閉じる
閉じる
×
「ハヤシさん、子どもの頃に会った有名人というのが、その後の人生に大きな影響を与えてくれるってことがありますよね……」
雨の京都、寂光院を歩きながら、小学館の編集者、H氏がしみじみと言った。
私はここの「和樂」という雑誌で、平家物語の超訳といおうか物語化をやっているのであるが、今回は京都に取材とグラビア撮影のためにやってきたのだ。
H氏とは長い長いつき合いになる。髭をたくわえたおしゃれな彼が、女性ファッション誌の編集長をしていた時からだ。
ここで働く女性を主人公に連載小説を書いた。それがベストセラーになりドラマ化されたのも、二人の大切な思い出だ。本もドラマも大きな力を持っていた最後のときであろう。
が、彼は今、日本の美や文化を特集する「和樂」という雑誌を手がけている。

この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
入会して購読
チャンネルに入会して、購読者になればこのチャンネルの全記事が読めます。
入会者特典:当月に発行された記事はチャンネル月額会員限定です。

週刊文春デジタル
更新頻度:
毎週水,木曜日
最終更新日:2022-08-11 02:13
チャンネル月額:
¥880
(税込)
ニコニコポイントで購入
この記事は月額会員限定の記事です。都度購入はできません。