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天 赤木しげる葬式編
死闘ともいえる東西戦から3年。井川ひろゆき(古川雄輝)に、赤木しげる(吉田栄作)の告別式を報いるメールが届いた。参列後に「親しい者たちで通夜を執り行う」と言われ、戸惑うひろゆきの前に現れた“喪主”は、赤木本人!呆然とするひろゆきに、赤木は「俺はあと数時間のち、死ぬ手はずとなっている」と告げる。集められた天貴史(岸谷五朗)ら東西戦で相まみえたメンバー一人ひとりが、赤木と最期の対峙を繰り広げる…。
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天 天和通りの快男児
麻雀の「理」に対して深い造詣を抱き、雀荘で素人相手に荒稼ぎをしていた井川ひろゆきは、ある日、麻雀の請負業(=代打ち)を営む天貴史(岸谷五朗)と出会う。天は、無類の勝負強さと強い意思をもつ代打ちで、ひろゆきは天に憧れ、麻雀の世界に没入していく。やがて天とひろゆきは、神域の男と呼ばれる伝説の雀士・赤木しげる(吉田栄作)や関西屈指の現役最強の雀士・原田克美らと出会い、日本の裏麻雀界の頂点を決める戦いに挑んでいく。麻雀を通して、男たちの命をかけた圧倒的な心理戦を熱く描く。
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闘牌伝説 アカギ
「死ねば、助かるのに……」
それは、南郷の背後のソファに座っている
あの少年から発せられた言葉。少年は南郷の
後ろにいるので、当然、彼のテは見えている。
「……麻雀、分かるのか?」
「いや、全然……ただ、今あんたの背中の気配
が死んでいた。勝とうという強さがない。た
だ助かろうとして、怯えているんだ」
少年の言葉に、安全な牌でなく危険牌を打つ
南郷。結果、南郷は逆転を収めた。
休憩中に南郷は、少年に言った。
「俺の代わりに打ってくれないか?」
「……?」
少年は、麻雀を知らないと言った。つまり素
人である。ヤクザ相手の「闇麻雀」におい
て、これは無謀ともいえる暴挙だ。しかし、
南郷は感じ取っていたのだ。
この少年が持っている気配……
「あんたは、死線を越えてきた……」
今、まさに死線をさ迷っている南郷だからこ
そ感じ取ることが出来たのかもしれない、こ
の少年の持つオーラ。
「あんたなら、越えられる。この死線……」
南郷は、己の命運を、素人同然のこの少年に
賭けたのだ。勝つ(生きる)ために……。
「少年、名前は?」
しばらくの間の後、少年は答えた。
「アカギ……赤木しげる」
彼こそが、後に「裏の麻雀界」を震撼させる
ことになる
「伝説の代打ち・赤木しげる」であった。