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春日太一の木曜邦画劇場 第471回「現役最年長監督、井上昭逝く! その美意識、1秒たりとも油断するな!」『勝負は夜つけろ』
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春日太一の木曜邦画劇場 第471回「現役最年長監督、井上昭逝く! その美意識、1秒たりとも油断するな!」『勝負は夜つけろ』

2022-02-03 05:00
     井上昭監督が亡くなった。現役最年長の九十三歳。約三十年ぶりとなる新作映画の公開を直前にしてのことだった。
     井上監督は大映で活躍していた若手時代から、CS放送用のオリジナル時代劇を撮っていた晩年に至るまで、一貫して映像美にこだわり抜く監督だった。人間の哀しさや寂しさを切り取る、優しくも儚いリリカルなタッチの淡い水彩画のような画(え)を得意とする一方で、「これはどこからどう撮ったのか」とパッと見では分からないような、前衛的でトリッキーな画もところどころに挟み込んでいった。
     予算やスケジュールが年々厳しくなり、どうしても効率重視のために平板な画になりがちな近年のテレビドラマにおいてもその美意識は貫かれていて、テレビ、特に時代劇の映像クオリティを維持する上で重要な存在だった。
     今から約二十年前、大学院生だった筆者が初めて取材した撮影現場が、井上監督の組だった。テレビシリーズであっても一切の妥協なくこだわりを押し通す井上監督、その想いを確かな技術で支えるスタッフたち。彼らのクリエイティビティに惹かれたことが、「時代劇研究家」の原点だった。
     今回取り上げる『勝負は夜つけろ』は、井上監督が「一番の自信作」と語る作品だ。 
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    最終更新日:2022-08-11 02:13
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