に映る自分のことだけは...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第119回「これぞオタク女子の夢の住まい!」
コメ0 週刊文春デジタル 3週間前
付き合いの長い友人たちと飲むたびに、おばあちゃんになったら絶対に同じマンションに住もうな、という誓いを立てあっている。たとえ結婚していようとしていなかろうと、子どもがいようがいまいが、人生の最後は支え合って面白おかしく生きていこう、と。全員一人の空間が必要なタイプだからシェアハウスじゃなくて、...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第118回「最愛の妻が遺したレシピがくれたもの」
コメ0 週刊文春デジタル 1ヶ月前
思い出の味はいつだって、懐かしいあの頃の記憶を連れてきてくれる。祖父の作った甘いすき焼き、先輩の家に行けば必ず出してくれたちゃんぽん麺、友人考案の簡易版ホットチョコレート。たとえもう二度と会うことのできないその人たちの声や顔を思い出すのに、ずいぶん時間がかかるようになったとしても。『米蔵夫婦の...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第117回「社会への怒り×SFの衝撃的な展開!」
コメ0 週刊文春デジタル 1ヶ月前
初めて痴漢されたのはたしか小学生。それから電車に乗るときは常に臨戦態勢だ。耳鼻科検診に来た医者の距離感に違和感を抱いていたら保健室の先生が顔を真っ青にして飛んできたことがあった。未だに男性の医者がちょっと怖い。条件の良い物件が一階で諦めたこともあった。でも男友達はその理由が最後までよく分からな...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第116回「偶然生まれるアートな瞬間との邂逅」
コメ0 週刊文春デジタル 2ヶ月前
平安時代なら引目、鉤鼻、おちょぼ口。18世紀のヨーロッパでは病的なほどの白肌と過剰な付けボクロ。美人の定義は時代によって変わると言われているけれど、「美しい」と感じるものもまた、知らず知らずのうちに自分の中に蓄積された“美しさ”の定義によって、ジャッジしているように思う。そう考えれば、『偶発的ルネ...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第115回「『日本警察の父』を描く幕末コメディ」
コメ0 週刊文春デジタル 2ヶ月前
あなたの幕末はどこから? 私は司馬遼太郎著『新選組血風録』から。時代の転換点、その混沌というべき大きなうねりの中で己が才能を開花させ、国や未来、あるいは自分や仲間のために命を燃やした人々の群れは、その信念に関わらずどうしたって魅力的だ。『だんドーン』はそんな幕末期の日本を舞台に、後に「日本警察...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第114回「“飯フレ”という理想的な関係性」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
社会人になってから友達を作るのってなかなかに難しい。人見知りがゆえに、仕事をきっかけに出会う人とは仲良くなるまでにものすごい時間と労力がかかるタイプ。学生時代の友人たちとは仲が良くとも、生活スタイルや住む場所の違いからふらりと「今日飲み行かない?」と声をかけることはもうできない。会うなら一か月...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第113回「絵を売るため、真逆の二人がバディに」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
絵や美術品は美術館で見るもの。そうずっと思っていたのに、先日友人宅に遊びに行ったら大きな油絵が飾ってあった。「個展で一目惚れして買っちゃったんだあ」と幸せそうに語る友人に、絵って買えるんだ!と当たり前と言えば当たり前のことに気づき、そして湧く疑問。その絵の値段ってどうやってつけるんだ……?『いつ...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第112回「情熱溢れるデザイナーの真の顔は……」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
才能があれば、情熱があれば、売れる。世界がそんな純粋で分かりやすいものならどんなによかったか。どのような世界にだってそれだけではない力学があることを私はもう知ってしまっているけれど、まさかファッション業界もそうだったなんて。『ファッション!!』を読めば、純粋にその華やかさにうっとりしていた頃には...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第111回「漱石がJK !? 文豪への愛が溢れる転生譚」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
