-
-
天才王子の赤字国家再生術
覇権国家の脅威に晒される弱小国家・ナトラ王国。
若くして国を背負うことになった王子・ウェインは、補佐官のニニムに支えられながら、才能を活かした見事な手腕を発揮し始める。
でも、この国……めちゃくちゃ詰んでる!
内政に手を入れようにも金がない。
よそから奪おうにも軍事力がない。
まともで優秀な人材は他国に流出してしまう。
「早く国売ってトンズラしてえ」
ウェインの願いは、とっとと隠居して悠々自適の生活を送ること。
大国に媚を売り、国を売れば夢が叶うはず。
しかし、外交も軍事も予想外の方向へ転がってしまい……!?
知恵を機転で世界を揺るがす天才王子の弱小国家マネジメント、ここに開幕!
-
有頂天家族2
京都・下鴨神社、糺ノ森に暮らす下鴨家。
狸界の頭領であった今は亡き父・総一郎の血を継ぐ四兄弟たちは、タカラヅカ命の母を囲んでそれなりに楽しく暮らしていた。
総一郎の「阿呆の血」を色濃く継いだ三男・矢三郎を中心に起こった狂乱の一夜。
次期「偽右衛門」選出も、叔父・夷川早雲の策略も、そして「金曜倶楽部」との一幕も、
すべてが一陣の風と共に京の夜空に飛び去ったあの日から季節は流れ、洛中に心地よい香が溢れる若葉の候。
毛玉たちは尻の冷えを気にもせず、うごうごと動き出す。
天狗に拐かされ神通力を得た人間の美女・弁天は京を離れ、愛弟子である弁天に恋焦がれる隠居中の大天狗・赤玉先生こと如意ヶ嶽薬師坊は、寂しさと不機嫌を撒き散らしながら相変わらずボロアパートの万年床で、赤玉ポートワインを啜る日々を送っていた。
そんな折、赤玉先生の息子であり、壮絶なる親子喧嘩の末、敗北し姿を消した“二代目”が英国紳士となって百年ぶりに帰朝を果たす。
大驚失色。驚天動地。吃驚仰天。
天狗界、そして狸界を揺るがす大ニュースは瞬く間に洛中洛外へと広がった。
京の町を舞台に、人と狸と天狗の思惑が渦巻く毛玉絵巻第二集、ついに開幕!
「面白きことは良きことなり」