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【第155回 直木賞 候補作】『家康、江戸を建てる』門井慶喜
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 101ヶ月前
天正十八年(一五九〇)夏、豊臣秀吉は、相州石垣山の山頂にのぼり、放尿をはじめた。 眼下に小田原城をながめつつ、秀吉自身を除けば日本一の大名である徳川家康へ、「ご覧なされ」 上きげんで告げた。「あの城は、まもなく落ちる。戦国の梟雄・伊勢新九郎(北条早雲)あらわれて以来五代一百年をかぞえる北条家が...
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【第155回 直木賞 候補作】『暗幕のゲルニカ』原田マハ
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 101ヶ月前
暗幕のゲルニカ芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ。――パブロ・ピカソ 目の前に、モノクロームの巨大な画面が、凍てついた海のように広がっている。 泣き叫ぶ女、死んだ子供、いななく馬、振り向く牡牛、力尽きて倒れる兵士。 それは、禍々しい力に満ちた、絶望の画面。 瑤子は、ひと目見ただけ...
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【第155回 直木賞 候補作】『ポイズンドーター・ホーリーマザー』湊かなえ
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 101ヶ月前
マイディアレスト 有紗のことを、ですか? 解りました。 有紗は六歳下の妹です。仲の良い姉妹だったかと問われると、どう返していいのかよく解りません。もう少し歳が近ければ、一緒に遊んだり、逆に、ケンカをしたりしていたのでしょうが、六歳差では、学校が重なることもなく、母も専業主婦ですから、面倒をみろと...
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【第155回 直木賞 候補作】『真実の10メートル手前』米澤穂信
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 101ヶ月前
1 いつになく早い雪が日本の東半分をまだらに覆った朝が明けて、わたしは名古屋駅にいた。 八時の「しなの」で塩尻に向かうことにしていた。いくつかの路線でダイヤが乱れているけれど、予定の電車は定刻通りに出るそうだ。 駅のホームで人と合流する手はずだったが、車輛がホームに入ってきてもまだ現れない...
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『21世紀の戦争と平和』を何故選挙前に書いたか。「私はいま日本の行く末に危機感を持っています。このままいけば日本
コメ4 孫崎享のつぶやき 102ヶ月前
第二次世界大戦を経験してきた世代には「日本を再び戦争する国家にはしたくない」という強い思いがあります。その思いは、社会的立場、政治的立場を超えて共有されています。 たとえば、一九三〇年生まれで、二〇一五年一二月に亡くなった野坂昭如さん。一七歳のとき、下宿先の親戚の家で窃盗を働いて少年院に送致さ...
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『二重生活』門脇麦&菅田将暉、撮影中もお互いを「観察」していた!? 門脇「菅田君は本番中も寝ていました(笑)」
コメ0 AOLニュース 102ヶ月前
直木賞作家・小池真理子の同名小説を映画化した『二重生活』は、他人の尾行を始めた女性が、その過程でさまざまな変化を経験していくストーリー。尾行する主人公・珠を演じた門脇麦、珠の恋人役の菅田将暉に、映画『二重生活』にまつわる話をインタビューした。――"尾行"がテーマの作品ですが、サスペンスフルな展開
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苦しくて、食欲がなくなる。でもしあわせを感じる病があるらしい
コメ0 Glittyちゃんねる 102ヶ月前
いい恋って、なんだろう。そう聞かれたとき、なんと答えますか?お互いが成長し合える恋。自分の素をさらけ出せる恋。天にも昇る気持ちの恋。きっとそれぞれが思う「いい恋」があるはずです。直木賞作家・西加奈子さんの考える「いい恋」を、こちらのショートムービーから見ることができます。このショー
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『21世紀の戦争と平和』(14日発売)「私はいま日本の行く末に危機感を持っています。このままいけば日本は民主主義国
コメ4 孫崎享のつぶやき 103ヶ月前
第二次世界大戦を経験してきた世代には「日本を再び戦争する国家にはしたくない」という強い思いがあります。その思いは、社会的立場、政治的立場を超えて共有されています。 たとえば、一九三〇年生まれで、二〇一五年一二月に亡くなった野坂昭如さん。一七歳のとき、下宿先の親戚の家で窃盗を働いて少年院に送致...