『こころ』や『吾輩は猫である』『坊っちゃん』など、多くの作品が教科書に載り、たとえ作品を読んだことはなくとも、旧千円札の人として知らぬものなどいない明治の文豪・夏目漱石。そんな夏目漱石がもし生まれ変わって女子高生として生きていたとしたら? そんな夢のような思考実験を恐ろしい解像度で描いているのが...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第110回「女性作家と〈怪物〉のパワフルな連帯」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
男の名前を借りなければ本を出版できなかった女性作家が出会ったのは、記憶を無くした醜い女の子。やがてこの出会いが二人を変え、周りの女性たちの意識も変え、連帯を生む。そんなの最高のシスターフッドじゃないか!『黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ』を読んでから、私はずっとパワーが漲っている。怪物上等、「私...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第109回「推しを持つ者よ、共感と笑いに震えろ」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
ああ、推しが今日もかわいい。生きていてくれてありがとう。推しが美味しいもの食べているといいな。推しと同じ車両に乗り合わせたら、どうする? あれ、もしかしてこれ、私へのメッセージ!?!? あるある……いやないよ!?となる極端な妄想も含め、一方的に熱くて重いあの感情、狂気とも呼べる偏愛的な思考回路に身に覚...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第108回「恋愛の終わり、別れ際のリアリティ」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
「5ラブランゲージ」というものをご存じだろうか? 肯定的な言葉・共に過ごす時間・贈り物・自分のためにしてくれる行動・ボディタッチなど、愛を伝える方法には5種類あって、人によってその優先順位は異なるそうだ。大好きなのに恋人とはこの優先順位がまるで違うからどうしたってずっと寂しいんだ、と酒をあおった友...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第107回「正反対の二人が挑む国際捜査の世界」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
近所のスーパーで私が最も信頼している素晴らしいレジ捌きの店員さんは、おそらく東南アジア出身だ。銀座へ行くと、近頃はもう日本人より海外からの観光客の方が多いような気さえする。気づけばどんどん国際色豊かな街へと変わりつつある東京だけれど、その実人々の感覚は全然変わってないみたいだ。だって、ふらりと...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第106回「ロシアの漫画家が描く独裁国家の恐怖」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
ロシアによるウクライナ侵攻が開始されて一年半ほどが過ぎた。過去に比べ間違いなく成長したと思っていた世界で、よもやこのような戦争が起こるとは。世界人口の七割がいまや独裁とみなされる強権国家に住むという。戦争やコロナ禍を経験し、平和な日常、民主主義、信じていた当たり前が揺さぶられ続ける世界の中で、...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第105回「着物の和洋折衷アレンジにうっとり」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
我こそは着道楽。どこに着て行くのか悩んでしまうようなインパクトのあるトンチキファッションをこよなく愛している。ところが30を過ぎたあたりから周りの同好の士が次々とある沼へとハマっていった。着物である。視界の端にちらちらと映るそれらはあまりに個性的かつ魅力的ながら面倒くさそうでもあり、二の足を踏ん...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第104回「〆切の魔力に共感! 異世界コメディ」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
しめきり。この世で最も強い力を持ち、人の心を縛りつけ、その余白を奪う言葉のひとつだ。試しに寝ている私の耳元で、いや通り過ぎる私に、ぼそりと呟くだけでいい。泣きながら呪詛の言葉を吐く姿をご覧になれることだろう。たとえ締め切りという言葉が身近にない人であっても、「夏休み最後の日」とか、「進路希望調...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第103回「女性たちの無念が滲み出る台湾ホラー」
コメ0 週刊文春デジタル 8ヶ月前
