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「小林信一対談企画 ~対談より愛を込めて~」
第2弾ギタリスト“Syu”氏
第1回無料購読(全4回) 毎週金曜日12:00更新予定。
小林信一がお話したかったミュージシャンを勝手に呼んでしまおうの対談企画!
第2弾はSyu氏(Galneryus)をお迎えしまして、
小林信一によるギタリスト目線でのあんなことやこんなことをロング対談しました!
小林信一 (以下、K)本日はよろしくお願いします。
Syu (以下、S)よろしくお願いします。
K まずはギターを始める前の生い立ちとか少年時代についてお聞かせ下さい。野球やっていたとか、ピアノやっていたとか・・・。
S そうですね。ピアノは4歳頃からやっていて、6歳頃からバイオリンを親の影響で始めた感じですね。
K その頃から弦楽器なんですね!
S まあ・・・役に立ったのか立ってないのかはわかりませんけど。
K いやいや(笑)。やっぱりあるんじゃないですか?
S 多少はあるんですかね。最近バイオリンを触る機会があって、できるかなとやってみたんですけど、全くできませんでした(苦笑)。
K そういうもんなんだね(笑)。
S ギターって基本ピッキングか、右手離してフィンガリングって感じじゃないですか。
K うんうん。
S けどバイオリンってボーイングしながら音を鳴らしていくんですよ。このボーイングしながらのフィンガリングっていうのが意味が分からなくて。なぜ音が鳴っているんだろうと。
K 確かにね。
S それにフレットレスだから音がとれないっていうのとか・・・、やっぱギターっていいなって思いました(笑)。
K ギターはいいですよね(笑)。
S バイオリンでできなかったから、ギターでやってるのかもしれないですね。
K そうなんですね。それでバイオリンはいつまでやってたんですか?
S 中学校1年生くらいまでやっていて・・・。
K あ、じゃあ結構やってたんですね。
S でもその間の4年生くらいのときに、ドラムに目覚めている自分もいまして。なのでかなりロックな方向に(笑)。
K なるほど。じゃあ小学生にして、楽器自体にもの凄く興味があったんですね。
S 他人よりは有った感じです。
K そのDNAが(笑)。
S なのですかね?(笑)。
K ですよ!
S まぁ僕の場合はピアノをやっていたということが、環境的には美味しかったのかなと思いますね。
K うんうん。将来何の楽器にいくにしても「基本ピアノです」みたいなクラシックの世界がありますよね。音と音程感とみたいな基本が。
S あー、確かにそうですね。
K そこから育ち、ギターはどういう流れで?
S 僕はX JapanのYoshikiさんに憧れてドラムやってたんですけど、バイオリンをやっていたせいなのか、バンドメンバーのギターを弾いてみると、なんかこうできるかもしれないとブワッと目覚めたんですよ。
K 目覚めたんだ(笑)。
S ドラムより全然できる可能性があると思って。それで親に無理をいってギターを買ってもらいXをコピーしだして、がーっと練習し始めたんです。そしたら周りのギターやってる友達とかもあっという間に追い越して、ドヤ!みたいな(笑)。
K なるほど。
S それでその後イングヴェイをコピーしだして・・・、つまずいて(笑)。
K (笑)。でもやっぱイングヴェイにいくんですね。
S いきましたね~。
K やっぱりこう、対談してても必ず出てくるんですよ、イングヴェイというひとつの基準が。
S 大きな基準ですよね。
K その基準があって、そこでどう感じるかでそれぞれ変わっていくというか。やっぱりあるよねそういうの。
S ありますあります。もうあの流れるような音の流れ・・・。速弾きというか、でもあまり速弾きに感じなかったんですよね。
K そう、感じないよねー・・・
S もうきれいな音の並びというか。
K うん、そうそう。それこそバイオリンでやってるような。
S あ、そういうイメージですね。一音一音がはっきり聞こえるのは言わずもがなですけど、こう他のギタリストって、キュルキュルいってたり、ザ・速弾きって感じじゃないですか。ロックギター!みたいな。
K 確かに(笑)。
S しかしイングヴェイは衝撃でした。僕初めて聞いたのが、『I cant wait』 っていうミニアルバム。『The Seventh Sign』の前か後の・・・
K あー、あったあった!
S あのー髙田延彦さんのテーマ曲が入ってるやつ。
K プロレスのね!
S そうです。問題作と言われてるミニアルバムを初めて聞いたんです。でもその中に、『Far beyond the sun』のLive At 武道館の神テイクが入ってて、ウオー!!って。
K そりゃなるね!
