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「艦これ」いつかあの海で
在りし日の艦艇の魂を、その身に宿す少女、「艦娘」。
海の底より生まれくる敵性艦艇群「深海棲艦」と呼ばれる異形の敵に、唯一対抗できる存在である彼女たちは、人々と海を護るべく戦いの中に身を置いていた。
しかし、圧倒的な物量を誇る深海棲艦隊の前に、彼女たちは傷つき、あるいは斃れ、戦局は大きく傾きつつあった。
その中で、新たな艦隊に配属される駆逐艦「時雨」。
彼女が配属された新たな艦隊は「第一遊撃部隊」、その「第三部隊」(1YB3H)。だがその艦隊は、後方に配備されていた旧式戦艦「山城」「扶桑」、そして唯一艦の航空巡洋艦「最上」と駆逐艦四杯という、「寄せ集め」ともいえるような部隊だった。
残存戦力の総力を挙げた起死回生を企図した作戦の一翼として、主力部隊を援護するための囮にも見える任務で運命の海峡へと出撃に向かう「時雨」たち1YB3H。激しさを増す戦いの中で、彼女たちを待ち受けるものは——。
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夜ノヤッターマン
辺境の地で、海峡の向こうを見つめる少女がいた。
そこはヤッター・キングダム。正義の味方ヤッターマンが支配する、天国のような国だといわれている。
少女は、病気の母を助けてくれるようにヤッターマンに頼もうと、ヤッター・キングダムに上陸しようとするが、
追い払われ、母は手の施しようがなく逝った。
ドロンボー。それはかつて存在した大泥棒の一団である。ドクロベエというボスの下、ドロンジョという美女がいた。
その美女につかえていたのが、ボヤッキー、トンズラーというふたりの男。ドロンボーはヤッターマンと敵対し、戦いに敗れ、辺境の地へ追放されたのだった。
これは、新たな世代のドロンボー──、ドロンジョ・ボヤッキー・トンズラーと、新たなヤッターマン──、ガンちゃん・アイちゃんの誕生を描くものである