先日、みんなで盛り上がって話してる時に秋元康さんが言った。「藤田くんの会社の株を買っておけば良かったんだよ」。この話、秋元さんは過去にも何度かしてるんだけど、「でもあの頃には(こうなるとは)分からないよな」というのが趣旨だ。これは、長年の付き合いである私への最上級の褒め言葉だと受け取っている。

 秋元さんと初めて食事をしたのは2001年で、私が28歳の時。すぐに意気投合し、フジテレビで「千枚CD」という番組を企画してもらった。その番組で制作した高島彩さんの「着信のドレイ」という曲をネット販売し、地上波とインターネットの連携のハシリのような試みができた。当時、創業3年の怪しいネットベンチャーだった我々からしてみれば、テレビ局と組めたことや、秋元康プロデュースであったことにも意義があった。 
週刊文春デジタル