一人暮らしの女性は夜のコンビニでアイスを買ってはいけないらしい、危険だから。幸せそうに見えたからと電車で刺され、女性の地位向上に関するG7会合では唯一男性の代表が参加、ジェンダーギャップ指数は146カ国中125位であるこの国で女として生きることは、罰ゲームみたいだと時々思うことがある。だから、『守娘(...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第102回「凸凹コンビのド根性シスターフッド」
コメ0 週刊文春デジタル 9ヶ月前
持って生まれた才能と何故だか愛されてしまう運命によってハッピーエンドをむかえるお姫様の話はあんまり好みじゃない。むしろ上に立つ者ほど民を想い、泥臭く努力してナンボだろ。だいたい王子様に見初められてハッピーエンドって許しがたい。そんなひねくれた私やあなたにおすすめなのが『ふつつかな悪女ではござい...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第101回「規格外の才能が、周囲を狂わせる」
コメ0 週刊文春デジタル 9ヶ月前
私の古くからの友人にそれはそれは美しい人がいた。類稀なる外見とは裏腹にその心はとても臆病で繊細で穏やかだったものだから、そもそも人の興味を引くことそのものや、幅広い年齢層の異性から向けられる狂信的なまでの妄執、身に覚えのない噂や勝手な嫉妬に必要以上に苦しめられていたようだった。健康と引き換えに...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第100回「本への愛が溢れるビブリオファンタジー」
コメ0 週刊文春デジタル 10ヶ月前
神話に民話、伝承、おとぎ話……人は古来、物語と共に生きてきた。物語によって団結し、誇りを持ち、時に他者を差別し、その行為すらも正当化する。私たちの紡いできた文化の中心たる物語のなんと美しく怖く、かけがえのないものか。『図書館の大魔術師』はそんな物語を載せた書物、本というものの歴史を辿り、さまざま...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第099回「末永く一緒にいてほしい二人」
コメ0 週刊文春デジタル 10ヶ月前
海沿いののどかな漁村で漫画と本を何冊も持ち歩き、人見知りかつ会話が突飛すぎて「宇宙人」と呼ばれていた私にとって、少女漫画や学園もののラブコメは基本的にSFだ。私とは生きていた世界線が違いすぎる。でも『白山(しろやま)と三田さん』は、ラブコメながらなんだかシンパシーを感じて気づけば夢中で読んでいた...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第098回「生きていくには『大丈夫』が必要」
コメ0 週刊文春デジタル 10ヶ月前
お気に入りの入浴剤を入れたあったかいお風呂や、豆から挽いたコーヒーの香り、犬の腹に顔をうずめて大きく深呼吸すると、空気が胸の奥まで届いてちゃんと息を吸えたなって思う。あれやこれやで削られた心が温まってちょっとだけ元気が出る。もう頑張れない自分をもう一度奮い立たせて大丈夫になりたい、大丈夫な場所...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第097回「罪深い人々が沈む愛憎の沼」
コメ0 週刊文春デジタル 11ヶ月前
霊感を持たず、頑健な身体を持ち、少々目立つところのある私にとって、災難を運んでくるのはいつだって他者だった。だから、生きている人間が、一番怖い。もっと言うと本人にさえコントロールできないような人間の情念が一番怖い。『兄だったモノ』を読んでいると、薄気味悪い化け物以上にじっとりとした余韻を残す歪...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第096回「好きなものにのめり込むことの尊さ」
コメ0 週刊文春デジタル 12ヶ月前
何度も何度も繰り返し読んだ聖典のような一冊、尻込みするたびに脳内でリフレインさせて己を奮い立たせたあのキャラのセリフ、その世界で繰り広げられているあれやこれやがあまりに好きすぎて言葉にすらできず、思わず本を抱きしめジタバタしてしまったこと。『これ描いて死ね』を読んでいると、人生に何度となくあっ...
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『ドランクドラゴン 鈴木拓さんのお宅へ!!』 【Vol.1141】
コメ0 アメブロでは言えない話 ~The Salon of Lady Dewi~ 85ヶ月前
先日、 日本リアライズ プレゼンツTBSラジオ「ドランクドラゴンの鈴木拓宅」にゲスト出演しました!!
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『ドランクドラゴン 鈴木拓さんのお宅へ!!』 【Vol.1141】
コメ0 アメブロでは言えない話 ~The Salon of Lady Dewi~ 85ヶ月前
先日、 日本リアライズ プレゼンツTBSラジオ「ドランクドラゴンの鈴木拓宅」にゲスト出演しました!!