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ブルックリン物語 #10 誰かが私を見つめてる “Someone To Watch Over Me”
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ブルックリン物語 #10 誰かが私を見つめてる “Someone To Watch Over Me”

2016-05-26 18:00

    最近、なんかの弾みで僕は街で出会う見ず知らずの人の顔を注意深く見ていることに気づかされた。


    地下鉄のドアが開き飛び乗ったとき。さっと車両を見渡すとほぼ満員でその面子を、僕は一瞥したのだと思う。見てないようでしっかり把握したのだと思う。瞬時に。

    その中の一人が僕にこう目で挨拶を返したのだ。

    「はい、ご機嫌いかが。僕は君の敵じゃないからね。大丈夫なんだよ」

    その目は確かにそう言っているようだった。だから僕もよっぽどジロジロ見たのかなと少し反省したのだ。確か夜道を歩いていて、これと似たようなこともあった。そのとき僕は向こうからやってくる誰かの顔をかなりしっかりと見たのだろう。その人はぎこちない笑顔を作りながら、

    「はい、元気かい。僕はきみに危害を加えたりはしないからね。いい夜を」

    そうでも言いたげに必死で口角を上げていた。

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    NYの人たちは一見、クールで無関心のようで他人をよく観察していると思う。

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