人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。

 “セイさん”は、テスト期間が近づいてくると大忙しになった。

 セイさんのノートのレンタルは予約でいっぱいだったし、放課後、僕たちのために居残りして塾まで開いてくれる親切さ。

「木村」「三浦」など、クラスメイトのほとんどが名字で呼び合ってるのに、セイさんだけは特別扱いだった。

 セイさんの本名は、“誠司”。

 昨年、親の転勤で東京からこの関西の学園に転校してきたのだ。 
週刊文春デジタル