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本木雅弘主演、西川美和監督最新作『永い言い訳』、物語の中では揃うことのない「ふたつの家族」が揃う幻想的なメインビ
コメ0 AOLニュース 103ヶ月前
『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化する最新作『永い言い訳』が10月14日(金)より公開される。この度、本作のメインビジュアルが完成した。メインビジュアルは、東京ADC賞?
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ダーク〝シネマ&ブック〟ツーリズム~西成山王ホテル
コメ0 ダークツーリズム・ジャパン 103ヶ月前
西成山王ホテル著=黒岩重吾『西成山王ホテル』文庫は現在品切れ。Amazonマーケットプレイス等で入手可。 2003(平成15)年に没した直木賞作家・黒岩重吾の作品をいま、新刊書店で探すと並んでいるのは80年代以降に書かれた古代史小説ばかりで、そのジャンルの作家と認識している人も多いのではないか。また彼の直木...
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本木雅弘、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演でクズ男を熱演 西川美和監督最新作『永い言い訳』予告編
コメ0 AOLニュース 104ヶ月前
『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化する最新作『永い言い訳』の予告映像第一弾が完成した。https://youtu.be/Jeg8zeWbOpY予告編では、不倫相手と密会
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「理由なき尾行」を通して浮き彫りにされる孤独とは?門脇麦主演『二重生活』予告編
コメ0 AOLニュース 105ヶ月前
映像作家・岸善幸が、直木賞作家・小池真理子の同名小説を大胆に脚色、音楽を国際的にも活躍する岩代太郎が担当し、キャストには、主演に、若手女優の中でも群を抜いた演技力を持つ門脇麦を、共演に長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキーら豪華俳優陣を迎えた映画『二重生活』が6月25日(土)より全国公開される
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門脇麦&菅田将暉の無防備すぎる寝顔写真が美しすぎる!尾行生活にはまる美少女が覗いた禁断の世界 映画『二重生活』
コメ0 AOLニュース 106ヶ月前
映像作家・岸善幸が、直木賞作家・小池真理子の同名小説を大胆に脚色、若手女優の中でも群を抜いた演技力を持つ門脇麦を主演に、長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキーら豪華キャスト陣を共演に迎え映画化に挑んだ『二重生活』が6月25日(土)より全国公開される。この度、本作の場面写真が解禁された。主人公
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常盤貴子がストーカーと化す平凡な主婦に!池松壮亮と初共演を果たす映画『だれかの木琴』公開決定
コメ0 AOLニュース 106ヶ月前
常盤貴子と池松壮亮が初共演を果たす、直木賞作家・井上荒野の「だれかの木琴」の映画化『だれかの木琴』が2016年9月に公開することが分かった。本作の監督、脚本をつとめるのは『橋のない川』『絵の中のぼくの村』『わたしのグランパ』などを手掛け、ベルリン国際映画祭銀熊賞を始め世界中で40以上の映画賞を
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小林麻耶は明太子カラーの服で勝負! 福岡WEB小説『ぴりから』記者発表会取材レポート
コメ0 ゲーム実況ブロマガ「ゲキマガ」 106ヶ月前
福岡県が2月12日(金)から配信する福岡WEB小説『ぴりから』記者発表会を取材した。『ぴりから』は「食、歴史、文化etc… やみつきの刺激」をコンセプトに、福岡県のことが大好きで応援したいという「福岡愛」あふれる7人の著名人によって展開される福岡県を舞台とした小説。2月12日から毎週金曜日に下記サイトで順次配信...
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小林麻耶は明太子カラーの服で勝負! 福岡WEB小説『ぴりから』記者発表会取材レポート
コメ0 ゲーム実況ブロマガ 106ヶ月前
福岡県が2月12日(金)から配信する福岡WEB小説『ぴりから』記者発表会を取材した。『ぴりから』は「食、歴史、文化etc… やみつきの刺激」をコンセプトに、福岡県のことが大好きで応援したいという「福岡愛」あふれる7人の著名人によって展開される福岡県を舞台とした小説。2月12日から毎週金曜日に下記サイトで順次配信...
