「グミを食べるおばあさんなどいない!」

 決め顔をしてそう自信満々に断言するのが、アルコ&ピース平子祐希扮する「人情刑事」呉村安太郎だ。その傍らには「当時の価値観を考慮してそのままお送りしております」のテロップ。画角もアナログ時代の4:3。2週にわたって放送された『架空名作劇場「人情刑事 呉村安太郎」』は、平成初期の1993年に放送された番組の再放送という“設定”だ。だから、呉村を演じているのは、この世界線では平子ではなく「加賀美勲」。ちゃんとオープニングやエンディングで“あの頃”のテロップでそう表示されている。昭和の名優らしく、やたら毛量が多い。ちなみに「一個人が運営」しているという“ファンサイト”によると、このシリーズは、1987年から2004年まで実に第18シリーズまで続いたそうだ。 
週刊文春デジタル