S それからイングヴェイ一直線で。
K なるほど。
S それで僕ヤングギターを初めて買った理由が、楽器店の広告が入ってて、Tamaのドラムセットが16万8000円で売ってたんです。ツーバスで見た目もかっこ良くて・・・それが見たいがために買ったんです。後々その表紙がイングヴェイだったのに気づいて(笑)
K あぁそうなんだ(笑)。では中学一年生の時にはドラムとギターもやり、更にギターを初めてすぐイングヴェイもコピーしてって感じなんですね。
S そうですね。でも最初はバッキングが何なのかとか、リードプレイが何なのかとか、分からないじゃないですか。例えば5弦を刻みつつ和音を弾くみたいなフレーズなのに5弦を刻んでなかったりとか。
K あぁ(笑)。
S だからずっとうやむやな感じで進んできてて。それで、『ザ・イングヴェイ・マルムスティーン』っていうシンコーミュージックさんの本があったんですよ。それを買ってからというもの、三種の神器と言われていた横移動の一本弦のフレーズと、ハーモニックマイナー、三本弦フレーズみたいなのをひたすら覚えて、あぁイングヴェイだーって(笑)。
K なるほどねぇ・・・。
S それでペダル弾きなんかも覚えて、うわ~かっこいい!と思いつつも、でもこの人のプレイはこの人でしかないなとそのくらいからもう思ってて。
K あっ、もう思ってたんだ。すごいね。そこでこの人になろうっていうタイプと、そうではないタイプと。
S ですね!もう完全に分かれちゃいますよね。
K もう本物のようにエコノミー・ピッキングですべて同じように鳴らすタイプと、そうではないタイプと・・・。ではそうではない方へ?
S 僕は当時からオルタネイト・ピッキングしかできなかったんですよ。ずっと。エコノミー・ピッキングが何回やってもできなくて、早々にあきらめたんです。だから未だにエコノミーができないんですよね。
K あれ?でもさっき普通にやってたような(笑)。
S いやいや(笑)、スウィープはできるんです。でもドレミファソラシっていう三音弾きのやつができなくて。
K あぁ、なんかわかります(笑)。
S メカトレにも入ってる(笑)。
K そうそう、あの感じね。スケールをオルタネイト・ピッキングじゃなく弾くっていうのは確かに難しい。
S そこら辺でも分かれていきますよね。オルタネイト派閥か、エコノミー派閥かっていうのが。
K あるね!
S それに僕の場合は性格もあって、きっちりしないと嫌なんです。だから、4拍の中に何音入ってるのか分からないようなインプロヴァイズができないんです。
K いやいや~もう超絶に埋まってますけどね(笑)。
S 隙間を埋める作業ではあるんですけど。こう、いい感じに埋めたいタイプなんです(笑)。
K タイプ的にはジョン・ペトルーシというか。彼も一つ一つきっちり神経質に、という話は聞くので。
S あぁ、そうですね。
K じゃあ皆で飲みに行って、お金払うときに、端数3円はどうする?みたいな時は気になっちゃう感じ?(笑)。
S なります!でもそういう場合は率先して僕が出しますけどね。「3円!3円!」って言って(笑)。
K なるほどね。でもギターは性格は出ますよねぇ。
S もうめちゃくちゃ出ると思います。
K きっちりっていうのは、世界中の人がもうSyuスタイルだなって言ってると思いますよ。
S いやいや、また大きいことい言って、やめてくださいよ(笑)。
K (笑)
さて、そうすると、もう完全にイングヴェイではないということですね。 イングヴェイ系の人は音数を気にしないですもんね。
S 全くに気にしてないのに、最後はきっちり合うみたいなね。
K そうそう。あれはすごいよね。譜面もすごいことになってるもんね。
S だからもうイングヴェイをコピーするときは、なんとか起こされた譜面をガン見して、あ、ここは手癖だみたいな感じで自分のものにしていって。彼の手癖って何パターンかありますけど、そんなに多くはないじゃないですか。その手癖はどういうときに使うのかって分析してコピーしてましたね。
K はぁ~、やっぱやってるんだねぇ。
S そのままコピーしちゃうと、そのままでしか弾けないですから。
K そうそう、自分としてはもちろんイングヴェイは分かれ道としてはあったけど、世代的にその前にジョージ・リンチとかがいちゃってたんで。
S おお、ジョージ・リンチ素晴しいですよね。
K でも自分も、そのまんまもコピーはしましたけど、それだとやっぱその人になっちゃうんで、自分なりに変えた感じをやっていましたね~。
(次回へつづく)
第2弾ギタリスト“Syu”氏
第1回無料購読(全4回) 毎週金曜日12:00更新予定。
小林信一がお話したかったミュージシャンを勝手に呼んでしまおうの対談企画!
