私はいつも通勤電車内では座らない主義で立つと決めているのですが、いつものように吊革につかまっていたら、自分の隣に一人の女性が来ました。彼女はスラリとした体系で美人でいい匂いもしたので、「ちょっと顔を正面から見てみようかなー」と思って顔を覗き込もうとしたんですが、

・・・無理でした。

だから、窓を見て、そこに映った彼女の顔を確認したんですが、・・・なんか、何も映っていなかったんですよね。まあ光の加減かな~、と思ってたんですが、トンネル入った瞬間、よく見えたんです。

でも、目が無かったんですよね。目が映っていない、とかじゃなくて〝無かった〟んです。のっぺらぼうって言ったらそうなのかもしれないけど。

あれは本当に今でも思い出すとゾっとします。