歯列矯正の器具が外れました。

 この日をどれだけ待ち望んだことでしょう。

「生涯ご自身の歯で食べたいのなら、矯正をお薦めします」

 半ば脅しのような言葉で諭され、コロナ禍でみんなマスク生活だからやるなら今しかねえ! と鼓舞しつつ、重い重い腰をあげ矯正歯科の門を叩いたのは2022年9月。しかも直後に映画の出演が決まり、本格的には2023年春、皆さんがマスクを外し始めたタイミングでガチガチに矯正器具を装着することになった。

「え、なんで今さら?」 
週刊文春デジタル