第2弾はSyu氏(Galneryus)をお迎えしまして、
小林信一によるギタリスト目線でのあんなことやこんなことをロング対談しました!
小林信一 (以下、K)本日はよろしくお願いします。
Syu (以下、S)よろしくお願いします。
K まずはギターを始める前の生い立ちとか少年時代についてお聞かせ下さい。野球やっていたとか、ピアノやっていたとか・・・。
S そうですね。ピアノは4歳頃からやっていて、6歳頃からバイオリンを親の影響で始めた感じですね。
K その頃から弦楽器なんですね!
S まあ・・・役に立ったのか立ってないのかはわかりませんけど。
K いやいや(笑)。やっぱりあるんじゃないですか?
S 多少はあるんですかね。最近バイオリンを触る機会があって、できるかなとやってみたんですけど、全くできませんでした(苦笑)。
K そういうもんなんだね(笑)。
S ギターって基本ピッキングか、右手離してフィンガリングって感じじゃないですか。
K うんうん。
S けどバイオリンってボーイングしながら音を鳴らしていくんですよ。このボーイングしながらのフィンガリングっていうのが意味が分からなくて。なぜ音が鳴っているんだろうと。
K 確かにね。
S それにフレットレスだから音がとれないっていうのとか・・・、やっぱギターっていいなって思いました(笑)。
K ギターはいいですよね(笑)。
S バイオリンでできなかったから、ギターでやってるのかもしれないですね。
K そうなんですね。それでバイオリンはいつまでやってたんですか?
S 中学校1年生くらいまでやっていて・・・。
K あ、じゃあ結構やってたんですね。
S でもその間の4年生くらいのときに、ドラムに目覚めている自分もいまして。なのでかなりロックな方向に(笑)。
K なるほど。じゃあ小学生にして、楽器自体にもの凄く興味があったんですね。
S 他人よりは有った感じです。
K そのDNAが(笑)。
S なのですかね?(笑)。
K ですよ!
S まぁ僕の場合はピアノをやっていたということが、環境的には美味しかったのかなと思いますね。
K うんうん。将来何の楽器にいくにしても「基本ピアノです」みたいなクラシックの世界がありますよね。音と音程感とみたいな基本が。
S あー、確かにそうですね。
K そこから育ち、ギターはどういう流れで?
S 僕はX JapanのYoshikiさんに憧れてドラムやってたんですけど、バイオリンをやっていたせいなのか、バンドメンバーのギターを弾いてみると、なんかこうできるかもしれないとブワッと目覚めたんですよ。
K 目覚めたんだ(笑)。
S ドラムより全然できる可能性があると思って。それで親に無理をいってギターを買ってもらいXをコピーしだして、がーっと練習し始めたんです。そしたら周りのギターやってる友達とかもあっという間に追い越して、ドヤ!みたいな(笑)。
K なるほど。
S それでその後イングヴェイをコピーしだして・・・、つまずいて(笑)。
K (笑)。でもやっぱイングヴェイにいくんですね。
S いきましたね~。
K やっぱりこう、対談してても必ず出てくるんですよ、イングヴェイというひとつの基準が。
S 大きな基準ですよね。
K その基準があって、そこでどう感じるかでそれぞれ変わっていくというか。やっぱりあるよねそういうの。
S ありますあります。もうあの流れるような音の流れ・・・。速弾きというか、でもあまり速弾きに感じなかったんですよね。
K そう、感じないよねー・・・
S もうきれいな音の並びというか。
K うん、そうそう。それこそバイオリンでやってるような。
S あ、そういうイメージですね。一音一音がはっきり聞こえるのは言わずもがなですけど、こう他のギタリストって、キュルキュルいってたり、ザ・速弾きって感じじゃないですか。ロックギター!みたいな。
K 確かに(笑)。
S しかしイングヴェイは衝撃でした。僕初めて聞いたのが、『I cant wait』 っていうミニアルバム。『The Seventh Sign』の前か後の・・・
K あー、あったあった!
S あのー髙田延彦さんのテーマ曲が入ってるやつ。
K プロレスのね!
S そうです。問題作と言われてるミニアルバムを初めて聞いたんです。でもその中に、『Far beyond the sun』のLive At 武道館の神テイクが入ってて、ウオー!!って。
K そりゃなるね!
