ツチヤの口車 第1177回 土屋賢二「新年の誓い 胡散臭くないか？」

　歳を取るにつれて、正月の過ごし方も一年の過ごし方も固定化してくる。日々新しい経験をする若いころとは打って変わって、毎日が「以下同様」になる。

　だが今年は違った。「あと何回正月を迎えられるか」と思いながら正月を迎えた。予想外だ。今年も予想の外れ方は順調だ。

　今年は特別だ。コロナで自粛しているのか、初詣は参拝客が異常に少なかった。わたしは「自粛で神社はガラ空きになるからいまが参拝のチャンスだ、と考える客が殺到する」と予想していたが、大外れだった。

　予想が当たることもある。新年の誓いを立てた後、挫折するのは確実だ。過去、正月に誓いを立て、松の内が終わる前に挫折してきた。