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成海璃子、non-noモデル遠藤新菜が大胆すぎる濡れ場も見せる映画『無伴奏』予告編
コメ0 AOLニュース 107ヶ月前
直木賞受賞作家・小池真理子の半自叙伝的同名小説を、『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』の矢崎仁司監督が成海璃子、池松壮亮、斎藤工で完全映画化する映画『無伴奏』の本予告がこの度公開された。https://youtu.be/RvLnsWCTcNE本作は学園紛争が起きていた1970年
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門脇麦&菅田将暉の刺激的なキスシーンも・・・禁断の人間関係を描いた映画『二重生活』特報
コメ0 AOLニュース 107ヶ月前
女優・門脇麦主演、映像作家・岸善幸が直木賞作家・小池真理子の原作を大胆に脚色した映画『二重生活』が6月25日(土)より新宿ピカデリーほか全国公開される。この度、本作のウェブ特報が解禁された。https://youtu.be/ij_28MrNW48NHK特集ドラマ『ラジオ』で文化庁・芸術祭大賞
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芥川賞・直木賞の全候補作を無料で試し読み!
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 107ヶ月前
新進作家の最も優秀な純文学短編作品に贈られる、「芥川龍之介賞」。 そして、最も優秀な大衆文芸作品に贈られる、「直木三十五賞」。日本で最も有名な文学賞である両賞の、ニコニコでの発表&受賞者記者会見生放送も10回を数えます。 なんと今回も、候補作の出版元の協力によって、芥川賞・直木賞全候補作品冒頭部分の...
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【第154回 直木賞 候補作】『孤狼の血』柚月 裕子
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 107ヶ月前
プロローグ 呉原東署の会議室は、殺気立っていた。 ドアの外には呉原市暴力団抗争事件対策本部、と書かれた紙が貼られている。 部屋には七十名近い捜査員が集結していた。所轄の東署副署長をはじめとする幹部、暴力団係の係員と各部署から掻き集められた署員、県警捜査四課暴力団担当の捜査員ならびに管区機動隊員だ...
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【第154回 直木賞 候補作】『羊と鋼の森』宮下 奈都
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 107ヶ月前
森の匂いがした。秋の、夜に近い時間の森。風が木々を揺らし、ざわざわと葉の鳴る音がする。夜になりかける時間の、森の匂い。 問題は、近くに森などないことだ。乾いた秋の匂いをかいだのに、薄闇が下りてくる気配まで感じたのに、僕は高校の体育館の隅に立っていた。放課後の、ひとけのない体育館に、ただの案内役...
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【第154回 直木賞 候補作】『戦場のコックたち』深緑 野分
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 107ヶ月前
第一章 ノルマンディー降下作戦 夜空は曇っていたが、少しずつ途切れはじめた雲間から月がのぞき、あたりを照らしはじめた。暗い空を飛ぶC47輸送機“スカイ・トレイン”の隊列が、風を切り、黒くさざめくドーバー海峡を間もなく抜けようとしていた。 一九四四年六月六日の真夜中、窓から外を見ると、何フィートも離...
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【第154回 直木賞 候補作】『ヨイ豊』梶 よう子
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 107ヶ月前
安政五年(一八五八)九月六日、初代歌川広重没。享年六十二。文久元年(一八六一)三月五日、歌川国芳没。享年六十五。元治元年(一八六四)十二月十五日、三代歌川豊国(初代国貞)没。享年七十九。 一、梅が香の章一 白梅の香りが境内に漂っている。 元治二年(一八六五)如月初旬。童たちが太鼓や笛を鳴らしなが...
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【第154回 直木賞 候補作】『つまをめとらば』青山 文平
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 107ヶ月前
(ひともうらやむ)「なんだ?」 長倉克巳は怪訝そうに言った。目は、長倉庄平が持参した釣針に向いている。「なんだ、とはなんだ!」 相変わらずだな、と思いながらも、庄平は答えた。長倉本家のたいそうな屋敷の、克巳の座敷である。「十日前、どうしても今日までに釣針が欲しいと言ったではないか」「そんなこと、...
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芥川賞にスポンサーがつく?|ちょっと右よりですが・・・
コメ0 「ちょっと右よりですが…」公式ブロマガ 108ヶ月前
文藝春秋が芥川賞、直木賞のスポンサーを探しているという。すでに電通が動いていて、スポンサー筋の受けもいいらしい。しかし、それでいいのだろうか。芥川賞、直木賞といえば、菊池寛が二人への友情の証として昭和10年に始めた賞。
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小説が元になって、できちゃった乗馬クラブ!