S それからイングヴェイ一直線で。
K なるほど。
S それで僕ヤングギターを初めて買った理由が、楽器店の広告が入ってて、Tamaのドラムセットが16万8000円で売ってたんです。ツーバスで見た目もかっこ良くて・・・それが見たいがために買ったんです。後々その表紙がイングヴェイだったのに気づいて(笑)
K あぁそうなんだ(笑)。では中学一年生の時にはドラムとギターもやり、更にギターを初めてすぐイングヴェイもコピーしてって感じなんですね。
S そうですね。でも最初はバッキングが何なのかとか、リードプレイが何なのかとか、分からないじゃないですか。例えば5弦を刻みつつ和音を弾くみたいなフレーズなのに5弦を刻んでなかったりとか。
K あぁ(笑)。
S だからずっとうやむやな感じで進んできてて。それで、『ザ・イングヴェイ・マルムスティーン』っていうシンコーミュージックさんの本があったんですよ。それを買ってからというもの、三種の神器と言われていた横移動の一本弦のフレーズと、ハーモニックマイナー、三本弦フレーズみたいなのをひたすら覚えて、あぁイングヴェイだーって(笑)。
K なるほどねぇ・・・。
S それでペダル弾きなんかも覚えて、うわ~かっこいい!と思いつつも、でもこの人のプレイはこの人でしかないなとそのくらいからもう思ってて。
K あっ、もう思ってたんだ。すごいね。そこでこの人になろうっていうタイプと、そうではないタイプと。
S ですね!もう完全に分かれちゃいますよね。
K もう本物のようにエコノミー・ピッキングですべて同じように鳴らすタイプと、そうではないタイプと・・・。ではそうではない方へ?
S 僕は当時からオルタネイト・ピッキングしかできなかったんですよ。ずっと。エコノミー・ピッキングが何回やってもできなくて、早々にあきらめたんです。だから未だにエコノミーができないんですよね。
K あれ?でもさっき普通にやってたような(笑)。
S いやいや(笑)、スウィープはできるんです。でもドレミファソラシっていう三音弾きのやつができなくて。
K あぁ、なんかわかります(笑)。
S メカトレにも入ってる(笑)。
K そうそう、あの感じね。スケールをオルタネイト・ピッキングじゃなく弾くっていうのは確かに難しい。
S そこら辺でも分かれていきますよね。オルタネイト派閥か、エコノミー派閥かっていうのが。
K あるね!
S それに僕の場合は性格もあって、きっちりしないと嫌なんです。だから、4拍の中に何音入ってるのか分からないようなインプロヴァイズができないんです。
K いやいや~もう超絶に埋まってますけどね(笑)。
S 隙間を埋める作業ではあるんですけど。こう、いい感じに埋めたいタイプなんです(笑)。
K タイプ的にはジョン・ペトルーシというか。彼も一つ一つきっちり神経質に、という話は聞くので。
S あぁ、そうですね。
K じゃあ皆で飲みに行って、お金払うときに、端数3円はどうする?みたいな時は気になっちゃう感じ?(笑)。
S なります!でもそういう場合は率先して僕が出しますけどね。「3円!3円!」って言って(笑)。
K なるほどね。でもギターは性格は出ますよねぇ。
S もうめちゃくちゃ出ると思います。
K きっちりっていうのは、世界中の人がもうSyuスタイルだなって言ってると思いますよ。
S いやいや、また大きいことい言って、やめてくださいよ(笑)。
K (笑)
さて、そうすると、もう完全にイングヴェイではないということですね。 イングヴェイ系の人は音数を気にしないですもんね。
S 全くに気にしてないのに、最後はきっちり合うみたいなね。
K そうそう。あれはすごいよね。譜面もすごいことになってるもんね。
S だからもうイングヴェイをコピーするときは、なんとか起こされた譜面をガン見して、あ、ここは手癖だみたいな感じで自分のものにしていって。彼の手癖って何パターンかありますけど、そんなに多くはないじゃないですか。その手癖はどういうときに使うのかって分析してコピーしてましたね。
K はぁ~、やっぱやってるんだねぇ。
S そのままコピーしちゃうと、そのままでしか弾けないですから。
K そうそう、自分としてはもちろんイングヴェイは分かれ道としてはあったけど、世代的にその前にジョージ・リンチとかがいちゃってたんで。
S おお、ジョージ・リンチ素晴しいですよね。
K でも自分も、そのまんまもコピーはしましたけど、それだとやっぱその人になっちゃうんで、自分なりに変えた感じをやっていましたね~。
(次回へつづく)
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Syuさんがバイオリンとドラムをされていたことを初めて知りました。バイオリンは似合いそうですし、ドラムを叩くSyuさん、観てみたいです♩ ギターは弾いたら弾けたというのは小林さんと一緒で、もちろん、たくさん練習や研究をされたから今のお二人になったと思いますが、才能や素質がある人は違うのだな〜と思いました。