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うたわれるもの 偽りの仮面
目覚めたのは雪深き山間部。
過去も名も思い出せぬまま彷徨う男に、世界は優しくはなかった。
巨大な牙を持つ生物が襲い掛かり、闇に蠢く異形が男を追い詰める。
そんな男に差し出されたのは白く美しい少女の手……その手を取った時、物語は始まった。
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おおかみかくし
16歳の少年 九澄博士(くずみ・ひろし)
は、都心から離れた山間にあるニュータウン
嫦娥町(じょうがまち)で暮らすこととなっ
た。 河川が“旧市街“と”新市街“を分断する
この町は、今もまだ謎に包まれた土地文化や
風習が数多く残っている。取り立てて目立つ
存在ではなかった博士をクラスメイトはあり
得ないぐらい気にかけてくれる。そんな環境
に戸惑いつつも新しい生活を楽しむ博士だ
が、ただ1人、クラス委員を務める櫛名田眠
(くしなだ・ねむる)だけが明らかに博士と
距離を置いているのが気がかりだった。数少
ない接触の中で、彼女は博士に忠告する。
「旧市街には近づかないように」そこに何が
あるのか?・・・そして恐怖と謎が交錯する。