コメ0 ウォーカーおでかけブログ@ニコニコ出張版 113ヶ月前
●北海道石狩市地域編集長 こじの記事をご紹介します!※以下、スタッフによる抜粋北海道石狩市厚田区聚富。ここにある乗馬クラブ「シルバーランチ」さんは今年の5月にオープン。代表の奥川さんにお話を聞きました。この牧場は小説が元で作られたのだそうです。奥川さんのお父様の知り合いに、小説家の村山由佳さん(直木...
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芥川賞・直木賞の全候補作を無料で試し読み!
コメ1 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
新進作家の最も優秀な純文学短編作品に贈られる、「芥川龍之介賞」。 そして、最も優秀な大衆文芸作品に贈られる、「直木三十五賞」。日本で最も有名な文学賞である両賞の、ニコニコでの発表&受賞者記者会見生放送も9回を数えます。 なんと今回も、候補作の出版元の協力によって、芥川賞・直木賞全候補作品冒頭部分のブ...
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【第153回 直木賞 候補作】『東京帝大叡古教授』門井 慶喜
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
第一話 図書館の死体 うとうととして目ざめると東京だった。長旅で体がこわばっている。私はばりばりと音を立てるようにして三等客車の固い椅子から身をひきはがし、車室を出て、新橋停車場(ステーション)のプラットホームに降り立った。ここから路面電車へ乗り継がなければならないことは、事前の調べでわかってい...
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【第153回 直木賞 候補作】『若冲』澤田 瞳子
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
鳴鶴 一 大きな角盆をよいしょ、と抱え、お志乃(しの)はつや光りする箱階段をふり仰いだ。 女子の足には少々高すぎる段を上がる都度、わざと足を踏み鳴らす。顔料(がんりょう)の入った絵皿が盆の中でかたこと動き、ここ数日家内に満ちている梅の香が、その時ばかりは膠(にかわ)の匂いに紛れて消えた。 階段を...
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【第153回 直木賞 候補作】『永い言い訳』西川 美和
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
ぼく 大学の時につきあった彼女は、絶頂に達する直前になると、もうやめて、と決まって言った。ぼくを鼓舞する意味の「もうやめて」ではない。ほんとにやめて、自分から身体を放してしまうのだった。 彼女はしかし、ぼくを拒絶しているつもりはないと言った。そばに寄り添い、ぼくのまだ薄かった胸に尖ったあごを乗せ...
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【第153回 直木賞 候補作】『アンタッチャブル』馳 星周
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
1 ハムの連中の冷ややかな視線を背中に感じながら、宮澤武(みやざわたけし)は警察総合庁舎別館三階の廊下を早足で歩いた。 ハム――公安の連中に対する刑事警察の蔑称だ。公安の公の字を分解すればカタカナのハムになる。廊下をすれ違うハムの連中はだれもが没個性で、その辺を歩いているサラリーマンと見分けが...
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【第153回 直木賞 受賞作】『流』東山 彰良
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
プロローグ その黒曜石の碑(ひ)は角が取れ、ところどころ剥(は)がれ落ち、刻まれた文字もまたかなり風化していたが、それでも肝心な部分は辛うじて読み取ることができた。一九四三年九月二十九日、匪賊葉尊麟は此の地にて無辜の民五十六名を惨殺せり。内訳は男三十一人、女二十五人。もっとも被害甚大だったのは沙...
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【第153回 直木賞 候補作】『ナイルパーチの女子会』柚木 麻子
コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 114ヶ月前
1 泳ぎたいな、と思った。 シャツ、スカート、下着を足元に脱ぎ捨て、素肌に水の柔らかさと光の屈折を感じて、音のない空間をどこまでも心の赴(おもむ)くままに進んでいきたい。水温が肌になじむにつれ、自分と世界の境界線が曖昧(あいまい)になり、体重も年齢も性別もその意味を失う。言葉を発しよう...
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石田衣良、朝井リョウ...小説界にハロプロファン急増!ハロー!の魅力を伝えたい文豪5人
コメ0 AOLニュース 116ヶ月前
Filed under: 芸能, カルチャー, 音楽, 連載5月7日に発売された雑誌『ダ・ヴィンチ』が一部で話題を呼んでいる。直木賞作家である朝井リョウが架空のアイドルグループの姿を描いた小説『武道館』の発売を記念して組まれた特集の中で、一人の小説家がハロプロファンであることを表明したのだ。そ